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上海馬券王がJRAのレースに寄せる「情熱と冷静の言葉」


2023年 上半期のレース考





3月26日(日) 高松宮記念


いやあ、WBC素晴らしかったですね。

実は私、「こんなオープン戦を国際化しただけのイベント、目の色変えて勝ちに行ってるのは日本だけだろ」って最初は冷ややかな感じで見ていたんですが、参加各国が本当に真剣にこれに取り組んだ結果、どの試合も見どころ満載のレベルの高いものになってしまって反省しているのであります。いやあ、まこと、申し訳ないことです。

大谷がトラウトに最後投じたスライダーが異次元すぎるとか、いや言いたいことは沢山あるのですが、そういうことは沢山の人がいろいろなところで語りまくっていますので、これ以上語ることは自粛しますが、ただ一つだけ言わせていただきたい。栗山監督というのは本当とんでもないですな。よく僅差の勝ち試合でメジャークリーンナップ相手に高橋宏斗を投げさせたものです。

弱小中日からただ一人選抜されたのが弱冠20歳、チーム最年少となる高橋宏斗君なわけで、そういう経験不足な投手をこれが落合とか立浪だったらあの場面で絶対使っていないと思うんですよ。そういう投手を起用して、あまつさえ、それがスプリットでメジャーのスーパースターから三振奪いまくる所を見て、私は思わず感涙にむせんでしまいました。素晴らしい!ああいう経験をするとさぞ自信になるでしょう。高橋君が投手としてもう一段上のレベルに覚醒する可能性はかなり高く、2〜3年後には中日のエースになれる器とは思っていましたが、下手すりゃ今年中にエース襲名となることも夢ではないのではないでしょうか。(3〜4年後にはメジャーにかっさわられる可能性が高い気もしますが)

いやあ「人を育てる」というのは、こういうことを言うんですな。栗山監督には感謝の言葉もありません。育成下手な最近の中日コーチ陣・フロントには栗山さんの爪の垢でも煎じて飲んでもらいたいものです。

という訳で、実は今週は最近見た映画「シン仮面ライダー」と「BLUE GIANT」の感想を書き込む予定だったのですが、侍ジャパンと高橋君の活躍があまりに素晴らしすぎてこれは来週に順延しようかと思います。いやあ今日はドバイデーで色々と忙しいのだよ。

2023 326() 2回中京6日目 18頭 [15:40発走]
【11R】 53回高松宮記念
4歳以上・オープン・G1(定量)(国際)(指定) 1200m (B)

馬名

性齢

替 騎手

斤量

単勝

調教師

1

1

 

トゥラヴェスーラ 8 *丹内祐次

58

48.5

()高橋康之

B1

2

 

ウォーターナビレラ 4 *吉田隼人

56

46.8

()武幸四郎

B2

3

 

キルロード 8 *和田竜二

58

72.8

()田村康仁

2

4

ダディーズビビッド 5 *秋山真一

58

31.0

()千田輝彦

3

5

メイケイエール 5 *池添謙一

56

3.8

()武英智

3

6

 

ナランフレグ 7 丸田恭介

58

19.6

()宗像義忠

4

7

ヴェントヴォーチェ 6 *西村淳也

58

18.5

()牧浦充徳

4

8

$ロータスランド 6 岩田康誠

56

9.0

()辻野泰之

5

9

ディヴィナシオン 6 *松本大輝

58

188.3

()森秀行

5

10

 

オパールシャルム 6 武藤雅

56

272.2

()武藤善則

6

11

ピクシーナイト 5 *戸崎圭太

58

13.5

()音無秀孝

6

12

*アグリ 4 横山和生

58

5.9

()安田隆行

B7

13

ファストフォース 7 団野大成

58

32.3

()西村真幸

7

14

トウシンマカオ 4 鮫島克駿

58

7.8

()高柳瑞樹

7

15

ナムラクレア 4 浜中俊

56

6.2

()長谷川浩

8

16

*グレナディアガーズ 5 岩田望来

58

21.9

()中内田充

8

17

 

ボンボヤージ 6 川須栄彦

56

191.4

()梅田智之

B8

18

ウインマーベル 4 松山弘平

58

15.0

()深山雅史


というわけで、春のG1戦線、事実上の第一弾、高松宮記念なわけです。とはいえ、グランアレグリアが引退した今、スプリント戦線はかなり手薄な印象。同日行われるドバイでは芝1200mに海外遠征する馬もいないというのに、つかみどころのないメンバーばかりが参戦した悩ましい一戦でもあります。また馬の海外遠征はないものの、頼りになる騎手は皆、海外遠征、あまつさえ降りしきる雨の影響で当日馬場が渋ることは必定とこれまた輪をかけて難解な一戦でもあり正直自信がありませんなあ。

