●上海馬券王のページ


上海馬券王がJRAのレースに寄せる「情熱と冷静の言葉」


2012年 上半期のレース考





6月24日(日)


上海馬券王の人生相談

お受験ママ・エアグルーヴさんの凱旋

Q:復活なんざます!

先生お久しゅうございます。わたくしエアグルーヴでございますことよ。

え、『お前は誰だ』ですって?きぃいいい!これだからパンピーは!よろしいこと?我が祖父は日本競馬の大立者ノーザンテースト公爵、母は樫 の木の女王ダイナカール、父は凱旋門の英雄トニービン子爵と言う、まさに名門中の名門、華族の中の華族、本来ならあなたのような、なけなしの お金をどぶに捨てまくってる三流馬券士なんか口も聞いてもらえないような貴い血族ですのよ、我がグルーヴ一族は。

え、『本日は上半期の総決算として遠山の金さんシリーズを予定してるから、人生相談は受け付けない』ですって?

きぃいいいいいいい!何ふざけたこと言ってるざますか!お前の所業を断罪するのに北町奉行所は必要ないざます。金さんの代わりに私が処断して 差し上げるから、よく見るがよろしいわ!


◎2012年上半期 上海馬券王慟哭の系譜

レース名 頭数 1着馬 2着馬 3着馬
馬名 人気 馬名 人気 馬名 人気
フェブラリーS 16 テスタマッタ 7 シルクフォーチュン 4 ワンダーアキュート 2
高松宮記念 16 カレンチャン 2 サンカルロ 3 ロードカナロア 1
桜花賞 18 ジェンティルドンナ 2 ヴィルシーナ 4 × アイムユアーズ 3
皐月賞 18 ゴールドシップ 4 ワールドエース 2 ディープブリランテ 3 -
天皇賞(春) 18 ビートブラック 14 - トーセンジョーダン 3 ウインバリアシオン 2
NHKマイル 18 カレンブラックヒル 1 アレフレード 3 クラレント 15 -
ヴィクトリアマイル 17 ホエールキャプチャ 4 ドナウブルー 7 マルセリーナ 3
優駿牝馬 18 ジェンティルドンナ 3 ヴィルシーナ 2 アイスフォーリス 9
東京優駿 18 ディープブリランテ 3 - フェノーメノ 5 トーセンホマレボシ 7
安田記念 18 ストロングリターン 2 グランプリボス 13 - コスモセンサー 15



この三流!へたれ馬券士!何ざますか、この不甲斐ない成績は。◎を打った馬が馬券に絡んだのが二回しかないなんて、一体何の冗談ざますか!哀れすぎて断罪する気も失せてきたざます。こういう成績をさらして上半年を総括しようなんてお前は一体どこのマゾヒストざますか。そう言う不毛な行いは即刻中断し、とっととこちらの話を聞くざます。

話というのは子供のことなんざます。とにかく、これまで四男六女をもうけてきたというのに、まともな成績を上げたのは長女アドマイヤグルーヴだけで、後は不甲斐ないの一言。まぁ、不甲斐ないとは言っても上記の先生の成績に比べりゃまだまともなんざますが、それでも私悔しくて悔しく て。。。。「きぃいいいいいいい!お前達なんて産むんじゃなかったわ!」と何度も叫んだものざます。ところが。。。。

グルーヴ家断絶も半ば覚悟し始めたこの春、ようやく光明が見えてきたんですの。これまで模試だけは良い成績で本番になるとからっきしだった四男ルーラーシップが香港の一流大学に見事トップ合格したんですの。オホホホホホ、なーんだ、やれば出来る子だったんじゃない。そりゃ『海外で一旗揚げる』と言って親の反対押し切って家を出たときは勘当も考えたんざますが、そうざますよねえ、世の中「ぐろーばる」なんざますよねえ。 『老いては子に従え』とはよく言ったもんざます。

それだけじゃ、ございませんのよ。先週なんか中学も卒業できなかった奥手の五女グルヴェイグが、飛び級で「マーメイド女子大」にトップ合格で、何か盆と正月が一緒に来た確変状態なんざます。オホホホホホ、なーんだ、お前もやれば出来る子なんじゃない。私、嬉しくて嬉しくて。オホホホホ、お前達なんか、お前達なんか産んで良かったわあ!

え、『人生相談と言うからには、悩み事の開示が必須であるにもかかわらず、上記は悩み事と言うよりは自慢話の羅列である。答えに窮するから やっぱり金さんシリーズをやらせろ』ですって?

きぃいいいいいいいい!人が気持ちよく話しているのに水を差すお前は一体何様ざますか!これまで散々悩みを打ち明けてきたんざますから、たま には良いじゃありませんの!いいわ、わかったわ。悩みを言いますわ。私の悩みと言うのは他ならぬ先生なんざます。四男は、香港から帰国して明日は凱旋お披露目の宝塚なんざますけど、上記のように◎を打った馬に著しい不幸を呼び寄せる死神みたいな先生が、うちの四男に重い印を打ったらどうしようかって私、心配で心配で。

ほら先生もひいきにしているオルフェーブルなんか、パンピーな家系とかメンタル臭漂う心の闇を抱えてるところとか、先生と共通点もあって、お似合いじゃない。あっちに◎を打つのがいいざます。と にかく、明日の宝塚では息子をそっとしておいて欲しいんですの。頼みましたわよ。



A:お答え

いやあ、さすがに上記の成績はトホホですなあ。言い訳する訳じゃないと言いながらしっかり言い訳してるわけなんですが、G1以外は競馬人生最大の入れ食い状態で収支は大幅プラスなんですよねえ。でも、こうやって買い目を一般に開示しているG1でこれだけトホホな状況だとさ すがに忸怩たるものがありますなあ。人生なかなか上手くいかないものですが、最後はこちらでも笑いたいものですなあ。

さて、ご相談の件、四男ルーラーシップ君が遂に念願のG1タイトルを獲得されたのに引き続き、五女グルヴェイグさんまでが格上挑戦のマーメイ ドSを見事手中にされたこと、私も我がことのように嬉しく思っている次第です。
特にルーラーシップ君はこの勝利で種牡馬入りが当確。血脈に一滴もサンデーが入っていないという希少価値 がある故、サンデー系で溢れかえっている今の繁殖牝馬の状況を考えると種牡馬としての成功は半ば約束されたも同然。グルーヴ一族のますますの発展が一応担保されたわけでめでたい限りであります。

しかしこうやって見ると貴女の血脈って結構晩成系という か古馬になってから活躍するケースが多いですね。出世頭のアドマイヤグルーヴさんにしたところで、初めてG1勝ったのがクラシック終了後のエリザベスだし、こういうクラシック不向きな血統であるにもかかわらず、お子さんには皆ダービー馬とかオークス馬になるのが当然と言う過大な期待がかかるわけで因果なものですが、逆に馬券を買う立場から言えば三歳までのグルーヴ一族は高配当を生み出す美味しいお客さん、四歳過ぎたら人気の高い低いにかかわらず必ず押さえなくてはならない存在と言うことになりますな。

え、何が言いたいのかって?わはは。つまり明日のレースじゃ貴女のお子さんは相当有望そうだということが言いたいわけです。私がG1で軸にすると不吉極まりないというのは、残念ながら認めざるを得ないのですが、それでも私は貴女のお子さんに対する熱い期待を押さえることが出来ない。貴女に は大変申し訳ないことですが。

と、言うわけで。。。。。


11R 第53回 宝塚記念(GI)
2200m 芝・右
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 ウインバリアシオン 58.0kg 岩田 康誠
1 2 ショウナンマイティ 58.0kg 浜中 俊
2 3 ヒットザターゲット 58.0kg 古川 吉洋  
2 4 マウントシャスタ 53.0kg 川田 将雅  
3 5 スマイルジャック 58.0kg 田辺 裕信  
3 6 エイシンフラッシュ 58.0kg 内田 博幸
4 7 ルーラーシップ 58.0kg C.ウィリアムズ
4 8 アーネストリー 58.0kg 佐藤 哲三
5 9 ビートブラック 58.0kg 石橋 脩  
5 10 ナカヤマナイト 58.0kg 柴田 善臣  
6 11 オルフェーヴル 58.0kg 池添 謙一
6 12 フェデラリスト 58.0kg 蛯名 正義
7 13 モンテクリスエス 58.0kg 幸 英明  
7 14 ホエールキャプチャ 56.0kg 横山 典弘  
8 15 トゥザグローリー 58.0kg 福永 祐一
8 16 ネコパンチ 58.0kg 江田 照男  


オルフェーヴルの取捨が最大のポイントとなってしまったこのレース。

@能力は日本競馬史上最上級であり、問題はメンタルのみ。よって勝てば圧勝、負ければ掲示板にも載らない可能性強し。

A過去二走、心にあんな闇を抱えているなんてパドック見ただけでは窺い 知れなかったから、きっと今回も走らせてみなけりゃわからない大博打になる。
B前走が前走だから人気は落ちる、それなら心が回復している可能性に賭けオルフェ軸にズドンと張り込むか。

なんて、最初は考えていたんですが、色々な情報は総合すると、フィジカル面でも相当調子が悪そうな感じです、オルフェーヴル。心技体が全て崩壊している可能性が強く、しかも人気は一番人気だし、いかん、これじゃいかんと考えを改めて作ったのが上記印となります。あのような稀代の名馬を「注」扱いなんて残念なんだけどね。

調教師である今江先生の泣きが入ったコメントを見て「それなら出すな」と小幡先生など相当ご立腹なんですが、私あれを見て一種の悲哀を感じま す。あれは馬券売り上げを確保したい主催者とグランプリでオルフェを是非みたいファン双方から相当なプレッシャーを受けた結果出た「負けた際の事前の言い訳」ではあるのでしょうが、私などは「事情があって出しますけど、馬券は買わない方が良いですよ」という一種の誠意みたいなものも感じるわけです。

というわけで、軸は上述の通り晴れてG1馬となったルーラーシップ。香港のあのレースはメンバー小粒で、これで正真正銘のG1馬かと言うと疑 問も残りますが、それでもインを上手についたレースぶりには競走馬としての成長を感じましたし、今回騎手がほれぼれするくらい上手なウイリア ムズというのが買い。これはルーラーシップ馬券である以上にウイリアムズ馬券であります。

相手は阪神巧者を中心にセレクト。ショウナンマイティもエイシンフラッシュも短い直線での切れ味は一級品。オルフェのような化け物がいるせいで出世が遅れたウインバリアシオンには、毛沢東なきあと長期政権を築き上げたケ小平的な魅力があって最初はこれを○にしようかとも思ったんで すが、阪神の内回りの実績がないため評価を下げました。

馬券はルーラーシップ→ショウナン・エイシン・ウイン←→その他の三連単。

いやあ、本当に最後くらいは笑いたいものです。それでは皆様秋口またお会いしましょう。



皆様の相談お待ちします。

人生相談士 上海馬券王



○今日の結果

<宝塚記念> @オルフェーブル Aルーラーシップ Bショウナンマイティ




○かんべえのつぶやき

――パドックのオルフェーブルには、昨年のような輝きがありませんでした。春天のときと同じ感じ。ああ、やっぱり終わってるわ、と思って、いちばん光輝いて見えたショウナンマイティの単複、そして4頭に流しました。ええ、いちおうオルフェーブルにもね。

――第4コーナーを回ったところで、理想的な形でショウナンマイティが抜け出した。予定通りだな。ふふっ、もらったぜ、この馬券!と思ったら、前の馬との距離が縮まらない。縮まらないはずだよ、相手がオルフェーブルだもん。この馬、走っているうちにやる気が戻っているじゃん! しかもルーラーシップも前に入っているから、馬連も取れないでやんの。しょぼ〜ん。

――でも、競馬ファンとしてはこの結果を喜びたいと思います。池江調教師の「まだ7分程度だが格好はつくと思う」というコメントは、三味線でもなんでもなくて、本当のことだったのでしょう。でも、稀代の名馬はレース中に本能が目覚めた。池添騎手はまたも号泣。よかったねえ。今日、負けていれば、彼は降ろされて外人騎手に乗り替わっていたでしょうからなあ。

――ルーラーシップは2位。これで「エアグルーブさんの人生相談」のネタが維持されることになりました。きっと今年の下半期になっても、馬券王先生に向かってヒステリーを起こしてくれるものと思います。それでは皆さん、次はおそらく9月30日のスプリンターズステークスで再会いたしましょう。





6月3日(日) 安田記念

えー、あれは忘れもしない99年10月。中国赴任を命じられた私は冥土の土産に日本競馬を満喫し尽くそうと、はるばる福島競馬場まで遠征したわけ なのであります。

冬の気配のかけらもない、結構うららかな競馬日和であった記憶があります。その日の第五レースは芝1200mで争われる牝馬限定未勝利戦。東スポ片手にパドックで馬の様子を凝視する私の耳に、年若いカップルの会話が聞こえてきました。

「わあああっ!ミュウミュウだってえ!ね、ヒロシ、ミュウミュウ、ミュウミュウ!かっわいい!ね、ヒロシ、あの馬買おう!あの馬の馬券買おうよ う!」
「えー、ミュウミュウ?でもさあ、あの馬全然人気ないじゃん。」
「関係ないよう。だって名前かっわいいんだもん。ミュウミュウ、ミュウミュウ!」
「わはははは。そうかあ?買っちゃおうかあ。ミュウミュウ、ミュウミュウ!」


。。。。。。ぶち切れました。くぅおうらああヒロシ!弘なのか、浩なのか、いやひょっとして寛なのかも知らんが、とにかく、ヒロシ!おんどれ競馬なめてけつかんのか!ミュウミュウだと?これが初芝のジェイドロバリー産駒、しかも近走調子落ちの8番人気が来るなんて、おんどれ本当に思ってけつかんのか!名前が可愛いやとう?それで来るほど競馬甘いもんやあらへんぞ!そう言う馬券はJRAが許しても、この俺がゆるさん!見とれよおお、 俺がこのレース当てて、お前達バカップルに本当の競馬というものを教えてやるわああああ!

