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上海馬券王がJRAのレースに寄せる「情熱と冷静の言葉」

2006年 下半期のレース考







12月24日(日)

すいまっせん。   実は公私の「公」の方でのっぴきならない問題ありまして、今回は簡単に。本年の総括は別途年末にUPさせていただきます。  

中山9R 有馬記念(G1)
2500メートル・芝
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 ポップロック 57 O.ペリエ
2 2 デルタブルース 57 岩田康誠  
3 3 ドリームパスポート 55 内田博幸
3 4 ディープインパクト 57 武豊
4 5 ダイワメジャー 57 安藤勝己  
4 6 スイープトウショウ 55 池添謙一
5 7 コスモバルク 57 五十嵐冬樹
5 8 メイショウサムソン 55 石橋守  
6 9 トウショウナイト 57 武士沢友治  
6 10 アドマイヤメイン 55 柴田善臣  
7 11 スウィフトカレント 57 横山典弘  
7 12 アドマイヤフジ 57 武幸四郎  
8 13 ウインジェネラーレ 57 蛯名正義  
8 14 トーセンシャナオー 55 勝浦正樹  

  ディープは中山向きじゃないので、ドリームパスポート本線と言うことで考えていたのですが、よく見るとドリパスは良績が直線に坂のないコースに限定されていましてむしろこちらの方が中山に向かないのではと考えを改めた次第です。うーん、高配当を期待したのに残念。

  ディープは枠順にも恵まれたと言うか、考えて見ればこの馬は不利な枠順と言うのを引いたことが一度もない馬で、そういう点でも時代に選ばれた馬だと言う気が致します。時代の後押しを受けながら人為的なミスであんなふうになっちゃった凱旋門はだからこそ悔やんでも悔やみきれないのですが、ディープよ、ここまで来たらぶっちぎって有終の美と言う奴を見せてくれい。

  馬券は◎ー○ー▲△注、◎ー▲△注ー○の三連単6点を購入するつもり、不調な今年ではありますが、私としてもこれで有終の美を飾れれば。

  出でよディープ、出でよドリパス!

  上海馬券王



〇今日の結果

<有馬記念> @ディープインパクト Aポップロック Bダイワメジャー



〇かんべえのつぶやき

――今日のディープは飛びました。良かったです。ホッとしました。武も途中からは鞭を使いませんでした。

――馬券王先生と同様、かんべえも忙しくて今日は自宅観戦でした。余計なことながら、フジテレビの井崎脩五郎さんも、来年還暦を迎える「亥年生まれ」であります。






12月10日(日)

いやー、先週のウオッカは強かったですねえ。あの若さであの走りはちょっとびっくりというか、もう既に完成されてるんじゃないですかね。あれでまだ底を見せてないとするなら、これはヒシアマゾン以来の怪物が現れたと言うことになるわけで、来年がにわかに楽しみになってきました。牡馬の方も今日の朝日杯もしくは、23日のラジオ短波杯(え、今年からラジオNIKKEI杯に名称変更ですって?)にもああいうのが出てくると、ディープインパクトなき後の日本競馬も安泰と言うことになるのですが、さて。    

中山11R 朝日杯FS(G1)
1600メートル・芝
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 ジャングルテクノ 55 四位洋文
2 2 ゴールドアグリ 55 安藤勝己
2 3 ドリームジャーニー 55 蛯名正義  
3 4 マイネルレーニア 55 松岡正海
3 5 マイネルサニベル 55 田中勝春  
4 6 アロマンシェス 55 勝浦正樹  
4 7 フライングアップル 55 北村宏司
5 8 アドマイヤホクト 55 横山典弘  
5 9 ローレルゲレイロ 55 本田優
6 10 エーシンビーエル 55 幸英明  
6 11 オースミダイドウ 55 O.ペリエ
7 12 マイネルシーガル 55 後藤浩輝  
7 13 コアレスレーサー 55 柴田善臣  
8 14 アドマイヤヘッド 55 岩田康誠  
8 15 マイネルフォーグ 55 内田博幸  

  実績の乏しい2歳戦ゆえ先週同様、過去データ(牝馬を分離した91年以降の15年分)を漁って見たところこんな傾向が。

  @配当

  牝馬と違って安いです。過去15回もやってるのに馬連万馬券は一度も出ず、逆に悪魔も涙ぐむ3桁配当が8回もあるという、恐怖の鉄板状態。あー、つまんねえ。

  で、15回のレースで3着以内にどういう馬が入ったかを調べると。  

A脚質

   逃げ馬  0−3−1    先行馬 11−6−8    差し馬  4−5−3    追込馬  0−1−4  

うーん、圧倒的に先行有利。逃げとか追い込みとか言う極端なタイプはは全然来ませんねえ。    

B枠番

1枠  4−1−3    2枠  1−0−2    3枠  1−2−2    4枠  4−2−3  
5枠  3−3−0    6枠  2−4−0    7枠  0−2−5    8枠  0−1−0  

げげっ、大外は用なしじゃん。後、際立っているのは1枠の異常な高連対率。実はこのレースはフルゲート16頭で開催されることが思いのほか少なくて、15年中7年は1枠には一頭しか入ってないことを考えるとこれはあまりにも際立ちすぎではあるまいか。  

C血統

サンデーサイレンス     3−2−1  
ブライアンズタイム     2−0−0  
その他の日本種牡馬   5−6−5  
海外種牡馬        5−7−9    

一頭の種牡馬で2回以上勝っているのはサンデーとブライアンしかおらず、後はすべて他の種牡馬が1勝ずつシェアしているという原始共産主義的な光景が繰り広げられているわけなんですが、それでもマル外というのは危険じゃ。まぁ、サンデーは既になく、ブライアンも最近は殆ど引退状態、そもそも今の馬産界は世代交代が急速に進行中であるゆえこういうデータはあてにならないとは思うけど。

と、言うわけで、出きれば内枠の先行馬、外国産馬も絡めてと言うことでセレクトしたら上記の印になるわけです。なんか圧倒的一番人気のオースミダイドウには辛いデータが多いんだけど、どうなんでしょ。実は上記のデータは1年を除きすべて良馬場でのものなんだけど今日は渋る可能性が高いと言う不安もあるんですが、渋れば上記のポイントは却って強化されるわけだし、ひょっとしたら今年は高配当なのかもしれません。高配当ついでで言うと気になるのが1枠ジャングルテクノ。彼も先行馬だし騎手は先週ウオッカに騎乗した四位だしで、なんかえらくそそられます。この馬単勝40倍なんで、こういう馬券を宝くじ代わりに買うのもありではないかと。

    上海馬券王

追伸;あ、言い忘れたけど今日は香港でGT競争が目白押しでこっちの方が気になりますわい。ダンスインザムードとかアドマイヤムーンとかにも頑張ってもらいたいけど、何と言っても菊を人気薄でぶっちぎったソングオブウインドはポストディープインパクトの有力候補と言うこともあり応援しなくては。  



