●かんべえの不規則発言



2025年1月 





<1月1日>(水)

〇新しい年が始まりました。今年は曜日の配列がいいので、幸いにも来週月曜の6日まではゆるゆるしていられる。が、その先は結構大変である。1月の日程だけでも書いておこう。


1月 1日(水)  ポーランドがEU議長国に
1月 2日(水)  米債務上限が復活
1月 3日(金)  米連邦第119議会が招集。下院議長を選出
1月 4日(土)  石破首相が伊勢神宮に参拝
1月 6日(月)  大発会(東証など)
1月 6日(月)  米連邦議会が新大統領を確認
1月 7日(火)  経済3団体新年祝賀会
1月 7日(火)  日本製鉄のUSスチール買収計画に対し、バイデン大統領が最終判断の期限
1月上旬     石破首相がマレーシア、インドネシアを訪問
1月14日(火) 氷見野日銀副総裁が金融経済講演会(横浜)
1月18-19日  大学入試共通テスト
1月20日(月) 米大統領就任式
1月20-24日  世界経済フォーラム(スイス・ダボス)
1月23-24日  日銀金融政策決定会合(展望レポート)
1月24日(金) 通常国会を召集(〜6月22日まで)
1月24日(金) 水原一平元通訳に対する量刑の言い渡し(カリフォルニア州)
1月26日(日) 山形、岐阜県知事選挙投開票
1月26日(日) ベラルーシ大統領選
1月28-29日  FOMC
1月29日    春節(旧正月)*休暇は1月28日〜2月4日
1月31日(金) 夕刊フジが休刊


〇アメリカ政治はのっけから不透明。1月2日には債務上限が復活するので、米国政府は早晩、資金ショートすることになる。債務は既に36兆ドルですからね。その先はお馴染みの米財務省による臨時操作が始まるけれども、アメリカ政府がデフォルトするかもしれない、という状況が続くことになる。1月末には確定申告が始まるので、歳入が増えてしばらくはひと息付けるけど、「Xデーはいつになるんだ?」という議論が続くことになる。

〇さらに1月3日に召集される第119議会では、いきなりマイク・ジョンソン氏が下院議長に選ばれないかもしれない。共和党は多数とはいえ、下院の議席差は5つしかない。しかもトランプ政権が3人を閣僚などに指名してしまったので、補欠選挙も必要になってくる。どうやって法案を通すのか。

〇1月7日は日本製鉄のUSスチール買収計画に対し、バイデン大統領が最終判断を下す期限となっている。しかしバイデンさんは、この問題を先送りしてトランプ次期政権に押し付けてしまうんじゃないだろうか。だって責任負いたくないでしょ。日鉄さんとしても、その方が好都合かもしれない。

〇石破さんとトランプさんの非公式会談は後ずれするらしい。当初は東南アジア歴訪の後に、そのまま訪米するんじゃないかという説があったけど、まあ、無理することはないでしょう。2月以降に、あらためて日程をもらえばいいと思います。こういう外交姿勢を、「石破氏を叩いて渡る」という。

〇通常国会の召集は1月24日で調整中らしい。ちょうど日銀の金融政策決定会合と重なるけど、サラっと利上げが出来ればよし、できなかったらまたまた円安進行で世間の恨みを買いそうである。

〇「日銀が利上げをすると、中小企業が賃上げ出来なくなる」という反論があるだろうが、円安が進んでしまうと輸入インフレが再燃して、実質賃金が上がらなくなってしまう。この板挟みをどうするか。2025年の日本経済は、これがとっても悩ましいテーマだと思う。

〇なかなかに先行きは大変ですな。ともあれ、今年もよろしくお付き合いください。


<1月2日>(木)

〇債務上限問題については、このペーパーがとってもよくできている。グラフ類も充実。ということで、メモしておきましょう。


●Preparing for the Debt Limit: Projecting the 2025 X-Date (December 16, 2024)


- 債務上限は2025年1月に復活する。その際、米財務省は特別措置を用いて「Xデー」を延長する。

- 債務上限が6月16日より前に達成される可能性もあり、議会は多くの予想よりも早く行動を起こす必要がある。

- 債務上限は歴史的に、財政赤字削減の合意に必要な政治環境を促進するのに役立ってきた。2025年は支出を抑制する機会となる。



〇2023年春のドタバタ劇を思い出すとなかなかに面白い。あのときも「Xデー」が6月になったが、それは歳入と歳出のデコボコがあるからで、4月は所得税の納入があるから黒字になるけれども、5月は赤字になる。2年前は所得税が思ったほど増えなかったので、Xデーが前倒しになって、バイデン大統領が広島サミットから慌てて戻ることになった。

〇やりくりのために米財務省が使う「臨時措置」には主に3通りあり、@政府証券投資基金(Gファンド)、A為替安定化基金(ESF)、B公務員退職・障害者基金(CSRDF)と郵政省退職者医療給付基金(PSRHBF)なんだそうだ。

