●上海馬券王のページ


上海馬券王がJRAのレースに寄せる「情熱と冷静の言葉」


2014年 上半期のレース考






6月29日(日)宝塚記念


えー、上半年最後の一戦となる宝塚記念の際には、「金さんシリーズ」なる企画モノを以て半年間の総括とするのが恒例であったのですが、現在重度の鬱を発症しておりまして安田記念に引き続き二回連続で自虐ネタを展開すると、まっとうな社会人生活の運行に重大な支障をきたす懸念が発生するに至ったわけなのであります。よって、今回は淡々と上半期を振り返ることといたしたく。

◎馬券王と振り返る慟哭と暴虐の半年間

レース名

馬名

性齢

騎手

斤量

頭数

馬番

人気

着順

馬場状態

走破タイム

着差タイム

通過順

上り3F

単勝配当

馬連

馬単

3連複

3連単

安田記念G1 ジャスタウェイ 5 柴田善臣

58

17

10

1

1368

-0.0

   09-11

37.1

170

18730

20330

91160

373470

  グランプリボス 6 三浦皇成

58

17

12

 

16

1368

0.0

   09-09

37.2

(148.4)

18730

20330

91160

373470

  ショウナンマイティ 6 北村宏司

58

17

11

10

1373

0.5

   13-15

37.3

(37.1)

   

91160

373470

東京優駿G1 ワンアンドオンリー 3 横山典弘

57

18

2

3

2246

-0.1

 05-06-05

34.0

560

850

1860

27470

103300

  イスラボニータ 3 蛯名正義

57

18

13

1

2247

0.1

 03-03-02

34.3

(2.7)

850

1860

27470

103300

  マイネルフロスト 3 松岡正海

57

18

3

 

12

2249

0.3

 09-07-06

34.2

(108.0)

   

27470

103300

優駿牝馬G1 ヌーヴォレコルト 3 岩田 康誠

55

18

9

2

2258

-0.0

 09-09-08

34.2

980

380

1730

1530

12850

  ハープスター 3 川田 将雅

55

18

10

1

2258

0.0

 14-16-16

33.6

(1.3)

380

1730

1530

12850

  バウンスシャッセ 3 北村宏司

55

18

5

3

2259

0.1

 07-07-08

34.4

(16.4)

   

1530

12850

ヴィクトG1 ヴィルシーナ 5 内田博幸

55

18

14

 

11

1323

-0.1

   01-01

34.3

2830

8450

28050

50720

407940

  メイショウマンボ 4 武幸 四郎

55

18

4

3

1324

0.1

   07-07

33.5

(5.5)

8450

28050

50720

407940

  ストレイトガール 5 岩田 康誠

55

18

1

6

1324

0.1

   09-11

33.2

(13.7)

   

50720

407940

NHKマG1 ミッキーアイル 3 浜中 俊

57

18

10

1

1332

-0.0

   01-01

34.8

190

14760

15860

188380

684020

  タガノブルグ 3 三浦皇成

57

18

2

17

1332

0.0

   13-07

33.9

(114.5)

14760

15860

188380

684020

  キングズオブザサン 3 蛯名正義

57

18

1

 

12

1332

0.0

   13-11

33.7

(78.4)

   

188380

684020

天皇賞春G1 フェノーメノ 5 蛯名正義

58

18

7

 

4

3151

-0.0

 08-07-05

34.3

1150

2080

5670

38790

211180

  ウインバリアシオン 6 武幸 四郎

58

18

12

3

3151

0.0

 14-14-08

34.1

(6.5)

2080

5670

38790

211180

  ホッコーブレーヴ 6 田辺裕信

58

18

6

12

3151

0.0

 09-10-10

34.0

(101.5)

   

38790

211180

皐月賞G1 イスラボニータ 3 蛯名正義

57

18

2

2

1596

-0.2

 08-07-04

34.6

510

920

1900

7690

33490

  トゥザワールド 3 川田 将雅

57

18

17

1

1598

0.2

 03-03-03

35.2

(3.5)

920

1900

7690

33490

  ウインフルブルーム 3 柴田大知

57

18

18

8

1599

0.3

 01-01-01

35.6

(24.9)

   

7690

33490

桜花賞G1 ハープスター 3 川田 将雅

55

18

18

1

1333

-0.0

   18-18

32.9

120

370

450

1310

2540

  レッドリヴェール 3 戸崎圭太

55

18

12

2

1333

0.0

   13-15

33.4

(7.4)

370

450

1310

2540

  ヌーヴォレコルト 3 岩田 康誠

55

18

10

5

1334

0.1

   12-12

33.8

(30.9)

   

