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上海馬券王がJRAのレースに寄せる「情熱と冷静の言葉」

2015年　上半期のレース考

6月28日（日）宝塚記念


えー、早いものでもう上半期の最終戦、宝塚記念の開催となった訳なのであります。

予想に入る前に上半期のG1戦線を振り返ってみましょう。


◎上海馬券王の予想と振り返る２０１５年上半期　（的中レースは黒抜きで配当表示）

集計期間：2015. 2.22 〜 2015. 6. 7

うーん、１０戦して当たったのは３つだけですが、それがいずれも万馬券と言うことで配当的には大幅黒字計上。外れたレースにしても東芝なら当たり 決算してたんじゃないかっていうくうらい良いところは突いていたわけで、今期は近年にない豊作認定が相当、これでは金さんネタで自虐モードに突入 しようがないですなあ。そもそも私をこれだけ儲けさせてくれた、愛してやまないドゥラメンテが骨折しこの秋を棒に振ったなんて衝撃的なニュースが本日もたらされ、企画モノに走るモチベーションが根こそぎ刈り取られてしまったわけでして、うううううう。。

で、簡単にこの半年間を総括すると下記の通りとなります。

�@堀厩舎の大ブレーク

いやあ、すごいですねえ、この躍進ぶりは。去年のリーディング１０位から今年はぶっちぎりで１位、一挙に名門厩舎じゃないですか。関東からこれだ け勝ちまくる厩舎が出るなんてこれは１０年以上前の藤沢厩舎以来となるわけで非常に感慨深いものがあります。しかも堀先生、従来のl調教師とは性 質をかなり異にする面白いキャラクターで全ホースマンの夢であるダービーを勝ったというのに、非常にクールというか全然はしゃがない。顔は笑って るけど目だけは笑っていないあの感じは、公安警察のキャリア官僚を彷彿とさせるわけで、こんな調教師は長年競馬をやってるけどはじめて見た気がし ます。上記を見て分かるように、この春的中したレースは全て堀先生絡みで大変お世話になりました。今後とも宜しくお願いしたいものです。

�A３歳牝馬戦線の混迷

外しまくったから言う訳じゃないけど、今年の３歳牝馬というのはぱっとしませんなあ。中心視していたルージュバックが案外で、もっとも適性がある と思ったオークスであれでは秋華賞はあまり期待が持てません。この感じでは秋以降の古馬対戦では３歳を完全無視でも良さそうな感じで、皆さん奮起 して欲しいですなあ。

�Bスター続出の３歳牡馬、だがしかし

二冠馬ドゥラメンテ、これと競り合ったリアルスティールと見るものに感動をもたらす風格を持ったスターが続出なんですが、この二頭がそろって骨折 で今年一杯戦線離脱。激しく号泣です。特にドゥラメンテはなんでダービーから一ヶ月経過したこの時期にこんな話になるのか納得いかないことこの上 ない。「きぃいいいいいいっ！」と言う祖母エアグルーヴの霊界からの叫びが確かに聞こえましたぞ私には。まぁ、それでもサトノクラウンとかサトノ ラーゼンなんかはまだまだ「のりしろ」がありそうで、やはり秋以降が楽しみです。

�C爺が元気な古馬ターフ路線

安田記念のモーリスを除き、６歳以上の古株が牡馬も牝馬も上位を独占。それに引き替え４歳馬は不甲斐ないの一言。まぁ、春のG1は短距離長距離主 体なんで、中距離レースである宝塚をこのくくりで決めつけるのも危険ではあるのですが、それでも明日は軽視してみたいですな4歳馬は。

�D世代交代の前触れかダート戦線

強い馬がいつまでたっても引退しないため高齢化が著しいダート戦線ですが、今年のフェブラリーは１〜３着を５歳馬が占めるという画期的な事件が発 生。まぁ、地方G1まで含めると６歳馬ホッコータルマエ（川崎記念・帝王賞）、９歳馬ワンダーアキュート（かしわ記念）が相変わらずの強さではあ るんですが、それでもカゼノコ、ハッピースプリントと言った４歳馬が上位に来ており、この秋一挙に下克上となる可能性は相当高く、楽しみです。

�Eやはり強かった外国人ジョッキー

今年から日本での騎手免許を付与されたデムーロ、ルメールが案の定快進撃。三月からの免許交付（ルメールに至ってはお茶目な行為の報いを受け事実 上の活動開始が４月）のため現在リーディングは１３位、１５位ですが、これは年末には上位独占になるんじゃないでしょうか。特筆すべきはその勝率 （デムーロ１６％、ルメール１９％）連対率（デムーロ、ルメールとも３０％）、複勝率（デムーロ４０％、ルメール５０％）で、とにかく馬にまたが るだけで半分近い確率馬券に絡むのです彼らは。デムーロはダートが今一で総合成績ではルメールに後れを取っていますが、芝じゃ関羽か呂布なみに天 下無双なわけで、馬券を買うときには無視なんか出来ませんな。

と、まぁ色々あった上半期ですが締めくくりの宝塚でも頑張ってみたいと思います。

2015年 6月28日(日)　3回阪神8日目　16頭　[15:40発走]
【１１Ｒ】　 第56回宝塚記念
３歳以上・オープン・Ｇ１(定量)(国際)(指定)　芝2200m・内 (B)

ハープスターが引退、エピファ・キズナが蟄居閉門と論点が相当シンプルになったこの競争、これは苦手の京都を克服し、得意の阪神に戻ったゴールド シップしか軸に値する存在がいないと思っていたんですが、オッズや競馬新聞の馬柱を見て驚きました。１．０倍近くが相当な馬のオッズがなんと２倍 超である。競馬新聞やグリーンチャンネルの馬柱を見てもこの馬に◎を打つ人が皆無に近く、皆一様に○認定している。いや、いくらなんでもこれはね え。。。