〇今日の結果

<朝日杯FS> @ドリームジャーニー Aローレルゲレイロ Bオースミダイドウ



〇かんべえのつぶやき

――今日は全然、見てられませんでした。とりあえず朝日杯は内枠有利、ということを教訓として覚えておきましょう。





12月3日(日)

えー、ジャパンカップで11頭中10着とぼろ負けしたハーツクライが引退を表明しました。勝ったディープインパクトにつけられたタイム差は2.6秒。あまつさえ本来ジャパンカップ出走など100年早い「場違い馬」のトーセンシャナオーにまで6馬身差の先着を許したと言うことで、これはもうしょうがないと言えばしょうがない。原因は喉鳴りなのだそうですが、そういうことは最初に言ってくれよなあ。いや、実はレース前にそういうアカウンタビリティはなされてはいたわけなんですが、あそこまでヒドイとは聞いておりませんでしたぞ。ブツブツ。

  しかし残念ですねえ。彼の引退はある意味ディープより残念です。とにかくこの一年の活躍は半端じゃなかった。去年のJCでデットーリ騎乗のアルカセットがたたき出したレコードタイムにきわどくせまる2着となったのを皮切りに、年末の有馬では無敗のディープインパクトを負かし、今年の春にはドバイシーマクラシックと言う超一流のレースで圧勝し、そして秋には世界最高峰のキングジョージで惜しい内容の3着。凱旋門でディープを負かした馬よりはこのときハーツクライに先着した馬の方がはるかに強いわけで、はっきり言ってハーツクライはディープより強いと私は思っておったわけです。しかも強くなったのが4歳も暮れからとサンデーサイレンスの産駒には珍しい晩成タイプでこれからもまだまだ伸びしろはありげな感じだったのに、いきなり喉鳴りですからねえ。いや、本当に残念です。

  いい意味でも悪い意味でも、人の期待を裏切り続けた馬でした。海外で2戦、国内で17戦と合計19(うち17が重賞)ものレースに出ておきながら、そのうち一番人気になったのが新馬戦ただひとつだけというのが、彼の特異なキャラクターを如実にあらわしています。勝っても全然信用されないと言うか、出たレースはすべて一番人気と言うディープとはあまりにも対照的と言うか、それで4歳の暮れに急に強くなって信用らしきものが出てきた途端、海外に遠征して馬券は買えず、帰ってきてやっと馬券を買えたと思ったら喉が鳴ってブービーですから、本当にひどい奴です。おそらく彼に儲けさせてもらった人の100倍くらいは大損害をこうむった人がいるのではありますまいか。私にしたところで彼が連に絡んだレースで馬券が当たったのは去年のジャパンカップだけですし。

  ああ、それにしても彼とディープが引退した日本競馬シーンのなんとみすぼらしいことか。メイショウサムソンは早熟みたいだし、カワカミプリンセスは牝馬だし、来年はエース不在でしょぼい。しょぼすぎる。かくなる上は、ドリームパスポートの大化けに期待するしかありますまい。早熟が多いフジキセキ産駒という不安はあるけど、なんか経歴的にハーツクライに近いものを感じるしひょっとするとひょっとするかもしれません。と、いう訳で私は年末の有馬は彼を本線とする旨、ここに宣言するものであります。  

阪神11R 阪神JF(G1)
1600メートル・芝
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 テンザンコノハナ 54 角田晃一  
1 2 ウオッカ 54 四位洋文
2 3 ルミナスハーバー 54 小牧太
2 4 ホットファッション 54 中舘英二  
3 5 ピンクカメオ 54 蛯名正義
3 6 キャッスルトン 54 高田潤  
4 7 マイネルーチェ 54 幸英明
4 8 ハロースピード 54 岩田康誠
5 9 アストンマーチャン 54 武豊
5 10 コスモベル 54 M.モンテリーゾ  
6 11 メジロアダーラ 54 A.スボリッチ
6 12 クラウンプリンセス 54 E.プラード  
7 13 バクシンヒロイン 54 藤岡 佑介  
7 14 ディーズメンフィス 54 勝浦 正樹  
7 15 ジーニアス 54 横山 典弘  
8 16 イクスキューズ 54 藤田 伸二
8 17 ローブデコルテ 54 福永 祐一
8 18 ハギノルチェーレ 54 武 幸四郎  

  G1に昇格して16年目になるこの競争ですが、毎年荒れてます。とにかく荒れてます。

  過去15回のこのレースで馬連が3桁配当になったのは94年のただ一回のみ。他はすべて高配当で内5回が万馬券。92年なんかは12万円などという悪魔も絶叫しそうなすさまじい配当(馬連です。三連単じゃありません)が飛び出していることもあり、これは狙わねばなりますまい。

  前回のファンタジーSですさまじい勝ち方をした武騎乗のアストンマーチャンが、圧倒的な一番人気になっていますが、そういう意味では危険な臭いも致します。素晴らしいスピードの持ち主ではありますが、距離1600mは未知数だし、直線が長く改修された阪神のコースがどうなるか。このレースを10年以上勝っていない武が「前の阪神コースならよかったのに」なんて弱気な発言をしているのも気にかかるところ。

  逆に2歳3歳の牝馬戦に異常に実績のあるほとんど援交親父な福永騎乗ローブデコルデは牡馬相手になかなかのレース振り、なのに人気は7番人気となんかこのレースを勝つ条件をすべて備えている気がしてなりませんのでこれを本線で考えてみたいと思います。あと、滅茶苦茶低人気の馬が突っ込んでくることも多いレースゆえ抑えておこうと思うのがメジロアダーラ。いや、馬自体の成績はなんともいえないのですがそれでも、単勝万馬券になるほどひどい実績でもありませんし、なにより騎乗しているスボリッチが土曜のレースでなかなかの好騎乗を連発してましたんで。

    上海馬券王          



〇今日の結果

<阪神JF> @ウォッカ Aアストンマーチャン Bルミナスハーバー



〇かんべえのつぶやき

――最後に大本命、アストンマーチャンを差し切ったウォッカの末足は見応えがありました。タニノギムレット産駒ですか。この馬、ちょっと覚えておかなければなりません。ちなみにルミナスハーバーはアグネスタキオン産駒。そういう世代なんですね。

――とはいえ、馬券王先生が心配されている通り、来年のJRAはいったい何に期待したらいいのでしょうか。ディープのような馬は、そうそう出てくるもんじゃないですから。ああ、早過ぎる引退が惜しい。





11月26日(日)

えー、上海はもう10日も雨がふり続いています。もともとこの地方は降りだすと長雨と言うのはあるんですが、それにしても10日と言うのは長い。この影響のせいでしょうか、私の方も5日前に引いた風邪が未だ治らず現在体力が相当減耗しています。うううううう。  

