<4月1日>(土)
○新年度入りしたので、トップページを少し整理してみました。1999年分のバックナンバーページを作る、3月分の日記をまとめるなど。あいかわらず愛想のないつくりですけど、軽いページでケイタイでも読みやすい誌面作りを目指しております。<4月2日>(日)
○『播磨灘物語』を読み返してみました。「かんべえ」というハンドルネームの元となった黒田官兵衛の生涯なんですが、あらためて気がつくと、彼は20代にはほとんど何もしていないんですね。官兵衛が世の中に飛び出すのは、30を過ぎて羽柴秀吉に出会ってから。その後の活躍はわりと有名ですが、若き日の官兵衛が何をしていたのかはほとんど伝わっていない。ことによると鬱々とした日々だったような気もする。<4月3日>(月)
○かんべえと官兵衛の会話は思ったよりはずんで、どんどん先へと進みます。<4月4日>(火)
○光秀の謀反は秀吉陣営にはつつぬけだった、という。そうなると気になってくるのは、日本史最大の謎のひとつである本能寺の変の真相だ。<4月5日>(水)
○かんべえさんと官兵衛さんの戦国時代問答は、3日間にわたって続けられました。二人の間には、若干の余熱が残っているらしく、昨今の状勢に関しての雑談が続いています。<4月6日>(木)
○官兵衛さんが帰ってしまったので、再びかんべえの独白モードに。ここ数日間、小渕内閣総辞職から森政権発足への移行について、「読者のページ」にいろいろ書いておりましたが、この間に筆者が受け取ったメッセージの数々を以下、ご紹介します。<4月7〜8日>(金〜土)
○金曜の夜にパーティーをはしご。またまたネタを集めてきました。<4月9日>(日)
○今朝の報道2001によれば、森政権の支持率は意外と高い。少なくとも不支持率を上回っている。サンデープロジェクトでも、森政権支持は47.7%で不支持が22.3%になっている。小渕さんへの同情票が反映されているようだ。本誌の「From the Editor」でも書いたけど、マスコミの小渕政権への評価はちょっと低すぎ。惜しまれるのは当然だと思います。<4月10日>(月)
○「コンピュータは絶対に間違いを犯さないから」――少し前の少年向けSF小説にはこんなセリフがよく出てきたものだ。今日、パソコンが実際にこれだけ普及すると、コンピュータがいかに当てにならないものかということが全世界的にばれてしまった。「データが消えた」「立ち上がらない」「強制終了」など、不愉快な経験はどなたもお持ちのことでしょう<4月11日>(火)
○今週号の政局特集はいい線行っていたような気がしてきました。筆者の下に寄せられてくるお馴染みさんの受けがわりといい。ついでに、「こんな話もあるんだよ」と教えていただくこともある。<4月12日>(水)
○ゴホゴホ、ぐすぐす。花粉症の最終局面で風邪をひいたので体調不良です。なんか最近、しょっちゅう風邪をひいています。こまったもんだ。<4月13日>(木)
○昼休みに本屋に立ち寄った。文庫化された『私は闘う』(野中広務・1996年)があったので購入。最初のところをパラパラとめくったら、村山政権下の自治大臣・国家公安委員長として、オウム真理教と戦った話が出てくる。いろいろ裏話が紹介されている中で、「河野洋平には失望した、こんな人が自民党総裁じゃ駄目だと思った」という話が出てくる。そのときの怒りがもとで、95年夏の総裁選では橋本龍太郎をかついで喧嘩を売ることになる。そうかー、影の総理がそれじゃ、河野首相は誕生しないよね、と納得。<4月14日>(金)
○今日は1日に3回もスターバックスのコーヒーを飲んでしまった。昼、食後のホットラテを楽しみ、午後は友、遠方より来たりてアイスラテで談笑し、夜、勉強会のお供にアイスモカを買った。ふだんはコーヒーにミルクを入れない主義なのですが、スターバックスのラテは例外的においしいと思う。昔はやったウィンナーコーヒーを思い出します。<4月15日>(土)