要するに馬の力を認めても軸にはしたくないと言うことなんです。「理屈の上ではこの馬しかいない、しかし、理屈上はまればはまるほど、この馬から は裏切られる強烈な予感がする。」と言うことなんです、人間（いやこの場合馬ですが）、日頃の態度が大事ってことなんです。しみじみと深い哀愁を 感じてしまいます。

とにかく、やさぐれてた父ステイゴールドや、兄オルフェよりもろくでもない奴ですゴールドシップは。目茶苦茶切れる脚こそありませんが、圧倒的な スタミナの持ち主で目茶苦茶なロングスパートを繰り出せるのが最大の強み（天皇賞春で１２００ｍもトップスピードを持続させたのを見たときは度肝 を抜かれました）。とにかくバテることがないのでまくり差しでも、先行抜け出しでもOk。この馬にはコース適性も距離適性も関係ありません。要するに目茶苦茶強いのです。真面目に走りさえすれば。

問題は真面目なのか不真面目なのかは、走った後でしか分からないことで。、本当に困った奴です。圧勝する力がありながら、圏外に吹っ飛ぶ可能性も ある、パドックを見てもその予兆が皆目つかめない。本当にろくでもない奴です。困ったから○認定というのも分からないじゃないんですが、でもこれって不誠実ですよね。飛ぶときは二着も危ない奴に○を打つって言うのは。抜けて強いことが分かっているんだからここは危険に目をつぶって◎認定 することが人として正しい道なのではないでしょうか。

大体考えてみてください。ゴールドシップが飛ぶと言う前提で、じゃあ、何が来るのか。いろいろな解釈が可能で結果何でもありになってしまいます。 ゴールドシップを押しのけて◎認定した馬の期待値が、ゴールドシップを◎にした期待値を上回っているとは私には思えません。よって私はここから入 りたいと思います。

では相手は何かというと、かんべえ先生みたいに二番人気ラキシスとのワイド一点なんて驚愕の馬券など買えるはずもなく（いや、かんべえさん、いく ら小幡先生に挑戦状を叩きつけられて予想を外せない状況になっていると言ってもこれはない。「ふぬけギャンブラー」と言う小幡先生の罵倒には、私も同意せざるを得ません。）、去年二着、天春三着と実績あるのに全然人気にならない○カレンミロテッィクを対抗で考えてみたい。こういう先行馬の 粘り込みって怖いと思うんですよ。

単穴には逆に切れるタイプをということで、メンバー中随一の切れ味の持ち主にして清水成駿のご推薦ディアデラマドレを。馬場が良であることが前提ですが、「真面目に走っている」ゴールドシップに勝つことが出来る馬がいるとすれば、それは彼女みたいなタイプだと思います。

ヒモ筆頭には不良馬場で行われた大阪杯を追い込んで勝った☆ラキシス。ゴールドシップの信頼性の欠如から不当に買い被られている気もしますが、 ２２００での実績もピカイチですし馬場が渋ってもOKだし、何より騎手がルメールというのが心強く、無視することも不可能です。

この他では去年のダービー馬オークス馬である、△ワンアンドオンリーと△ヌーヴォレコルトの４歳勢は上述の通り軽視したいのですが騎手がデムー ロ、岩田と言うところから押さえには。むしろ鳴尾記念を勝った△ラブリーデイや、はまれば強い注デニムアンドルビーの方が妙味はあると思うんですが。去年の菊花賞馬トーホウジャッカルは４歳馬の中では最も好きな馬なんですが、さすがにブランク長すぎなんで、今回は見送りです。


馬券は◎→○▲☆←→その他の三連単３０点。これに良馬場だったらお遊びで▲→◎の馬単一点を。こんなに買っても殆どが万馬券でガミなど皆無。や はり信用されてないんですねゴールドシップは。日頃の態度ってやっぱり大事なんだよねえ。

それでは皆様秋頃またお会いしましょう。




上海馬券王



○今日の結果

＜宝塚記念＞　�@ラブリーディ、�Aデニムアンドルビー、�Bショウナンパンドラ



○かんべえのつぶやき

――上海出張から戻りまして、羽田から家に帰る途中でJRAのHPを確認して愕然といたしました。ひっ、ひどい。ゴールドシップがゲート内で仁王立ちとなり出遅れ。よくまあ横山騎手、振り落とされませんでしたなあ。しかもラキシスもてんでダメときている。悪魔も馬券王先生もオバゼキ先生も落涙するような結末。2015年上半期のG1シリーズは、なんともアンチクライマックスな結末となったのでありました。

――小生の東洋経済オンラインでの予想は、馬券王先生がご指摘通り、まったく「ふぬけギャンブラー」の予想であります。それというのも、ロンドンから帰る機中でバタバタと書いたものでして、オッズを確認する間もありませんでして、われながら恥ずかしい予想を残してしまったと反省しております。

――さて、ゴールドシップに明日はあるのでしょうか。この秋はいったいどうなるのでしょうか。ステゴ産駒にありがちな「もうやーめたっ」になってしまうのか、それとも堂々と有馬記念を連破するかもしれず、今しばらくこの子の気まぐれに付き合うことになるのでありましょう。