こういう時に指針を与えてくれるのが、恒例「10年トレンド」ということで、さっそく見ていきましょう。

渋ると荒れる高松宮記念の過去10

日付

馬名

性齢

騎手

頭数

馬番

人気

着順

馬場状態

調教師

走破タイム

着差タイム

通過順

上り3F

馬体重

馬体重増減

単勝配当

馬連

馬単

3連複

3連単

220327 ナランフレグ 6 丸田恭介

18

2

8

()宗像義忠

1083

-0.0

   15-14

33.9

486

-12

2780

13560

34720

525080

2784560

220327 $ロータスランド 5 岩田望来

18

9

5

()辻野泰之

1083

0.0

   07-08

34.3

476

-8

(12.9)

13560

34720

525080

2784560

220327 キルロード 7 菊沢一樹

18

10

17

()田村康仁

1083

0.0

   03-03

34.7

500

-6

(225.8)

   

525080

2784560

210328 ダノンスマッシュ 6 川田将雅

18

14

2

()安田隆行

1092

-0.0

   10-09

34.3

472

+3

600

1010

2170

2200

9770

210328 レシステンシア 4 浜中俊

18

16

1

()松下武士

1092

0.0

   06-07

34.5

506

-2

(2.9)

1010

2170

2200

9770

210328 インディチャンプ 6 福永祐一

18

9

3

*()音無秀孝

1093

0.1

   11-09

34.5

478

-6

(6.3)

   

2200

9770

200329 $モズスーパーフレア 5 松若風馬

18

16

9

()音無秀孝

1087

0.0

   01-01

34.5

494

0

3230

9150

26540

22830

217720

200329 グランアレグリア 4 池添謙一

18

8

2

*()藤沢和雄

1087

0.0

   13-12

33.1

486

+12

(4.1)

9150

26540

22830

217720

200329 ダイアトニック 5 北村友一

18

3

4

*()安田隆行

1087

0.0

   04-04

33.7

472

+2

(9.2)

   

22830

217720

190324 $ミスターメロディ 4 福永祐一

18

3

3

()藤原英昭

1073

-0.1

   04-05

33.6

492

-4

780

30530

49630

870740

4497470

190324 セイウンコウセイ 6 幸英明

18

4

12

()上原博之

1074

0.1

   03-02

33.9

504

-4

(108.0)

30530

49630

870740

4497470

190324 ショウナンアンセム 6 藤岡康太

18

7

17

()田中剛

1074

0.1

   13-11

33.4

490

0

(358.9)

   

870740

4497470

180325 ファインニードル 5 川田将雅

18

9

2

()高橋義忠

1085

-0.0

   06-06

34.5

480

-8

550

1690

3170

15910

60450

180325 レッツゴードンキ 6 岩田康誠

18

8

3

()梅田智之

1085

0.0

   08-06

34.6

500

+8

(6.3)

1690

3170

15910

60450

180325 ナックビーナス 5 三浦皇成

18

7

10

()杉浦宏昭

1086

0.1

   06-06

34.7

522

-4

(41.2)

   

15910

60450

170326 セイウンコウセイ 4 幸英明

18

6

5

()上原博之

1087

-0.2

   04-04

34.5

500

0

870

2150

4750

3230

23880

170326 レッツゴードンキ 5 岩田康誠

18

3

2

()梅田智之

1089

0.2

   13-12

33.9

506

+4

(5.1)

2150

4750

3230

23880

170326 レッドファルクス 6 M.デム

18

7

1

()尾関知人

1090

0.3

   08-06

34.6

472

+7

(3.6)

   

3230

23880

160327 ビッグアーサー 5 福永祐一

18

4

1

()藤岡健一

1067

-0.1

   04-04

33.4

520

-4

390

890

1730

1740

6690

160327 ミッキーアイル 5 松山弘平

18

6

2

()音無秀孝

1068

0.1

   03-03

33.8

490

+2

(3.9)

890

1730

1740

6690

160327 $アルビアーノ 4 ルメール

18

8

3

()木村哲也

1071

0.4

   08-10

33.4

516

+6

(5.1)