呪詛の言葉が口をついて出てくるのを必死に押しとどめ、私はこれまでの競馬ノウハウを全て傾けた渾身の馬券を握りしめながらこのレースに臨んだ訳なのですが。。。。

来ました。。。。。来てしまいました、ミュウミュウ。それも、先行して直線抜け出し、2着馬に二馬身差を付ける横綱相撲で。。。。三連単はおろか、馬単・ワイドも発売されていなかった時代の話であるのに付いた配当が馬連2万円超。土曜裏開催、しかも午前中のレース故、客もそんなに入っていないスタンドで喜んで抱き合うバカップルの姿がいやでも目に入ってきました。取ったのか、取ったんだなヒロシ。

馬券生活10数年、そんな私のキャリアがバカップルの名前馬券の前に為す術もなく完全敗北した訳で私は崩れ落ちました。本当に悲しかった。40年近く生きてきてこんなに悲しいことはなかった。こんな悲しい思いをしながら中国に旅立たねばならないなんて。「万事頼むべからず。」小林秀雄が絶賛した徒然草の一節の本当の意味をこの時初めて知った気が致します。


で、なんでこんな古い話をここで蒸し返したかというとですね、先週のダービーにおける現人神小幡先生の馬券がですね、なんかあの時のヒロシを思い 起こさせ、そのせいで、私は今、あの時の鬱状態がぶり返しているということが言いたいわけで。。

そりゃ、ダービー制したディープブリランテは三番人気と言う上位人気で、これを裏開催未勝利戦で八番人気のミュウミュウと比較するのはそもそも失礼だし、当日の府中は前が止まらない高速馬場ゆえ先行脚質のブリランテが粘り込む展開は十分理にかなっているわけだしで、これを見事指摘した先生の卓見はまさに神以外の何者でもないのですが、さりとて、これを上位候補から単指名に昇格させたのは母の名前ラヴアンドバブルズがバブル研究の大家である先生の心のツボにどストライクに訴えかけたことが理由であるとの論説をレース終了後目にした私は髪をかきむしるしかなかった訳なのであります。まさか尊敬する先生がヒロシの一族だったなんて。。

勝利したブリランテは確かに見事だったし、恩讐を乗り越えてこれを勝利せしめた矢作師と岩田騎手の業績にケチを付ける気は全くないんだけど、それでも私は言いたい。前が止まらないのが分かっているのに、あんな後ろで競馬した福永と内田は一体何を考えていたのかと。大泣きした岩田は確かに感動的でしたが、それでも2万円の馬券が紙くずになった人間にとってあれを見ることはそれほど大きな慰めになるわけではなく、むしろ鼻差二着に敗れ た蛯名の号泣の方が遙かに我が心に突き刺さります。そうだよな、蛯名、あの負け方は悔しいよな。あんな負け方したら今週安田記念勝っても全然埋め合わせにならないよな。でもさ、今週も負けるとなんか神様からお前なんか生きてる資格がないみたいに言われそうだしさ、取りあえず頑張ろうよ安田記念。



11R 第62回 安田記念(GI)
1600m 芝・左
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 ダノンヨーヨー 58.0kg 北村 友一  
1 2 ガルボ 58.0kg 石橋 脩
2 3 グランプリボス 58.0kg 内田 博幸  
2 4 ストロングリターン 58.0kg 福永 祐一
3 5 ラッキーナイン 58.0kg B.プレブル
3 6 スマイルジャック 58.0kg 丸山 元気  
4 7 サダムパテック 58.0kg C.ウィリアムズ
4 8 コスモセンサー 58.0kg 松岡 正海
5 9 フィフスペトル 58.0kg 横山 典弘
5 10 アパパネ 56.0kg 蛯名 正義
6 11 エイシンアポロン 58.0kg 池添 謙一  
6 12 ドナウブルー 56.0kg 川田 将雅  
7 13 シルポート 58.0kg 小牧 太
7 14 グロリアスデイズ 58.0kg D.ホワイト
7 15 リアルインパクト 58.0kg 岩田 康誠  
8 16 ローズキングダム 58.0kg 武 豊  
8 17 マルセリーナ 56.0kg 田辺 裕信  
8 18 ペルーサ 58.0kg 安藤 勝己  


と、言うわけで、ダービーの仇を安田記念でと意気込んでみたのは良いのですが、ううううう、何なのでしょうこの面子は。

日本馬からG1馬が6頭も参戦しているのですが、これが揃いも揃って近況さえない連中な上、力関係の不明な海外馬までが参戦し、何が何だかさっぱ り分かりません。一番人気が7倍相当、18頭もいながら最低人気が33倍そこそこというオッズの散らばり方はG1はおろか条件戦でも滅多に見ない 人気の割れ方なわけで、こんな競争、ダービーすら当てられない私に当てられるわけがないと自信を持って言えるのが悲しすぎる。大体サダムパテック みたいな早熟臭がプンプンするヘタレ野郎が一番人気なんて一体これは何の冗談なのだ。正直これは見るレースであり、馬券を買うレースじゃありませんな。

まあ、それでも馬券を買うとなると、下記ポイントが大事なのではないかと。

@先週までの府中同様、前が止まらない可能性高く、内目の枠を引いた先行馬要注意。

A同じ理由で外枠引いた「直線一気」のタイプは軽視。

Bはっきり言って何が来てもそれはそれで納得であり、「買えない馬券じゃない」ということになるのが必定のこの競争、それなら好きな馬、それも人気薄から手広く買うのが精神安定上望ましい。

C単複とも三連馬券はリスク高し。単勝もしくは馬連にとどめるべし。

で、上記基準で選ぶと上記印となります。

◎ラッキーナインは香港のG1で強いところを相手に三勝した実績の割に単勝11倍の6番人気と低い評価に甘んじているのが魅力。今年の日本馬メンバーからすると格的にはナンバーワンじゃないかと思うんだけどね。

好きな馬で尚かつ人気薄と言うことでは○シルポートが私にとって一番ツボです。とにかく逃げ一筋で10勝(内重賞3勝)もしているというのが凄すぎます。まあ、10勝もしながらG1だけはかすりもしないと言うのもある意味凄く、そんな彼が勝つなんてことになると、この一戦は凡戦と言うことにもなるのですが、このメンバーじゃその可能性も高いかと。重以上で連対率100%故、渋ると本当に怖いぞ。

▲は日本馬として唯一G1を5勝しているアパパネ。去年の暮れからドツボ状態でピークアウトしている可能性も高いのですが、それでも調教は良さそ うですし、先述の通り蛯名への同情馬券というのもあるにはあります。

馬券は良馬場なら◎軸、重以上に馬場悪化なら○軸の馬連総流し。一番人気から総流ししてもガミにならないくらい馬券が割れているので、とにかく2着以内に入ってくれれば高配当は間違いのないところであり、密かにワクテカ状態なわけです。



上海馬券王



○今日の結果

<安田記念> @ストロングリターン Aグランプリボス Bコスモセンサー




○かんべえのつぶやき

――どう考えても当たるようには思えない。でも、こういうときこそギャンブルとしての妙味がある。そういうレースでしたが、終わってみればやっぱり「かすりもしなかった」。先週のダービーは、外れても一種の爽快感がありましたが、今日のは何というかスッキリしませんなあ。

――期待していたアパパネは、出走前にほとんど燃え尽きた感じでした。もう引退でしょうね。それより酷かったのがペルーサ。お前が来て3着くらいにつけるんじゃないかと期待したのに、バツとして宝塚記念も出走しなさい。ローズキングダム13位、アパパネ16位、ペルーサ18位。最強世代と言われた彼らの時代は、どうやら終わりを告げたようです。

――で、同じ5歳馬のガルボから買ったんですが、5位に終わりました。ああ、G1シーズンが終わってしまう。来週からは、日曜日は町内会の除染作業に精を出すことにいたします。しくしく。





5月27日(日) ダービー

いやあ、ジェンティルドンナ強かったですね。まさかあんな強いとは。。

小幡先生の現人神ぶりを際だたせ、私のへたれ馬券士ぶりをよりいっそう際だたせた先週の結末ですが、それでもあそこまでジェンティルドンナが強い と言うのを予想できた人は小幡先生を含めいなかったのではないでしょうか。(ね、小幡先生そうでしょ?そうだと言ってください。)

とにかく強かった。違和感すら感じさせるくらいの強さでありました。おかげで、かんべえ師匠からは次の丼物として海鮮丼を勧められた私は現在大変いたいけな気分なんですが、それにしても海鮮丼でありますかあ?いやヘルシーと言えばヘルシーなんですけど朝から海鮮丼というのは、却って胃が受 け付けないというか、オークスははずしたものの、その前の新潟8Rで82000円の特大馬券をゲットした私としては天丼に未だ御利益ありというこ とで、もう一度これで勝負しようかなどと思っているわけです。しかし、こういう生活をこのまま続けると2週間後に予定されている人間ドックの結果が大変憂慮される訳なんですが、その前にG1でも華麗に決めたいですなあ。頼むぜ、天丼!