1310

2540

高松宮記G1 コパノリチャード 4 M. デム

57

18

5

3

1122

-0.5

   02-02

37.2

770

10400

17030

7990

71040

  スノードラゴン 6 大野拓弥

57

18

17

8

1127

0.5

   13-13

36.1

(19.6)

10400

17030

7990

71040

  ストレイトガール 5 岩田 康誠

55

18

9

1

1129

0.7

   07-08

37.0

(2.6)

   

7990

71040

フェブラG1 コパノリッキー 4 田辺裕信

57

16

13

16

1360

-0.1

   02-02

35.3

27210

84380

256050

55360

949120

  ホッコータルマエ 5 幸英 明

57

16

15

2

1361

0.1

   05-05

35.1

(3.6)

84380

256050

55360

949120

  ベルシャザール 6 C. デム

57

16

11

1

1364

0.4

   12-11

35.1

(2.7)

   

55360

949120

集計期間:2014. 2.23 2014. 6. 8  配当中色つきは的中馬券

うううううう、こうやって見返すとまた鬱の発作が。何せ、を打った馬の成績が1−2−1−6。的中した馬券も牝馬戦のわずか二つだけ、それも保 険で買ったのが引っかかった不本意なモノでありまして、こんな成績じゃ、わざわざ金さんが来て断罪するまでもありません。こういう荒んだ生活を半年間も繰り広げてきたあげく、サッカー日本代表があんな無様な負け方をした現在、私は、私は本当に投げやりな気分になっているのであります。

しかしですな、言い訳をするわけではないと言いながら、しっかり言い訳している訳なのですが、上記顛末をきちんと予想できた人と言うのも皆無に近 いのではないでしょうか。なにせ、馬券に絡んだ延べ30頭中、10番人気以下の超低人気が8頭も占めており、あまつさえそのうちの二頭は馬券に絡むだけでは飽きたらず優勝までしているのです。自分のヘボさを認めるにやぶさかではないのですが、さりとて百回殺されてもグランプリボスとかヴィ ルシーナはやっぱり買えない。これって、予想する私だけじゃなく、レースの内容自体にも大きな問題があるって事じゃないですかね。

なんか、競馬の世界もサッカーの世界も大きなパラダイムシフトが起こっている気がしてなりません。サッカー日本代表のあの末期悲惨な結末は、調整の失敗と言うのもあるのでしょうが、基本的には「力の差」で片づけられる気もします。しかしですな、スペインとかポルトガルとかイタリアとかイン グランドとかみたいなヨーロッパの強国があそこまで簡単に土俵を割る光景というのは、やはり見ていて異様なものを感じるのですよ。これって、最近まで世界を席巻していたバルセロナ流の高速パスサッカー(日本もこれを範としています)に急激なだめ出しが出ているって事じゃないですかね。

競馬の世界でも、これまでのセオリーが急激に通用しなくなっている気がします。上半期のG1を総括すると、@降って湧いたようなハーツクライ産駒 の大ブレーク。Aそれに伴うディープ産駒の相対的退潮、B外差しの全く決まらない府中コースの不思議、C近走大不振だった実績馬の意味不明なリバイバルということで要約出来る気がするんですが、これが一過性のものなのか、それとも深い構造的な背景を伴っているのか、ここら辺を考えることが 秋口にかけての課題と言えましょう。(あ、そう言えば、速くて美しいけど逆境に弱いバルセロナ流ポゼッションサッカーってディープインパクトに似てますな)


2014
629() 3回阪神8日目 12頭 [15:40発走]
【11R】 55回宝塚記念
3歳以上・オープン・G1(定量)(国際)(指定) 2200m・内 (B)

馬名

性齢

替 騎手

斤量

単勝

1

1

ホッコーブレーヴ 6 *戸崎圭太

58

14.1

2

2

デニムアンドルビー 4 浜中俊

56

16.7

3

3

 

ヴィルシーナ 5 *福永祐一

56

29.0

4

4

 

ヒットザターゲット 6 *武豊

58

41.0

5

5

カレンミロティック 6 池添謙一

58

44.8

5

6

ジェンティルドンナ 5 *川田将雅

56

4.5

6

7

ウインバリアシオン 6 *岩田康誠

58

3.2

6

8

 

トーセンジョーダン 8 内田博幸

58

47.4

7

9

 

ヴェルデグリーン 6 田辺裕信

58

44.6

7

10

 

メイショウマンボ 4 武幸四郎

56

9.0

B8

11

ゴールドシップ 5 *横山典弘

58

3.1

8

12

 

フェイムゲーム 4 北村宏司

58

34.3


と、言うわけで、極めて低いモチベーションの中で予想する宝塚なんですが、実は鬱な気分を少しは和らげる愉快なニュースがありまして、これに助け られてこれを書いているのであります。