   

1740

6690

150329 $エアロヴェロシティ 7 パートン

18

4

4

[]オサリバ

1085

-0.1

   02-03

34.3

524

-16

650

7480

10770

14000

81560

150329 ハクサンムーン 6 酒井学

18

15

6

()西園正都

1086

0.1

   02-02

34.5

478

-6

(16.8)

7480

10770

14000

81560

150329 ミッキーアイル 4 浜中俊

18

16

3

()音無秀孝

1086

0.1

   04-04

34.2

486

+4

(5.2)

   

14000

81560

140330 コパノリチャード 4 M.デム

18

5

3

()宮徹

1122

-0.5

   02-02

37.2

484

-4

770

10400

17030

7990

71040

140330 スノードラゴン 6 大野拓弥

18

17

8

()高木登

1127

0.5

   13-13

36.1

510

-4

(19.6)

10400

17030

7990

71040

140330 ストレイトガール 5 岩田康誠

18

9

1

()藤原英昭

1129

0.7

   07-08

37.0

454

+2

(2.6)

   

7990

71040

130324 ロードカナロア 5 岩田康誠

17

11

1

*()安田隆行

1081

-0.2

   09-07

33.2

498

-4

130

470

560

11340

27200

130324 ドリームバレンチノ 6 松山弘平

17

12

2

()加用正

1083

0.2

   12-11

33.3

492

-2

(9.4)

470

560

11340

27200

130324 ハクサンムーン 4 酒井学

17

13

10

()西園正都

1083

0.2

   01-01

34.0

464

-6

(85.6)

   

11340

27200

集計期間:2013. 3.24 2022. 3.27


うううううう、過去10年振り返って見渡すと、全敗。。一回も当たってません(号泣)。

うーん、数あるG1競走の中でこれほど相性の悪いレースがあるだろうか。いーや、ありはしない(反語表現)。みんな、俺の予想の逆をいけば当たるぞ、きっと。(とはいえ、さすがにそろそろ当たりそうな気も)

早速行ってみましょう。


@1番人気は2−1−2−5。

A2番人気は2−4−0−4。

B3番人気は2−1−3−4と上位人気はいまいち信頼性に乏しい。信頼性に乏しいと言いながら全然信頼出来ないわけでもないところが逆に悩ましい。

C単勝二桁人気の超人気薄は30頭中5頭と二年に一回は飛び込んできている(勝ち馬はなし)。これだけなら他のG1でも普通の光景ですが、問題はその人気薄がブービー人気とかの超超人気薄なわけで、結果3連単7桁配当が続出。100円玉一枚が200万とか400万になったわけで、こんなの当てた奴はきっとマークシートを誤記入したに違いない。

D過去10年で良馬場開催となったのはわずか4回という、数あるG1競走の中でも屈指の雨男レース。これが上記高配当の一因になっていることは間違いなく、梅雨時でもないのにこれはどうしたことだ。明日も馬場が渋るのは必定な状況で、ああ、悩ましいったらありゃしない。

E関東馬は30頭中10頭と、開催場所を考えれば健闘の部類。

F外国人ジョッキーは30頭中5頭の鞍上と、重視不要な状況。まぁ、例年ドバイと日程がかぶり外国人ジョッキーは皆こちらに出張なんでこれも当たり前と言えば当たり前。外国人ジョッキーだけではないですぞ。川田とか武とか坂井瑠星とか日本人有力ジョッキーも皆ドバイなわけで、これでは紛れも発生します。

G牝馬は30頭中9頭と軽視は絶対禁物。

H脚質は基本先行優位だが年1頭は必ず追い込み馬の一撃が決まっており軽視禁物。実際重となった去年も勝ち馬は追い込み馬で、うーん土曜の中京を見る限り渋馬場で差し追込みは大分苦労していた印象ですが、やはり重で決め手を発揮した馬は要注意と言うことでしょうか。

I枠順に大きな偏りはない。

Jリピータ傾向は驚くほど認められない。毎年上位が一新されている感じ。

K上位の年齢別構成は、4歳馬8(内勝馬2)、5歳馬10(同4)、6歳馬10(同2)、7歳馬2(同1)と、5歳馬が強いが6歳馬もかなり有力。3月のこの時期は6歳もそんなに老けてはいないと言うことです。