――馬券王先生、また秋にともにたたかいましょうぞ。当欄ご愛読の皆様も、しばしのお別れでございます。





6月7日（日）安田記念

いやあ、先週のダービーはまさに会心の一撃でありました。１・５・３番人気の組み合わせで１５０倍超の配当が付くなんて、これ夢ではありますまい か。二・三着が入れ替わっても１００倍超の万馬券であったと言うの は信じがたいにもほどがあるわけでして、如何に二番人気リアルスティール絡みで馬券が売れていたのかと言うことですな。

嗚呼、それにしてもダービーで馬券を当てるというのはこんなにも気持ちの良いものだったんですね。振り返って調べてみると、このレース相性最悪 で、過去当たったのは１０年前のディープインパクトまでさかのぼらなきゃならず、この時は配当雀の涙だったんで、「会心の一撃」という意味では、 更に１０年前、９６年のフサイチコンコルドまでのタイムトラベルが必要となるわけで、この感動、わたしゃすっかり忘れてましたがな。

更にグルーヴ一族を軸にした馬券で儲けさせてもらったというのも恐らくドゥラメンテ君が初めてなわけで、私的には二重に感慨深いのであります。思 い起こせばエアグルーヴに三万円ぶち込んだ馬券がシルクジャスティスの急襲により藻屑と消えた９７年の有馬記念以来、この一族には酷い目に遭わさ れ続けているわけで、そう言う意味でもドゥラメンテと言うのはグルーヴ一族の文脈で語ってはいけない馬なんじゃないかと思いますし、まだまだ伸び代も沢山ある感じで先行きが本当に楽しみです。ああ、ありがたや、ありがたや、長生きはするもんじゃて。

え、「他人の馬券自慢なんて不愉快以外の何者でもないから、とっとと本題に入れ」ですって？きぃいいいいっ！いいじゃないですか、こんなこと滅多にないんだから。


2015年 6月 7日(日)　3回東京2日目　17頭　[15:40発走]
【１１Ｒ】　 第65回安田記念
３歳以上・オープン・Ｇ１(定量)(国際)(指定)　芝1600m (C)

と、言うわけで、皐月賞、ダービーと連続万馬券ゲットの余勢を駆って否が応でも盛り上がる安田記念のはずだったのですが。。。

出馬表を見た瞬間気力が萎えました。G1馬が５頭も出ていて一見豪華なメンバーではありますが、これがそろいもそろってピークアウト感濃厚な加齢臭漂う連中の集まりでして、ロードカナロア、ジャスタウエイと言った超一流は皆無。これじゃあ「安田記念」じゃなくて「安田特別」じゃないか！と 叫んでしまいそうなしょぼいメンバー構成。まぁ、さすがに安田特別は言い過ぎですが、それでもこれじゃあせいぜいG3認定が相応ですな。

そう言う「なんでもあり」なメンバー中、唯一「超一流」の可能性をわずかながらも感じさせる存在が、前走ダービー卿CTを大差勝ちしたモーリス で、G1未勝利馬が一番人気と言うのもお買い得感には事欠くのですが、調教師が先週お世話になった堀先生と言うこともあり、私もここから入りま しょう。実績が中山に偏っているのが不安材料とされていますが、ダービー卿の勝ち方が中山の短い直線を最後方から３３．０秒という切れ味で追い込 んで大差を付けた凄まじい内容で、これは府中でこその馬と考えます。むしろ、不安なのはこの馬と相性ばっちりな騎手戸崎が今回別の馬に乗り変わっ たと言うことでしょうか。

対抗はその戸崎が選んだフィエロ。これはG1どころか重賞すら未勝利ですが、これまで馬券に絡まなかったのが海外遠征時と超不良馬場開催の時のみ と言う堅実派で勝つには難しいかもしれませんが二・三着ならかなり有望。

単穴には最内引いた先行馬のサンライズメジャー。人気との兼ね合いで一番お買い得感が高いのはこの馬で、２−２−０−０と内枠実績と併せ、内心一 番期待しています。

そしてヒモ筆頭は、清水成駿先生ご推奨のヴァンセンヌ。「沢山のお手馬の中からこれを選んだ福永の職人的選択に託したい」と小幡先生が読んだら感涙にむせびそうな一言がその論理の骨格ですが、確かに抜群の府中実績（２−１−０−０）と４連勝を含め現在６戦連続連対中の安定度はある意味フィエロ以上かも。

馬券は◎→○▲☆→その他の三連複２１点。◎○▲で決まると２１．５倍とガミ寸前ですが、それ以外なら結構つきます。特に調教の良いサクラゴスペルや着順は大差負けだけど内容的にはそんなに大きく負けていないクラレントが飛び込んでくるようだと、１０００倍超の夢馬券となるわけですが、さ て。




上海馬券王



○今日の結果

＜安田記念＞　�@モーリス、�Aヴァンセンヌ、�Bクラレント



○かんべえのつぶやき

――モーリス強し、でありました。そしてもうひとつ、馬券王先生は絶好調、でありましたな。これ、3位にクラレントが来たから高配当になるわけでして、モーリス（1番人気）、ヴァンセンヌ（3番人気）、フィエロ（2番人気）とこられたのでは、馬券的な妙味が全くないのであります。左回りを得意とするクラレントを指名したことで、きっとおいしい馬券を取られたことと存じます。いいなあー。

――当方は「きっと荒れる」という確信から、リアルインパクトやミッキーアイル、レッドアリオンなどにワイドで勝負したんですが、考えすぎでしたかねえ。今日は８Rや９Rはよく当たったんですが、メインで外しちゃ何にもならんですよね。G1勝たずして何の競馬か。

――そしてそのG1レースは、今年上半期は宝塚記念を残すのみです。かくなるうえは、馬券王先生の好調に乗るしかありません。たぶんオバゼキ先生よりも信頼に足るのではないかと。（最近、ご両人は互いを非常に意識しておられるようです）。