(引用)今日のスポーツ各紙、一面でこれでもか!と日本代表を猛烈にバッシング  http://blog.livedoor.jp /dqnplus/archives/1801126.html

このニュースの趣旨としては、サッカー日本代表が惨敗した瞬間、スポーツ紙がどこも一斉に手のひらを返したような代表(esp本田)批判を展開し ていると言うことで、まぁ、これ自体はサッカー強国のメディアならどこでもやってることで特に何と言うこともないのですが、私が感動したのは、そ のような大政翼賛的な報道を各社繰り広げる中、デイリースポーツだけがサッカーとは何の関係もない阪神ネタを一面掲載していたと言うことで、いやあ、これは本当に素晴らしい!しかも内容が監督交代とか大型トレードとか言う事案ではなく、西岡が戻ってきて良太が二軍に落とされたというホントにどうでも良い内容であることが、ますます素晴らしい。心洗われるとはこのことですな。こんな、すがすがしい思いをしたのは、震災後、関連報道に 明け暮れる各社を尻目に深夜枠でアニメを放映したテレビ東京以来でしょうか。人間やはりぶれないって言うことが肝心で、それだけで美しいものを表現できるのです。

よって、半年間辛酸なめまくりな私も、ぶれないスタンスで宝塚に臨み、上半期の総括といたします。

キズナ、エピファネイア、ジャスタウエイ、フェノーメノがそろって回避なんですが、それでも超一級のメンバーが少数精鋭で集まった実に見応えのある一戦。開催コースである阪神も、府中があんな訳の分からないものになっている現状では、実力ナンバーワンを決めるに最も適したコースと言えま しょう。

骨っぽいのが大集合のメンバー構成ですが、やはり実績・格的には上位人気三頭が抜けていますので、まずはこの優劣を考えたい。

まず一番人気のゴールドシップ。去年のこのレースの勝ち馬ですが、パワー型のこの馬には芝の深い阪神が相性良い感じです。ただ、この馬の場合は気 分屋というか当てにならないメンタル面の問題もあり、勝つときは圧勝もありなんですが、負ける時は日本代表ももらい泣きするような無様な負け方する懸念もありなんで、その割に一番人気はお買い得感には正直乏しい。ここは対抗評価まで。

次、二番人気ウインバリアシオン。同期にオルフェーヴルがいたせいで、クラシックの勲章を取り逃がし、古馬になってからは骨折で一年半を棒に振るという辛酸なめまくりな苦労人。しかし復帰後の活躍はさすがで、今確変中のハーツクライが晩成タイプと言うことを考えると、相当な期待値あります。ただし問題はこの馬の実績が2400m超のレースに偏っていることと、強いと言っても微妙に勝ちきれない近況であること。まぁ、勝つまでの確 信は正直ないのですが、それでも必ず馬券には絡んでくれそうな安定性という意味では三強中この馬が一番という気がしますので、連複軸という前提で はありますが、これを本命といたしたく。小幡先生とまたかぶってしまったことで面白がっているあなた。清水成駿がジェンティルなんで「惑星直列」 にはなっておりませんから、そこんとこ夜露死苦。

三番人気ジェンティル。レベルの高いところで戦い続けて9−2−1−1と言う成績は見事の一言で、格的には三頭の中でもナンバーワン。それなのに 三番人気と言うことは本当はここから入るべきなのかもしれませんが、不安なのはこの馬が勝ちを逃した時って馬場が渋っているときが多い印象なんで すが、梅雨時にそれがどうなのよと言うこと。ここは馬場が稍重以上になることを前提に三番手評価。

この他では、実績馬のリバイバルというトレンドから、最初はトーセンジョーダンに目配せが必要なんて迷いが出ていたんですが、さすがにこれは却下。デイリーに勇気づけられたんで私ぶれません。メイショウマンボも怖いんだけど、この馬はよく見たら阪神がからっきし駄目なんで、これも切り。 結局金鯱賞の勝ち方が鮮やかなカレンミロティックがはまれば相当強そうで、三強以外で勝つまである唯一の存在と考えます。あ、そう言えば彼もハー ツクライだあ。

注目馬としては、内回りじゃ追い込み一手にはきついとは言え切れ味ならナンバーワンのデニムアンドルビー。最近急上昇中のホッコーブレーヴは渋馬 場なら連がらみも有力。

馬券は軸の三連複10点。このレース特別配当で馬連がお買い得なんで最初はそっちで考えていたんですが、バリアシオンの場合三着とか相当可能性 高いんで。上位三頭で決まると配当が6倍弱とガミ確定なんですが、そこは買い方でカバーすると言うことで。いやあ、しかし散々な半年間だったな。 心を入れ替えて出直してきますんで、それでは皆様秋口またお会いしましょう。