10R 第79回 東京優駿(GI)
2400m 芝・左
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 スピルバーグ 57.0kg 横山 典弘
1 2 ヒストリカル 57.0kg 安藤 勝己
2 3 ゼロス 57.0kg 川田 将雅  
2 4 ジャスタウェイ 57.0kg 秋山 真一郎  
3 5 ベールドインパクト 57.0kg 藤岡 佑介  
3 6 ゴールドシップ 57.0kg 内田 博幸
4 7 コスモオオゾラ 57.0kg 柴田 大知  
4 8 ワールドエース 57.0kg 福永 祐一
5 9 エタンダール 57.0kg 松岡 正海  
5 10 ディープブリランテ 57.0kg 岩田 康誠  
6 11 フェノーメノ 57.0kg 蛯名 正義
6 12 トリップ 57.0kg 田辺 裕信  
7 13 クラレント 57.0kg 小牧 太  
7 14 トーセンホマレボシ 57.0kg C.ウィリアムズ
7 15 ブライトライン 57.0kg 佐藤 哲三  
8 16 モンストール 57.0kg 柴田 善臣  
8 17 グランデッツァ 57.0kg 池添 謙一
8 18 アルフレード 57.0kg 武 豊  


オークス・ダービーというのは、その前哨戦である桜花賞・皐月賞の上位馬をそのまま買うべしと言うのが小幡理論であり、事実先週のオークスでは余 りにも綺麗にこれが決まった訳なんですが、今週はどうなんでしょう。

前哨戦である皐月賞は荒れ果てた芝に雨の影響が重なり、有力所がインを嫌って大きく外を回ると言う村社会的談合レースになる中、唯一最後方から荒れたインを突き進んだゴールゴシップが大差勝ちしてしまうと言う異形の展開となりました。勝ったゴールドシップの底力には脱帽だし、大変好きな馬、大変好きな血統ではあるんですが、さりとて良馬場確定の高速府中の参考レースとしてあの競争を考えることは大変危険であり、皐月賞の結果と言うのは一度白紙に戻して考える必要があると思います。

とにかく、今の府中は速い。レコード決着となった先週のオークス、これはジェンティルドンナが強いと言うのももちろんですが、その前の準オープンで低人気のダート馬ミトラまでがレコード勝ちしているのを見れば、やはり現在の府中が異常なくらいの高速馬場であると考えるのが妥当で、この時期 にここまで高速馬場の府中というのもこれまで余り記憶にないのですが、今回もこの馬場に対する対応力がポイントになると考えると、皐月賞の荒れ馬場で、あんな走りが出来るゴールドシップだからこそ、共同通信杯を快勝しているとは言え今の府中には向かないんじゃないかという気がどうしても。

一方皐月賞で二着となったワールドエース。ゴールドシップ同様最後方から追い込んで敗れたわけですが、これは先述の通りコース取りの差で泣くこと になりました。勝ち馬に比べて20〜30mは長く走っているはずで、それで付いた着差が0.4秒というのはどうなんでしょう。馬場の差を考えても これは差がないというか、今の府中なら逆転してる気がします。いや、本当にこの馬よりはゴールドシップの方が遙かに好きな馬なんですけどねえ。

三番手は青葉賞を快勝したフェノーメノ。ゴールドシップ同様ステイゴールドの血というのがそそります。

四番手は京都新聞杯をレコード勝ちしたトーセンホマレボシが高速決着への対応力が高そうな上に、ウイリアムズ騎乗の先行馬と言うのが抗しがたい魅 力。

これ以外では

大外はマイナスながら2歳時からゴールドシップと良い勝負を繰り広げてきたグランデッツァも人気落ちならお買い得というのと、切れ味勝負になれば ヒストリカルにも出番あり。そして面白そうなのが藤沢さんちのスピルバーグ。確かな末脚がありながらいつも一歩足りない、プチ・ペルーサみたいな 奴なんですが、良馬場の府中でしか買えない彼みたいな存在は良馬場の府中でなら是非押さえておく必要があるのではないかと。まぁ、穴人気はするん でお買い得感は正直ないんですけど。

馬券はゴールドシップ・ワールドエースの二頭軸三連単。小幡理論に従えば皐月賞の3・4着馬であるディープブリランテ、コスモオオゾラも押さえておくべきなんでしょうが、この二頭から入るとさすがに馬券が回りません。



上海馬券王



○今日の結果

<ダービー> @ディープブリランテ Aフェノーメノ Bトーセンホマレボシ




○かんべえのつぶやき

――二強と言われたワールドエースとゴールドシップは、それぞれ4位と5位に終わりました。ダービー馬となったのは、皐月賞3位のディープブリランテでした。折り合いに難点があると言われ、騎乗停止中だった岩田騎手が2週間、つきっきりで調教したそうです。そのお陰で人馬一体となれたのでしょう。岩田騎手は男泣きでした。

――フェノーメノは僅差の2位でした。こうしてみると、ディープインパクトとステイゴールドの子供たちが、それぞれ1位、3位、4位と2位、5位を分け合っているのですね。あと一歩でダービージョッキーになれなかった蛯名騎手は、ちょっと悔しいかも。あ、それよりも福永が惜し過ぎるのか。ヒストリカルはどん尻。アンカツはちょっと不味いんじゃないですかねえ。

――不肖かんべえはゴールドシップに賭けて玉砕しました。馬券王先生、何も言いませんから、来週の安田記念をよろしくお願いします。





5月20日(日) オークス

うううううう、カツ丼効果を誇らしげに披露した途端、これが完全消失してしまったのであります。当たりません。いや、そこそこ当たってはいるのですが、高額配当というのが出ないのです。赤字なのです。丼物を変えろと、かんべえ先生からは罵倒されるし、ううううう、躁状態から一転鬱モードで あります。

冷静に振り返れば、大当たりしていたのは不良・重馬場限定であったわけで、あれはカツ丼効果というよりは、4月から5月始めにかけて毎週末大雨になると言う異常気象のせいだったのでありますな。明日は日本全国降雨確率0%という五月晴れ故、高額配当も望み薄な予感。よって今回はおとなしめに入らせて頂きます。


11R 第73回 優駿牝馬(GI)
2400m 芝・左
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 アイムユアーズ 55.0kg C.ウィリアムズ
1 2 マイネエポナ 55.0kg 吉田 隼人  
2 3 アイスフォーリス 55.0kg 松岡 正海
2 4 オメガハートランド 55.0kg 石橋 脩  
3 5 メイショウスザンナ 55.0kg 武 豊  
3 6 ダイワデッセー 55.0kg 武士沢 友治  
4 7 ダイワズーム 55.0kg 三浦 皇成
4 8 ミッドサマーフェア 55.0kg 蛯名 正義
5 9 ヴィルシーナ 55.0kg 内田 博幸
5 10 ハナズゴール 55.0kg 田辺 裕信
6 11 チェリーメドゥーサ 55.0kg 森 泰斗  
6 12 エピセアローム 55.0kg 浜中 俊  
7 13 サンシャイン 55.0kg 柴田 善臣  
7 14 ジェンティルドンナ 55.0kg 川田 将雅
7 15 サンキューアスク 55.0kg 北村 宏司  
8 16 キャトルフィーユ 55.0kg 福永 祐一  
8 17 トーセンベニザクラ 55.0kg 津村 明秀
8 18 ココロチラリ 55.0kg 横山 典弘  


良馬場確定の府中2400m。どの馬にも経験がない距離故、クラシックディスタンス適性というのが例年気になるレースなのですが、今回何が何でも 行くというのが有力所に見あたらないため「超スロー、チョイ差し展開」の可能性が強いと考えます。よって血統とか距離適性とかに過度にこだわるこ となく、体調と末脚優先で選ぶと上記の印となります。

◎ミッドサマーフェアーは圧勝した前走フローラSと前々走の君子蘭賞の勝ち方が素晴らしい。抜け出して独走になった後、遊びながら走って33.4 秒と言う末脚は本気で走ればもっと切れそうで、これが最有力と考えます。

○ヴィルシーナは二着になった前走桜花賞が負けてなお強しの内容、このレースに照準を合わせたローテーションも使い詰めの桜花賞馬ジェンティルドンナより遙かに好感が持て、桜花賞組ではこの馬がナンバーワンでしょう。明日はミッドサマーフェアよりも前でレースを進める事になるでしょうから、直線チョイ差しになった場合そのまま先着の可能性も高く、◎○の優劣は正直付けがたい。

▲アイムユアーズはウイリアムズ騎乗というのが買い。先週のヴィクトリアマイルで外枠全然駄目なドナウブルーを2着に持ってきたウイリアムズの騎乗は見事の一言で、この人去年乗ってたときはこんなに上手いジョッキーだったっけとびっくりしました。先行馬に乗ると超絶な騎乗をする人が鞍上で しかも最内という良い枠を引いたとなると、これは無視など出来るはずもありません。まぁ、それほど切れる脚がないので勝つまではどうかと思います が、それでも過去馬券に絡まなかったことのない安定度ナンバーワンの馬ですから三連複の軸にはうってつけですな。

NHKマイルでイチオシしたにもかかわらず末脚不発に終わった☆ハナズゴール。またしてもかんべえ先生から「ねえよ!」と言う全否定を受けそうなんですが、今回も懲りずに彼女を強力推薦したいのであります。だってチューリップ賞のあの走りは本当に強かったし、府中で繰り出した33.0秒の 末脚はメンバー中最速だしで今回のメンバーじゃ一番魅力があるんだもん。はっきり言って◎○に勝つまであるのはこの馬だけじゃないかと思うんです が、一方でこの馬かなり大きな死角があることには留意が必要。ひとつはNHKマイルから中一週の強行軍が馬体の小さなこの馬にどうかということ (幸いなことに馬体は回復しているみたいですが)。もう一つは後方でレースを進めるこの馬がチョイ差し展開で勝とうと思うと外を回らずに馬群を 割って抜け出してこなくてはならず、これには騎手の技量と運の両方が必要と言うことで、はっきりハードルは高いんですが、それでもこの馬が勝てば こんな痛快なことはありません。

この他では現在3連勝中の△ダイワズーム、フローラS二着のアイスフォーリスがそれぞれハーツクライとステイゴールド産駒ということで、アンチ ディープインパクトな私としては若干応援してみたいと言うのと、末脚の確かさなら二歳時よりプッシュしている注トーセンベニザクラが府中で持ち味活きそうな予感。

馬券は◎○二頭軸三連単と願望を込めて☆→◎○の馬単。信じられないことに左記馬単はどちらも90倍付くんですな。何か夢を見ちゃいそうです。かんべえ先生の助言に従い、明日の朝食はカツ丼改め天丼にするので、ひょっとしたら。。。。。


懲りずにゲン担ぎ中   上海馬券王



○今日の結果

<オークス> @ジェンティルドンナ Aヴィルシーナ Bアイスフォーリス




○かんべえのつぶやき

――大差でしたねえ。ジェンティルドンナがこんなに強かったとは・・・。パドックでは冴えない感じだったし、ゲート入りでは入れ込んでいたように見えましたが。やっぱり強いんですな。恐れ入りました。川田騎手もいい感じでした。

――仕事が溜ってるんで、この春のG1レースとしては初めて家で「見」してました。正解だったなあ。今日はきっと取れていなかったね。

――
オバゼキ先生、おめでとうございます。馬券王先生、今度は海鮮丼なんていかがでしょう。お二人とも、ハナズゴールを応援しているというのが、妙に息があってていいですね。来週のダービーも楽しみにしております。





5月13日(日) ヴィクトリアマイル

えー、競馬評論家の須田鷹雄先生が、オルフェーヴルが天皇賞で惨敗した日のWIN5をゲットされたのだそうで、配当金が2500万円とは凄いです なあ。

で、もっと驚いたのは、この事実を公表するに当たり須田先生がきちんと課税申告したと言うこと。税額計算の方法はちょうど一年前の記事で紹介した のでそれを参考して欲しいのですが、納税金額は地方税を含めなんと600万円超!うーん、「競馬評論家」を生業とする人にとって2500万の的中を誇るメリットが納税額より大きいという判断が働いたのは、それはそれで理解できるのですが、さりとて損したときには課税控除されない競馬収支 が、馬鹿勝ちしたときには税金で2割超持って行かれるというのは、須田先生一体どんな気持ちなのでしょうか。

まぁ、当たり馬券への課税というのは、儲けが50万以上出て初めて適用されるので、WIN5を含め買い目を50点以内に納めることを信条としている私のようなみみっちい買い方の人間には縁がないと言えば縁がないのですが、カツ丼効果が発動するとあるいは。。。


11R 第7回 ヴィクトリアマイル(GI)
1600m 芝・左
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 マルセリーナ 55.0kg 田辺 裕信
1 2 レディアルバローザ 55.0kg 福永 祐一
2 3 キョウワジャンヌ 55.0kg 柴田 善臣
2 4 マイネイサベル 55.0kg 松岡 正海  
3 5 アニメイトバイオ 55.0kg 北村 宏司  
3 6 スプリングサンダー 55.0kg 四位 洋文
4 7 アパパネ 55.0kg 蛯名 正義
4 8 クィーンズバーン 55.0kg 内田 博幸  
5 9 グランプリエンゼル 55.0kg 三浦 皇成  
5 10 フミノイマージン 55.0kg 池添 謙一
6 11 アプリコットフィズ 55.0kg 田中 勝春
6 12 ホエールキャプチャ 55.0kg 横山 典弘
7 13 チャームポット 55.0kg 柴山 雄一  
7 14 オールザットジャズ 55.0kg 藤岡 佑介
7 15 エーシンハーバー 55.0kg 武 豊  
8 16 ドナウブルー 55.0kg C.ウィリアムズ
8 17 レインボーダリア 55.0kg 石橋 脩  
8 18 アスカトップレディ 55.0kg 川須 栄彦  


先週に引き続き、府中マイルで争われるG1競争なんですが、今回は牝馬限定。G1馬がわずか二頭でしかも牡馬の骨っぽいのを負かした馬と言うのが皆無なわけでメンバーははっきり小粒、正直予想のモチベーションが上がりません。