東京10R ジャパンカップ(G1)
2400メートル・芝
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 ハーツクライ 57 C.ルメール
2 2 スウィフトカレント 57 横山典弘  
3 3 ウィジャボード 55 L.デットーリ  
4 4 ユキノサンロイヤル 57 田中勝春  
5 5 トーセンシャナオー 55 後藤浩輝  
6 6 ディープインパクト 57 武豊
6 7 ドリームパスポート 55 岩田康誠
7 8 フサイチパンドラ 53 福永祐一  
7 9 フリードニア 55 T.ジレ  
8 10 コスモバルク 57 五十嵐 冬樹
8 11 メイショウサムソン 55 石橋守

  国際競争だというのに、出走は11頭の小頭数。外国馬の参戦はわずか2頭でしかも全部牝馬、日本馬は日本馬でユキノサンロイヤルとかトーセンシャナオーとか、「何でお前が出て来んの」みたいな馬までが参戦してこの頭数ですから、こんな分かり易い=馬券の安いレースも珍しい。

  唯一の問題は、圧倒的一番人気のディープインパクトがちゃんと勝てるかということです。満を持して臨んだ凱旋門で年下の馬に差されるというらしくない負け方をした上、禁止薬物の摂取が明らかになり失格と言う日本を代表する名馬としては、あまりにもトホホな状況が続いているわけで、その影響が懸念されるところ。

  まぁ、府中ならいくらなんでも負けることはあるまい、雨が降ったりしたらその限りじゃないけどもなどと私も今まで思っていたんですが、天気予報を見ると何と今日の午後から東京は雨だと言うではないですか。お、恐ろしい!上海のしつこい長雨や私にまとわりついてるしつこい風邪同様、ディープ君を最近悩ます「トホホな状況」もひょっとしたら現在進行中なのではありますまいか。

  と、いうわけで、風邪で体力を削られてネガティヴな発想しか出来ない私は思わずハーツクライ◎としてしまうのであります。喉に障害のあるハーツには雨はプラスですし。

  馬券は◎○-◎○-▲△の三連単6点を購入するつもり。え、1・2着を1・2番人気の裏表で買ってガミじゃないかって?いやいや、これが最低でも15倍と意外とつくんです。@−E−Iなんて万馬券だし。これってやはりヌケにした3番人気のウイジャボードがデットーリ人気で買われているってことなんでしょうね。うーん、確かにデットーリは怖いんだけど、2kgしか斤量差のない牝馬じゃやはり不当人気と言う気がするんだけどねえ。    

上海馬券王@38.1℃    



〇今日の結果

<ジャパンカップ> @ディープインパクト Aドリームパスポート Bウィジャボード



〇かんべえのつぶやき

――ハーツクライはパドックではやる気満々といった感じで、さすがにこれは切れませんでしたねえ。でも、切っておけば取れている馬券かも。まあ、勝負するというよりは見るレースであったかもしれません。

――日本でも風邪が流行っております。馬券王先生も、くれぐれもお大事に。





11月19日(日)


いやあ、先週のエリザベスは凄かったですねえ。カワカミプリンセスが無敗の6連勝かと思いきや、なんと降着。初めての負けが降着だなんて凄すぎます。私は結局フサイチパンドラからの3連複を買っていたんで、25倍の馬券が80倍になって嬉しいことは嬉しいんだけど、ポスト・ディープインパクトになれるかもしれないアイドルホースの経歴に傷がついてしまったのは残念です。やはり、最後の最後で馬鹿父キングヘイローの血が騒いだのでしょうか。父に似ずセンスと知性を併せ持った馬だと思ったんですけどねえ。ここらへん、その内『人生相談』のネタになりそうな予感。  

京都11R マイルチャンピオンS(G1)
1600メートル・芝
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 コーストマスターピー 57 L..デットーリ
1 2 スーパーホーネット 56 幸英明  
2 3 ブリサイスマシーン 57 松岡正海
2 4 ロジック 56 C.ルメール
3 5 テレグノシス 57 蛯名正義  
3 6 カンファーベスト 57 江田照男  
4 7 ダンスインザムード 55 武豊
4 8 ハットトリック 57 岩田康誠  
5 9 ステキシンスケクン 56 小牧太  
5 10 ダイワメジャー 57 安藤勝己
6 11 マイネルスケルツィ 56 柴田善臣  
6 12 ニューベリー 57 四位洋文  
7 13 キネティクス 57 池添謙一
7 14 キンシャサノキセキ 55 秋山真一郎  
7 15 マルカシェンク 56 福永祐一  
8 16 シンボリグラン 57 柴山雄一  
8 17 アグネスラズベリ 55 角田晃一  
8 18 デアリングハート 55 藤田伸二

  マイルG1としてはそこそこの面子が集まりましたが、上位人気のダイワメジャー、ダンスインザムードがやはり実績では抜けた存在です。この2頭、そろいもそろって切れ味に乏しいのがなんだかなと思ってたんですが、明日の京都は例え良馬場でもかなり水気を含んだものになりそうで、展開は向きそうです。よって今回逆らうのはやめにしておきます。

  唯一の外国馬、コーストマスタービーは2番人気ですか。。。これはジョッキーのデットーリ人気ですね。何と言っても武豊以上の腕前の持ち主ですし、私自身、一昨年のJCダートで彼があかんたれのイーグルカフェを勝たしてしまったのを見ていますんでこちらも逆らいがたいですな。って言うか、これまで彼を切り捨ててひどい目にあった人が日本全国に相当数いるということなんでしょうね。私もその一人だけど。  

結果として先週と同じく超堅実な予想となってしまいました。でもこれ以外ないんだよな、見れば見るほど。うーむ、    

上海馬券王      



〇今日の結果

<マイルチャンピオンシップ> @ダイワメジャー Aダンスインザムード Bシンボリグラン



〇かんべえのつぶやき

――天皇賞に続き、ダイワメジャーが制しました。さすがは皇孫殿下、牝馬の及ぶところではありませぬ。武豊、なぜかマイルCSだけは勝てませんねえ。

――デットーリが来ているということは、来週はそう、ジャパンカップなのですね。ディープインパクトが、ハーツクライが、メイショウサムソンが衝突します。楽しみですねえ。





11月12日(日)

上海馬券王の人生相談  

クラブ「エリザベス」ホステス スイープトウショウさんからのお便り  

Q:新人が生意気なんです  

先生相談乗ってんか。うち、クラブでホステスやっとるスイープトウショウ言いますねん。ただのホステスやあらへんで。銀座や、銀座。一流の高級クラブや!そこんとこ間違えんといて欲しいわ。え、銀座の一流ホステス言うんは、もっと品がええもんやないかって?何言うとんねん、あんた、「黒革の手帖」見とらんのかいな。ほんまにこれやからパンピーは。。。。ま、銀座行っても居酒屋どまりの先生に高級クラブの話をしてもしゃあないわ。とにかく話聞いてんか。