L過去5年15頭の血統は基本バラバラだが、「外国産馬」でくくられる存在が3頭(内勝馬2)と強い。この他ではロードカナロアが3頭(同1)が目を引く程度。今年のメンバーでは外国産馬、ロードカナロアがそれぞれ3頭出走してますが、さて。

M過去5年15頭の前走キャリアは、阪急杯組が4頭(内勝馬1)、オーシャンS組が4頭(同1)、シルクロードS組が3頭(同2)が有力。特にハンデ戦のシルクロードS組から高松宮で斤量が軽くなった馬はやたら激走しているケースが多いので要注意。


上記からまずは1番人気メイケイエールの取捨が最大のポイント。


(A重賞を6勝という実績はメンバー中最高。

(B中京1200mの実績2−0−0−1、重馬場実績も2−0−0−1とまずは申し分なし。


とまぁ、勝つならこの馬が最有力ではあるんでしょうが、


(C2歳のころから能力を評価されクラシック最有力とみなされながら、気難しい気性が災いして武豊も匙を投げたヤンキー娘。

(D古馬になって更生したかと思わせながらG1じゃ人気を裏切ることの連続。


と安定感に事欠くことこのうえなく、こんな荒れまくりの競走で軸にするのはためらわれます。よって評価は4番手までです。

かわって本命視するのは3番人気ナムラクレア。


(Eこの競走と相性の良いシルクロードSの勝ち馬で、その時から斤量も軽くなっているのが買い。

(Fメイケイエールと同じくミッキーアイル産駒だが、こちらの方が気性が良くて成績に安定感がある。

(G騎手浜中とは長い付き合いで有力騎手がそろってドバイ出張の今回これは安心できる。


というのが評価ポイント。気になるのは


(H差し、追い込みタイプの彼女が渋った馬場に対応できるのか


ということですが、まぁ、重馬場実績1−0−0−0というのもあるし、外枠実績は1−0−1ー0なんで3着以内は有望ではないでしょうか。

対抗・単穴には重実績のある馬ということで、〇ロータスランド(去年の二着にして、重実績3−2−0−0)、▲ヴェントヴォーチェ(オーシャンSの勝ち馬にして重実績2−1−0−1)。これに上位人気も軽視はできないということで☆メイケイエール、☆アグリを絡めて馬券を考えましょう。

馬券は◎→〇▲☆→その他の三連複34点。これだけ人気が割れているレースです。こんなに買ってもガミはわずか2点でその他の殆どが万馬券。まぁ、三連単7桁配当が平気で飛び出すレースです。これくらい買ってもばちは当たりますまい。10年間外しまくっているのでさすがに買うのは少額ですが。。


上海馬券王




○今日の結果

<高松宮記念> @ファストフォース (団野) Aナムラクレア(浜中)  Bトゥラヴェスーラ(丹内)



○かんべえのつぶやき

――いやはや今年も高松宮記念は荒れました。単勝3230円、馬連7920円、馬単2万4330円、三連複8万1180円、そして3連単は66万8280円。それにしても、誰が買ってんだ、こんな組み合わせ。今日は天気が悪かったこともあって、素直じゃないレースが多かったなあ。

――馬券王先生の狙い通り、ナムラクレアは来てくれました。メイケイエールを切ったのも正解でした。ところがそれを上回ったのが、12番人気の伏兵ファストフォースと鞍上の団野大成騎手。去年はナランフレグと丸田騎手でしたが、今年も人馬ともにG1初勝利同士の組み合わせでした。

――終わってみれば、ファストフォースとナムラクレアはシルクロードSのワンツーコンビなのですね。馬券王先生、目の付け所は良かった。馬連ならばとれていた。しかし3着につけたのは、もっともっと伏兵、13番人気のトゥラヴェスーラでした。しかも道悪の最内枠ですから、これは買えませんわ〜。

――ところで昨晩のドバイワールドカップ(DWC)は、ウシュバテソーロが世界最高峰に立ち、ドバイシーマクラシックではイクイノックスが3馬身半差でレコード勝ちだったのですね。WBCだけじゃない、日本勢まことに強いです。ウシュバテソーロはオルフェ産駒。相変わらず年を取ってからのダート路線が強い血統です。