上海馬券王



○今日の結果

<宝塚記念> @ゴールドシップ Aカレンミロティック Bヴィルシーナ




○かんべえのつぶやき

――W杯のコロンビアvsウルグアイ戦を見ながら、馬券王先生の上記記事を午前5時10分にアップしたら、午前6時にはオバゼキ先生が
こんな長文のエントリーを書かれているので驚きました。なるほど、最近のJRAでよくある不思議なレースと、W杯ブラジル大会におけるサッカーの変化を、うまく組み合わせると面白い論考ができそうです。

――以前、とある政治学者が(もちろん冗談ですよ)、「予想が当たらなくなったら、とりあえず『構造変化が起きている』と言っておけばいい。いかにも学者らしく聞こえる」と言っておられました。これってエコノミストもまったく同様でありまして、世界経済や日本経済には、しょっちゅう構造変化が起きていることになります。まあ、馬券師たる者は、「勝負の潮目が変わってきた」と言っておけば良いのではないかと思います。


――さて、本日のレース。不肖かんべえは、「人間はやはりぶれないっていうことが肝心」という馬券王先生の言葉を噛みしめる苦い一日となりました。このページで、「ステゴ産駒をこよなく愛する筆者が、今回に限ってウィンバリアシオン初のG1奪取の可能性に賭けたいと思う」と寝返っちゃったんだもの。でも、ゴールドシップは強かったし、横典は上手に乗りました。ウィンバリアシオンはいいとこなしでした。くっ、悔しい。

――予想の中では、「ヴィルシーナがジェンティルドンナに勝つ」とした部分だけが当たってました。ああ、やっぱり予想なんて書くもんじゃないですなあ。でも、馬券王先生はときに鬱になったりしながら、この連載を続けてくれているのだから頭が下がります。今年の秋もまた、続けてくださいますよね?たぶん次回は10月5日のスプリンターズステークス。それでは、しばしのお別れであります。





6月8日(日)安田記念

◎上海馬券王の人生相談

鬱馬券士シャンハイバケンオーさんからのお便り

Q:呪われてるんです

馬券王先生こんにちは。私は競馬を趣味とする「馬券士」です。10年近い海外暮らしの期間を含め、これまでひたすら馬券を買い続け、気がついたら 馬券士人生は30年となりました。自分で言うのも何ですが結構ディープな競馬親父なんです、私。

その間、浮いたり沈んだり、いやもっと正確に言うなら、「浮いたり沈んだり沈んだり」と言うことを繰り返してきました。馬券士生活もこれだけ長く なると、人間スレてくると申しますか、この業界特有の「業の深さ」みたいなものも何となく理解が及ぶようになってくるわけで、大抵の理不尽・不条 理など軽く受け流せるだけの高い免疫力が出来ていると自分では思っていたんです。ところが。。。最近、異常なくらいの理不尽・不条理に遭遇した結 果、自分のよって立つアイデンティティが崩壊の危機にさらされる事態となっており、これではいかんと、お手紙差し上げた次第です。私の話を聞いて ください。

今年に入ってからG1でを打った馬が来ません。皆飛んでしまうのです。最初は「よくあること」と特に気にとめていなかったんです。元々穴っぽい 所を狙っていたりもしたし、押さえの馬券が当たって経済的打撃はそれほどでもなかったし。でもねえ、天皇賞春のキズナ、オークスのハープスター と、私だけでなく他の誰もが「これしかいない」と確信した馬までが飛ぶのを見ると、これはもう笑い事では済みません。この手の不条理に慣れた私と してもこう思わざるを得ないのです。「これは不条理ではなく、『呪い』なのではないか。負ける馬を私が選んでいるのではなく、私が選んだ時点にさ かのぼってその馬の負けが確定しているのではないか。」って。

先週のダービーはとどめになりました。好きで好きでしょうがない馬を本命にしたら、これが良いところなく12着大敗してしまったのです。もうこれは、競馬に関するモチベーションを根こそぎ刈り取られるくらいの衝撃でした。少なくとも見せ場くらいは作ってくれると思っていたのに、これもみんな私が本命にしたのがいけなかったんじゃないでしょうか。挙げ句の果てに、毎週私の予想を読んでくださっている大学の先生からは「好きな馬のダシにするために、他の馬を不当におとしめるのは、悪ノリが過ぎる。それなら横山ノリを買え!」という、最後の方は意味不明ながらも、至極真っ当なお 叱りまで受けてしまったわけで。うううう、すいません、書いてる最中もやり過ぎかなとは思ってたんですが、筆が止まらなかったんです。反省してます。ご免なさい、イスラボニータ。

ああ、もうどの馬を本命にしても来る気がしません。今週の安田記念は適当に流そうかと思ってたんです。ところが出馬表を見ると、私が好きで好きで 好きでしょうがない馬が出ているではないですか。この馬、去年の天皇賞秋でいきなりブレークした後、圧倒的な強さを見せつけまくり、ついにはドバ イのG1まで大差勝ちして世界を驚かせ、世界中の格式高いレースから出走オファーが舞い込むというオルフェーヴルなきあとの日本を代表するスーパーホースなんです。ああ、本命にしたい、本命にしたい、本命にしたい!