○ニューヨーク市場が下げています。ナスダックも年初来安値。来週の東京市場はどうなるか。週末のG7もあるので、非常に微妙な感じになってきました。<4月16日>(日)
○大崎善生著『聖の青春』講談社刊、を読みました。「さとしのせいしゅん」と読みます。さとし、とは異色の棋士、村山聖のこと。一度見たら忘れられない顔ですから、将棋に縁のない方でもご記憶の方は少なくないかもしれません。5歳でネフローゼという病におかされ、病院に出たり入ったりしながら少年期を過ごす。病床で将棋に出会い、熱中して強くなる。何歳まで生きていられるか分からないけども、「名人になりたい」と念願してプロの道に入る。森信雄という風変わりな師匠に出会い、谷川浩司、羽生善治などの得難いライバルに出会う。あいにく名医には出会うことがかなわず、最後は癌に倒れた。享年29歳。最後は名人挑戦権を競うA級8段に在籍していた。<4月17日>(月)
○今日はやられたー、というほど株価が下げました。今日一日で財産を減らした方は相当な数になるでしょう。日経平均は1万9000円ギリギリが終値に。でもまあ、いい線でとどまったような気もする。いずれにせよ、鍵を握るのは今夜のNY市場。世界中が固唾を飲んで見守っていることでしょう。もうあとしばらくでオープンしますけど。<4月18日>(火)
○ここしばらく、たいそうな羽振りで夜の街をにぎわせていたネット・ベンチャー族が、めっきりおとなしくなったという今日このごろ、皆様はいかがお過ごしでしょうか。今夜のかんべえ氏は、つつましく遊んで深夜のご帰還です。(←酔っている上に常磐線車中でも爆睡していた)<4月19日>(水)
○今週は訪問客が多いような気がします。考えてみれば、当方も連日、株式関係のHPを訪ねてはチェックを入れてますから、同じようなことをしている人が多いのだと思います。<4月20日>(木)
○会社でいつも使っているPCが更新になりました。同じFMVなんですが、新しいマシンはさすがによろしい。早いのなんのって。前は1ギガのCドライブをいっぱいいっぱいに使ってたので、IEを立ち上げるのもずいぶん待たされた。今度は快適にぶっ飛ばすことができる。思わず"Highway Star"を口ずさんでしまうぜぃ。<4月21日>(金)
○いまの日本経済にとっては、「IT」と「株高」と「輸出」が希望の星です。このうち、株価は今日も下げました。ネットバブル崩壊の影響は、けっこう大きい。日本の株式市場の根本的な問題点が表面化した。ITに関しては、プレステ2がリコールになったり、i-modeがつながらないといった問題が起きています。これで輸出が伸びなくなったら、何を信じたらいいのでしょう。<4月22日>(土)
○歴代の総理大臣には鬼門がある。それは「教育問題に取り組むと短命になる」というジンクス。田中角栄は政権末期になって、「5つの大切、10の反省」(←笑止)などと言い出した。中曽根康弘は、任期が残り1年になって教育臨調を始めた。橋本龍太郎は「5つの改革」を始めようとした矢先に、「教育改革も大切だ」といわれて急きょ6つにし、やっぱり短命内閣に終わった。そして教育改革国民会議を設置した小渕恵三は、重体に陥って本人の意識がないままに首相の座を降りた。<4月23日>(日)
○午後8時に覗いてみたら、カウンターが10,011と大台を越えていました。1月6日が5000件でしたから、それから3ヶ月半で5000件を上積みした計算になります。こうしてみると「1日50件」というペースがずっと続いているようですね。皆様のご愛顧に深謝。<4月24日>(月)
○あらためて昨日の発言を読んでみると、なんだか素直に喜んでいないみたいで、われながら不遜な感じがします。いかんよね。そうそう、モスクワの杉岡さんから「10,001ゲット」のお知らせあり。杉岡さんは6,000もゲットしていましたよね。お互い、これでネット上だけのおつきあいというのが不思議ですけど。<4月25日>(火)