〇そして過去にさかのぼってみると、債務上限問題は財政赤字削減の契機を提供してきた歴史があり、これは大事にしなきゃいかんとのこと。トランプ大統領は「あんなもん、早いとこ止めちまえ!」というご意見のようで、マーケット的にもその方が安心なんですけどねえ。


<1月3日>(金)

〇北陸新幹線の指定席はA席に限る。日本海に出たときの景色が美しいから。でも今日の日本海は鉛色の空。そうだそうだ、こんな感じなんだ北陸の冬は。なるほど、これで地震があったら身も心も凍えること間違いなしである。

〇しかし確かに長野駅までは晴天だったのだ。ところがワシが富山駅に着いた瞬間に雨が降り出した。雪よりはマシだが、これからレンタカーを借りるというときに心が暗くなる。ところで新型プリウスってなかなかいいですね。

〇富山駅構内で「鱒寿司の自動販売機」を発見。人手不足時代の必然とも言えそうですが、こういうイノベーションを最初に手掛けるのは、いつも「源」の「ますのすし」。さて、定着するのでしょうか。


<1月4日>(土)

〇とっても寒い富山市の実家で夜を過ごして、朝になって外を見るとぼたん雪が降っている。あわわわわ。雪道の運転、とってもコワいです。

〇しかも今日のトップニュースは「バイデン大統領がUSスチール買収提案を拒絶」である。本件につきましては、当欄の12月15日付記述で説明が尽きていると思います。

〇もうちょっと深い事情を申し上げますと、2002年にジョージ・W・ブッシュ大統領が鉄鋼セーフガードを発動したことがありました。それはなぜかと言うと、彼は2000年選挙でペンシルベニア州を落とした(この年の共和党大会はフィラデルフィアだったにもかかわらず)から、再選戦略のために地元の鉄鋼業救済を狙ったわけであります。

〇もうちょっと言うと、その前のクリントン大統領が製造業には冷たくて、むしろ勃興しつつあったIT産業ノリの政権であったから。会田弘継さんの見解によれば、ここから民主党は労働者層を見捨てて、「意識高い系」の高額所得層の政党に転換してしまったのだと。

〇そこをすかさず取りに来たのが、共和党のカール・ローブ戦略であった。彼はホントに抜け目のない戦術家だったのであります。2016年にトランプ氏がラストベルトを総取りにできたのは、その前のブッシュ・ジュニア政権の布石、もしくはプロローグがあったからなのでありましょう。

〇2024年選挙でラストベルトを根こそぎ共和党に取られてしまった民主党としては、ここは何とか白人ブルーカラー票を取り返しに行かねばならない。まして「歴代でもっとも組合寄りの大統領」であり、ペンシルベニア州クラレントン出身の「ミドルクラス・ジョー」たるバイデン大統領としては、ここは後には引けないところだったのでしょう。

〇これをトランプ次期大統領がお得意の「ちゃぶ台返し」に出て、決定をひっくり返してくれれば面白くなるのですが、トランプさんは「関税と減税で製造業を守る」というスタンスである。しかるに保護主義を重ねた結果、アメリカの製造業は着実に衰退を重ねたわけでありまして、買収提案を取り消した後のUSスチールの明日が明るいとはとても思えませぬ。

〇なにより本日付のUSスチールの株価は30ドル前後である。これを日本製鉄は1株55ドルで買うと言っているのである。同社の株主の立場からすれば、バイデン大統領の判断はふざけんな馬鹿野郎!でありましょう。そんなの知らんがな。

〇幸いにも午後から天気は晴れて、立山連峰も見えるようになった。北陸の冬の天気はいつもこんな風なのであります。

〇夜は上海馬券王先生と合流。場所は富山市のイタリアン「モンターニャ」。来る途中の新幹線の中で、「ぶつぶつ、正月の富山でまともな店はほとんど開いていない」と文句を言いながら店を探していたところ、「1月3〜5日は営業して6〜8日休み」という当店の姿勢にピンとくるものがあったので。

〇明日の中山金杯をどうするか、などと語り合いながら、グラスワインを次々に片付ける。特に「サバの炙り」と「立山ポーク」は絶品でありましたなあ。最近の富山市は、こんな風にこ洒落た店があるというのはめでたいことであります。


<1月5日>(日)

〇ということで、富山から帰ってまいりました。関東の冬の日差しと乾燥した空気はありがたきかな。

〇それで明日からは仕事である。うーむ、9連休とは言うものの、この間、仕事のことばかり考えていたような気がするぞ。明日のあさイチでお届けしなければならない原稿やら講演会の資料やら、いったいいくつあるのだ。そして7日はモーサテ、8日はWBSである。これって時差がきついだろうなあ。