先生、好きな馬を、強い馬を本命にするのは当たり前の事じゃないですか。ああ、それなのに、私が本命にするとその馬の経歴に傷をつけてしまいかね ないと言う確信に近い予感に私の心は張り裂けそうです。安田記念を明日に控え私はどうしたらよいのでしょうか。


A:お答え

お気持ちお察しします。なんかお手紙読むにつれ、他人事とはとても思えず、感涙頬をつたうを禁じ得ません。(号泣)

まぁ、先週のレッドリヴェールちゃんのケースは客観的には無理筋な感じもしますし、これはあなたの自業自得、身から出たさびという感なきにしもなんですが、キズナ、ハープが飛ぶというのは確かに困ったものですなあ。どうなっているんですかね、今年のG1は。

ご相談の件、本命が飛びまくるという今年の事象については、その最大の原因を30年も馬券士やっていながら未だにヘボなあなたの競馬技量に求めることが相当なのでしょうが、もう一つ要因を探すならば、これまで四週続けてG1開催となっている府中のコース特性が例年とはまるで異なっていると 言うのもあるように思います。

具体的には、
@とにかく前が止まらない。先行優位。
A
内枠有利。大外枠は死亡フラグ。

上記から追い込み一手の馬が馬群の外を回って差し込んでも届くどころか、大差負けの可能性大というのが、例年にはなかった今年のトレンドで、「馬の力がそのまま出る公平なコース」という府中のパブリックイメージを甚だしく毀損しているのが現状なんですな。はっきり言って欠陥コースなんじゃ ないかと、今の府中は。

更に困ったことに、大雨が降ったせいで明日の開催は重確定。これが展開にどういう影響をもたらすかについては諸説あるのですが、確実に言えるのは切れ味勝負の馬にはますますつらい状況となっていると言うことで、あなたが「好きで好きで好きでしょうがない馬」にとってはこれは良いニュースで はありませんし、格から言って単勝1.2倍くらいが相当なはずの彼のオッズが2倍台をさまよっている現状はこれを反映したものと思われます。

騎手の乗り代わりもどうなんでしょう。先週福永がまたやらかしたせいで騎乗停止、その代わりが小幡先生ご推奨のノリかと思いきや(中山記念での騎乗はお見事でした)、今年リーディング32位と衰え著しい柴田善しか空いていなかったと言うのもますます不安をかき立てます。これに、死に神モー ド著しいあなたの一票が加算されるとどのようなことが起こるか、なるほど、これは確かに悩ましい問題と言えましょう。当日はあなたが、あなたの良心に従い望ましい行動を示されることを希望します。

と、言うわけで。。。。。


2014
6 8() 3回東京2日目 17頭 [15:40発走]
【11R】 64回安田記念
3歳以上・オープン・G1(定量)(国際)(指定) 1600m (C)

馬名

性齢

替 騎手

斤量

単勝

調教師

1

1

グランデッツァ 5 *石橋脩

58

12.8

()平田修

B1

2

 

レッドスパーダ 8 *四位洋文

58

36.4

()藤沢和雄

2

3

 

カレンブラックヒル 5 秋山真一

58

16.4

()平田修

2

4

 

リアルインパクト 6 戸崎圭太

58

64.1

()堀宣行

3

5

エキストラエンド 5 *横山典弘

58

40.0

()角居勝彦

B3

6

 

$グロリアスデイズ 7 *モレイラ

58

33.2

[]サイズ

4

7

ホエールキャプチャ 6 蛯名正義

56

16.6

()田中清隆

4

8

ミッキーアイル 3 浜中俊

54

6.5

()音無秀孝

5

9

ダノンシャーク 6 *内田博幸

58

28.9

()大久保龍

5

10

ジャスタウェイ 5 *柴田善臣

58

2.2

()須貝尚介

6

11

ショウナンマイティ 6 *北村宏司

58

29.8

()梅田智之

6

12

 

グランプリボス 6 *三浦皇成

58

103.8

()矢作芳人

7

13

フィエロ 5 *岩田康誠

58

15.8

()藤原英昭

7

14

 

クラレント 5 川田将雅

58

33.4

()橋口弘次

8

15

 

サダムパテック 6 田中勝春

58

164.8

()西園正都

8

16

 