敢えて言えば一流牡馬を蹴散らしまくった名牝ブエナを去年のこのレースで破ったアパパネが格的に最上位と言うことになるんですが、問題はこの馬、 近走があまりにさえないと言うことで。。。。まぁ、休み明け初戦の成績が悪いというのはお約束なんですが、気になるのは何の不利もないのにずぶずぶ沈んだ昨年末の香港マイル。あのような不甲斐なさ過ぎる負け方は、どこかで見たことあると思ったら、そうだ、あれは先日のオルフェーヴルそのものではないですか。アパパネもオルフェ同様、馬に走る気が全くなくなっている可能性がありますね。勝てば圧勝なんでしょうが、負けるときは掲示板にも乗らない予感が強くするこの馬の一番人気はあまりにも値頃感がないので、ここは評価を落とします。

アパパネ以外のもう一頭のG1馬であるマルセリーナ。こちらは桜花賞を勝って以来さえなかった近況が、前走の阪神牝馬で復活の気配と言うことと、 今回唯一のディープ産駒で府中適性が見込めそうなことから最初はこれを本線で考えていたんですけど、心配なのが最内を引いてしまったこと。これは 正直相当乗り難しく、若手有望株とは言え初乗りの田辺君にはちと荷が重いかも知れません。よって最終評価は△。

G1タイトル未取得とはいえ、最近めざましい充実ぶりで二番人気に推されたオールザットジャズ。上記二頭のG1馬に死角ありまくりなんで、ここで 新興勢力が一気に天下を取っても驚きではなく、1着になる可能性が一番高いという意味では彼女を◎認定するのが相当と考えますが、府中未経験のこの馬が15番枠でどうなのよという事と、そもそもこのレース、勝ち馬を占うレースじゃない(=三連単とか馬単とかを買うレースではない)と言う観点から、◎○は3着以内がかなり有望な馬に回し、彼女は三番手評価とします。

と言うわけで、本戦は◎レディアルバローザ、対抗は○ホエールキャプチャ。正直この二頭が勝つ可能性は上記3頭にくらべ圧倒的に低いと思うのですが、それでもこの二頭が三着以内に入る可能性は上記3頭が勝つ可能性よりも遙かに高いと考えます。

レディアルバローザは去年のこのレースの三着馬。1着が最盛期のアパパネ、二着がかのブエナという強豪相手に0.1秒差ということは、今回のメンバー相手には相当やれるんじゃないでしょうか。それに良い枠を引きましたね。内枠実績は0−2−3−3。府中実績も0−2−1−2ということで人気との兼ね合いで三連複軸にはうってつけの存在。鞍上福永が戻ってくるというのも心強いですな。

ホエールキャプチャはこれまで馬券に絡まなかったことが前走の中山牝馬(5着)、前々走のエリザベス女王杯(4着)のみと安定度ではナンバーワ ン。中山牝馬は重馬場が原因だし、エリザベスは勝ち馬がスノーフェアリーという化け物だしで、良馬場確定の今回、このようなしょぼいメンバー構成 ではかなりやれそう。三番人気の彼女より8番人気のレディアルバローザの方が馬券妙味があるのでそちらを軸にしますが、三着以内と言うことではこれが最有力ですな。

馬券は◎軸の三連複。人気薄を軸にする以上、馬券は手広く行きましょう。死角ありまくりの上位人気が揃ってずっこける可能性も高く、そうなったら 天皇賞春的な高額配当も大いにあり。特に阪急杯でサンカルロに先着した実績がありながら異常に低人気のスプリングサンダーが突っ込んできたらこれ は三連複でも課税対象です。



上海馬券王



○今日の結果

<ヴィクトリアマイル> @ホエールキャプチャ Aドナウブルー Bマルセリーナ




○かんべえのつぶやき

――ヴィクトリアマイルと言えば、1年前にオバゼキ先生、ぐっちーさんと、「SPA!」の企画でともに浅草WINSで戦った思い出のレース。あのときはお二人がブエナビスタ、当方がアパパネで勝負。めでたくアパパネが来てくれたのでした。ちなみにこの勝負、「勝ち分は被災地に寄付」というルールで、締めてみたら3人とも戦績はしぶ〜い結果に終わりました。うーむ、再チャレンジしたいのう。

――今年のレースでは、いかにもアパパネが燃え尽きていそうな感じ。ところが、それでは勝ちそうな馬がたくさんあり過ぎて絞れない。しかもパドックの映像を見て迷った挙句、やっぱりアパパネが切りきれなかった。これでは「決められない政治」みたいですな。答えは案ずるより生むが易しで、ホエールキャプチャでした。ドナウブルーは買ってたのに、なぜこれが買えないのか!トホホ。

――それにしても、いい季節になったものです。来週はオークス、その次がダービーと続きます。馬券王先生、好調であると伺ってはおりますが、レディアルバローザはありませんぜ。別のどんぶりモノに変えてみてはいかがでしょうか?





5月6日(日)NHKマイル

えー、北杜夫さんのエッセイに「阪神応援ヨガ」というエピソードがあります。

TVで野球中継を見ていた阪神の熱狂的ファンである北さんが、タイガースのビッグチャンスの際、思い余ってヨガのポーズで念を送ったら打線が爆発。以後これに味を占めて阪神の試合が放映される度に、TVの側で奇っ怪なヨガのポーズを取るようになった経緯というのを面白おかしく書いてありまして、私も腹を抱えて笑い転げた記憶があります。

そう、いわゆる「ゲン担ぎ」という奴ですね。全くの根拠レス、端から見ていると馬鹿丸出しの行為ではありますが、やっている人は真剣であり、そし て医学博士である北さんみたいに知的水準高めの人までがこういう行為にはまり込んでいるというのが大変面白く、興味深いわけです。きっと、かんべ え先生みたいな格調高くクールなインテリゲンチャも私生活ではこういう変なゲンを担いでいたりするのに違いありませんな。試しに想像してみましょ う、一点ビハインドで迎えたワンアウト一・三塁、代打城島というビッグチャンスで、「カメハメ波」のポーズを取って長打祈願の念を送るかんべえ先生を。いや、そう言うことはしてないかも知れませんが、面白いのでそう言うことにするのです。あ、城島、お約束の二ゴロ併殺、ざ、残念!

まぁ、野球に限らず勝負事というのは自分の能力を超えた運の世界というのが不可避的に付随するわけで、これを何とか取り込もうと皆さんゲン担ぎに走るわけです。ましてやギャンブルにおいてをや。競馬なんて過去データとか、調教情報とか、パドックとか、血統とかが通用する領域は、せいぜい6割で、後の4割は運とか不確実性の影響を免れない神頼みな世界、頼める神とか担げるゲンはとことん活用するのがよいのです。

と、言うわけで、私も現在ゲンを担ぎまくっております。いやあ、この一ヶ月間非常に調子が良くて、PAT残高が6倍に膨れあがるゴールドラッシュ。これは去年のヴィトン効果を遙かに凌駕する人生最大の確変モードなんですが、ブランド品を追加購入したわけでもなし、その原因が掴めずにい たのが、先日ようやく理由が判明しました。

その極意は「カツ丼」。そうカツ丼を食うのです。「『敵にカツ』なんて、お前はどこの甲子園球児じゃ!」という突っ込みは一切受け付けません。馬鹿当たりする日には決まってカツ丼を食っているのだからしょうがないのです。朝食べれば第一レースから万馬券の嵐、体調不良で朝飯抜くと午前中はオケラで、昼無理矢理かきこむと午後はスパーク。これはカツ丼様の霊験効果以外説明できないではないですか。ああ、思い起こせば先週の天皇賞があんな結末を迎えたのも、私が二日酔いの苦しさからカツ丼食えなかった事に起因しているに違いない。すまん、オルフェーヴル、ワシが悪かった。

とにかく、カツ丼と競馬の因果関係が明確になった以上、私はこの食生活を継続するしかないのであります(本日だってプラス収支だし)。土日限定とはいえ朝飯がカツ丼というのは、ヘビー極まりなく、これに比べればぐっちー先生のラーメン二郎なんて可愛いもんであり、ゲンを担ぐのも命がけであ りますが、その分、昼は抜き、前日の夕食も軽くなっておりますので、長期的にはこっちの方がよいのかも。とにかく、喰うぜカツ丼!!

11R 第17回 NHKマイルカップ(GI)
1600m 芝・左
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 メジャーアスリート 57.0kg 池添 謙一  
1 2 ネオヴァンクル 57.0kg 北村 友一  
2 3 レオアクティブ 57.0kg 蛯名 正義
2 4 モンストール 57.0kg 柴田 善臣  
3 5 カレンブラックヒル 57.0kg 秋山 真一郎
3 6 シゲルスダチ 57.0kg 後藤 浩輝  
4 7 ハナズゴール 55.0kg 田辺 裕信
4 8 マウントシャスタ 57.0kg 岩田 康誠
5 9 セイクレットレーヴ 57.0kg 横山 典弘  
5 10 ブライトライン 57.0kg 安藤 勝己
6 11 マイネルロブスト 57.0kg 松岡 正海
6 12 クラレント 57.0kg 小牧 太  
7 13 オリービン 57.0kg 川田 将雅  
7 14 ジャスタウェイ 57.0kg 福永 祐一
7 15 サドンストーム 57.0kg 勝浦 正樹  
8 16 ガンジス 57.0kg 藤岡 佑介  
8 17 アルフレード 57.0kg C.ウィリアムズ
8 18 レオンビスティー 57.0kg 内田 博幸  


府中1600mのG1と言うことで、通常マイル以上のスタミナと切れ味が必要と考え、下記の基準でセレクトすると上記印となります。

@1600m以上で賞金を加算してきた馬を重視。(1200m〜1400mでの実績馬軽視)
A1600m以上の距離、尚かつ坂のある直線で上がり34秒台前半(重馬場では34秒台)の切れ味を使った馬

今回上記二項目を完全に満たすのは◎ハナズゴール以外ありません。父オレハマッテルゼ、母父シャンハイというマイネルの岡田さんでもたじろいでしまいそうな超絶地味配合が嫌われたのでしょうか、信じられないくらい低人気なのが悲しいのですが、アクシデントで回避した桜花賞の前哨戦チュー リップ賞を見ても分かる通りスローだろうが何だろうがとにかく切れます、切れてます。今回、カレンブラックヒル以外先行しそうな馬がいないことか ら、ペースは標準以下になるものと思われ、そうなれば彼女のスタイルが相当際だつのではないかと。

尤も死角もない訳じゃありません。

(1)桜花賞に出れなかった腹いせか、陣営は再来週のオークスにも出走させるつもりであり、今回はその予行演習と捕らえている可能性あり。
(2)売り出し中とはいえ、騎手田辺がまだ若造でG1経験がない。
(3)小幡先生が本馬を「夢馬券」として大プッシュ。(いや、先生が神であることは疑いないのですが、本人が「夢馬券」と言う時に限っては結果が 芳しくないもので。。)
(4)410kg台の小柄な馬で直線のたたき合いになったときの底力勝負への対応に不安あり。

まぁ、(1)はどう考えても勝てそうなのはオークスよりこっちなんで、手を抜くことはあり得ないだろうし、(2)はこれだけ人気がなければ気楽に 乗れそうだし、(3)は受け狙いの冗談だしで、そう気にする必要はないのですが、(4)は少々心配です。当日の馬体重は要注意ですな。

この他では1800mで実績を積み上げてきた○マウントシャスタは、スタミナ勝負になったときかなり有望だし、今年G1取りまくりの岩田が鞍上と いうのも大変心強い。マイル一筋で三戦三勝の▲カレンブラックヒルは長年やってるくせにG1勝ちがない鞍上秋山が一番人気背負ってどうなのよと言 う不安はありますが実績が示す通りこれも相当強い。ただねえ、この一番人気・二番人気の二頭は上がり3ハロンで35秒台しか出していないと言うこ とで、切れる脚がないのです。いや切れないというのは語弊があって正確には淀みのない流れになっても終盤へたれないと言うタイプの切れ味の持ち主 なんですが、それでもハナズゴールの末脚を見ると府中じゃこちらだという気がどうしても致しますです。

よって馬券は、これ以上の馬体減りがないという条件でハナズゴール軸の馬連、もしくは馬単。単勝人気も信じられない低人気ですが、馬連・馬単を見 るとこれはそれ以上に信じられない高配当になっていて、これなら過去ロジックとかピンクカメオみたいな無印馬が突っ込んできたレースでもあり、総流しもありですな。

出でよ、カツ丼の御利益!!