〇ひとつだけ良かったことは、今日の京都金杯を取れたことである。「1年の計は金杯にあり」というのは、有馬記念を取れなかった者の負け惜しみのようなものだと思っていたが、やはり負けるよりは勝つ方が良いものだ。何しろプラススタートは気分が良いのである。


<1月6日>(月)

〇大晦日に川村提督が亡くなっていた。今宵は通夜である。川村純彦氏、享年88歳。死因は心筋梗塞。

〇1990年代に岡崎研究所ができたときに、岡崎久彦氏は「今までは外務省と自衛隊の交流がなさ過ぎた。だからこの研究所には、なるべく自衛隊OBの方に来ていただきたい」とおっしゃった。それで海上自衛隊きっての論客、川村さんが副理事長になったのである。岡崎研究所では日米台三極対話とか、日中安保対話とかでよくご一緒した。

〇海外出張する際は、当方が柏で川村さんが我孫子だったので、よく拙宅のクルマで一緒に成田空港まで行ったものである。当時は北京も台北も成田発だったのだ。利根川沿いののどかな一本道を運転していると、「昔、海上自衛隊下総基地に居た頃は、よくこの上空を飛んだものでねえ」なんて昔話を聞いたものである。我孫子の住人になったのも、そんなご縁からだったのかもしれない。

〇最後にご一緒したのは我孫子市の蕎麦屋だったと思う。奥様が先立たれて、話す相手が居なくてねえ、なんてことを言っておられた。近いんだから、もうちょっと行き来すればよかったのであるが、あいにくコロナの世の中になってしまい、そのまま縁遠くなってしまい、気がついたらあの世に行かれてしまった。

〇通夜の席で長島昭久さんとご一緒する。「岡崎さんもジム・アワーさんも川村さんも、あっちに行ってしまいましたねえ」てなことを話し合う。そういう長島さんは今や総理補佐官。アメリカも韓国もわけのわからないことになっているけれども、石破さんのこともちょっと心配だったりする。くれぐれも頼みますよ。あの世でも、きっとそういう会話があるものと拝察いたします。


<1月7日>(火)

〇今朝の「モーサテ」は盛りだくさんでありました。日本製鉄のUSスチール買収、それから「物価と賃金と生産性の好循環」、今年のサプライズ予想などについてコメントしました。

〇「プロの眼」コーナーのテーマは、「トランプ政権発足でもアメリカ議会は波高し」でした。トランプ政権と米議会のややこしい関係、なかなか成立しない予算、それに債務上限問題まで含めて、限られた「尺」の中で説明するのはなかなかに難しいのです。

〇「今日の経済視点」は、「フロリダ政権」にいたしました。第2期のトランプさんは、アメリカ史上初の「フロリダ大統領」ではないかと思います。なにしろ大統領はフロリダにおうちがあって、そこに賓客を呼んだり、そこで大事なことが決まったりする。そして国務長官と司法長官はフロリダ出身である。どうかすると国防長官も・・・。政権の重心がフロリダになると、いろんなことが影響を受けそうです。

〇本日は、新人アナである古旗 笑佳(ふるはた えみか)さんが加わりました。初登板でしたけど、為替などの数字読みからNYとの掛け合いまで無難にこなしていましたね。「テレ東に入社して、『モーサテ』に出るのが目標でした」と言ってくれたのが、この番組との付き合いが長い小生としてはうれしかったです。

〇この番組、朝は早いし、出てくる話は難しいし、見ている人は「金融のプロ」みたいなおじさんばっかりだし、夜は飲みに行ったりできなくなるので、若い女性にはキツイ職場だと思います。でも、58歳の池谷さんと並んで座っている「絵」は良かったです。彼女は毎週、火曜と水曜に登板します。


<1月8日>(水)

〇今夜は「WBS」へ。一日違いだと、時差の調整が大変なんです。

〇同じスタジオからの生放送なんですが、朝と夜だとやり方は全然違います。本日は「メタのファクトチェック」「中国の食料安全保障の強化」というニュースにコメントしたわけなんですが、予定稿を作る時点でネタ全体はよくわかっていない。だから、「なーんだ、中国の現地専門家って、鈴木貴元さんだったのか!」というのは、本番で映像を見て初めて分かったりする。鈴木さん、どうもご無沙汰してます。

〇最後の番組締めでは、「石破内閣の前途」というテーマを振られるわけですが、1分20秒の予定がいろいろあって1分ちょうどになってしまう。直前になってさぁ、どうしましょ、となるのだけれども、そこはまあ、長年の呼吸でぴったり尺の中に収まるのである。一同ホッとするわけで、ちょっとした達成感である。

〇この次のWBSは1月23日に登場いたします。こういうのを「トランプ特需」と言うんでしょうか。


<1月9日>(木)