5月31日（日）　ダービー


上海馬券王の人生相談

霊界通信再び！お受験（グラン）ママ・エアグルーヴさんの逆襲

Q：名家復興なんざます！

先生、お久しゅうございます。わたくし、エアグルーヴでございますことよ。

え、「お前は誰だ」ですって？きぃいいいいいいいいっ！これだからパンピーは！よろしくて？我が祖父はJRAの大立者ノーザンテースト公爵、我が 母は樫の木の皇太后ダイナカール、そして父は凱旋門の英雄トニービン子爵と、まさに貴族の中の貴族、華族の中の華族！本来なら外れ馬券の海におぼ れて溺死寸前の貴方のような賤民馬券士など口も聞いてもらえない尊い血族ですのよ、我がグルーヴ一族は！え、「死んだ貴女が今更何の用だ、頼むか ら迷わず成仏してくれ」ですって？何よ、それじゃあ最初から私のこと存じ上げてらっしゃるってことじゃない。。。。きぃいいいいいい！人を馬鹿にするのも大概になさるとよろしいわ、この禁治産者！理屈倒れの三流馬券士！とにかく、グルーヴ一族の一大事なんざます、死んでる暇なんかないざます。とっと話を聞くざます！

話というのは孫のことで。。。え、「散々子供の愚痴を聞かせておいて今度は孫か。そこまで面倒見切れないから話を聞いて欲しかったら親を出せ」で すって？きぃぃぃぃいいいいいいっ！外れ馬券の山を日銀並みに積み上げてるへっぽこ馬券士の分際で言わせておけば好き放題、一体お前は何様ざますか！大体、親を呼べるなら呼んでるざます！だけど、孫の親にして我が長女アドマイヤグルーヴはとっくに鬼籍に入ってるんざます！しょうがないから一族を代表して私が代わりに相談してるんじゃありませんの！え、「死んでるのは貴女も同じだ」ですって？きぃいいい！どうしてお前はそうやって人 の話の腰を折りまくるざますか！聞くざます！とにかく話を聞くざます！

話というのは長女アドマイヤグルーヴの最後の子供ドゥラメンテのことなんざます。長女は私が産んだ子供の中でも割と成績がよい方で、そりゃあ女傑 と言われた私から見たらまだまだ物足りないものがあったんざますけど、人様からは「さすが名門」とか「血は争えない」とか褒めそやされて、そこま では良かったんざます。でも引退して産んだ子供がどれも不出来な成績の連続で、もう私、一挙に鬱状態、本当に悔しいやら、悲しいやら恥ずかしいや らで。。きいいいいいい！親より先に死ぬだけでも十分親不孝だというのに、その子供が家名に泥を塗る成績を量産しまくるなんて親不孝ここに極め り！この敗残者！名家の面汚し！お前なんか、お前なんか産むんじゃなかったわ！などと草葉の陰で涙に暮れる日々が続いたんざます。ところ が。。。。

ブレークなんざます！長女が最後に産んだ次男のドゥラメンテが今年に入って大ブレークなんざます！最難関と言われた名門皐月高校をぶっちぎりの成 績でトップ合格したんざます！明日行われる超難関優駿大学の受験もトップ合格間違いなしなんて言われてるざます！秋に行われる世界の最難関、凱旋 門大学院の受験票も取り寄せたんざます。我が父、トニービンが制した凱旋門に、我が孫が文字通り凱旋する日がやってくるんざます。きゃああああっ、これって夢？夢ならさめないで！

とにかくこれよ！これなのよ！これでこそグルーヴ一族なんざます！これまで沢山子供を産んできて、物足りないながらも、それなりの成績は上げてき て、なかでも見所ありそうなルーラーシップに跡目を継がせるしかないかなんて半ばあきらめかけてた所にドゥラメンテなんざます。正真正銘の跡取り がついに現れたんざます！これで私も安心して成仏できるざます。散々文句を言ってきた長女も最後にやっと名家の名に恥じない仕事をしてくれたざます。きゃあああっ、お前を産んで本当に良かったわああ！

でもねえ、気になるのは担任教師の堀が変にマイナス思考なんざます。「いやあ、お孫さんは確かに想像以上に出来る子なんですが、行儀が悪い部分がありましてねえ。僕、『皐月高校の受験態度が悪すぎる、お前一体どういう教育してるんだ！』って生活指導の先生から散々油を絞られたんですよ。同 じ受け持ちのサトノクラウン君もお孫さんのあの態度がなければもう少し上位で入学できたはずなんで、僕的には痛し痒しなんですよねえ。」なんてこ とを言うのよ。きぃいいいいっ！何よ、このペシミスト！敗北主義者！男の子はこれくらい元気があってちょうどいいんじゃない！

とにかく、明日はいよいよ一族復興ののろしが上がるんざます。降って湧いたような確変モードに心浮き立つ私は、一体どうしたらよろしいのかしら。



A：お答え

霊界からのご相談（と言うか自慢話ですねこれは）ありがとうございます。今年になって貴女からお便りいただくことになるとは、嬉しい反面、正直驚きでもあります。貴女の死後、貴女の血脈を彩る神話の語り手は貴女が残したお嬢さんにゆだねられたわけですが、その産駒の成績が今一で血族がG1に出ていないんじゃ人生相談のネタにしようがない、なんて考えていたわけなんですよ私。因みにお孫さんの成績がどれ位今一かというとですね、例えばもっとも産駒が活躍している長女アドマイヤグルーヴさんからしてその繁殖成績は下記の通りとなります。