母父シャンハイ馬券王 



○今日の結果

<NHKマイル> @カレンブラックヒル Aアルフレード Bクラレント




○かんべえのつぶやき

――まったく最近はタイガースは弱いし、レイソルは勝てないし、ゲンを担ぐどころじゃありませんや。そこへいくと馬券王先生は、「朝からカツ丼」というのは豪気だね。いや、あやかりたいね。ということで、本日昼はあっしもカツ丼と行くことに決めました。変にご立派なカツ丼じゃあいけねえ。そこで「かつや」のカツ丼にしてみました。いやあ、学生時代を思い出すねえ。

――そしたら霊験あらたか大当たり、といきたいところなんですが、そうでもなかったですなあ。NHKマイルはアルフレードがよく見えたんで、Pから買ってみやした。そしたら相手が大本命なんで、馬連が1480円で、複勝が300円。・・・これじゃあ威張って「取った」とは言えませんなあ。しかも新潟大賞典も鞍馬ステークスも外しちゃって、しっかり赤字じゃないですか。やっぱり他人のゲン担ぎに付和雷同しちゃいけないねえ。

――それはそれとして、カレンブラックヒルは強かったですな。ダイワメジャー産駒でやっとG1馬が出てきて、それがマイル戦だというのは結構な話だと思います。次は安田記念を目指してみてはどうでしょう。そういえば来週はヴィクトリアマイル。これまた楽しみな馬が揃いそうです。

――え?ハナズゴール? 馬券王先生もオバゼキ先生も考え過ぎだって。そんなの来ませんよ。てゆーか、唯一の牝馬が単勝12倍まで買われるというのは、いったいどういうことなんざんしょ。あっしには理解不能でっす。





4月29日(日)天皇賞(春)

上海馬券王の人生相談
 

もはや背水の陣!お受験ママ・エアグルーヴさんからのお便り   

Q:グローバルなんざます

先生お久しゅうございます。わたくしエアグルーヴでございますことよ。

 え、『お前は誰だ』ですって?きぃいいい!これだからパンピーは!よろしいこと?我が祖父は日本競馬の大立者ノーザンテースト公爵、母は樫 の木の女王ダイナカール、父は凱旋門の英雄トニービン子爵と言う、まさに名門中の名門、華族の中の華族、本来ならあなたのような、なけなしの お金をどぶに捨てまくってる三流馬券士なんか口も聞いてもらえないような貴い血族ですのよ、我がグルーヴ一族は。

え、『子供が明日の天皇賞に出て来るわけでもないのに、一体何の用だ』ですって?何よ。。。それじゃわたくしのこと、最初から存じ上げてらっ しゃるってことじゃない。きいいいいいい!一体何度同じボケをかますと気が済むざますか!最近ちょっと馬券が当たっているからと言って思い上 がって、お前はどこの小沢一郎ざます!この社会不適応者!悪徳馬券士!グダグダ言ってないで、とっとと話を聞くざます!

話というのは四男のルーラーシップのことなんざます。とにかく、わたくしが現役を引退して13年、これまで四男五女をもうけてきたというの に、長女のアドマイヤグルーヴ以外は皆、家名に泥を塗るような成績しか上げられず、あたくし悔しくて悔しくて。。きぃいいいいいい!この脱落者!落ちこぼれ!お前達なんか産むんじゃなかったわ!!

そんな中で四男は少しは見所があったざます。G1競争を占う最も格式の高い模擬試験で沢山一番取って、世間からも高い評価をいただいて、わた くし本当に期待しておりましたの。ああ、それなのに、それなのに、いざ大一番になるとトップ合格はおろか、掲示板に載るのがやっとという体た らくで、あまつさえ、この前なんかネコパンチなんて賤民にまで後塵を拝してしまう不甲斐なさ。

ネコパンチ。。。。

きぃぃぃいいいいいい!なんざますか、このふざけた名前は!大体、格式ある競争でトップ合格できると考えていたら、親だってこんな名前を付けてたはずがないざます!そんな相手に負けるなんて、不甲斐をないを通り越してもはや犯罪ざますわ!家名にこれ以上ない泥を塗ってこの恥知らず!無能力者!やっぱりお前も産むんじゃなかったわ!

それでも。それでも、親というのは馬鹿なもので、ひょっとしたら今度の天皇賞に首席合格してこれまでの汚名をそそいでくれるんじゃないかって、心の底では思っていたんざます。ああ、それなのに、それなのに、あの馬鹿息子はなんと言ったとお思い?「母さん、俺、日本を出て海外目指 すよ。旧態依然とした日本じゃ俺の才能は活かせないんだ。だから香港へ行ってくるよ。俺、今度の香港Qエリザベス2世Cに勝ったら引退して結婚するんだ。」って言って国を飛び出してしまったざます。

きいいいいい!これってひょっとして死亡フラグざますか!卑しくも菊の御紋を冠する超一流の格式を投げ出して、香港とは一体どういうことざま すかと、家庭教師の角居を呼び出して問い詰めたざます。角居の答えによれば「いや、ご母堂、今度の天皇賞にはオルフェーブルと言うとてつもなく強いのがいまして、残念ながらルーラーシップ君じゃ、ちと荷が重いかと。まぁ、香港
Qエリザベス2世Cも一応国際G1の格式だし、メンバー的にも手薄な感じだしで、この際贅沢は言ってられないって言うか、これからは中国だあああ!ってなわけで、ほな再見!」

きいいいい!何よ、オルフェーブルなんて、ステイゴールドみたいな貧相な小男の子供で、競争が終わってもいないのに途中で仕事を投げ出してしまった、ろくでなしじゃありませんの。それを戦いもしないで逃げ出すなんて、この敵前逃亡者!敗北主義者!断罪よ。そうよ、わたくし断罪いた しますわ!先生、こんな育ちと気性と頭の悪さ全開の悪童が私の子供より評判がいいなんて、わたくし悔しくて悔しくて。名家グルーヴ一族崩壊の音におびえる私は一体どうしたらよろしいのかしら。


A:お答え

お久しぶりです。確か去年のオークス以来のご相談と言うことで一年ぶりのご登場になりますか。

本コーナーも貴女のキャラクターで持っているにもかかわらず、最近ご登場いただくに足るネタがなかった、具体的にはお子様が出走し、あまつさえ勝ち負けになるG1競争がなかったため、そろそろここも店じまいかなあと思っていたの矢先、なんと本日の天皇賞の二時間後に開催される香港QEUにご子息が出走される、しかも出走馬のレーティングを見ると結構有望っぽい
ということで、いやあ、ありがたい限りです。やはりグルーヴ一族はこうでなくては。

ご相談の件、貴女のお子様が長女アドマイヤグルーヴさんを除いてG1勝ちがないと言うご心痛お察しします。お答えに先立ち、まずは貴女のお子様の成績を回顧してみましょう。

長女アドマイヤグルーヴ 8−1−3−9 本賞金 53520万円
次女イントゥザグルーヴ 4−3−1−6 本賞金  6793万円
長男サムライハート    3−0−0−2 本賞金  3000万円
次男ザサンデーフサイチ 3−3−3−19 本賞金 6274万円*
四女ポルトフィーノ     3−0−0−6  本賞金 4430万円
三男フォゲッタブル    4−3−1−17  本賞金 23070万円*
四男ルーラーシップ    7−1−1−6  本賞金 34370万円*
五女グルヴェイグ     2−2−1−3  本賞金  3360万円*
 (*は現役馬、三女ソニックグルーヴはデビュー前に引退・繁殖入り)

素晴らしいですねえ。競争馬として産まれた無数のサラブレッド達の内、無事デビューにこぎ着け、あまつさえ一勝出来るのが全体の5%にも満たない 業界でのこの成績、これは完全に勝ち組なわけで、やはりこの世界は「血」であることの冷徹な実証であります。しかし、問題は人々の貴女の血族に寄せる期待値(馬主買い取り価格)が、その付加価値(獲得賞金)を大幅に上回っていることなわけで、億単位で取引されながら元を取る活躍をしたのは 長女アドマイヤグルーヴと四男ルーターシップのみと言うのは、つくづく業が深い。一体競走馬購入者(馬主)の業の深さと、馬券購入者(競馬親父) の業の深さというのは、どちらが業が深いのであろうか。

今年デビューが予定される貴女の六女(ディープインパクト産駒)は牝馬であるにもかかわらず、なんと3億6千万で取引されたらしいのですが、どう やって元を取るつもりなんでしょう。ま、「元を取る」なんてケチな感性では馬主はつとまらないと言うことなのかも知れませんが、それでも貴女と ディープインパクトの組み合わせって、あまりにも「いかにも」過ぎて嫌だなあ。走らない気がするなあ。どうせサンデー系ならステイゴールドみたい なヤサグレた感じの種牡馬の方が大物が出る気がするんだけど、今年ぐらい付けてくれないかなあ。え、私のような貧乏人が指図するような事じゃないですか、そうですか。

さて、本日香港デビューするルーラーシップ君ですが、現在7勝というのは誠に見事な実績と言わねばならず、無冠とはいえ実質G1馬認定が相当なわ けです。7回も当選しながら大臣のポストが回ってこない弱小派閥の代議士みたいなルーラーシップ君に何とか勲章をと考えるのは私だけではないと思 うんですが、例年になくメンバーが小粒な本日の香港QEUは、 そのまたとないチャンスではないでしょうか。初夏開催の宝塚記念まで中距離の古馬G1が開催されないという、日本のレース日程を考えれば、無理し て3200mの天皇賞に出走するよりは、香港・マレーシアの国際G1に出る方が遙かに理にかなっていますし、何より一番人気馬がまともに競馬をす るかどうかと言うのが最大の関心事である天皇賞よりもこちらの方がレースとしての見所が多そうで、私は国内競争そっちのけでこちらを応援すること と致します。願わくば次回の貴女のご相談が、愚痴ではなく自慢話とならんことを!


と、言うわけで。。。。。。


11R 第145回 天皇賞(春)(GI)
3200m 芝・右 外
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 ビートブラック 58.0kg 石橋 脩  
1 2 トウカイトリック 58.0kg 幸 英明  
2 3 ナムラクレセント 58.0kg 和田 竜二  
2 4 モンテクリスエス 58.0kg 松岡 正海  
3 5 ジャガーメイル 58.0kg 四位 洋文
3 6 ゴールデンハインド 58.0kg 荻野 琢真  
4 7 ユニバーサルバンク 58.0kg 田辺 裕信
4 8 ギュスターヴクライ 58.0kg 蛯名 正義
5 9 コスモロビン 58.0kg 柴田 大知  
5 10 ケイアイドウソジン 58.0kg 川田 将雅  
6 11 ウインバリアシオン 58.0kg 武 豊
6 12 クレスコグランド 58.0kg 浜中 俊
7 13 フェイトフルウォー 58.0kg 柴田 善臣  
7 14 ローズキングダム 58.0kg 後藤 浩輝  
7 15 ヒルノダムール 58.0kg 藤田 伸二
8 16 トーセンジョーダン 58.0kg 岩田 康誠
8 17 トウカイパラダイス 58.0kg 柴山 雄一  
8 18 オルフェーヴル 58.0kg 池添 謙一


前述の通り、オルフェーヴルがまともな競馬をするか否かが最大のポイント。まともに競馬をすれば圧勝すること間違いなしであります。

ただ、前走の阪神大賞典での「あの出来事」は、稀代の名馬に潜む「心の闇」という奴をあまりにも強烈に印象づけてしまったことは事実であり、より によって大外を引いた今回、彼がまた非行に走る可能性を完全に排除することは出来ません。でもねえ、じゃあ、オルフェーヴルが来なかったら何が来 るのかと聞かれたら、これは完全なカオス、何でもありな訳で、極端な話ゴールデンハインドの逃げ残りと言うイングランディーレ的状況まで想定しな くてはならなくなります。はっきり言って予想不能ですな。

それならば、「心の闇」と言う奴に目をつぶり、オルフェから入る選択肢しかないではありませんか。案ずるより産むは易し、小回りの阪神と違って京都ならいくら何でもあのような逸走は起こりえないでしょうし、多少の不利なら能力差が埋めてあまりあると言うことは他ならぬ阪神大賞典で彼が証明 したことであります。なに、「音速の壁」を突破し、ここ3週間でPAT残高が6倍に膨れあがるという空前絶後のゴールドラッシュ状態にある私が言 うのだから多分大丈夫ですって。馬券はオルフェ軸の馬連(馬単と配当は変わらないだろうし、「2連福」対象レースということで馬連配当が加算にな るからこっちが美味しそう)、もしくはオルフェ一頭軸の三連単で。