〇年初から「モーサテ」と「WBS」がバタバタと終わったので、今日は在宅で「溜池通信」を執筆。やれやれ、であります。

〇明日は福岡出張であります。今宵は日本海側が大雪だそうなので、ちゃんと飛行機が飛んでくれればいいのですけれども。

〇そういえば今月は、札幌市と高松市も行くんですよねえ。1カ月で九州と北海道と四国を走破するのは初めてのことなので、ちょっと楽しみであります。


<1月10〜11日>(金〜土)

〇福岡空港に降り立つ。おお、久しぶりだ、と嬉々として外に出てみたら、なんとタクシー乗り場に20人くらいの行列ができている。けしからん。こんなの待っていられるか。なにしろ日本でいちばん便利な空港である。地下鉄で行けばいいのである。

〇地下鉄に乗って、3つめの祇園駅で降りる。そこから少し歩けばキャナルシティであり、本日の会場であるグランドハイヤットがある。コンパクトシティはありがたいのである。

〇聞けば昨晩が雪だったために、今朝の福岡市内は大混乱であったとのこと。日本海側につき雪はたまに降るのだが、皆さん冬用タイヤに替えるなんてことはしないので、今朝もタクシーが出られなかった様子。なるほど、そういうわけの行列であったか。上空から見た福岡市内はほとんど雪は見えなかったが、内陸の大宰府市などは真っ白だったそうである。

〇地元の越智産業さんの新春の集いに呼ばれて、「2025年の日本経済展望」をお話しする。日本経済と言っても、半分は「トランプ漫談」である。だってあと10日で第2期トランプ政権が始まってしまうのだ。先が読めない人と知ってはいたけれども、グリーンランドとパナマ運河が欲しい、ってのはさすがにぶっ飛びました。

〇講演会はまあまあ好評で、ありがたいことである。その後の懇親会もいろんな方とお話ができて楽しゅうございました。ホテルで少しだけ仕事をしてから、夜9時から出かけてみる。なんと粉雪が舞っている。おお寒い。

〇「中洲」は博多川と那珂川に挟まれた文字通りの「中州」である。巨大な歓楽街であるが、南の端から北の端まで歩いてもほんの20分くらい。こういう場所の常として、北側は上品なのだが南側が猥雑になっている。特に国対通りの南側は魑魅魍魎の世界である。有名な屋台村では、人気のある店は皆さん、立って席が空くのを待っていたりする。

〇考えてみたら今日は、劇映画『孤独のグルメ』の封切り日ではなかったか。腹が、減った。そうだ、店を探そう。急に井之頭五郎さんが降りてきた感あり。さて、狙うべきは肉か、海鮮系か、それとも豚骨ラーメンか。

〇そういえば一昨日のWBSでは、福岡県久留米市出身の豊島晋作さんが、「福岡出張ですか、いいっすねえ。この季節はもつ鍋ですよねえ」と言っていた。いいじゃないか、もつ鍋。90年代のブームの頃に1回食べたきりである。確か櫛田神社の近くにもつ鍋屋があったはず。あったあった。「博多もつ鍋 いっとく家」である。

〇「ひとりなんですけど、いいですか?」と尋ねてみると、鍋は1.5人前が最小単位になるそうである。もちろん構わない。その前にゴマ鯖と明太子の炙りを注文する。それから兼八のロック。どうだ、「孤独のグルメ」一人もつ鍋編だぞ、わはははは。

〇石鍋で煮るのがこの店のオリジナルなのだそうである。「秘伝みそ」と「塩しょうゆ」があり、適当に前者を選択する。もつは黒毛和牛のホルモンを使っている。野菜が豊富で、ニラやキャベツは当たり前だが、ごぼうがいい感じである。火を入れて、沸騰したらさあどうぞ、という簡単さがありがたい。うむ、旨いぞ。沁みるぞ。兼八のお代わりを持て。

〇それにしても福岡がすごいのは、午後10時を過ぎてどんどん新しいお客が入ってくることだ。韓国語の会話も聞こえてくる。金曜日の夜はまことにかくあるべし。


<1月13日>(月)

劇映画『孤独のグルメ』を早速見てきました。早い回であったのに、映画館の中は結構入っていましたな。皆さん、井之頭五郎さんが好きなんだよねえ。

〇映画の中身は、「究極のスープを求めて」五郎さんがいろんな「お使い」をさせられる、というもの。五郎さんはその昔、小雪(さゆき)さんという女性と付き合っていて、その娘さんがパリに居るという設定。となれば、当然、小雪さんとどういうことがあったのかが気になるけれども、その辺はスルーされている。「色恋」よりも「食い気」なのである。

〇でまあ、五島列島に行ったり、韓国に行ったりするのであるが、だいたい予想の範疇であります。ツッコミどころは多々あるものの、まあ、ファンならば楽しんで観られる出来でありました。映画が大コケしてシリーズ打ち切り、ということはないでしょう。オダギリジョーがとっても「らしい」ハマり役でしたな。