――来週は大阪杯ですが、これがまた悩ましそうな組み合わせになってます。今年もG1レースは苦戦しそうですなあ。





2月19日(日) フェブラリーステークス

えー、お久しぶりです。

早いものでもう23年度のG1シーズンがやってまいりました。本年もよろしくお願いいたします。

いやあ、「早いもので」と言いましたが、本当に早いですなあ。フェブラリーSって通常二月の最終週に開催じゃないですか。それがどうしてこんな時期に開催となるのだろう、とよく考えてみたら来週サウジで大きなレースが開催されるわけで、それに遠慮して日程をずらしたんですな。後述しますがそれで有力馬が全部中東に遠征となり、今年のメンバーはスカスカなわけです。ひどいものです。

野球じゃ大谷翔平が、サッカーじゃ三苫薫が海外の「本場」にただ同然の値段で売りに出されているわけで、日本のスポーツ界も海外の植民地と化しつつある今日この頃なのですが、まさかビジネスとして世界に例を見ないほど成功していると思われた日本競馬までそれに近いものになってしまうとは。。これも全部円安が悪いのでしょうか。

という訳で、なんかテンションが上がらないことこの上ないのです。思えば年明け早々、愛してやまないジェフ・ベック大先生はお亡くなりになるし(ベック先生と荒木飛呂彦だけは不老不死だと思っていたのに。。)、これまで会社任せにしていた確定申告は自分でやらなくてはならなくなるし(いや法人税に比べれば私みたいなパンピーの所得税はシンプルで慣れればなんてことはないのですが、それでも慣れるまでは結構ストレスフルなのだ、これが)、挙句の果てに今年初めてのG1がこんなビールの水割りみたいなメンツで行われるなんて、年明けからこの方ろくでもないことがやたら起きるのう。

まぁ、とはいえ、去年の下半期は本当にひどい成績だったので今年は挽回したいものです。だからやります、頑張ります!的中させるぞフェブラリー!

2023 219() 1回東京8日目 16頭 [15:40発走]
【11R】 40回フェブラリーS
4歳以上・オープン・G1(定量)(国際)(指定) ダート1600m

馬名

性齢

替 騎手

斤量

単勝

調教師

1

1

 

$ジャスパープリンス 8 田中勝春

58

163.3

()森秀行

1

2

$シャールズスパイト 6 *モレイラ

58

18.3

[]アトフィ

2

3

 

ケンシンコウ 6 *バシュロ

58

38.7

()小西一男

2

4

ドライスタウト 4 戸崎圭太

58

3.6

()牧浦充徳

3

5

 

オーヴェルニュ 7 *福永祐一

58

26.9

()西村真幸

3

6

メイショウハリオ 6 浜中俊

58

10.7

()岡田稲男

4

7

$レモンポップ 5 *坂井瑠星

58

2.6

()田中博康

B4

8

 

アドマイヤルプス 6 内田博幸

58

76.8

()加藤征弘

5

9

 

ショウナンナデシコ 6 横山武史

56

27.9

()須貝尚介

5

10

 注 

テイエムサウスダン 6 ルメール

58

18.7

()蛯名正義

6

11

ソリストサンダー 8 *菅原明良

58

27.4

()高柳大輔

B6

12

 

セキフウ 4 M.デム

58

38.5

()武幸四郎

7

13

スピーディキック 4 御神本訓

56

15.4

[]藤原智行

B7

14

 

ヘリオス 7 武豊

58

43.6

()西園正都

8

15

レッドルゼル 7 川田将雅

58

8.1

()安田隆行

8

16

 

ケイアイターコイズ 7 *横山和生

58

117.2

()新谷功一


という訳で、今年初めてのG1競走フェブラリーです。前段の繰り返しになりますが、今年はとにかくメンバーがショボい!こんなのG1ではない。「フェブラリー特別」とまでは言いませんが、これって、せいぜいG3認定が相当です。

本来一番人気を争うべき存在のカフェファラオ、ジュンライトボルトはそろって中東遠征、出れば人気間違いなしのギルデッドミラーは発病しそのまま引退ということでG1馬は皆無。いや正確には地方の二歳G1を勝ったドライスタウトがいるにはいるのですが、海千山千の中年オヤジが跋扈するダートの世界で二歳G1の看板がどれほど有効なのか。。

とにかくドバイの一か月前にサウジまでが高額賞金レースを開催したこと、それに円安が加わり、この傾向は今後も続きそうです。フェブラリーSだけじゃないですな、高額賞金を用意した日本唯一の国際競争ジャパンカップが国内外全ての有力馬からシカトされている現状と合わせると、質が担保された競争は三歳クラシックまで、古馬になったら海外というパターンが今後定着しそうでJRAのレース設定にも抜本的な見直しが迫られているのではないでしょうか。

まぁ、愚痴ってばかりでもしょうがない、取り敢えずは「10年トレンド」を。もっとも有力馬がこれだけ不参加となったのは過去例がないのでこのトレンドもどれだけ有効かは不安もあるのですが。(あ、また愚痴ってしまった!)