◎長女アドマイヤグルーヴさんの産駒成績

デビューした馬全てが勝ち鞍をあげているのはさすが良血とも言えるのですが、ドゥラメンテ君が現れるまで重賞は未勝利、最も目立つ成績がアドマイヤセプターさんの京阪杯（１２００ｍ）二着のみで、これでは一族のパブリックイメージを大きく毀損していると言わざるを得ず、グルーヴ一族を語るにしても、もう女系の絡みで語ることは無理かなあ、これからはルーラーシップ君絡みで語るしかないのかなあなどと思っていた矢先にドゥラメンテ君があの活躍ですからねえ。これは嬉しい誤算と言いますか、長年グルーヴウオッチャーをやってる者にとってワクテカな展開です。

さて、そのドゥラメンテ君の皐月賞、あれは二重の意味で衝撃でした。一つ目はその圧倒的な能力。最終コーナーで大きく膨らんで２０ｍは距離をロス した挙げ句、文句の付けようがない優等生的競馬を実践したリアルスティール君を子供扱いしたのですから、これは皐月賞馬としてはディープ・オルフェ以来の衝撃でありました。大物感があるなあとは戦前から思っていたんですが、まさかこれほどとは。

そして二つ目の衝撃は、最終コーナーで大きく膨らんだという事実そのものですな。いくら成長途上の三歳春とはいえ、G1であんな光景は滅多に見られるものではなく、お孫さんを軸にした馬券をしこたま買っていた私としてはよく降着にならなかったと胸をなで下ろした次第です。お母さんを早くになくしたことが原因なのでしょうか、相当精神的にひ弱な感じで、何かとても危ないものを感じてしまいます。これ、例えてみればF1カーのエンジンを積んで走っている軽自動車と言いますか、宮崎駿の名作「カリオストロの城」にちょうどそう言う車（フィアットのUNO）が出てきてアクロバティックな走りをするんですが、見てる分には大変面白いながらも、お金をかけるとなるとひやひやものなのであります。

ドゥラメンテ君の活躍を貴女の血脈との絡みで語る論説を多く見ますが、これはどうなんでしょうか。長年グルーヴウオッチャーをやってきた者からすると、正直これには違和感を覚えています。だって彼は貴女にもお母さんのアドマイヤグルーヴにも、父親であるキングカメハメハにも似ていないんだ もの。そのスピード、瞬発力はなるほど親譲りと言えるのかもしれませんが、それでもドゥラメンテ君の方が遙かに上を言っている感じですし、坂道を苦にしないパワーや、体の柔らかさは貴女の血族からはあまり感じなかったものです。アドマイヤグルーヴ以降晩成タイプが顕著な貴女の血脈において三歳春にここまで活躍する馬が現れたことや、そのメンタルの違い（グルーヴさんの系脈は気性の荒い馬は多いが精神がひ弱な馬ってあまり見ない）も 併せ、むしろ私は貴女よりはオルフェーヴルに近いものを感じます。（オルフェの場合、精神がひ弱と言うよりはねじ曲がっていると言った方が正確なんでしょうが）

さて、そのドゥラメンテ君が明日ダービーを走るわけですが、これはどう考えればよいのでしょう。最初は考えたんですよ。いくら能力的に桁違いと言っても、あんなメンタルでは当日飛ぶこともあるんじゃないか、そんな圧倒的一番人気を頭にするとリスクもでかいんじゃないか、清水成駿も本命だ し。これなら小幡先生に習って優等生のリアルスティールを軸にした方がいいんじゃないかって。

でもねえ、オッズを見て考えを変えました。皐月賞をあんな勝ち方して１倍台前半必至と思っていた馬の単勝が二倍台半ばなんて、これは随分評価が低 いではないですか。きっと皆も同様にメンタル面でのリスクを嫌ったのでしょうが、舞台が小回りの中山から府中に変わったことによりリスクは大幅に軽減されており、それでこのオッズなら十分採算がとれるのではないでしょうか。皐月賞で高額配当をいただいた恩義もございます。ここは私も貴女同様ドゥラメンテ君がダービーを圧勝した余勢を駆ってロンシャンで大輪の花を咲かせることを真摯にお祈りする事といたします。あ、そう言えば、明日のレースには、ドゥラメンテ君以外にも貴女のお孫さんであるポルトドートウイユ君が出走するんですけど、こちらはいいんですかね。え、何々？ドゥ ラメンテ君で頭がいっぱいで気づいてなかったですと？なあるほどう。


と、言うわけで。。。。



2015年 5月31日(日)　2回東京12日目　18頭　[15:40発走]
【１０Ｒ】　 第82回東京優駿
３歳・オープン・Ｇ１(定量)(牡・牝)(国際)(指定)　芝2400m (C)

上述の通り、ドゥラメンテの頭決め打ちです。

対抗は完成度ならドゥラメンテの上を行く優等生リアルスティール。ドゥラメンテが飛ぶときは圏外まで吹っ飛ぶこともあり得るのですが、この馬は三着以内は相当固そうです。でもねえ、オルフェとか行方八段とか、危ない魅力のはぐれメタルキャラを愛してやまない小幡先生がこの馬推しというの は、なんか違和感があるよね。オルフェ・行方の文脈で言えばこのレースはドゥラメンテ一択だと思うんですが。

馬券は◎→○←→その他の三連単８点で最初考えていましたが、皐月賞で不利を受けた▲サトノクラウンが思いの外評価が低く、これに◎→▲←→その 他を加えた合計１４点で。リアルスティール絡みの倍付くんだよね、サトノクラウン絡みだと。