〇この映画の中で、松重豊さんが唯一、トレードマークであるスーツ姿ではなく、普段着で登場するシーンがある。これ、映画館が沸きましたねえ。いや、不肖かんべえは「あの人」が登場した瞬間に、つい先が読めてしまったのでありますが。そうですか、「善福寺六郎」という役名であったのですねえ。

〇最近は「当店は五郎さんが来てくれました」というのがお店の宣伝文句になるらしい。そりゃあテレビ東京では、このシリーズを2012年からやってますからねえ。私の知ってるあの店、こんな店にも、いつの日か来てくれたらいいのにな、と思います。


<1月14日>(火)

〇去年からずっと難航していた原稿が、今日でやっと仕上がったのでいい気分である。義務を果たす、義理を果たす、というのは気持ちのいいことである。そうでないことが、いかに世の中で多いかと言うことの裏返しでもある。

〇この三連休もずっとそのことが気がかりであった。などと言いつつ、金曜と土曜は福岡にいたし、日曜日は久しぶりに中山競馬に参上したし、月曜日は映画を見に行っている。われながら遊んでばっかりではないか。

〇まあ、あれだ。学生時代に試験の前日にマージャンをしていたような感覚である。とはいうものの、原稿を送った瞬間にどっと疲れが出た。いかんいかん、まだまだ気を抜くわけにはいかないのだ。締め切りはほかにも一杯あるし、明日だって日帰りで岡山県津山市に行かねばならぬ。

〇てなことで、仕事と遊びのバランスを保つことが、健康を保つ秘訣でもある。とはいうものの、葛根湯とヴィックスドロップの用意はしておこう。さて、今週の東洋経済オンラインは何を書けばいいのだろう?


<1月15日>(水)

〇本日は岡山県津山市へ。中国銀行と岡山経済研究所さん共催の新春経済講演会の講師である。

〇この講演会の仕事はとても古い。岡山市、倉敷市、笠岡市、津山市(以上岡山県内)、高松市(香川県)と福山市(広島県)という6つの会場を、6人の講師でぐるぐる回している。ワシはもう2週目に入っている。津山市に前回来たのは2018年1月である。

〇ちょうど前回はトランプ政権の2年目が始まったタイミングであった。いよいよトランプさんが本領を発揮し始め、やれ関税引き上げだ、やれ米朝首脳会談だとやりたい放題を始めた時期である。今回は「来週は2期目の就任式」というタイミングで、なんとなく似た感じもある。とはいえ、この間にコロナの時期を挟んで7年も経過しているので、やっぱり別世界と考えるべきなのかもしれない。

〇津山市と言えば、B’zのボーカル、稲葉浩志氏の出身地である。ご実家は資生堂の化粧品店、実兄は市内で和菓子屋さんを経営していて、地元経済界の名士であるらしい。昨年は稲葉浩志氏が2日間の地元凱旋ソロコンサートを行ったところ、1000人しか入れない会場に全国から1万人が集まった。つまり会場に入れないファンが一杯出たそうだ。なおかつ、その時期の市内には、「178」(イナバ)というナンバープレートのクルマが溢れた、とのこと。

〇つまりそれくらいB’zの人気は凄いということである。ワシなんかはあんまり関心がなかったのなのだが、それでも昨年大みそかの「紅白」はB’zの独壇場でありましたなあ。まあね、生放送で「ウルトラソウル」まで聞けたんだから、皆さん満足ですよね。「ジャニーズ抜き」の紅白としては、あそこで勝負するしかなかったんでしょうなあ。

〇「街おこし」の3種の神器は「観光・農業・スポーツ」と言われた時期があったのだけど、敢えて4つ目を加えると「地元の有名人」がありますね。最近は「推し」や「聖地巡礼」がブームになりますし、それは地元に少なからぬ経済効果とプライドをもたらしてくれます。津山市としては、「B’zの稲葉」は大変な財産ということになります。


<1月16日>(木)

〇今日は1日に2本の原稿を送って、2つの締め切りが解消したのでちょっといい気分である。まだまだいっぱい残っているんだけどね。

〇ついでに成人病検診の再検査は、心臓も膵臓も「無罪放免」でありました。パチパチパチ。

〇ちょっと風邪気味ではあるんですが、のんびり風呂に入ってビールを空けて、ついでにタリスカーも行っちゃいましょう。えいやっ!