トーセンラー 6 武豊

58

12.6

()藤原英昭

8

17

ワールドエース 5 *ウィリア

58

9.9

()池江泰寿


わははははは、やった、やっちまったぜ。それでもジャスタウエイがなんだぜい!だって、しょうがないじゃないですか。馬としての格が全然違うん だもん。他のメンバーもそれなりにレベルが高いけど、それでも飛車角と金銀くらいには違うんだもん。本当にどうしたんでしょうね、天秋以降の覚醒ぶりは。私も競馬歴は長い方なんですが、わずか一戦でここまで化けた馬は記憶にありません。オルフェ・ロードカナロア引退後、速攻でこういう馬が出現するとは、これは何かの天啓なのでしょうか。とにかく凱旋門に本登録したからには、馬場が不良だろうが、私が死に神だろうが、清水成駿・小幡先生との惑星直列が成立していようが、ここは楽勝してくれなくては困ります。

土曜のレースリプレイを見る限りでは、大雨の影響でこれまで皆が殺到していた内ラチ沿いが相当痛んだようで、ここを通る馬が皆無な状況、そう言う 意味では最内よりは少し外側の枠が良さそうな感じで、脚質を合わせて考えればジャスタウエイは申し分ない枠を引いたと言えるのではないでしょう か。重馬場だって気にしない。やはり渋りまくった中山記念で強い勝ち方をしているのが心強い。あのレースはドバイ以上に私の心を揺さぶりました。 心配なのは騎手だけです。

相手は、マイルで5連勝中の三歳馬ミッキーアイル。初めての古馬相手と言うことと、これまで良馬場のみで実績をあげていたのが、重確定でどうなのよと言うのがありますが(ディープインパクト産駒というのはサッカー日本代表と似ていて綺麗な芝の上ならこの上なく美しい試合をするんですが、泥 臭い環境じゃとたんにグレードが落ちちゃうケース多いしね)、逃げ馬の彼が4kg軽い斤量であることは、明日の馬場状況ではこの上なく強力なアシ ストになると考えました。

その他では、一昨年の皐月賞1・2番人気馬グランデッツァとワールドエースが挫折を経た後、レコード決着と言う復活劇を果たしてここに出てきたのが大変興味深く目を引きます。両者とも相当な技量の持ち主ですが、最内枠を引いた先行馬グランデッツァと大外枠を引いた追い込み一手のワールド エースという明暗分かれた形になっており、ここは前者を重視してみたいです。

ヒモ候補としては、内目の枠を引いた先行馬に、切れ味魅力的で捨てがたい存在に注とすると上記印となります。

馬券は◎→○▲←→他の三連単26点。驚くべき事に26点中100倍未満は2点しかありません。マジかよ。ジャスタウエイがここまで人気がないな んて。。。。


皆様の相談お待ちします。


人生相談士にして除霊祈祷師募集中   上海馬券王



○今日の結果

<安田記念> @ジャスタウェイ Aグランプリボス Bショウナンマイティ




○かんべえのつぶやき

――今週もオバゼキ先生に、
「江戸と上海」などと返されております。G1当日のお二人の「からみ」は、少なからぬ競馬ファンにとって「心のオアシス」となっているようです。そして今日もまた、オバゼキ先生と馬券王先生のご意見は一致して、「惑星直列」の死亡フラッグが立ってしまったのです。そうでなくとも、枯淡の境地に達しつつあるヨシトミ先生に不安があるのですから、ああ、危うしジャスタウェイ。

――レースはあっと驚くグランプリボスが覚醒を遂げて独走。それをほとんどゴール寸前で、ジャスタウェイがきわどく差すという手に汗を握る展開となりました。いやあ、焦ったあせった。それにしても、ミッキーアイルやホエールキャプチャはいったい何をしてたんだ。不肖かんべえは「ジャスタウェイとショウナンマイティのワイド」というしょぼい馬券を握りしめ、しばし呆然と立ち尽くしたのでありました。


――さて、府中開催のG1ラッシュが一段落して、後は宝塚記念を残すのみ。来週は町内会のドブさらいに専念して、再来週はまた勝負でありますぞ。待てしばし。





6月1日(日)ダービー


◎上海馬券王の人生相談

優等生イスラボニータさんからのお便り

Q:女が怖い

馬券王先生こんにちは。僕は明日、名門優駿大学を受験する受験生です。自分で言うのも何なのですが、これまで受けた模試はトップの連続で結構 成績 は優秀なんです。優駿への登竜門と呼ばれる皐月高校にも首席で合格してますし、優駿の前評判もぶっちぎりでナンバーワン。まさに向かうところ敵な しのスパーエリートと言うのが世間一般の僕への評価であり、僕もそれに答えるべく一生懸命努力してきました。ところが。。。。こんな僕にも悩みというのがあり、これをご相談したくお便り差し上げました。僕の話を聞いてください。