まぁ上位人気軸の馬券なんで相手は手広くとは行きません。

内枠引いた△サトノラーゼンは前残りが多い最近の府中トレンドに準じた選択。（本当は皐月賞三着のキタサンブラックで考えてたけど大外なんで）
△レーヴミストラルは青葉賞馬で距離経験あるのが買い要因。青葉賞組ってダービーじゃ実績ない割に４番人気と見込まれてるのが難ですが。
後、注目馬としてNHKマイル三着のミュゼスルタン。キャリアがキャリアだけに全然人気がないですが、末の切れ味はドゥラメンテにも匹敵します。 ドゥラメンテの圧勝前提で穴を開けるのはこういうタイプなんで。



皆様の相談お待ちします。


人生相談士　上海馬券王



○今日の結果

＜ダービー＞　�@ドゥラメンテ、�Aサトノラーゼン、�Bサトノクラウン



○かんべえのつぶやき

――いやー、強かったですな、今日のドゥラメンテ。ダービーの記録を塗り替えてしまいましたがな。こんな強さはしみじみオルフェーヴル以来、そしてディープインパクト以来だと思います。こんな風に、ときどき本物の強さに出会えるのだから、中央競馬のファンはやめられません。

――こうなると、次の狙いは当然三冠馬、いや凱旋門賞へと期待値は上がっていくでしょう。そうなると、エアグルーヴさんはいよいよ成仏してしまうかもしれません。いやいや、そんな先のことを心配する必要はないのでありますが、せっかくですから、今後もちょいちょい上海馬券王先生のところへ人生相談に来てほしいものです。

――しかるにドゥラメンテを先頭に決め打ちして3連単を獲る、というのは簡単じゃなかったですな。4頭のボックスにしたのですが、�@サトノラーゼンと�Aタンタアレグリアのどっちを取捨選択するかで迷い、後者を選んだために外してしまいました。馬券王先生はきっちり取られていますよね。恐れ入りました。

――オバゼキ先生推奨のリアルスティールは4着に終わりました。福永騎手への熱い思いもよく伝わりました。ただねえ、福永はアカンやっちゃと思いましたなあ。去年、一番人気のイスラボニータに騎乗した蛯名騎手は、ワンアンドオンリーに惜敗したその後に、きっちり目黒記念を勝って手ぶらでは帰りませんでした。今日の福永は、１１R富嶽賞では1番人気だったのに蛯名に競り負け、１２R目黒記念でも凡庸な戦績に終わっています。勝負師たるもの、こういうところが大事だと思うんですよねえ。





5月24日（日）オークス

えー、本日は恒例の「樫の木女学院受験面談」なんてやろうと思ったんですが、駄目です、筆が進みません。

これというのも、桜花賞で圧倒的一番人気に推されながら９着大敗したルージュバックが悪いのです。いくら超スローとか言い訳のネタがあるにせよ、 あの負け方はないでしょう。あんな負け方では罵って良いのか、励ますのがよいのか、おちょくるのがよいのか、とにかくフォローのしように困りま す。先生はなあ、先生はなあ、桜花中学で君がトップ合格することを確信して推薦状にサインまでしたんだあ！それなのに、嗚呼それなのに、あんな良 いところの一つもない負け方をしてメンツ丸つぶれじゃないかあ！財布は異常に薄くなるし、先生は、先生は悲しいぞお！だから企画モノは来週のダー ビーまで順延だあ！


2015年 5月24日(日)　2回東京10日目　18頭　[15:40発走]
【１１Ｒ】　 第76回優駿牝馬
３歳・オープン・Ｇ１(定量)(牝)(国際)(指定)　芝2400m (B)

とにかくですな、先々週のNHKマイル、先週のヴィクトリアマイルと、何が来てもおかしくないと思ったら、本当にその通りの、なんかとらえどころ のない連中が上位にやってきて最近カオスなのであります。今週のオークスも何か似たような感じで一発ありそうな連中が大集合、これは大荒れの予感 が。

何と言ってもこのレースの参考として最も重視すべき桜花賞が、超スローで流れたあげく５・７・８番人気で決着するという上位人気総飛びの結末でし て、あれが本当に参考になるかというと心許ないのであります。圧倒的一番人気だったルージュバックが人気に見合った走りをしていてくれればこんな に悩むこともなかったんですが、上述の通り良いところのない（いや、本当に良いところが一つもないんだ、これが）結末なわけで、ああ悩ましいった らありゃしない。

で、そのルージュバック、性懲りもなくまたしても一番人気なんですが、どうなんでしょう。牡馬の有力どころをまとめてちぎった如月賞、レコード勝 ちした百花草特別と、あの走りを見る限り確かにこれは強いことには何の疑問もなく、また単に強いだけではなく見るものに感動と戦慄を呼び起こす一 種のカリスマ性まで持ち合わせているわけで、これはもうG1馬の品格としか言いようがなく、こういう馬にこそG1を勝ってもらいたいと、小幡先生 だけでなく私も思うわけです。しかしですね。。。

�@くどいようだけど、桜花賞の負け方が悪すぎる。見せ場の一つも作れないなんて、あれは一体何だったんだ。
�A牝馬というのはいったんこけると尾を引く傾向があるが、彼女も例外じゃないのではないかという懸念あり。
�BNHKマイルと言い、ヴィクトリアと言い、最近の府中のターフは、先行有利。とにかく前を行く馬がどんなにバテても何故か持ってしまう不思議な 現象が多発。これって切れ味勝負のルージュバックに良い話じゃないよね。
�C小幡先生だけでなく、なんと清水成駿までもが◎。これに私までが本命認定すると、これは古来より「惑星直列」と言いましてな、天変地異の前触れ ですのじゃ。