〇ちなみに明後日はこんなところに出没いたします。要事前登録。下記からお入りください。


●IOG地経学オンラインサロン


日時2025年1月18日 10:00 AM 、
IOG地経学オンラインサロンは、最新の地経学的重要テーマについて議論を深める場として、原則毎月第3土曜日午前10時〜11時に開催しております。
今回は、吉崎達彦 椛o日総合研究所、チーフエコノミストをお招きし、「トランプ政権が始動する2025年」と題して、地経学研究所長である鈴木 一人 東京大学公共政策大学院教授との対談をお送りいたします。是非ともご参加ください。


<1月17日>(金)

〇最近、ときどきユーチューブで見ているのが、『北の国から』に登場する大滝秀治さんの名演技である。いや、すごいです。「お前らは負けて逃げるんじゃ」というくだり。「五郎はカネがないんです」というくだり。いや、なんなんだ、この情の深さは。

〇このドラマが撮られたのは1980年。まだ携帯電話はおろか電子メールもなかった時代である。人間関係は濃密で、ああ、確かにあの頃の日本社会ってこんな感じだったなあ、と思い出す。ウィキで調べてみると、大滝さんは大正14年生まれで、2012年に亡くなられたとのこと。あの世代の日本人には、あんな感じの人がいらっしゃいましたねえ。

〇あのドラマをやっていた頃の不肖かんべえは、大学生で演劇部であったものだから、「どうしたらこんなに上手な脚本が書けるんだろう」といつも感心しながら見ていたものである。いや、倉本聰なんだから当然ですけれども、ホントに上手いよね。純と蛍が新しい靴を買ってもらっちゃうくだりなど、入神の出来栄えではないだろうか。今見ても泣けます。

〇ただしまあ、40年もたつと日本社会自体が変わってしまうので、今では通用しないストーリー、今ではあり得ない役者ということになるのでしょう。とはいうものの、自分はこういう時代のこういう役者さんを知っている、というのはうれしいし、懐かしいものであります。

〇それにしてもこのドラマを作っていた頃のフジテレビはすごかったです。『笑っていいとも』や『ひょうきん族』もこのすぐ後ですからね。テレビがとっても元気だった時代でありました。


<1月18日>(土)

〇本日、地経学研究所のオンラインサロンに登場しました。こちらからご覧いただけます。


●IOG地経学オンラインサロン「トランプ政権が始動する2025年」


〇国際文化会館で撮影しておりますので、背景がとってもキレイです。しかも今日は暖かい日だったので、窓を開けていて外の音がかすかに聞こえてくる。今日は結婚式もあったようなので、どうかすると音楽が聞こえてくることもあるとのこと。

〇鈴木一人先生との掛け合いはこのユーチューブの通りであります。しかしこうやって見てみると、自分も老けたなあ、と思われてなりません。まあ、実際に年を取っているのですが。

〇実はこの収録の後に、IOG会員会社さんとの懇談会もあるのです。各社で経済安全保障を担当している方々からいろんなご質問を受けるのですが、とってもマニアックなものが多くて、こちらもマニアックに応えるので、幸福なひとときでありました。


<1月19日>(日)

〇柏シアターにて「侍タイムスリッパー」。評判通りの面白さでした。この映画の紹介は、上海馬券王先生が去年の秋天で使った「マクラ」の部分をお借りしましょう。こんなに上手くはなかなか書けませんもの。


時は幕末、会津藩士・高坂新左衛門が、長州藩士・風見恭一郎と斬り合いを演じている最中に雷に打たれ、現代の時代劇撮影スタジオにタイムスリップしてしまうというのがお話の骨子なのですが、最初は単館で公開されたこの作品、やたら面白いということで口コミが爆発的に拡散した結果、現時点では全国300超の映画館に拡大上映され、おかげで富山の映画館でも見ることが出来た次第。いやあ、噂通り面白かったです。

上記の様に口コミで爆発的人気を勝ち得たインディーズ映画として、「カメラを止めるな」という作品があるのですが、基本アイデア依存のゲリラ戦であった「カメラ」に対し、「侍タイムスリッパー」のスタンスはこれはもう正規軍の戦い、非常にオーソドックスなストロングスタイルでして、これを2600万円という予算でやり遂げてしまったことには本当に驚かされます。だってこれ現代劇じゃなくて時代劇ですよ。衣装とかカツラとかセットとか滅茶苦茶お金がかかるじゃないですか。

上述の通り、製作費は2600万。うち600万は文化庁からの補助金で、残りの2000万円は監督である安田淳一さんの自己資金なんだそうで、これを安田監督は自家用車を売却したりして捻出し、撮影が終わったときには彼の預金口座には7千円しか残っていなかったのだとか。いや、こんな財務状況でよく映画を、しかも時代劇を作ろうなんて考えたものです。はっきり言って正気を疑います。安田さんの本業は米作農家なんだそうですが、今のお百姓さんていうのはもうちょっとお金を持っているもんだと思ってたんですが。

お話は笑いあり涙ありの、大変わかりやすい人情ものなんですが、その奥底を流れるのは安田監督の「時代劇」に対する狂おしいばかりの愛情です。凋落を続ける時代劇ジャンルの栄光を今一度取り戻したい、殺気みなぎるホンマもんの殺陣を皆に見てもらいたいという監督の狂気と紙一重の執念です。上辺上の笑いや涙の狭間から時折顔を出すこの鬼気迫る執念に果たしてどれだけの人が気づいたでしょうか。