堅い割には高配当 フェブラリーSの過去10

日付

馬名

性齢

騎手

頭数

馬番

人気

着順

馬場状態

調教師

走破タイム

着差タイム

通過順

上り3F

馬体重

馬体重増減

単勝配当

馬連

馬単

3連複

3連単

220220 $カフェファラオ 5 福永祐一

16

6

2

()堀宣行

1338

-0.4

   04-03

34.3

526

+6

510

2640

4690

16200

76940

220220 テイエムサウスダン 5 岩田康誠

16

15

5

()飯田雄三

1342

0.4

   01-01

35.0

546

-8

(8.9)

2640

4690

16200

76940

220220 ソダシ 4 吉田隼人

16

11

4

*()須貝尚介

1343

0.5

   02-02

34.9

476

+6

(8.2)

   

16200

76940

210221 $カフェファラオ 4 ルメール

16

3

1

()堀宣行

1344

-0.1

   03-03

35.6

514

+10

330

6620

9300

24940

101710

210221 エアスピネル 8 鮫島克駿

16

10

9

()笹田和秀

1345

0.1

   10-09

35.2

488

-4

(28.0)

6620

9300

24940

101710

210221 ワンダーリーデル 8 横山典弘

16

7

8

()安田翔伍

1348

0.4

   07-04

35.7

534

+2

(19.3)

   

24940

101710

200223 $モズアスコット 6 ルメール

16

12

1

()矢作芳人

1352

-0.4

   08-08

35.4

494

0

280

36230

46980

95310

464920

200223 ケイティブレイブ 7 長岡禎仁

16

15

16

()杉山晴紀

1356

0.4

   09-09

35.6

524

+4

(142.6)

36230

46980

95310

464920

200223 サンライズノヴァ 6 松山弘平

16

9

3

()音無秀孝

1358

0.6

   12-13

35.3

534

+10

(6.8)

   

95310

464920

190217 インティ 5 武豊

14

6

1

*()野中賢二

1356

-0.0

   01-01

35.4

514

0

260

430

750

2310

6620

190217 ゴールドドリーム 6 ルメール

14

3

2

()平田修

1356

0.0

   06-06

34.8

528

+14

(3.0)

430

750

2310

6620

190217 ユラノト 5 福永祐一

14

2

8

()松田国英

1363

0.7

   06-06

35.5

508

+2

(31.6)

   

2310

6620

180218 ノンコノユメ 6 内田博幸

16

12

4

()加藤征弘

1360

-0.0

   14-13

36.1

450

-6

1070

1140

3530

6540

41560

180218 ゴールドドリーム 5 ムーア

16

14

1

()平田修

1360

0.0

   10-08

36.4

524

-14

(2.1)

1140

3530

6540

41560

180218 インカンテーション 8 三浦皇成

16

6

6

()羽月友彦

1361

0.1

   07-06

36.7

512

+5

(20.0)

   

6540

41560

170219 ゴールドドリーム 4 M.デム

16

3

2

()平田修

1351

-0.0

   09-08

35.6

520

+4

500

1470

2520

2140

9240

170219 $ベストウォーリア 7 戸崎圭太

16

9

5

*()石坂正

1351

0.0

   08-06

35.7

516

-4

(7.6)

1470

2520

2140

9240

170219 カフジテイク 5 津村明秀

16

10

1

()湯窪幸雄

1352

0.1

   14-16

34.9

486

+2

(4.5)

   

2140

9240

160221 $モーニン 4 M.デム

16

14

2

*()石坂正

1340

-0.2

   04-04

35.2

522

-4

510

680

1510

3820

16010

160221 ノンコノユメ 4 ルメール

16

7

1

()加藤征弘

1342

0.2

   13-12

34.7

454

+2

(2.4)

680

1510

3820

16010

160221 アスカノロマン 5 太宰啓介

16

4

7

()川村禎彦

1342

0.2

   10-09

34.9

524

-2

(18.1)

   