  うちな、最初から一流言われとったわけやないんや。うちの家、貧乏でなあ。お父ちゃん(エンドスイープ)の業界は「サンデー財閥」言うのが幅利かせとって、お父ちゃんなんか零細企業や。うちもこの仕事はじめたばかりの頃は、どんなに実績上げても「貧乏人の小娘」言うて馬鹿にされてなあ、とにかく苦労したんや。歳の変わらんアドマヤグルーヴはんとか同じ歳のダンスインザムードちゃんなんか、サンデー財閥の御令嬢言うだけでパトロン仰山ついて、一流の店持たせてもろうて、ほんまに悔しかったわ。

  でもな、うち頑張ったんや。頑張って実績を上げ続けているうちに、京都の「秋華」とか、宝塚の「グランプリ」とか、とにかく一流の店でナンバーワンホステスになってな、去年は超一流の「エリザベス」でもナンバーワンや。な、すごいやろ。うちが稼ぐようになったらお父ちゃんの方にもお客さんがつきはじめてな、お父ちゃんの会社も今じゃ立派な優良企業や。いわゆる娘の七光りっちゅうやつやで。これで今年も「エリザベス」でナンバーワンになれたら、うちも正真正銘、日本一のホステスや。銀座に店を持たせてもらえるし、お父ちゃんの一族も名門入りや。そやさかい、うち、ほんまに頑張ろう思うとったんや。

  ところが。。。。   なんか、おかしいねん。最近店にお客さんが入らん様になってな、なじみのパトロンも、ファンも、急にうちを避け始めた言うか、とにかくごっつう不景気なんや。新聞読んでも景気は回復しとる言うとんのに、これはどういうことやねんて、バーテンの池添に聞いたんやけどな、そしてらあのアホどうぬかしよった思う?

  「いやあ、最近カワカミプリンセスちゃんって新人の娘が入ったんですけどね、これが凄い人気なんですよ。なんでも今まで勤めたどの店でもナンバーワンで、ナンバーツー以下が一度もないんですって。華があるっていうか、凄いですよね。僕もこの前見てきたんですけどね、いやあ、可愛かったなあプリンセスちゃん。。。と、いや、人気じゃ負けても、実力じゃスイープさんが上ですよ。明日は一緒に頑張りましょうね。」やて。

  きいいいいいいいいいいい!小便くさい小娘があああ!ちんけな店でナンバーワンになったのを鼻にかけて何いちびっとんやああああ!先生、うちがナンバーワンになったんは、あんな小娘限定の店ばかりやないねんで。「グランプリ」とか「エリザベス」とか滅茶苦茶厳しい店でうちは勝ち抜いて来たんや。それがなんで、あんな小娘に人気取られなあかんのや。しかも、親が馬鹿で有名なキングヘイローやて?これならうちのお父ちゃんの方が全然ましやないの!先生、実績も家柄も負けてへんのに、人気で負けるなんてうち全然納得いかへんわ。この思い、どないしたらいいんやろ。    

A:お答え

  あんたの言うとおりや。実力ならあんたの右に出るもんはおらへんで!そんなあんたが、2番人気やなんて、そんな世の中見返したったらええんや。スイープはん、頑張りや。わいがあんたの馬券買うてエリザベス獲らせたるわ!

  と、言いたい所なんですがねえ。。なんかそこまで強気になれないんですよねえ。   距離不問、馬場不問、性別不問の貴女の実績は、確かに立派の一言で頭の下がる思いはするのですが、それと同時にこれまで平然と人気を裏切ってきた前科が少なからずあるのもまた否めない事実なわけでして、私としては非常に悩ましい。勝てば勝ったで全然不思議じゃない、飛べば飛んだで全然不思議じゃない、そんな貴女が明日の『エリザベス』では一番じゃないといっても堂々とした二番人気ではあるわけで、馬券を買うものからすると貴女のような存在が一案始末に困ります。

  一方、新人のカワカミプリンセスちゃんなんですが、彼女の父親キングヘイローさんはダービーで暴走し、私に大損害を与えたとんでもない大馬鹿者であることは事実なんですが、血統自体はとんでもない良血で、実績の乏しい彼が種牡馬をやっていられるのもその血統背景があればこそな訳です。まあ、一言で言えば「名家の不良息子」と言う奴でしょうか。これまでのレースを見る限りプリンセスちゃんには父親に似ても似つかぬ知性とセンスを感じ取れるわけで、これはやはりお父さんではなく、その「血統背景」が表に出ていると見るべきでしょう。(ところで貴女、血統的にはプリンセスちゃんの傍系なんですよねえ、ノザンダンサー系だしおじいさんはダンシングブレーヴだし。知ってました?)

  そんな彼女の前回の「秋華」は勝ち方といいタイムと言いこれはやはり相当強いと断ぜざるを得ません。ただどうなんでしょうねえ、『無傷の2冠』と言ってもディープインパクト君ほどぶっとんだ感じでもないし、ゆるゆるのローテーションで3歳同士の戦いを5連勝してきた彼女が今回貴女を相手にして6連勝と言うのも出来すぎな気がどうしてもするし、一方でまだ底を見せていないと言えば言えるわけで。

  うーん、やはり考えれば考えるほどどちらが勝っても全然不思議じゃないわけで、悩ましい限りです。悩む割にはどちらが勝っても配当は安そうだし、やはり、明日の「エリザベス」は『買う』レースじゃなく『見る』レースなんですかねえ。牝馬戦じゃ珍しいことなんだけど。

  結論として、これまでの実績と京都適性から貴女の方に分がある気はするので、今回はあなたを上位で考えたいと思います。貴女も最近ずいぶん気難しい所があるようですから池添君の言うことをよく聞いて頑張ってくださいね。(ところで、知ってました?私がこういう所で『頑張れ』って言うと必ず悲惨な結果になるってこと)

  と、言うわけで。。。

 

京都11R エリザベス女王杯(G1)
2200メートル・芝
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 アサヒライジング 54 柴田善臣
1 2 ヤマニンシュクル 56 四位洋文  
2 3 アドマイヤキッス 54 武豊
2 4 ヤマトマリオン 54 幸英明  
3 5 ソリッドプラチナム 54 小牧太  
3 6 シェルズレイ 54 C.ルメール  
4 7 レクレドール 56 藤田伸二  
4 8 スイープトウショウ 56 池添謙一
5 9 ライラプス 56 鮫島良太  
5 10 キストゥヘヴン 54 安藤勝己  
6 11 ディアデラノビア 56 岩田康誠
6 12 ウイングレット 56 田中勝春  
7 13 サンレイジャスパー 56 佐藤哲三
7 14 ヤマニンメルベイユ 56 武幸四郎  
8 15 フサイチパンドラ 54 福永祐一
8 16 カワカミプリンセス 54 本田優