〇考えてみたら、昔は時代劇をいっぱいやっていたのです。日本テレビが『暴れん坊将軍』、TBSが『水戸黄門』、テレビ朝日が『必殺シリーズ』、フジテレビが『銭形平次』、そしてテレビ東京は『大江戸捜査網』。そしてNHKはいっぱいあり過ぎてわかりません。

〇その時代劇が減ってしまって、いまでは殺陣や床山や衣装といった時代劇のためのインフラが、存続を危ぶまれるような状態らしい。こういうタイミングで外資を使った大作(『SHOGUN』)が誕生したり、インディーズ系でこの映画がヒットしたりするのは、そろそろ反転の時を迎えているのかもしれませんな。

〇ところでこの映画、『世直し侍 心配無用之介』という劇中劇が登場する。この口上がすばらしい。こういうの、ホントにやりませんかね。


「お江戸の町に蠢く悪を、斬って捨てよと遣わすは、神か仏か閻魔か鬼か。世直し侍、心配無用ノ介たあ俺様のことよ。以後、心配御無用!」


<1月20日>(月)

〇札幌に来ております。今日は羽田で遅れることもなく、オンタイムで新千歳空港着。いや、これはラッキーだなと思ったら、札幌ではエアポートライナーが遅れて長蛇の列ができている。こうなると打つ手なしで、のんびり構えて電車を待つしかありませぬ。

〇先日の福岡という今回の札幌といい、当地には「久しぶりにあの人に会いたい」という人がいるけれども、約束してしまうと後が厄介なのである。それに今は仕事を一杯抱えているので、旅先で仕事を始めてしまうといつ終わるかわからない。ということで、不義理をしながら気ままな一人旅&孤独のグルメを続けている。

〇今回の宿は、勝手知ったる札幌グランドホテルである。チェックインしてさっそく原稿に専念。午後8時近くなってとりあえずの終了。できたものを送って、さあ、腹が減った。店を探そう。井之頭五郎さんが降りてくる。

〇目指すはすすき野である。先日は福岡の中州で「一人もつ鍋」に興じたので、今回は「一人ジンギスカン」であろう。さてさて、どんな店があるのやら。馴染みの狸小路を右に曲がると、あまりの人出と外国人濃度の高さに仰天する。今日は平日ですぞ。周囲の全員が中国語を話しているような妙な錯覚を覚える。

〇少し迷ったが、狸小路の先の方にあるヤマダモンゴルなるお店を選択した。二重のドアを開けて、「一人なんですが、よろしいでしょうか」と尋ねると、もちろん答えはOKなのである。とりあえずの生ビールは、もちろんサッポロクラシックでなければならない。

〇ジンギスカン鍋に火を入れて、真ん中が高くなっているナベのてっぺんに脂身を置く。溶けた脂が流れてくる周辺部には、タマネギなどの野菜を配置する。そして両者の間で生ラム肉を気ままに焼いていく。いやはや結構ではござりませぬか。マイペースのひとりジンギスカン。これこれ、チリワインのカベルネソーヴィニオンをハーフボトルで追加じゃ。

〇締めはラーメン。いや、それが気に入ってこの店を選んだような次第なので。しかしニンニクを入れてしまったのは、明日の講演会を考えるとちとまずかっただろうか。コンビニでアイスを買って帰り、宿に戻ってWBSを見ながらベッドに入り込む。

〇が、午前1時に目覚ましをかけて起き出すのである。だってこれから大統領就任式だから。最近はNHKがやってくれるからありがたい。肝心の大統領就任演説は、午前2時10分に始まって2時40分まで。約30分間だが、歴代の就任演説としては長い方である。いろいろビックリするようなことも言っていたが、まあ、こんなもんだろう。だってトランプさんなんだから。

〇そして午前3時過ぎに、安らかに就寝するのである。


<1月21日>(火)

〇朝起き出してみて、ホワイトハウスのHPを見るとすでにトランプ政権モードになっている。トランプさんがこっちを睨んで「America is Back」と言っている。が、こういうことは政権交代のたびに繰り返されてきたことゆえ、あんまり驚いてはいけない。

〇昨晩の大統領就任演説はもちろんアップされている。グリーンニューディールの中止くらいは予想通りであったが、南部国境に非常事態宣言で軍隊を派遣するとか、男性と女性2つの性別のみが今後の政府の方針だとか、いろいろ「おおっ」と驚くような発言がありました。

〇面白いのは大統領令のコーナー(Presidential Actions)でありまして、既に膨大な量が公表されている。

〇ふと気になって、RESTORING NAMES THAT HONOR AMERICAN GREATNESSという項目を覗いてみる。これは昨日の大統領就任演説で、「マウント・マッキンリー」という名前を復活させる、および「メキシコ湾をアメリカ湾と呼ぶ」と言っていた部分で、それがさっそく大統領令になっているものだ。