実は一見文句のつけようのない僕の経歴の中にも一点のシミみたいのがありまして、具体的には二歳の時受験した新潟模試ではトップを逃し次席 だった のです。誤解のないように申し上げますが、負けたこと自体はいいのです。田中マー君もこの前負けましたし、将棋の羽生さんも10回対局したら3回 以上は負けますし。でもね、新潟模試は負け方がトラウマものと言いますか、本当に完膚無きまでに負けました。それも女の子にこれ以上ないくら いボ コボコにされたんです。あれは本当にショックでした。ぼ、僕はそれ以来、女性恐怖症を発症したみたいで、じょ、女性のことを考えるだけで、と、 と、と、突発性の言語障害が出てしまうんです。

ゆ、優駿大の受験名簿を見てのけぞりました。ま、またしても、お、女が受験してるじゃないですか。ゆ、優駿は、げ、原則男子校なんだ。な、 な、な んで、お、女がいるんだ!し、し、しかも、写真を見るとえらく目つきの悪い女です。き、聞けば、お父さんはエリート・テイエムオペラオーさんに体当たりして収監された伝説の極道ステイゴールド、その一族にも阪神高速で迷走行為を繰り返し鑑別所送りになった暴走族の殿堂オルフェーヴルが 名を連ねる、い、曰く付きのヤクザ血統と言うじゃないですか。こ、こ、こ、怖過ぎます。

先生、ぼ、僕は今新潟の悪夢が蘇り、よ、夜も眠れません。ゆ、優駿の受験を前に心乱れる、ぼ、ぼ、ぼ、僕はどうしたらよいのでしょうか。


A:お答え

最初に申し上げますが、レッドリヴェールちゃんは、私の「心の友」ですので、悪口は一切受け付けません。確かにステイゴールドさんの血統には出来 る子ほど「心の闇」というのを抱えている傾向的事実があるのですが、オルフェーヴルさんにしても、ゴールドシップさんにしても、これが顕在化したのは4歳を過ぎてからであり、3歳時は皆割と真面目な優等生でした。ましてやリヴェールちゃんの場合、外見およびその闘争心はこれら兄達より も遙 かに父ステイゴールドを彷彿させる存在なんですが、同時に卓越したレースセンスと頭の良さと言うこの一族に似つかわしくない資質も持ち合わせてい る印象で、それが私を夢中にさせるのであります。本当に3歳過ぎて兄達のように悪い大人にならなければよいのですが。

さて、ご相談の件、確かに女性というのは私から見ても理解の範疇を超える部分が多々ありますし、新潟であなたをボコボコにしたハープスターと互角 のレースを演じてきたレッドリヴェールがあなたの脅威であることもこれまた事実なのですが、あなたの場合、それ以上に不安点はあなた自身の血脈に あると私なんかは考えます。なにしろ初代サンデー系種牡馬として20年近いキャリアを誇るフジキセキさんにして2000mを超えるG1を勝ったのが最終年度産駒のあなたただ一人、これが今回さらに距離伸びて2400mと言うのはどうなのよ、と正直思ってしまいます。「三歳までは距離適性な んて関係ない。格の高いレースでの実績の方が遙かに重要。」という小幡理論はそれはそれで真実だと思うんですが、さりとてこれだけ明確な血統 背景 を持ったあなたが現在圧倒的一番人気なんて、これでは私のポリシーとして評価を下げざるを得ないではないですか。

まぁ、それでも、あなたの登場がフジキセキ産駒最後の福音と考えるロマンチシズムにも一定の美しさはあるんでしょうし、あなた自身が超大物で ある 可能性も現時点では完全に排除されたわけではありません。その意味で明日の一戦は大変興味深く拝見させていただきますので、ご健闘をお祈り申し上 げる次第です。あ、そうだ、あなた女性恐怖症とおっしゃっていますが、あなたが勝った皐月賞にもバウンスシャッセさんと言う女性が出場してい たのですが、こちらの方は大丈夫だったんですか?え、あまりに体が大きいんで男だと思ってたって?なーるほどう。


と、言うわけで。。。。。


2014年 6 1() 2回東京12日目 18頭 [15:40発走]
【10R】 81回東京優駿
3歳・オープン・G1(定量)(牡・牝)(国際)(指定) 2400m (C)

馬名

性齢

替 騎手

斤量

単勝

調教師

1

1

サウンズオブアース 3 浜中俊

57

62.7

()藤岡健一

1

2

ワンアンドオンリー 3 横山典弘

57

6.0

()橋口弘次

2

3

 