  うーん、見れば見るほど、ガミになりそうな印の打ち方。儲けたい私はアサヒライジングの馬単か、フサイチパンドラ軸の3連複を買っちゃったりして。。。     皆様の相談お待ちします。

人生相談士  上海馬券王



〇今日の結果

<天皇賞> @フサイチパンドラ Aスイープトウショウ Bディアデラノビア



〇かんべえのつぶやき

――久しぶりに競馬をやりました。カワカミプリンセスは強かったですねー。ディープインパクトの牝馬版てな感じでした。あ、でも降着になってしまった。驚いた。むー。

――それよりも今日の東京11レース、オーロカップでは、馬券王先生の心の友、マイネサマンサが出走しました。
この話の中で、サダム・フセインが「買ってくれ」とご指名した、あのマイネサマンサであります。フセインが死刑判決を受けた今、ここで買わねばどうする。って、普通は買える馬ではないのですが、単複の応援馬券と、ワイドで4頭に流してみました。すると、来たではありませんか、堂々の3着!複勝460円。しかも2位、コイウタとのワイド(1970円)も決まって、かんべえの今日唯一の当たり馬券となりました。パチパチパチ。馬券王先生は、まさか買ってないってことはないでしょうな?

――ところで1枚の馬券で単勝と複勝が同時に買えるという応援馬券には、「がんばれ!」という文字が刷り込まれているのですね。がんばれ、マイネサマンサ!





10月29日(日)

☆:いやー、中日は残念でしたね。  

上:いやあ、まぁ、何と言うか、1−4で負けるなと思ったら、案の定そうなっちゃったねぇ。やっぱ、英智じゃ新庄には対抗できんわ。泣く子と新庄には勝てないということで、残念、残念。わははは。  

☆:。。。。なんか、自暴自棄になってません?  

上:そんなことないよ。何故だか、自分でも不思議なほど悔しくない。リーグ戦終盤の阪神との猛烈なデッドヒートで応援する力を使い果たしたと言うのもあるけどさ、もうこんな「お約束」と言うか予定調和な結末を見ると笑うしかないわけです。  

☆:まぁ、花の東京から不景気な北の最果てに引越しした弱小球団に、メジャー帰りのスーパースターがやってきて、くせの強い外人監督の下で若手が活性化して、最後は日本一ですから、確かにどっかの映画のストーリーみたいですな。  

上:と、言うかハリウッド映画の「メジャーリーグ」そのものじゃん。2戦目の日ハムの勝ち方を見ていて、「あ、こういう流れになると、真面目さだけが取り得の不器用集団ドラゴンズには辛いな、こりゃ札幌開催最後の第5戦で胴上げが決まるかな」、と思ったら本当にそうなるんだもん。もう激しくお約束。競馬の予想もこういう風に当たるといいんだけどねえ。わははははは。  

☆:。。。やっぱり、自暴自棄になってません?  

上:なってないって。いいですか、外形的には力負けみたいな結果になったけど、ゲーム内容的にはそれほど差はないし、中日だって本当はそれなりに強いチームな訳です。そんなチームがそれなりの野球を出来なかったというのは、日ハムが強かった言うよりは場の流れが完全に日ハムを勝たせるように形成されておったからなわけなのです。言葉を変えて言えばこの一週間演じられていたのは「野球」ではなく「ドラマ」であった訳。それが証拠に見なさい。ファンだけではなく日頃ファンじゃない奴らまでが異常に幸せそうな感じでこのチームの勝利を語っているではないか。野球じゃなくてドラマなんだから、中日はおろかNYヤンキースとかワールドチャンピオンのカーディナルスが相手でも結果は同じだったに違いない。と、言うわけでこんなチームを相手にした中日は運がないとあきらめるしかないのです。  

☆:。。。なんか、負け犬の遠吠えと言うか、屈折した自己弁護にしか聞こえないんですけど。。  

上:うるさいなぁ、とにかく、ワールドシリーズも終わったし、野球は今日でおしまい。これからは秋競馬に全勢力を注ぎ込もうじゃないか。中日ファンであるにもかかわらず日ハムが4−1で勝つと予想した私は、言ってみれば最愛の馬を切り捨てて馬券を的中させた「非情の馬券士」とも言えるわけです。これからはちょっと違うよ。  

☆:よく言うよ、あんたが当たるのは悪い予想ばっかじゃないか。    

東京11R 天皇賞(秋)(G1)
2000メートル・芝
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 アサクサデンエン 58 藤田伸二  
1 2 カンパニー 58 福永祐一  
2 3 サクラメガワンダー 56 内田博幸  
2 4 ダンスインザムード 56 北村宏司
3 5 ローエングリン 58 柴田善臣
3 6 トリリオンカット 58 和田竜二
4 7 スイープトウショウ 56 池添謙一
4 8 コスモバルク 58 五十嵐冬樹
5 9 インティライミ 58 佐藤哲三
5 10 スウィフトカレント 58 横山典弘  
6 11 ファストタテヤマ 58 武幸四郎  
6 12 ハットトリック 58 岩田康誠  
7 13 オースミグラスワン 58 四位洋文  
7 14 ダイワメジャー 58 安藤勝己
8 15 アドマイヤムーン 56 武豊  
8 16 グレイトジャーニー 58 蛯名正義  
8 17 ローゼンクロイツ 58 小牧太  

☆:古馬中距離のビッグレース、天皇賞秋なんですが、ディープインパクト、ハーツクライの2強が揃って回避と言うことで混戦模様です。  

上:うん、2強抜きではまずますの顔ぶれなんだけど、牝馬が上位人気であることからもわかるように、軸不在で、これは難解だよね。一つ言えるのはこういうメンバーだと出走馬すべてに勝機ありと言うことで、最初から掲示板狙いのさもしい馬は一頭もなく、皆が勝ちに行く激しい展開になるのは必至というわけだ。  

☆:そういう展開だと騎手の技量がものを言うわけで、その割には実績上位の騎手が乗る馬は殆ど切り捨ててるじゃないですか。  

上:だって、実績上位の騎手が実績上位の馬に乗ってないんだもん。武の乗るアドマイヤムーンは菊を放棄してこっちに来てるわけで、ま、それ自体は適切な判断だとは思うけど、ここではまだ荷が重いんじゃない?  