〇マッキンリー山と言えば、冒険家の植村直巳氏が死んだ場所である。標高は6194mもあり、北米大陸における最高峰だ。植村氏は世界初の5大陸最高峰登頂記録の保持者であったが、1984年冬にマッキンリーに登ったきり戻ってこなかった。今の若い人は知らないかもしれないが、死後には国民栄誉賞を贈られた人物でもある。

〇そのマッキンリー山は、地元のエスキモーの間では「デナリ」(大きなヤマ)と呼ばれていて、その一帯は「デナリ国立公園」と呼ばれることになるのだが、2015年にオバマ政権の下で正式に「デナリ山」になった。この辺はまあ、よくあるお話である。

〇マッキンリーは第25代大統領であるが、今日ではほぼ忘れられた存在である。1890年代のアメリカはフロンティアがなくなり、いよいよ太平洋の向こう側に出ていくしかなくなかった。その頃に登場したのがマッキンリーで、要は帝国主義者である。ハワイを併合し、米西戦争に勝ってプエルトリコとグァムとフィリピンを領有した。

〇マッキンリーは暗殺された3人目の合衆国大統領である。1901年に無政府主義者の銃弾に倒れ、その後を継いだ副大統領がセオドア・ルーズベルトで、たぶんこっちの方が有名な存在であろう。当時の電信はまだまだ原始的だったから、このニュースを伝えた電文は「マッキンリー・ショット・バッファロー」という3語だけであった。「マッキンリーが水牛を撃った?」ではニュースにはならない。この電文を受け取った通信社は、「そうか、これは『マッキンリー大統領がバッファローという場所で撃たれたんだ!』」と解釈して記事を書いたのであった。

〇有名な「門戸開放宣言」を提唱したジョン・ヘイは、このマッキンリー政権の国務長官である。この"Open Door Notes"とは、日清戦争に負けてボロボロになっていた清国に対し、アメリカが「俺にもいっちょ噛ませろ」(お前たちだけでいい目を見るんじゃねえ)と凄んだわけである。しかるに欧州列強は、「テメエ、自国は高関税保護主義で守っておきながら、虫のいいことを言うじゃねえか」と冷淡であった。とまあ、そういう野蛮な時代だったのである。

〇そんなわけだから、オバマ大統領的な価値観から行くと、「そんな大統領はこの国には居ませんでしたあ」ということにしたかったわけである。そしたらトランプさんがかみついて、マッキンリーの偉大さをとどめるために山の名前を元に戻すと言い出したわけだ。面白いね。

〇で、問題はこの大統領令が実に細かいのである。デナリ山をマッキンリー山に戻すけれども、デナリ国立公園はそのままでいいなど、事細かな指示を内務長官に対して行っている。全部で100本とか200本と言われる大統領令を、いちいちこの細かさでやっているのか!と考えるとゲンナリいたします。

〇要するに今の第2期トランプ政権は、第1期とは全く別物であって、おそろしく用意周到であるし、手慣れているし、周囲はイエスマンばかりになっている。これはなかなかに大変な事態でありますぞ。8年前の経験は役に立たないと考えた方がいいです。間違っても石破さんは安倍さんの真似をしちゃいけません。

〇ということで、講演会を済ませて帰ってきたのであります。帰りの飛行機はガラガラで、予定より早く着いてくれたのでありがたかったです。札幌はこの季節にしては暖かくて、大通公園では既に「札幌雪祭り」(2月2日から)の準備が始まっていたのですが、雪が足りないんじゃないかと心配されておりました。


<1月22日>(水)

〇ああ、忙しい。ということで、今日のところはこんなものでも読んでください。新潮新書への書評です。


●トランプ再熱狂の正体(辻浩平)


 なぜ、ドナルド・トランプ氏は再選されたのか。前回の選挙結果を受け入れず、司法の追及も受けている人物が、なぜかくも熱狂をもって迎えられるのか。

「トランプ現象」には既にさまざまな解説本が出ている。ラストベルトに住むトランプ支持者たちの実態については、朝日新聞の金成隆一記者による『ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く』(岩波新書)など一連の優れた著作がある。歴史的な洞察については、会田弘継氏の『それでもなぜ、トランプは支持されるのか:アメリカ地殻変動の思想史』(東洋経済新報社)が圧巻である。

 しかし2024年選挙の背景について知るためには、本書にもチャンスを与えてほしいと思う。出版が昨年夏時点なので、カマラ・ハリス副大統領への「候補者差し替え」以降の出来事には触れられていない。それでも2020年以降、コロナ下のアメリカに駐在したNHK記者が、取材を通して描いた「直近のアメリカ社会」からは多くを学ぶことができる・・・・。


〇ということで、トランプさんの片言隻句に振り回される日々が戻ってまいりました。しばらくはこれが続きますなあ。ご同輩。







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編集者敬白




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by Kanbei (Tatsuhiko Yoshizaki)