皆様の相談お待ちします


人生相談士  上海馬券王



○今日の結果

<春の天皇賞> @ビートブラック Aトーセンジョーダン Bウィンバリアシオン




○かんべえのつぶやき

――返し馬を見て焦ってしまった。オルフェーヴルの金色のたてがみが、今日は光って見えないのである。去年のダービーでも、有馬記念でも、そして先日の
阪神大賞典でさえ、しびれるほど美しく感じたのに。なんてこったい。馬券王先生も、オバゼキ先生も、皆が口を揃えて「オルフェーヴルを信じる」と言っている。ワシだって信じたい。でも、これは「春天」である。そして博打場にいるときは、名誉よりも意地よりも、何より自分の金を大切にしなければならない。

――ということで予定を変更。ウィンバリアシオン5000円、ローズキングダム3000円、トーセンジョーダン2000円と、複勝ばかり購入。あとは家で考えて来たとおり、オルフェーヴルを頭にした三連単を3000円分だけ購入。こんな変な買い方、初めてである。ワシだって、できればオルフェーヴルに来て欲しい。でもじぇんじぇん当たる気がしない。案の定、上のような結果でありました。大外の「金」ではなく、最ウチの「黒」が天皇賞馬でありました。

――結果としては、2位トーセンジョーダンが400円、3位ウィンバリアシオンが350円ついて、「浮き」でありました。でも、うれしくはないのである。ギャンブラーとしては結果オーライだが、競馬ファンとしてはこの結果を深く哀しむものである。きっと馬券王先生も、
オバゼキ先生も、今頃は深い憂いに沈んでおられることであろう。トホホ。

――ところで世間はワシのことを、データ重視の理屈っぽい競馬ファンと思っているかもしれない。だが、だいたいが今日のような「皮膚感覚〜屁理屈派」なのである。まあ、本業もたぶんにそうなんですけどね。






4月15日(日)皐月賞

えー、私が社会人になった頃「ライトスタッフ」と言うアメリカ映画が公開されました。NASAの宇宙計画に従事した男達を描いたこの作品、内容は殆ど覚えていないのですが、人類初の超音速飛行を描いた冒頭のエピソードだけは大変強烈で、30年経過した今でも細部を思い出すことが出来ます。

大型爆撃機の下部に搭載された有人ロケット機X1が高度6000mで切り離され、点火されたエンジンが「音速」と言う当時未踏の領域に突き進んでいきます。音速域に棲む「衝撃波」という魔物が機体を揺さぶり、沸騰したエンジンは今にもバラバラになりそうな叫び声をがなりたてる。某国の「人工衛星」が先日実証したようにロケット技術と言うのは未だに危険きわまりない代物で、そういうことを1947年にしかも有人で行ったと言うことがいかに凄まじい冒険であったことか。

手に汗握る道行の末、有人ロケット機X1は遂に「壁」を突き抜けます。超音速の世界に到達したのです。そして新しい領域では、これまでの振動や轟音が嘘のように消え、信じられないような静謐な世界が姿を現してきます。いや、柄にもなく感動しました。「壁を越える」と言うことはこういう事だったのか、と妙に納得したりした記憶があります。

「音速」と言う物理概念に限らず、「壁」というのはあちこちに存在します。社会的には「民主主義」とか「資本主義」とかこれまで何の疑問も抱かずにいた大原則が壁にぶち当たり衝撃波をまき散らしていると言うのが最近の状況なのでしょうし、個人レベルでも「乗り越えられない壁」と言うのが各人それぞれあるのでしょうな。で、私の場合、それが何かというと「1000倍馬券の壁」。

いや、すいません、いきなり低俗な話で。でもねえ、本当に1000倍馬券=10万馬券というのは、私の場合見果てぬ夢と言いますか、競馬始めて 20年以上経過しているにもかかわらず、これまで、当たったと思ったらオッズが下がって997倍になってたり、先日みたいに鼻差で馬券が紙くずに なったりと近づいては跳ね返される、ぶ厚い壁な訳でして、これは「音速の壁」に匹敵する概念であった訳なのですよ。え、「この前WIN5で10万馬券当てたって自慢してたじゃないか」ですって?いや、1000万円配当が当たり前の馬券でそんなの当てたって何の自慢にもならないわけで、やは り単一レースで6桁配当当てることが馬券士としてのステイタスなのではなかろうかと、こう私なんかは考えるわけです。

で、、、、、


わははははは。

やりました。遂に音速の壁を突き抜けたのであります。わたくし、本日のアンタレスSにおいて10万円超の馬券をゲットいたしましたあああ!いやあ 苦節20数年、私は本当に嬉しい。見よ、超音速世界に匹敵する静謐なこの世界を。NASAが超音速飛行を皮切りに月面に人を送りこんだように、これから私の馬券ライフは新たな局面に進展して行くに違いないのだ。出でよ10万馬券!


11R 第72回 皐月賞(GI)
2000m 芝・右
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 モンストール 57.0kg 柴田 善臣
1 2 アダムスピーク 57.0kg N.ピンナ
2 3 トリップ 57.0kg 田辺 裕信
2 4 メイショウカドマツ 57.0kg 藤岡 康太  
3 5 アーデント 57.0kg 藤田 伸二  
3 6 ディープブリランテ 57.0kg 岩田 康誠  
4 7 ベールドインパクト 57.0kg 藤岡 佑介  
4 8 サトノギャラント 57.0kg 横山 典弘  
5 9 ワールドエース 57.0kg 福永 祐一
5 10 スノードン 57.0kg 北村 友一  
6 11 マイネルロブスト 57.0kg 武 豊  
6 12 フジマサエンペラー 57.0kg 田中 勝春  
7 13 シルバーウエイブ 57.0kg 北村 宏司  
7 14 ゴールドシップ 57.0kg 内田 博幸
7 15 コスモオオゾラ 57.0kg 柴田 大知
8 16 ゼロス 57.0kg 川田 将雅  
8 17 ロジメジャー 57.0kg 安藤 勝己  
8 18 グランデッツァ 57.0kg M.デムーロ


と、言うわけで、先週のパララサルー・ショックも癒え、皐月賞展望となるわけなのであります。いや、本当はもっと馬券自慢をしたいのですが、他人の馬券自慢ほど読んでてつまらないものはないのでありまして、ここは超人的自制を以て本題に入ることとします。

今回ポイントは以下の通り。

@飛ぶ鳥を落とす勢いのディープインパクト産駒は中山との相性を考え軽視。
A重以上必至の馬場状況から先行馬重視。
Bこれまで立派な実績を積み重ねてきた札幌二歳S組重視。
Cコースの性格から内枠重視。

@〜Bより最初は◎グランデッツァと○ゴールドシップで決まりだなと思ってたんですが、なんとディープ産駒が揃って内枠引当て、札幌二歳組が揃っ て外枠引いてしまったから大変悩ましい。結局悩んだ末に決めたのが上記印となるわけですが。。。。

◎ゴールドシップは他の有力馬に比べ強烈なセールスポイントがないため、人気は4番人気と割を食う格好になってますが、逆に言えば大きな死角もな いわけで、そのバランスの良さが買い。秀才タイプの多いディープ産駒なんかより底力が問われる局面で遙かに力を発揮できそうな感じ。

○は悩んだ末、ラジオNIKKEI賞で札幌二歳S組を破った実績のあるアダムスピーク。弥生賞の負け方が悪すぎるとは言え、内枠引いてこの人気 (5番人気)は低評価過ぎで、これは単で狙っても面白そう。

メンバー中唯一の重賞二勝馬で中山でも重でも実績のある一番人気▲グランデッツァは大外引いたのが誤算。内枠なら迷わず◎だったんですが。。。

△一番手はワールドエース。素質だけならメンバー中ナンバーワンかもしれませんが、追い込み一辺倒で如何にもダービー向きなこの馬が今の荒れた中山でどうかというのがポイント。札幌二歳組とは全く別ルートでここにたどり着いたため力関係は不明ですが、ここをあっさり勝つようなことがあれ ば、ダービーは当確に等しいわけで、そう言う意味でも注目ですな。

この他ではやはり内枠引いた△トリップ、登竜門・弥生賞の勝馬で過去ここまで人気のない馬がいたであろうかコスモオオゾラがお買い得な感じ。後、 大穴期待の注目馬としては最内引いて調教も良いモンストール。まぁさすがに無理筋ですが、10万馬券取るにはこういう馬の助けも借りなくてはね。


上海馬券王



○今日の結果

<皐月賞> @ゴールドシップ Aワールドエース Bディープブリランテ




○かんべえのつぶやき

――やりましたねえ、ゴールドシップ。馬券王先生の読みがズバリと来ました。ひょっとして、10万馬券を当てた余波で、昨年秋のような確変状態が戻ってきたのかも。だとしたら、この先のG1シーズンにおいて大きな力といえましょう。

――不肖かんべえ、今日は「見」でありましたが、ディープ産駒嫌いとしては、ゴールドシップ大歓迎であります。長兄ドリームジャーニーはグランプリホース、次兄オルフェーブルは三冠馬+有馬記念、そして三男のゴールドシップはどこまで伸びますか。楽しみであります。





4月8日(日)桜花賞

☆:あれっ?何やってんです?

上:わははは。何って、iPadだよ、iPad。iPadを動かしているのだ私は。いやあ、面白えぞ、これ。

☆:買ったんだ、iPad。。。。でも先生、iPhone既に持ってるじゃないですか、似たようなもん二つ抱えて何が面白いんです。

上:君も私の年になったら分かる。iPhoneと言うのは確かに便利なガジェットなんだけどね、文字が小さすぎてWEB検索とか結構きついのよ。 大きな画面で見られる携帯端末と言うのはそれだけでありがたいというか。

☆:。。。何か話聞いてると本末転倒な感が否めませんな。老眼が進行してるんならスマホなんかやめて普通の携帯にすればいいじゃないですか。大体 いい年したおっさんが、タブレットのタッチパネルをなで回してる光景というのは、もうそれだけで耐えられないというか、とにかくキモい、キモ過ぎ る!

上:そんな宮崎駿みたいなことを言われてもねえ。。。とにかく見てごらんよ、この日経新聞の電子版。一週間分の朝刊と夕刊がこのタブレットの中に 収まっているわけで古新聞の山に悩まされることがなくなると言うだけでも素晴らしいのに、その上、記事の検索性だとか、スクラップの切り取りとかが自由自在で、いやこれは便利だわい。しかも、しかもだよ、画面の表示とかページ送りなんてこれ完全に紙感覚でさ、全く違和感がないのよ。こういうのを見ると電子書籍というものに極めて懐疑的だった私も考えを改めざるを得ないな。いや素晴らしい、APPLE万歳!

☆:なんか、APPLEが物出せば涙流して買いまくるミーハーなマカーそのものですな先生は。大体そのiPadだって画面表示を改善しただけのマイナーチェンジで、ジョブズ神話の終末を感じ取った投資家筋では失望売りが相次いでいるって、他ならぬ日経新聞に書いてあったじゃないですか。そ んなものに大喜びするなんて、ああ恥ずかしいったらありゃしない。

上:その後すぐに青天井に上がっただろうがAPPLE株価。「投資家筋」にしたって日経にしたって、あいつら何も分かっとらんのだ。大体自分の業界がゾンビ化しかかっているを棚に上げて、「ゾンビ企業は退場せよ」なんて偉そうなことを臆面もなく主張するような恥知らずな連中だぞ。そんな連中の言うこと真に受けるなんて君も随分メディアリテラシーというものが欠乏しとるようだね。

☆:だったら、購読するなよ、日経新聞!

上:何を言うか。エコノミストとかフィナンシャルタイムズとかに比べれば日経の論説とか分析というのは確かにレベル低すぎだけどな、スポーツ・文化欄は一見ストイックに見えて、これ相当ハイクオリティなのだ。プロレスと競馬は東スポ、スポーツ・文化は日経ってのは、これはもう日本の常識で しょうが。

☆:どこの常識だよ!って言うか日経を東スポ扱いすな!