☆:前回、同じ距離の札幌記念を快勝してるんですけど。  

上:あれは負かした相手が弱すぎるわけです。いくら軸不在とは言っても今回は大幅にメンバーのレベルが上がっているわけで、騎手のブランドのみで買うと痛い目にあうと思うよ。同じように藤田の乗るアサクサデンエンや岩田騎乗のハットトリックはいくらG1馬でも前回の毎日王冠の負け方がひどすぎるし、福永&カンパニーの切れ味非常に穴心はくすぐられるんだけど、内枠引いたのと当日馬場が渋りそうなので却下だし。  

☆:で、ダンスインザムードが◎と。同じ牝馬でもスイープトウショウのほうが格は上だと思うんですが。  

上:うーん、でも消去法で言うとダンスになっちゃうんだよな。彼女も昔は精神がひ弱で、トップかどん尻かと言う極端な走りしかしない馬券士泣かせな奴だったんだけど、今年になってようやく大人になったみたいで。スイープも牝馬の枠を超えた立派な馬だと思いますが、彼女の場合府中ではまだ勝ちが一つもないのが難点で、連絡みは有力だけど現時点ではダンスが上かと思うわけです。スイープが休んでいたこともあって、なんと今年初顔合わせなんですが、そういう意味でも楽しみな一戦だね。  

☆:それはいいけど、インティライミまでスイープの上位に見るというのは、相変わらずと言えば相変わらずだけど、何を考えてるんですか。あ、よく見れば2番人気のコスモバルクはえらい低評価だし。バルクは北海道地方競馬の雄で言ってみれば競馬界の新庄な訳ですよ。日本シリーズにおける新庄のプレゼンスはいやと言うほど思い知らされたわけでしょ。全く「非情の馬券士」が聞いてあきれますな。  

上:あのね、ディープの陰に隠れて霞んじゃったけど、インティライミは強い馬だと思うよ。今年は休み明けと不向きな距離でしか走っていなくて、今回やっとベストな条件が整ったわけだ。狙う価値は十分にあるんですよ。それにね、バルクもこういうメンバーじゃ確かに有力なんだけど、勝つまではどうかね。と言うか、日ハムが日本一で道営馬が天皇賞?何もそこまで北海道民にサービスすることはないだろ。そんなことは神様がお許しになってもこの私が許さん!

☆:何と心の狭い。って言うかやっぱり悔しいんじゃないですか、日ハムの優勝。    

上海馬券王        



〇今日の結果

<天皇賞> @ダイワメジャー Aスウィフトカレント Bアドマイヤムーン



〇かんべえのつぶやき

――ダイワメジャーでしたか。そういえば、そろそろ安藤が来るような気がしていたのに、ダンスインザムードから買ってしまったのは無念であります。コスモバルクもあり得るかと思いましたが、こちらは4位に終わりました。それにしても、ディープインパクトが出ないと、馬券的には妙味がありますので、これはこれで面白いレースであったと思います。

――結局、スイープトウショウは5位、ダンスインザムードは6位。そういえば、今回の秋天は「慶祝・皇孫殿下ご生誕」でしたから、牝馬が来るはずがなかったのだ。あああ、今頃気づいてどうする、かんべえ。





10月22日(日)


上海馬券王の人生相談  

受験生メイショウサムソンさんからのお便り  

Q:僕だって三冠候補なのに。。。  

馬券王先生、こんにちは。実は大変納得のいかないことがあり、お手紙差し上げました。  

僕は明日、菊花大学を受験する高校生です。自分で言うのもなんですが、成績は同級生の中でもナンバーワン。名門と言われる皐月中学、優駿高校にもトップの成績で合格し、これで、明日の受験もトップ合格すれば、「三冠」と呼ばれることになります。でもこれって大変な難関で、過去三冠の称号を獲得したのは84年のルドルフ先輩、94年のブライアン先輩、そして去年のディープインパクト先輩と数えるほどしかいない。要は10年に一人いるかいないかと言う「選ばれし者」が三冠なのです。とにかく偉いのです。人気者なのです。これを取れば女の子にもてまくりの何不自由のない未来が約束されるのです。  

昔の人のことは知りませんが、去年のディープインパクト先輩の時は凄かったなあ。三冠を取る前から追っかけがたくさんやってきて。勉強してても、ご飯を食べても、トイレに行っても、キャーキャー黄色い声が飛び交って、ああ、三冠っていいなあ、僕もディープ先輩みたいになりたいなあって思ったものです。そして思っただけじゃなくて僕は頑張りました。皐月に合格して優駿でもトップで、そして現在気がつけば三冠の称号が目の前にまで来ているわけで。とにかくこれで僕も人気者になったんだ。追っかけとかストーカーとか黄色い歓声に追い回されるアイドルになったんだと思ってたんです。  

ところが。。。。  

誰も僕を見て騒いでくれません。勉強してても、ご飯を食べても、トイレに行っても、誰もキャーキャー言ってくれません。それどころか冷たい視線すら感じるのです。これは一体どういうことでしょう。あまりに去年のディープ先輩の時と様子が違うので、先輩の担任の武先生に理由を聞いたら「君は彼ほど愛されてないんだよ。それに10年に一度の存在のはずの三冠が2年連続で出ると言うのもおかしいだろ?君が三冠になるとディープ君の三冠の価値が下がるから、本当のところ、みんな君には勝って欲しくないんだ。実を言うと僕もそうなんだけどね。わはははは。」だって。。。。  

ひどい。。。これって、ひどすぎる! 最近じゃ先生の心無い一言で自殺する生徒が増えてるって言うけど、気持ち判る気がする。。。とにかく、ひどいよ。あんまりだよお!  

先生、僕だって恥ずかしくない成績を上げてきたこの世代で一人しかしない三冠候補なんですよ。それなのに、去年と比べてこの世間の扱いの違いは一体どういうことなのでしょう。明日は三冠が出るかもしれない菊の受験日なんですよ。それなのに、新聞を読むとディープ先輩が喘息持ちだったと言う記事しか出ていないのは一体どういうことなのでしょう!ああ、もうはっきり言ってやる気がなくなってきました。担任の石橋先生は石橋先生で僕への教育が間違っているって校長先生からきつく叱られたって言うし、なんか世間全体が僕に悪意を募らせているように思えてきます。ああ、これではもう受験どころではありません。心乱れる私は一体どうしたらいいのでしょう。    

A:お答え  

お気持ち分かります。誰にも恥じない成績を上げながら、応援する人が少ないのは本当に辛いものです。でも、貴方だけではなく、世の中には立派な成績を上げながら世間から全然愛されない方々が存在すると言うのもまた悲しいばかりの事実なのです。角界では無敵の強さを誇った北乃湖関とか、野球界では現在日本シリーズを争っている某名古屋の球団とか(涙)、とにかく、強ければ強いだけ嫌われる方々は確実にいます。 貴方の世界でもテイエムオペラオーさんなんかはそういう存在ですよね。(あ、よく見れば、彼はあなたとお父さんが同じじゃないですか。ふーむ、血のなせる業と言うか、なんと奥深い光景であることよ。)  