という死角があるわけで、まぁ、最後のは冗談だけど他は結構真面目、特に�Bは正直相当ヤバイと思うわけです。本日土曜のレースも差しが届くようで 届かない、前がへたれるようでへたれないという事の連続だったわけで、そう言うトレンドを押しのけて圧勝するポテンシャルは確かに彼女にはあるの ですが、それでも人気との兼ね合いリスクは高いと考え一段評価を落とします。「G1競争はギャンブルではなく、強い馬が強いレースをすることを祈 るものである」と言う小幡先生の哲学には真っ向対立しますが、すいません、私、レッドリヴェール相手に祈りすぎて、もう祈りのキャパシティーがな いんです。

ここを勝てばポスト・ブエナビスタ認定確実な大物を蹴飛ばして、じゃあ何を軸にするのかと言うことになりますが、勝つ可能性の最も高い馬を蹴飛ば した以上、三連単など買えるはずもなく、三連複前提で考えたのが上記の印となります。

本命はルージュバックと同じマンハッタンカフェ産駒のクイーンズリング。桜花賞で三番人気の鼻差４着と、上位人気の中ではもっとも健闘した存在な のに、今回は５番人気とは随分人気がありません。まぁ、重賞実績が１４００ｍのフィリーズレビューと言うことで距離が不安視されているんじゃない かと思うんですが、それでもちょっと安く見られすぎじゃないでしょうか。勝つには運も必要ですが、桜花賞まで三戦三勝という実績が示すとおり安定 感とセンスに優れている上、騎手がデムーロとなると、これは上位相当有望。ルージュバックの１着固定馬券と、クイーンズリングの三着内固定馬券で は後者の方が期待値的に優れていると考えます。

この他では桜花賞を超スローの逃げを打ったあげく圧勝した▲レッツゴードンキは、最近の府中のトレンドから人気でも無視できない一頭。例年桜花賞 の決着がカオスの時に台頭するフローラS組からは勝馬にして先行馬の☆シングウイズジョイを（あ、因みにこれもマンハッタンですなあ）。

馬券は◎→○▲☆→その他の三連複２４点。上記の通り皆それなりの実績を上げてきているくさい連中の大集合で、印は多くなりますが、三連複なら結 構コンパクトになります。もちろんガミなど皆無で注認定した馬が絡めば速攻で万馬券。特にアースライズが来れば先週並みの配当も夢じゃない摩天楼 祭りの開催となるわけで、桜花賞の時にも言ったけど、とにかく出でよマンハッタン！


上海馬券王



○今日の結果

＜オークス＞　�@ミッキークイーン、�Aルージュバック、�Bクルミナル



○かんべえのつぶやき

――今日は、いや今日も何を買っても当たりそうな気がしない。蓋を開けてみたら、やっぱりディープ産駒でしたか。3番人気でしたが、ミッキークイーンは強かった。先行するルージュバックを標的に、府中の長い直線でしっかりとらえました。浜中騎手、いい仕事でした。

――今日のレースについては、オバゼキ先生の論考があまりにも素晴らしく、胸を打つものがありました。ロジックはまことに素晴らしいのですが、だからと言ってルージュバックもレッツゴードンキも買えない。そして当たらない。つくづく競馬は難しいです。まるで行方八段のようではありませぬか。

――こんな風に一番人気が来ないG1レースが続いています。来週のダービーこそは、ドゥラメンテで鉄板だと思いますが。やっぱり鉄板は抜けるのでありましょうか？来週を待とう。





5月17日（日）ヴィクトリアマイル


えー、本日はヴィクトリア商事の面談ネタなんて考えていたんですが、会社行事があって朝から夜まで飲み続け、現在へべれけな状態でありまして予想 のみのアップとなります。まこと、すまんこって。

まぁ、面談の骨子となるメイショウマンボさんの最近の成績が号泣ものなんで、ハッシーネタ出しても不発に終わることは必定ですしねえ。


2015年 5月17日(日)　2回東京8日目　18頭　[15:40発走]
【１１Ｒ】　 第10回ヴィクトリアマイル
４歳以上・オープン・Ｇ１(定量)(牝)(国際)(指定)　芝1600m (B)

ジェンティルドンナが去り、牝馬の新エースとして期待を集めたハープスターまでもが突然の引退、混迷の度合いがいや増す牝馬戦線の中行われるヴィ クトリアマイルな訳ですが、やはりこのメンバーの中では一番人気ヌーヴォレコルトが格的に他を圧倒していることは認めざるを得ません。前でも後ろ でも競馬が出来る自在性の持ち主で、通算成績５−３−１−１（馬券に絡まなかったのはデビュー戦のみ）という、圧倒的な安定度、G1こそオークス のみですが、前走牡馬相手に勝ちきった中山記念が断然光るわけで、これに圧勝されても何の不思議もなく、まかり間違っても馬券の対象を外すことは 無いでしょう。しかし、しかし。

しかし、それでもレッドリヴェールが本命なのです。ジュベナイルで大恩受けた私にはこれ以外の選択肢はないのです。

この馬ジュベナイル１着、桜花賞２着までは順風満帆な競走馬人生を送っていたのですが、調子に乗ってダービーに出走したのがけちのつき始め、その 後は本当に悲惨な成績を繰り返しているわけで、客観的にはこんな馬を本命扱いするとは正気の沙汰ではなく、「よい子は真似しないように」と言うの を私は強調したい。