○昨晩の寺田さんから言われたのだけど、「吉崎さんは一橋だから、石原慎太郎に甘いでしょ」。4月12日に書いた「三国人」問題についてのコメントが印象に残ったのでしょうけれども、なるほど読み返してみると、遠慮がちに石原都知事を応援しているようなトーンが感じられる。うーん、きびしい読者もいるものでございます。<4月26日>(水)
○連休にすることがないから、本を買い込んでいます。『財界』の原稿料があるから、わりと気前良く買ってしまうのだ。今のところ下記が「積読」状態。そのうち、書評に取り上げるかもしれません。<4月27日>(木)
○阪神が今夜で9連勝。広島に勝ってついに首位!あんな陣容でよくまあ、という感じですが、今夜の試合も0対0で迎えた10回裏、ボテボテの併殺コースなのに、3塁ランナー矢野が本塁突入して、補逸を誘って取った1点でサヨナラ勝ちです。たいへん効率がよい勝ち方。選手獲得に何十億円もつぎ込んで、なおかつ低迷しているどこかの球団と比べるとROEが高い経営と申せましょう。<4月28日>(金)
○舞台裏を明かすと、今週号は違うネタを書く予定でいました。ところが木曜日、つまり昨日のお昼になって、ある理由でそれが使えないことが判明。急きょテーマを変更しました。それを一晩と一日で書いたのが今週号。「なーんだ、結構いいかげんに書いてるんだ」と思われた方、あなたは正しい。<4月29日〜30日>(土・/p>
○連休前の雑誌は合併号で読みでがある。そんなわけで『東洋経済』『エコノミスト』などを寝そべって読む。株価下落を扱った記事が多い。どうやら米国の方は落ち着いてきた。ダウは1万〜1万1000に戻して、ナスダックは3000台半ばで推移。どちらも値ごろ感がある。日本はどうか。日経平均はしばらくは見ないことにして、TOPIXを見るとそう悪くはない感じ。ただしネットバブルの怪我人は多いはず。とくに投資信託が心配ですな。
○ウォーバーグ・ピンカスの「日本成長株ファンド」というのをご存知でしょうか。ニコラス・エドワーズという運用担当者の絵が出ている広告がしょっちゅう出ている。この人、1月頃の日経金融新聞のインタビューで「光通信はまだまだ買える」と言っていた。案の定、このファンドは2月高値から2割近く下落している。最近買った人はみな損をしていることになる。似たようなファンドはたくさんあるだろうなあ。
○『SPA!』が「今そこにある貧富の差」という特集をやっている。日本の中流社会が危ない、という特集は最近のはやりで、文芸春秋も中央公論もやっていた。でも、80年代に『金魂巻』という本が、芸能人からサラリーマンまであらゆる職業を、マル金、マルビに分類してたように、貧富の差ってのはもとからあったんだよね。それでも、この国では年収2千万円の人から課税最低限の人まで、上・中・下いずれと聞かれれば、みな揃って「中流」と答えるようなメンタリティーだったため、日本は中流社会ということになっていた。だから正しくは「中流意識が危ない」と考えるべきでしょう。
○毎月1日発行の情報誌『選択』が届いた。この雑誌、政治情報が充実している。最近の話題の主はもっぱら野中広務。村山政権の自治相から、幹事長代理、官房長官、幹事長代理、幹事長とこの6年間、休みなしに要職を歴任。次の総選挙で自民党が勝てば、いよいよ誰も逆らえなくなる。で、この人が目指しているものは何か。金丸信のようなキングメーカーを目指しているといわれるが、幹事長が最終ポストではないだろう。
○というわけで大型連休、予定もなく家でゴロゴロしています。同様に暇でインターネットを見ておられる方、メールでもいただければ幸いです。
編集者敬白
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