まぁ、一言で言えば「華がない」ということになりましょうか。序盤に先行して、相手との神経戦を持ち前の精神力で凌ぎきるという貴方のスタイルは、玄人受けはするのですが、ディープインパクトさんのように異次元の追い込みで他の生徒をなで斬りにするという「分かりやすさ」「プレゼンテーション」に欠けるのも事実です。人々に愛されるには、成績とか実力以上の何かが必要と言うことで。。。。  

でもね、世の中そんなに捨てたもんじゃありません。明日の菊の受験生の中では、貴方は堂々とした一番人気。貴方に投票した人がどこまで貴方を愛しているかは疑問なのですが、少なくとも金銭上の理由からは貴方に勝ってもらいたい人がたくさんいるわけです。実はかく言う私も、貴方が明日三冠の称号を獲得する可能性はかなり高いのではないかと考えています。何と言っても京都のあの距離は、貴方の血統背景と先行するスタイルが一番しっくり来るわけで。  

あなたに「成績とか実力以上の何か」が欠けていても、これは持って生まれたものなんで今更どうすることも出来ません。でも、ここは是非、私の財布の事情から貴方には三冠馬になってもらいたいと思います。それに考えても御覧なさい。ディープさんの喘息事件は、貴方にとっても迷惑この上ないことでしょうが、ディープさん自身にとっても決していいニュースではありません。彼自身は何も悪いことはしていないのに、なんか、多くの人ががっかりというか、しらけた感じを受けていることは否めないわけで、そのような微妙な雰囲気の中で貴方が三冠の称号を手にすれば、あなたにも流れが向いてくるやも知れませんぞ。   とにかく、今から年末の有馬が楽しみな状態です。ディープさんにハーツクライさん、それに貴方とカワカミプリンセスさんが加われば、これは年の初めには考えても見なかった夢の競演が成立するわけで。。。。。朗報お待ちします。  

と、言うわけで。。。。

   

京都11R 菊花賞(G1)
3000メートル・芝
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 トーホウアラン 57 藤田伸二
1 2 ミストラルクルーズ 57 池添謙一 △ 
2 3 シルククルセイダー 57 秋山真一郎  
2 4 タガノマーシャル 57 和田竜二  
3 5 アドマイヤメイン 57 武豊  
3 6 ネヴァブション 57 石橋脩 △ 
4 7 マルカシェンク 57 福永祐一  
4 8 マンノレーシング 57 小牧太  
5 9 インテレット 57 藤岡佑介  
5 10 フサイチジャンク 57 岩田康誠
6 11 トーセンシャナオー 57 L.イネス
6 12 メイショウサムソン 57 石橋守
7 13 ドリームパスポート 57 横山典弘
7 14 アペリティフ 57 安藤勝己  
7 15 アクシオン 57 田中勝春  
8 16 トウショウシロッコ 57 吉田豊 注 
8 17 パッシングマーク 57 四位洋文  
8 18 ソングオブウインド 57 武幸四郎  

    皆様の相談お待ちします。     人生相談士 上海馬券王  



〇今日の結果

<菊花賞> @ソングオブウインド Aドリームパスポート Bアドマイヤメイン



〇かんべえのつぶやき

――南半球から帰ってみれば、怖い蟹(こはいかに)。菊花賞は単勝4420円のとんでもない結果に終わっていたようで。メイショウサムソンはどこにいったのか。いかにも競馬という結果です。

――来週はもう天皇賞ですか。「サンプロ」の後にでも、久々に繰り出したいものです。





10月15日(日)

☆:あれ?どうしたんですか。愛してやまない中日ドラゴンズが優勝したと言うのに浮かない顔じゃないですか。  

上:いや、まあ、その、嬉しいことは凄く嬉しいんだけどさ。終盤のタイガースの追い込みが、鬼気迫るというか、悪魔が取り憑いているとしか思えないというか、とにかくもう常軌を逸しておったわけで、もう毎日が胃が痛む思いと言うか、とにかくこの一ヶ月間は競馬どころではなかったわけなんだ。  

☆:確かにあれは凄かったですよね。日頃ポーカーフェイスの落合監督が泣きじゃくるなんて、よほど辛かったんでしょうね。タイガースの追い込み。  

上:やってる方も辛いだろうけど、見てる方もたまらんよ。マジックって言うのは普通他力半分で減っていくもんなんだ。それが、今年に限ってはすべて自力だもんな。タイガースの連中、なんか悪い薬でもやってたんじゃないか?そうとでも考えないと、あれは理解不能じゃ。  

☆:でも、終わってみればすべてよし。これで、中日が日本シリーズへ駒を進め、先生は競馬に専念できると。結構なことじゃないですか。  

上:いやあ、なんかこの一ヶ月の緊張で、もう心身ともにずたぼろで、終わったというのに全然終わった気がしないと言うか、頭が競馬モードに切り替わらないと言うか、とにかくテンション低いんだよね。もうすぐ日本シリーズも始まるしさ。  

☆:。。。。この上日本一まで望んでるわけなんだ。でもいくらなんでもそれは贅沢すぎるでしょ。川上も福留も調子落ちだし、そもそも半世紀以上も日本一から遠ざかっているチームが今更日本一になんかなれるわけがない。阪神の追い込みを交わしきったと言うことだけで今年は満足しなきゃ。  

上:な、何を言うか!中日はかわいそうなチームなんだ。99年には東海村で、今年は北朝鮮で、とにかく中日が優勝した日には必ず放射能が漏れ出して、おめでたいニュースがかき消されてしまう。一体これはどういうことだ!だから全国一千万中日ファンのためにも、もう一度落合の胴上げを、全国ニュースのトップに据えさせねばならんのだ!  