などと言っていながらよく見ると、この馬三番人気やないけ。これって悪女にだまされて金を貢ぎまくっている馬鹿な男が私以外にも多数存在している と言うことではないか。あ、よく見たらかんべえ師匠も、清水成駿もレッドリヴェール◎じゃないか。ステゴ同好会会長である小幡先生までがぶった切った馬だというのに、皆何を考えているのだ。正気に戻っていただきたい！

まぁ、無理してこの馬の買い要因を挙げると次のようになります。

�@実績的に距離が短い懸念があるヌーヴォレコルトに対し、こちらは適距離。
�A６着に敗れたとはいえ、前走の阪神牝馬の差しっぷりが、見所満載で復活の予感。
�B枠適にもヌーヴォレコルトに対しアドバンテージあり。
�C調教が素晴らしい。すぐに馬体を減らす小柄な馬にこれだけの調教を行えると言うことは一定の成長が認められる。
�Dよくよく見渡してみれば、この馬以外にヌーヴォと張り合える存在というのもいない。（桜花賞じゃ先着してるし）
�E騎手ルメールだよーん。

うーん、やはり苦しいなあ。でもねえ、長年リヴェールウオッチャーやってる者からすると、このレースで勝てなきゃ他に勝てるG1レースなどこの馬 にはないのです。レッドリヴェールを愛してやまない私としては、ステイゴールドのへそ曲がりな血が、この局面で良い方向に炸裂する夢を見てしまう。ここで勝負に出ないわけにはいかんのです。繰り返しますが、よい子は真似しないように。

この他では、内枠中心に選びました。「混迷の牝馬戦線」と言うだけあって、三着以内なら十分ありと言う「くさい」経歴の馬が沢山参戦であり、印も多くなります。中でも目を引くのは前走のマイラーカップで３１．９秒という信じられない上がりを炸裂させたディアデラマドレ。いくら時計の出る京都とは言ってもこの上がりタイムは尋常ではなく、計測ミスなんじゃないかと思うくらいぶち切れてます。でもねえ、こんな凄まじい追い込みかけてこ のレースの着順が７着というのはどうなんでしょう。何か根本的な欠陥があるような気がしてしょうがないですなあ。そんな馬が二番人気と言うのも、 ある意味レッドリヴェール以上に危険な人気馬なんじゃないでしょうか。やはりこのレースはヌーヴォ対リヴェールの一騎打ちの構図で考えたいです。

というわけで、馬券は、◎○→◎○←→その他の三連単フォーメーション３２点。

こんなに買っても一番安いのは�N�E�Cの６０倍。１→２→３番人気で６０倍も付くと言うことから分かる通り票は割れまくりで、注扱いした馬が絡めば１０００倍馬券。買い方としては悪くないのでは。



上海馬券王



○今日の結果

＜ヴィクトリアマイル＞　�@ストレイトガール、�Aケイアイエレガント、�Bミナレット



○かんべえのつぶやき

――歴史が浅いことも手伝って、何が起きるかよくわからないこのレース。ふたを開けてみたら、やっぱり「あーっ」という結果になりました。でも「NHK参る」ほどでもなくて、きっと「ヴィクトリア魔居る」ってところでしょうか。うまくやれば、当てられたんじゃないかと思える程度には手がかりがあったような気がします。

――全体のペースを作ったのは18番人気で「ビリギャル」の�Qミナレット。江田照男騎手の渾身の逃げでした。これで「スローになるだろう」と予想されていたレースがすっかり様変わった。追った�Fケイアイエレガントは大正解。われらが�Cレッドリヴェールは届かず4着。そうして後方から見事に届いたのが�Dストレイトガールでした。競馬は奥が深いですね。

――「格的に他を圧倒している」と馬券王先生が評したヌーヴォレコルトは6着でした。でも、けっして弱いわけではなくて、この馬はエリザベス女王杯では好走するんじゃないかという気がします。ヴィクトリアとエリザベスは、互いに相性が良くないようですので。そりゃ女王同士なんだから、仕方ないですよね。

――やっぱり女は難しい。でも、来週も牝馬の戦い、オークスが待っております。次こそ当てたいな。がんばりましょう。





5月10日（日）NHKマイル


うううううう、三連複軸で指名したラストインパクトが四着。今回はいい線行ってたと思ったのに、また外してしまいました天皇賞春。心に防波堤をしこたま構築して臨んだというのに、やはり鬱の津波に飲み込まれてしまったではないか、私は。ゴールドシップの単勝で勝利したかんべえ先生のドや顔を見るにつけ、傷口に塩を塗り込められている感覚が胸に去来するは気のせいだろうか。いや、キズナを原辰徳扱いというのは言い得て妙で面白いんだけどね、今の気分じゃ笑えないんだよね。いつもは早めに予想をアップしてるはずの小幡先生が明日のレースに関し沈黙を決め込んでいるのも、きっと原辰徳ギャグに傷ついているからに違いないのだ。

とにかく、またしても五月病。鬱が止まりません。よって今回は前ぶり抜きでいきなり始めさせてもらいます。


2015年 5月10日(日)　2回東京6日目　18頭　[15:40発走]
【１１Ｒ】　 第20回ＮＨＫマイルカップ
３歳・オープン・Ｇ１(定量)(牡・牝)(国際)(指定)　芝1600m (A)

え、「いくら鬱だからと言って、なんだ、このやる気のない印は！」ですと？いやいや、しょうがないのです。このレースは先週の天春以上にカオスな レースであり、まともに印なんかつけられないのです。つけてる人がいるとすれば、その人は自分を偽っているに違いないのです。とにかくですな、詳 しく説明する前にこれを見ていただきたい。


☆過去十年のNHKマイル１〜３着馬一覧