上:とにかくだな、今度のiPadは革命なのだよ。液晶の表示を高精細化しただけのマイナーチェンジがもたらすインパクトのなんたる凄まじさよ。 日経電子版ビューワーの素晴らしさは先に述べた通りなんだけど、他にもこの「Art authority for iPad」と言うアプリがまた凄い。古今西洋絵画5万点のデータがダウンロードできるこのシステムを使うと、一冊ウン万円する美術書数百冊分の絵画がわずか450円で手に入るわけだ。しかも下手な美術書以上の画質で。ああ、この乗りで東洋美術(故宮博物館の展示物とか)も公開してくれたらうれしさ のあまり昇天してしまいそうだわい。

☆:。。。そりゃ、確かに良いこともあるんでしょうけど、それって革命という程のもんですかあ?

上:君ね、美術書はもとより、新聞とか溜池通信のPDFファイルに至るすべての電子メディアが紙感覚を獲得したという事実は、紙メディアを代替するシステムが少なくともハード面では概ね完成したと言うことを意味するわけです。これつまり、緒戦敗退し本土決戦を目指そうと躍起になる紙メディア陣営に、新型爆弾を搭載した戦略爆撃機が敵基地を発進したという情報がもたらされたに等しい状況なわけで、これを革命と言わず何を革命というの でしょう。それに、紙メディアだけじゃないぞ。従来のTVとかPCの表示画面もこのディスプレーの登場で大きく変わることになるんじゃないかな。 実際iPadの画面を見た後PCに向かうと非常に苦痛なのだ。従来のPC画像がここまで目に負担をかけるものだったとは、知らなかったな。これ じゃ老眼も進むはずだよね。もう疲れたから競馬予想はパスしようか。

☆:そっちがメインだろ!真面目にやらんかい!


11R 第72回 桜花賞(GI)
1600m 芝・右 外
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 ダームドゥラック 55.0kg 小牧 太  
1 2 エピセアローム 55.0kg 浜中 俊
2 3 オメガハートランド 55.0kg 石橋 脩  
2 4 サンシャイン 55.0kg M.デムーロ  
3 5 パララサルー 55.0kg 北村 宏司
3 6 エイシンキンチェム 55.0kg 川田 将雅  
4 7 メイショウスザンナ 55.0kg 武 豊  
4 8 マイネエポナ 55.0kg 吉田 隼人  
5 9 イチオクノホシ 55.0kg 田辺 裕信 ×
5 10 ジェンティルドンナ 55.0kg 岩田 康誠
6 11 アイムユアーズ 55.0kg N.ピンナ
6 12 プレノタート 55.0kg 安藤 勝己  
7 13 サウンドオブハート 55.0kg 松岡 正海
7 14 トーセンベニザクラ 55.0kg 津村 明秀 ×
7 15 ヴィルシーナ 55.0kg 内田 博幸 ×
8 16 ファインチョイス 55.0kg 池添 謙一  
8 17 ジョワドヴィーヴル 55.0kg 福永 祐一
8 18 アラフネ 55.0kg 丸山 元気  


☆:いよいよ始まったクラシック戦線第一段の桜花賞なんですが、買い目が多いですなあ。いくら18頭立てと言っても、もっと買い目を絞ってくださ いよ。

上:いや、今回メンバーが曲者ぞろいで、はっきり言って掲示板ならどの馬にもチャンスあり。取りあえず二着以内の目がありそうな所を△以上、これに三着候補として×を追加したらこうなっちゃったということで、そこんとこ夜露死苦。

☆:「夜露死苦」じゃないですよ。こんなに買ったらガミ確定じゃないですか、、、って、うわ、パララサルーなんて人気薄を本命にしてるし!ジュベナイルで抜きん出たパフォーマンスを示した一番人気馬の評価を下げて重賞勝ちもない馬を本線にするなんて、あんた正気?

上:うーん、ジョワドヴィーヴルのジュベナイルは確かに強かったんだけどね、この馬小柄で、府中の軽い芝とか、小倉新潟の平坦コースならともか く、坂があって芝が深いコースじゃパワー不足なんじゃないかって気がどうしてもするもんで。。。。

☆:いや、だから、先生の言う「パワー不足の馬が」強いレースをしたのは、まさに今回と同じ阪神芝1600mなわけですが。

上:だから、無印にしないで▲という重い印を付けてるんでしょうが。でもねえ、去年のジュベナイルから一冬越して3歳になったというのに去年から 全然馬体重が変わらないというのは、競走馬としての成長と言うのもそれほどないという事じゃないのかなあ。それなら他馬と逆転してる可能性も排除できないよね。

☆:。。。一つ伺いたい。その逆転の筆頭候補に何故重賞勝ちのない馬が収まっているのか。

上:いや、ジョワドヴィーヴル以外を見回しても、今回のメンバーは有力所ほど馬格に乏しいと言うか、やっぱ、阪神や中山だったら最低でも 440kgくらいの馬体重は必要だねって基準で選んだらこうなったというか。

☆:それならシンザン記念で牡馬を蹴散らした460kgのジェンティルドンナがいるでしょうが!

上:でもさ、でもさ重賞勝ってないとは言え三連勝してるのにパララサルーのこの人気の無さはえらくお買い得じゃないか!

☆:負かした相手が弱すぎるからでしょ。いくら三連勝でもこのタイムはしょぼすぎるもん。

上:タイムがしょぼいと言っても、追い込みが効かない中山コースで追い込んで三連勝してんだぜ。こんな芸当は弱い馬には絶対出来ないよ。特に極悪不良馬場になったアネモネSでも、稍重になった菜の花賞でも追い込みが効くっていうのは、これレースセンスの高さの現れと言うことじゃないか。そ んな馬が阪神の長い直線を走ると言うことは大変有望なんじゃないか?

☆:そんなに有望なら何故皆評価が低いんですか。それが証拠に現人神である小幡先生の予想を見ても、こんなに沢山の馬の名前が出てくるのにパララ サルーのパの字も出てこないし。

上:でもさ、小幡先生が「回避してなければ本命にしてた」と言ってるチューリップ賞の勝ち馬ハナズゴールって、菜の花賞でパララサルーに一秒もち ぎられてるんだぜ。それなのにパララサルーを無視するなんてひどい、ひどすぎる!きっと先生はPerfumeの聞き過ぎで馬券判断がイコライズさ れているに違いない!

☆:わ、わ、わ、なんと言う涜神の言葉!iPadいじりすぎて頭がおかしくなってるのは先生の方じゃないですか!

上:ああ、なんか考えれば考えるほどパララサルー以外にないような気がしてきたぞ。当日大きく馬体減してるって事なら話は別だが、そうでない限り はもうこの馬と心中じゃ!三連単、三連複、馬連、馬単、全部押さえてやるうううう!

☆:聞いてないし。駄目だ、こりゃ。



上海馬券王



○今日の結果

<桜花賞> @ジェンティルドンナ Aヴィルシーナ Bアイムユアーズ




○かんべえのつぶやき

――ディープ産駒にあらずんば馬にあらず、の昨今を絵に描いたようなワンツーフィニッシュでありました。え?パララサルーはどこに行ったの?パラパラとスルー(親父ギャグ)されてしまったような。馬券王先生、母校にドカンと寄付しようという心根は大いに尊敬いたしますが、あまり高額配当を狙われないほうがよろしいかと存じますぞ。

――今日はなんとなくディープ産駒を避けて、アイムユアーズから買いました。で、複勝だけ取りました。配給原点で終わり。最近、こういうパターンが多いです。ディープ産駒を避けようとするのは、これはまあアンチ巨人みたいなもので、たぶん治らない習性でありますな。たとえ今季のように巨人が弱くても・・・。

――来週は皐月賞。例年は町内会の年次総会と重なるのですが、今年はめずらしくフリー。でも、出張が入っていて、よりによって飛行機に乗ってる間にゲートが開いてしまう。ああ、くやしい。






3月25日(日)高松宮記念


うううう、鬱なのです。飛び散る花粉に加え、あらゆる意味で驚愕のレースとなった先週の阪神大賞典に起因する心の傷が未だ癒えない私は今すっかり 無気力性症候群となっておるのです。あのようなアナーキーな光景を目にしながら「オルフェーヴル陣営を信じる」と高らかに宣言された小幡先生の度量の広さには感涙頬をつたうを禁じ得ないのですが、あたしゃ人間が全然出来てないので、現在非常にブルーなのだ。今日は今日でネコパンチなんて馬が大穴開けてるし。(え、騎手は江田照だって?それじゃ14年前のテンジンショウグンの再現じゃねえか。ま、こちらはある意味あっぱれだけどね。)

と言うわけで、今回はあまりにブルーである故、枕をすっとばし、いきなり本題に入りたいと思いますので、そこんとこ夜露死苦。


11R 第42回 高松宮記念(GI)
1200m 芝・左
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 ロードカナロア 57.0kg 福永 祐一
1 2 サンダルフォン 57.0kg 古川 吉洋  
2 3 アグネスウイッシュ 57.0kg 武 豊  
2 4 レジェトウショウ 55.0kg 松山 弘平  
3 5 エーシンリジル 55.0kg 和田 竜二  
3 6 ベイリングボーイ 57.0kg 勝浦 正樹  
4 7 アポロフェニックス 57.0kg 吉田 隼人  
4 8 ツルマルレオン 57.0kg 小牧 太  
5 9 エーシンダックマン 57.0kg 川田 将雅  
5 10 カレンチャン 55.0kg 池添 謙一
6 11 サクラゴスペル 57.0kg N.ピンナ
6 12 マジンプロスパー 57.0kg 浜中 俊
7 13 タマモナイスプレイ 57.0kg 渡辺 薫彦  
7 14 グランプリエンゼル 55.0kg 藤岡 佑介
7 15 ダッシャーゴーゴー 57.0kg 横山 典弘
8 16 ジョーカプチーノ 57.0kg 内田 博幸  
8 17 サンカルロ 57.0kg 吉田 豊
8 18 トウカイミステリー 55.0kg 四位 洋文  


96年にG1昇格して以来17回目を迎えるこの競争なんですが、舞台となる中京コースがリニューアルされたことにより、全く別種の競争となってし まいました。小回り・平坦と言う日本競馬の箱庭的貧乏たらしさの代名詞であった中京が長い直線と急坂を備えた近代的競馬場に生まれ変わったこと自体は大変結構なことなんですが、さりとて高松宮杯においてこれまで蓄積してきたノウハウが全てご破算となった状況でこのレースを展望することは、計器なしで真夜中に飛行機を飛ばすに等しい冒険となるわけで、まずは新コースの概要を把握することが肝要となってくるわけです。

◎中京新コースの特徴
@府中競馬場に匹敵する長い直線 (旧コースより100m延長の412.5m)
A中山競馬場に匹敵する過酷な急坂 (傾斜角2.0度)
B阪神競馬場に匹敵する深くて重い芝 (草丈16cmの洋芝)
Cコーナリング時の展開のあやを緩和するバンクの設定

まぁ、一言で言えば「タフなコース」と言うことになりましょうか。スピードと器用さがあればなんとかなったこれまでと違い、パワー・スタミナ・勝 負根性・瞬発力と言う、小幡先生が好んで使う表現を借りれば「底力を備えた馬」でなければ勝てないコースとなりましたな、これは。天皇賞秋は府中 じゃなくてこちらでやった方が良い気がしてきましたぞ。よって、本レースを考えるときは京都・小倉の軽い芝を得意とする馬、なによりかつての「中京巧者」は軽視し、阪神・中山で実績のある馬、1200mと言うよりはむしろ1400mを得意とするスタミナタイプを重視するのがよいと言うのが 結論としてもたらされる訳なのであります。

これに加えて実際の新コースでの戦績を見てみましょう。まぁ、開幕して間がないので短距離戦(1200m〜1400m)の開催はわずか16鞍、し かもその殆どが低位の条件戦であるため、あくまで参考レベルなんですが。。

◎実際のコース成績(芝1200m〜1400m)

@枠順は1枠と6〜8枠が若干有利な感じ

A脚質は逃げ(1−0−1−14)、先行(1−5−3−48)、差し(9−9−10−95)、追い込み(5−2−2−83)と逃げ・先行がかなり 苦しい。勝ち馬に限って言えば追い込み馬の健闘が驚異的。

B荒れるレースが多い。一番人気馬の勝率が18.8%、連対率35.8%、複勝率43.8%というのは他の競馬場に比べ低すぎで(例えば中山・府 中の一番人気は勝率が26.7%、連対率40.0%、複勝率60.0%)、馬券購入者が新コースでの馬券の買い方を未だ確立していないことがこの原因だとするなら、上手に予想できれば現段階なら結構美味しい配当にありつけると言うことになるんですが。。。