☆:応援してるのは名古屋の人と先生だけだって。他はみんな日本ハムの応援団ですよ。かんべえ師匠も断固日本ハムを応援するって表明されてますしね。  

上:くそう、心が狭いよな。あのおっさんも。阪神ファンは9ゲームあったゲーム差を追い詰めて落合を泣かしたことで満足し、後は中日を応援すればいいのだ。弱かった頃はインテリ系の阪神ファンと言うのは、もう少し奥ゆかしいと言うか、酸いも甘いもかみ分けたところがあったもんだ。それが強くなった途端どうだ、この心の狭さは。なんか最近阪神ファンが急激に巨人ファン化していると君も思わんかね。  

☆:。。。そんな憎まれ口ばっかり叩いていると友達なくしますよ。それにね、日ハムの応援してるのは阪神ファンだけじゃない。今日本で最も景気のよい名古屋対最も景気の悪い北海道の対戦と言う構図がある以上、もうこれは日本中が判官びいきモードに突入しているわけです。ましてや、日ハムには大スターのSHINJOがいるのに対し、中日ってそろいも揃って地味な選手ばっかり。要は体育会系野球馬鹿と職人の集団でしょ。これで全国レベルの支持を取り付けようなんて、甘い甘い。  

上:ぐぐっ。痛いところを。確かに中日の選手は立浪を除き、華のない奴ばっかりだよな。井端とか福留ってなんか寿司屋の板前って人相だし、井上に至っては前座のプロレスラー(しかもやられ役)だもんな。あ、でも英智がいるじゃないか。あれなら新庄に対抗できるだろ。  

☆:英智?守備要員の?。。。地味ぞろいの中日の中でもベストオブ地味な選手じゃないですか。これを新庄に対抗させるってあんた何考えてんの。   上:まぁ、いいからこれを見ろよ。    http://www.youtube.com/watch?v=uOVpa262OD4  

☆:。。。。。。こ、これは。。。。  

上:な、凄いだろ。この受けを狙わずに受けを取れると言う才能。それにしみじみと味わい深い語りとしょぼくれた外見。卓越した守備走塁技術がなくても、その存在自体が既に「芸」じゃないか。こんな深い味わいは落語の名人クラスにしか出せないぞ。あたしゃファンになりました。  

☆:。。。。いや、確かに特異なキャラクターですけど、これってなんかあまりに情けなさ過ぎません?これを新庄にぶつけると言うのも、なんかプレスリーにダン・エイクロイドを、宇多田ひかるに辛酸なめこをぶつけるに等しいような。。。。  

上:いいんだよ。新庄だって阪神で差別といじめにあって逃げ出した情けない過去の持ち主なんだし、要はキャラが立ってりゃそれでいいの。頼むぞ!英智!    

京都11R 秋華賞(G1)
2000メートル・芝
馬名 斤量 騎手 予想
1 1 キストゥヘヴン 55 安藤勝己  
1 2 ソリッドプラチナム 55 小牧太  
2 3 タッチザピーク 55 池添謙一  
2 4 シェルズレイ 55 岩田康誠 △ 
3 5 フサイチパンドラ 55 福永祐一
3 6 ブルーメンブラット 55 川島信二  
4 7 シークレットコード 55 横山典弘  
4 8 ホウショウルビー 55 藤岡佑介  
5 9 アドマイヤキッス 55 武豊
5 10 ヤマトマリオン 55 幸英明 △ 
6 11 キープユアスマイル 55 田中勝春 ○ 
6 12 カワカミプリンセス 55 本田優
7 13 サンドリオン 55 秋山真一郎
7 14 ブロンコーネ 55 和田竜二  
7 15 ニシノフジムスメ 55 藤田伸二  
8 16 アサヒライジング 55 柴田善臣 △ 
8 17 トシザサンサン 55 熊沢重文  
8 18 コイウタ 55 吉田隼人  

  ☆:先生得意の牝馬戦な訳ですが。。。ほう、桜花賞馬キストゥヘヴンが無印、オークス2着馬フサイチパンドラが注どまりと、春先に先生がお世話になった馬をのきなみ低評価と。。  

上:追い込み馬のキストゥヘヴンは内枠引いたのは辛いよね。京都のAコースって言うのは追い込み馬の内枠って本当にきついんだ。外からレースが出来れば◎まであったのに、残念!同じ理由で穴人気しそうなソリッドプラチナムも抜けです。あと、フサイチパンドラの前走(ローズS)は中京開催ということで参考外だけど、この馬の場合、気分屋で走って見なけりゃわかんないというのが難点で、はまれば十分連に絡むとは思うんだけど、なかなか重い印は打ちづらいわけです。それにはまっても勝つまではどうかなっていうのもあるし。  

☆:で、一番人気のアドマイヤキッスよりカワカミプリンセスを上位に位置づけると。  

上:アドマイヤキッスはどんな展開でもきちんと差し切れるセンスのいい馬だよね。ま、武の騎乗もあるんだろうけど利口な馬だし、3着以内なら一番堅そうな感じ。でもね、「勝つ」と言うことに限って言えば4戦4勝でまだまだ底を見せていないカワカミプリンセスの方が見込みがあると単純にこう考えているわけです。ただねぇ、彼女もなにせオヤジが馬鹿馬キングヘイローなわけだから、パドックは要注意。あまりに入れ込むようだと、素直にアドマイヤキッス軸がいいと言うことになります。  

☆:まぁ、そこまでは分かったんだけど、何よキープユアスマイル○ってのは。この馬現在11番人気単勝57倍と、穴も穴、大穴じゃないですか。よくもまぁ、こういう馬をアドマイヤキッスより上位にするもんだ。  

上:人気がなさ過ぎるよね。この馬の前走、紫苑Sの上がり3ハロン33.4秒というのは凄すぎるよ。はっきり言って切れ味勝負ならこの馬が一番じゃないですか。アグネスタキオンの産駒ってこれまで中途半端な奴が多かったけど、初めて大物が出現したのかもしれません。人気のない今が買い時ではないかと言うことで翌日は彼女の単複か、3連複で勝負しようかなと思っている次第。これに更なる人気薄ヤマトマリオンが絡めば。。。ケケケケケケ。あ、でもこの馬、小柄な上に、今回がはじめての関西遠征と言うことで馬体重には要注意ということなんで、そこんとこ、夜露死苦。  

☆:。。。なんかこの馬、しょぼくれた感じで、明日のメンバーの中じゃ限りなく「英智」的なものを感じるんですけど。  

上:あ、そうだった。競馬よりは野球だった。まぁ、とにかく、中日日本一の前祝として、キープユアスマイルちゃんには頑張ってもらおうじゃないか。英智ともども頼むぞ!!  

☆:だめだ、こりゃ。。。。      



上海馬券王      



〇今日の結果

<秋華賞> @カワカミプリンセス Aアサヒライジング Bバランスオブゲーム



〇かんべえのつぶやき

――「牝馬のレースは、人気の上位5頭をボックスで買うといい。意外とつくものだ。私が保証する」・・・・・・と、最後の一文は余計ですが、先日、「和喜」の客である競馬ファンが言っておった。今日はカワカミプリンセスが勝つべくして勝ちました。それでも配当は馬連2260円の馬単3320円ですから、これっていい作戦かもしれません。

――それではワシはこれから出張に行ってきます。戻りは来週の日曜の夕方なので、菊花賞には間に合いません。せめてG1レースくらいはちゃんとフォローしたいのですが。トホホ。









2006年上半期のレース


2005年秋のG1シリーズ  2005年春のG1シリーズ 2005年冬〜春のレース


2004年秋のG1シリーズ 2004年春のG1シリーズ 2004年冬〜春のレース


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2002年有馬記念論考 2002年秋のレース




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by Tatsuhiko Yoshizaki