3820

16010

150222 コパノリッキー 5 武豊

16

4

1

()村山明

1363

-0.1

   02-02

36.2

536

-2

210

1570

2100

3060

12370

150222 インカンテーション 5 内田博幸

16

14

5

()羽月友彦

1364

0.1

   04-03

36.2

488

-8

(13.8)

1570

2100

3060

12370

150222 $ベストウォーリア 5 戸崎圭太

16

10

3

()石坂正

1365

0.2

   08-08

36.1

512

+6

(6.4)

   

3060

12370

140223 コパノリッキー 4 田辺裕信

16

13

16

()村山明

1360

-0.1

   02-02

35.3

530

+4

27210

84380

256050

55360

949120

140223 ホッコータルマエ 5 幸英明

16

15

2

()西浦勝一

1361

0.1

   05-05

35.1

506

0

(3.6)

84380

256050

55360

949120

140223 ベルシャザール 6 C.デム

16

11

1

()松田国英

1364

0.4

   12-11

35.1

540

+2

(2.7)

   

55360

949120

130217 グレープブランデー 5 浜中俊

16

2

3

()安田隆行

1351

-0.1

   07-07

35.9

526

-6

670

10330

17580

16150

111130

130217 エスポワールシチー 8 松岡正海

16

6

9

()安達昭夫

1352

0.1

   02-02

36.5

504

+3

(26.3)

10330

17580

16150

111130

130217 ワンダーアキュート 7 和田竜二

16

10

7

()佐藤正雄

1353

0.2

   10-10

35.9

518

0

(9.2)

   

16150

111130

集計期間:2013. 2.17 2022. 2.20


うーん、振り返ると的中は22年、19年の二回だけ、但し去年22年は万馬券的中なので累計収支はなんとかトントンです。これ「10年トレンド」の成果でもあるので今年も何とかしたいものですなあ。

早速行ってみましょう。

@1番人気は4−2−2−2とこの上ない信頼度。ここまで凄いと馬券対象外になった二頭が気になりますが、去年のレッドルゼル(6着)と10年前のカレンブラックヒル(15着ブービー)です。

A2番人気は3−2−0−5とこれも立派。馬連軸向けですな。

B3番人気は1−0−2−7と大きく信頼度が落ちますが、さりとて完全無視も難しい状況。

C単勝二桁人気の超人気薄は過去2頭が連絡みで基本無視でよいのですが、問題はその二頭がいずれも殿16番人気という、超ド級の人気薄。思い起こせば14年のコパノリッキーは私も2・3着付で馬券を買っていたのですが、連に絡むどころか勝たれてしまって、これは星の数ほどある私の痛恨馬券の中でも断トツの痛恨、ベストオブ痛恨なのであります。今年の対象はおそらくジャスパープリンスですが、いくらなんでもこれはないよねえ。。。

D牝馬は去年の三着ソダシが1頭いるだけ。

E関東開催なのに関西馬天国。関東馬は過去30頭中4頭のみで、内二頭は去年一昨年連覇の堀厩舎カフェファラオなんだけど今年は上述の通り中東ですから関東馬にはつらい状況です。レモンポップは大丈夫かあ?なお、地方馬と海外馬は全く上位に来ていない。海外馬に至っては出走すらないのですが、今年は珍しく1頭参戦ありで気になるところです。

F外国人ジョッキーは30頭中8頭に騎乗と要注意。特にルメールはその半分の4頭に騎乗。

Gリピーター傾向ですが昔は当たり前のように複数年活躍の馬がいたのですが最近は上述のカフェファラオ以外にそういうのは見当たらなくなりました。今年の対象は前年二着のテイエムサウスダン(ルメール騎乗!)となりますが、さて。

H枠順に大きな偏りはない。とはいえスタートから200m程度ある芝が長い分、外寄りの馬に好走が多い印象。

I脚質は圧倒的に先行馬有利。但し強烈な追い込みもそこそこ決まっており軽視は禁物。

J30頭の年齢別構成は4歳馬6(内勝馬4)、5歳馬12(同4)、6歳馬6(同2)、7歳超6(同0)と、勝ち馬に限れば若い馬が大優勢も、2・3着では爺も健闘。

K過去5年15頭の血統はリピーター効果を相殺すれば見事にバラバラ。内容もマニアックで、ケイムホームとかトワイニングとかスタチューとか地味血統総決起集会みたいな光景。