よって上記から

@中山・阪神実績優先、A1400mの実績優先、B外枠優先、C差し・追い込み優先、D人気馬軽視という基準で選ぶと上記の印となる訳です。

◎サンカルロは1200mでの勝ち鞍が一つもないため評価を下げる格好となっていますが、中山・阪神以上のタフさがあるこのコースでは、 1200mよりも1400m適性の方が重要と言うのは上述の通り。坂のあるコースのしかも1400mに実績の偏った彼を、ここで買わずばどこで買うのかと私は声を大にして訴えたい。左回りでも実績があるし、3着以内は相当堅いと思いますぞ。

○マジンプロスパーも坂のあるコースを得意にしているのが買い。格・底力という意味では当然▲カレンチャンも有力で、本当はこちらを○としたかっ たのですが、連勝が途切れた牝馬がそのままずるずる没落していくのをこれまで数多く見ているのが気になるというのと、何より先週のWIN5超高額配当の立役者である池添が鞍上というのが非常に不愉快なので評価を一段落とします。オルフェーヴルの単勝には100万単位でお金を注ぎ込んだ人が相当いるはずで、それを台無しにした彼が大阪湾に沈められずに今週こうして騎乗していることは大変喜ばしいことではあるのでしょうが。

500万条件から5連勝して参戦の△ロードカナロアも当然圏内の一頭。5連勝の勝ち方が半端なく強い内容なので一番人気もうなずけるのではありま すが、勝ち鞍が京都・小倉1200mという直線平坦で軽い芝のコースに偏っており、坂のあるコースも左回りも1200m以上の距離でも実績が全く と言って良いほどないのは気がかりです。無論、実績がないのは単に走っていないと言うだけのことであり、彼がこれに対応出来る可能性も否定は出来 ないのですが、それでもこれだけ不確定要素が大きな一番人気馬を軸に馬券を組み立てるのは、やはり人の道からはずれてる気がしますわなあ。

この他では重馬場なら軽視禁物△グランプリエンゼル、格下だけど連勝中で調教も良い△サクラゴスペル、当てにならないことでは天下一品でも人気薄なら当然買いの注ダッシャーゴーゴー。馬券は◎軸の馬連、馬単、もしくは◎ー○▲ー△・注の三連複フォーメーションで。



上海馬券王



○今日の結果

<高松宮記念> @カレンチャン Aサンカルロ Bロードカナロア




○かんべえのつぶやき

――今日はカレンチャンでした。池添騎手がうれしそうでしたねえ。まあ、先週のことがあったから、当然でしょう。オルフェーブルがあんなことになって、馬と気持ちが通じ合わない騎手になったかと思いましたぞ。馬券王先生はサンカルロから手堅く取られたことと存じます。不肖かんべえも取りました。ま、安いけどね。

――先週の阪神大賞典といい、昨日の日経賞といい、変なレースが続いています。スッキリしないものもありますが、「後世の語り草」レースを見たと思えば少しは気が楽になるのではないかと。その点、今日はわりと堅く決まったようですね。

――そういえば昨日、ネコパンチで大パンチをくらわせた江田照男騎手、今日は7レースでは人気薄の馬で勝って単勝4620円の穴を開けてます。ところが9レース安房特別ではどん尻でした。買わなきゃ来るし、買ったら来ない。ホント、困った奴であります。






2月19日(日) フェブラリーステークス

上海馬券王の人生相談  

演歌の帝王 エスポワールシチーさんからのお便り   

Q:こぶしがまわらないんです

馬券王先生こんにちは。

私は演歌を生業とする演歌歌手です。3年前、業界のドンと言われたヴァーミリアン師匠が 引退した後、私がその地位を引き継ぎ今日までやって来ました。とにかく、泥臭いこぶしまわしで私の右に出る者はなく、「かしわの女」「盛岡旅情」「二月の大地」「世界は一家、日本全国どろどろ音頭」と、とにかく出す曲出す曲、すべてナンバーワンヒット。紅白ではトリを勤め、銀座に繰り出せば連日ドンペリを開けまくるというサブちゃんも真っ青な演歌の帝王、それが私だったのです。ああ、それなのに、それなのに。。。

おかしくなってきたのは、一昨年の暮れからでしょうか。何か急に人気にかげりが出てきて、曲を出しても一番とれなくなって、この前出した「平安一人旅」なんか「ヒラボクキング」なんて普通なら前座も勤められないような格下も格下の三流歌手にまで水をあけられてしまう始末。挙げ句の果てにトランセンドなんてどっかの茶髪の市長みたいな新人歌手が急に脚光を浴びるようになって「政権交代」だとか「維新」だとか糞生意気な世迷い言をおおっぴらに世間に訴え出す始末。私はもう情けなくて情けなくて。。。

考えてみると、一昨年末のアメリカ公演、あれがいけなかったのです。マネージャーの安藤が「先生はもう日本に敵がいないから、これからは海外ですよ。アメリカに行って一旗揚げましょう。」なんてそそのかすから、こちらもその気になって行ってみたら客が全然入らなくて、それ以来調子が狂いまくりで。。。演歌は日本の心。アメリカなんかに行っちゃ行けなかったんです。

それにしてもねえ、先生。落ち目になると体力的にもがっくり来ると言うか、最近じゃ小さな字も読めなくなるし、夜中におしっこが近くなるし、朝目が覚めると動悸がひどいし、もう年って事なんですかねえ。。「引退」の二文字が頭をよぎる中、明日トランセンド君と同じステージに上がる私は一体どうしたらよいのでしょうか。


A:お答え

いやあ、お久しぶりです。去年の有馬からもう二ヶ月経過ですか。なんかあっという間で私も年を取るはずですが、皆様本年もよろしくお願いしま す。

実は、今回はトランセンドに引っかけて大阪の橋下市長を語ってみようなんて思っていたんですが、本日土曜の東京最終レースで1000倍の馬券 を鼻差逃してしまうと言う実にショッキングな事件がありまして、モチベーションがギリシャ国債並に下落した結果、人生相談コーナーに予定変更 となった次第です。映像じゃ残していると思ったし、スローで見ても同着でいいくらいの際どい差で30万円の当たり馬券が吹っ飛んだのですよ、 私は。30万あれば、かんべえ先生みたいに優雅な国内旅行が出来るし、20年間使い続けてきたAudioPhsicのスピーカーを新調するこ とだって出来たと言うのに、この世には神も仏もありません。「
Empty my mind  I find it hard to cope Listen to my heart  don't need no stethoscope」と言うPeter Gabrielの歌詞はこういう状態のことを言っていたんですな。ああ、虚しい。虚無じゃ。虚無。

さてご相談の件、あなたの成績の最近の情けなさというのは確かに見ていてこみあげるものがあるのは否定できません。客観的に見ても「こみあげる」のですが、私の場合、あなたを軸にした馬券を購入することが多いものですから、これはもう、「こみあげる」を超えて号泣ものなわけで、そ う言う私の切実な感情があなたにもう少しご理解いただけたらありがたいと思う今日この頃です。特に先日の平安Sで圧倒的一番人気を裏切ってヒラボクキングなんて超格下の逃げ切りを許してしまった一件で私がこうむった損失たるや。。。。いや、やめましょう。なんか本日の悲劇と併せ、 思い出すと気分が悪くなってきます。

このようなあなたの近況は、トランセンドやスマートファルコンと言った新しい才能の出現とあわせ、「世代交代」というものを強く世間に印象づけているのですが、実際の所はどうなんでしょう。一般的にはポップス(芝)路線よりは、演歌(ダート)路線の方が歌手生命が長いと言う明確な 傾向があり、7歳というあなたの年齢で、衰えを決めつけるのは早計であると、(これだけあなたに騙され続けている私ではありますが)やはりそう思ってしまうのです。地方競馬の雄スマートファルコンさんだってあなたと同じ年だし、あなた、まだまだ捨てたもんじゃないんじゃないかって。

今回、トランセンドさんが圧倒的一番人気であることは、この一年のパフォーマンスを考えればあまりに当然ではあるんですが、それでも単勝 1.7倍と言うのは若干オーバーシュートな感じがどうしてもしますし、一方であなたの人気(単勝7倍の三番人気)は随分と不当な低評価。それ ならあなたに賭けてみるのも良いかも知れません。府中のダート1600mと言うのは実はそのうちスタートの200mは芝でして、言ってみれば イントロがポップスという変則演歌なんですが、骨の随まで演歌歌手のトランセンドさんは芝の走りがあまり上手じゃなく、ここで先手を主張する のは意外と大変そうと考えると、あなたが彼に勝つチャンスもなくはないのではないかと。

今回、騎手が長年コンビを組んでいた佐藤哲三さんの負傷で武豊に変更というのも、ある意味興味深い。飛ぶ鳥を落とす絶頂期を抜け低迷期に入っ ていると言う似た者同士のコラボレーションって意外と良い結果が出そうと言う予感に今回期待してみたいと思うんですよ、私は。武さん最近調子 が良いみたいだしね。

と、言うわけで。。。。


11R 第29回 フェブラリーステークス(GI)
1600m ダート・左
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 ナイキマドリード 57.0kg 戸崎 圭太  
1 2 タガノロックオン 57.0kg 田辺 裕信  
2 3 シルクフォーチュン 57.0kg 藤岡 康太
2 4 スマイルジャック 57.0kg 丸山 元気  
3 5 ヒラボクワイルド 57.0kg 幸 英明  
3 6 ケイアイテンジン 57.0kg 後藤 浩輝  
4 7 ヤマニンキングリー 57.0kg C.デムーロ  
4 8 セイクリムズン 57.0kg 吉田 隼人  
5 9 エスポワールシチー 57.0kg 武 豊
5 10 ワンダーアキュート 57.0kg 和田 竜二
6 11 ダノンカモン 57.0kg 福永 祐一
6 12 ライブコンサート 57.0kg 蛯名 正義  
7 13 グランプリボス 57.0kg 内田 博幸  
7 14 トウショウカズン 57.0kg 川田 将雅
8 15 トランセンド 57.0kg 藤田 伸二
8 16 テスタマッタ 57.0kg 岩田 康誠


まぁ、客観的に考えるとトランセンドの軸は不動故、印はこれを本線と致 しますが、エスポワールシチーの○というのは上述の通り鍵いなく◎に近い○と認識していただければ。この他にはトランセンド・スマートファル コンと差のない競馬を続けてきたワンダーアキュートを単穴、シルクフォーチュン等末の鋭いところをヒモ穴に。実際の馬券は◎○軸の三連単マルチということで。ワンダーアキュートが絡んだ瞬間ガミ確定なんですが。。。


皆様の相談お待ちします。


人生相談士  上海馬券王



○今日の結果

<フェブラリーステークス> @テスタマッタ Aシルクフォーチュン Bワンダーアキュート




○かんべえのつぶやき

――トランセンドはどこへ行ったのか(7位)。エスポワールシチーもどうしちゃったのか(5位)。せめてダノンカモンくらいは・・・・(4位)。ということで、意外なところが上位を占めました。ここは2馬身差でゴールしたテスタマッタと岩田騎手を褒めるべきでしょうか。

――それにしても昨年のドバイW杯2位というのは、あんまり値打ちがなかったのでしょうか。そういえば1位だったヴィクトワールピサも、その後は冴えずに引退しちゃいましたしねえ。ひょっとするとあれは、「3/11」直後のフロックだったのかも。

――ちょっと気になっていることがあります。本日のレース、アンカツこと安藤勝巳は、京都で第2、第3、第5、第9、第10、第11と全部で6つのレースに騎乗し、3位が1回だけでした。そろそろ限界なのかなあ。同じ年なので、ついつい肩入れしてしまいます(でも、馬券は買わないようにしてます。ホンネの話)。












2011年上半期のレース  2011年下半期のレース 


2010年上半期のレース  2010年下半期のレース


2009年上半期のレース  2009年下半期のレース


2008年上半期のレース  2008年下半期のレース


2007年上半期のレース  2007年下半期のレース


2006年上半期のレース  2006年下半期のレース


2005年秋のG1シリーズ  2005年春のG1シリーズ 2005年冬〜春のレース


2004年秋のG1シリーズ 2004年春のG1シリーズ 2004年冬〜春のレース


2003年秋のG1シリーズ 2003年春のG1シリーズ 2003年冬〜春のレース


2002年有馬記念論考 2002年秋のレース




溜池通信トップページへ


by Tatsuhiko Yoshizaki