L過去5年15頭の前走キャリアは、チャンピオンS組5頭(内勝馬2)と根岸S組5頭(内勝馬2)が双璧。チャンピオンS組はそのレースでぼろ負けしてもフェブラリーで好走と言うパターンが多くこれは無視できなかったのですが、驚くべきことに今年チャンピオンS組は全く参戦なし。今年のメンバーのレベルの低さがこれからもうかがえます。

 

以上から人気がやたらかぶっている二頭(1番人気レモンポップと2番人気ドライスタウト)の取捨がまずは最大のポイント。

まずはレモンポップですが、

(A)デビューから10戦を7−3−0−0とケチのつけようはない成績。府中に限定すれば7−1−0−0とコースの鬼でますます頼もしい。

(B)圧倒的な一番人気の信頼性。

(C)このレースと相性の良い根岸Sの覇者。

という買い要因ありますが、

(D)1400m(5−2−0−0)のスペシャリストで1600mの能力(1−1−0−0)は未知数。

(E)そんな彼が今回1600mのしかもG1に初参戦。

という不安要因もあります。

 

次にドライスタウトですが、

(F)4歳馬なのにキャリアはわずか6戦、但しその内容が4−1−0−1とこれも優秀。

(G)メンバー中唯一のG1馬で川崎開催の全日本二歳優駿を圧勝の実績あり。

(H)関東所属の戸崎が1番人気が確実な関東馬レモンポップを捨て関西馬のこちらを選択。

という買い要因がありますが、

(I)古馬になってからの実績が乏しすぎる。G1どころかJRAの重賞はこれが初参戦、あまつさえ非重賞オープン戦でも取りこぼしがある。地方の二歳G1の勲章に現在どれだけのご利益があるのか。

という不安もあり。

 

まぁ、両方ともG1に参戦するには少々役不足な印象は否めません。通常であればG1初挑戦=相手強化ということで、これは押さえが精いっぱいなのだとは思います。

でもねえ、今年のこのメンバー構成はあまりにレベルが低すぎる。「これはG1競走ではなく、G3だ」と考えるとどうでしょう。風景はがらりと変わってくるのです。G3だったらこの二頭が軸でも全然おかしくないではないですか。

という訳で、馬券はこの2頭と心中ということで、◎〇→その他の三連複6点もしくは、◎〇→◎〇←→その他の3連単24点。

どちらにするかは当日のパドックを見て決めますが、どちらも被った上位人気二頭を軸にしている割には結構配当が付きます。まぁ、実質G3の競走なんで買うのは少額ですがね。(あ、また愚痴ってしまった。新年度第一回の原稿だというのに、これはいかんなあ。)

上海馬券王




○今日の結果

<フェブラリーステークス> @レモンポップ (坂井) Aレッドルゼル(川田)  Bメイショウハリオ(浜中)



○かんべえのつぶやき

――コロナ後初出張から帰ってきて爆睡。ウチのベッドはありがたい。10時間も寝て、ハッと目が覚めてみたら今日はG1レースの日であった。あわわわわ。

――フェブラリーステークス、レモンポップが後続に1馬身半差をつけての圧勝でした。G1初挑戦で初勝利。しかもここまでデビューから11戦して連を外したことが一回もない。いくら強敵が海外に行っているとはいえ、この強さは本物ですね。テン乗りの坂井騎手もお見事でありました。この後、海外に挑戦するのでしょうか。

――2着には3番人気のレッドルゼルが追い込みました。そしてスタートで躓いたメイショウハリオ(4番人気)が、どこをどう走ったのかしっかり3着に。実はとんでもなく強いのかも? それから、戸崎騎手が敢えて選んだドライスタウト(2番人気)は4着に終わりました。

――馬券王先生の印から行くと、◎―☆―▲という結果できたから、これは堂々の当たりと言っていいと思います。ただし馬券がどうであったかはビミョーでして、LINEの向こうからは絶叫が聞こえてきたような・・・・。今日は単勝が220円、馬連が970円、3連複が2630円、3連単でも7700円と高くはないので、まあ、良いのではないでしょうか。

――今日のレースでは、福永騎手がJRAで最後のレースとなりました。JRA歴代4位の2636勝を挙げ、G1も34勝というから凄い成績です。「コイツなら外れても悔しくない」と思わせる数少ないジョッキーでした。今週末はサウジで騎乗機会がありますが、今後の調教師としての活躍にも期待したいと思います。











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by Tatsuhiko Yoshizaki