マイネルフロスト 3 *松岡正海

57

73.6

()高木登

2

4

 

アドマイヤデウス 3 岩田康誠

57

68.8

()橋田満

3

5

トゥザワールド 3 川田将雅

57

5.1

()池江泰寿

3

6

ショウナンラグーン 3 吉田豊

57

22.9

()大久保洋

4

7

 

ウインフルブルーム 3 柴田大知

57

取消し

()宮本博

4

8

 

スズカデヴィアス 3 酒井学

57

174.9

()橋田満

5

9

 

アズマシャトル 3 松山弘平

57

218.5

()加用正

5

10

ベルキャニオン 3 戸崎圭太

57

20.1

()堀宣行

6

11

ハギノハイブリッド 3 *ウィリア

57

19.1

()松田国英

B6

12

 

エキマエ 3 *江田照男

57

104.6

()中川公成

7

13

イスラボニータ 3 蛯名正義

57

2.8

()栗田博憲

7

14

 

タガノグランパ 3 *菱田裕二

57

192.7

()松田博資

7

15

 

サトノルパン 3 *小牧太

57

104.5

()村山明

8

16

レッドリヴェール 3 *福永祐一

55

7.0

()須貝尚介

8

17

トーセンスターダム 3 武豊

57

9.1

()池江泰寿

8

18

 

ワールドインパクト 3 *内田博幸

57

15.8

()友道康夫


わはははは。かくしてはレッドリヴェールであります。「心の友」と言うことで目が曇っているなどと考える輩は地獄に堕ちるのであります。 ちゃん と理屈もあるのです。


@ハープスター>>>>イスラボニータ
A
イスラボニータその他牡馬
B
ハープスターレッドリヴェール
C
以上からレッドリヴェール=ダービー馬

と言う非常にわかりやすい三段論法が成立するではないですか。ハープスターと互角のレースをしたと言うだけじゃないですぞ、札幌二歳Sでは歴 史上 記憶にないくらい超極悪なコンディションの馬場を出遅れながら差し勝っちゃった勝負根性とスタミナもこれは特筆もので、要はスピード・スタミナ・ 勝負根性・瞬発力・センスが高いレベルでバランスした得難い存在なのだよ、彼女は。(欲を言えばこれに「体の丈夫さ」というのがあれば申し分ないのですが。)

ああ、それなのに、それなのに、皆も同じ事を考えるだろうから下手すりゃ一番人気もあるかと思っていたというのに、この人気のなさは何なので しょ う、レッドリヴェール。仮にハープスターがこちらに出走してたら間違いなく一番人気であった事を考えると、これはあまりに惨すぎる差別待遇ではな いか。謝れ!リヴェールちゃんに謝れ!

もっとも不安点が皆無かと言えばそうでもないことには留意する必要があります。「心の友」とは言え、冷静なのだよ私は。

A)この競争では死亡フラグに近い大外を引いた。
B)騎手が乗り変わり
C)小柄な馬が輸送と言うことで大幅な馬体減の可能性あり
D)今期の馬を飛ばしまくっている私が、入れ込みまくりで本命にしている。

まぁ、大外は彼女のレースセンスならこなせると思いますし、騎手も福永だから大丈夫でしょうが、問題はCとDですな。私が本命を打っているこ とはご容赦いただくしかないとして、馬体重の問題はマジ心配です。先週のサングレアルの例もありますし、これには注目したいです。

対抗にして、レッドリヴェールが大幅に馬体を減らしていたときの本命は皐月賞二着馬トゥザワールド。先行力のある彼が内枠引いたのは今の府中 では 大きな買い材料です。不安点は今回が初めての府中であること(全兄トゥザグローリーは府中の成績がパットしないし)と、私までがこれを本命にする と、小幡・清水成駿との「惑星直列」がまたも実現することですか。まぁ、それでも勝つまでどうかというのはあるにせよ連軸向きの一頭であるこ とは 疑いようがありません。

単穴としては、皐月賞馬イスラボニータも同賞4着馬ワンアンドオンリーも当然あり得るのですが、ここは府中で堅実な切れ味を発揮しているベルキャニオンの馬券妙味を優先してみたいです。

馬券はレッドリヴェール軸の馬連8点に、◎→○▲←→他の三連単少額26点を加えた34点。本日はJRAの特売日で馬連配当は5%増しなん で、結 構いい配当になりますし、三連単は殆どが1000倍超。いやあ、しかし、本当に人気ないなあ、レッドリヴェール。


皆様の相談お待ちします。

人生相談士  上海馬券王



○今日の結果

<ダービー> @ワンアンドオンリー Aイスラボニータ Bマイネルフロスト




○かんべえのつぶやき

――今週もオバゼキ先生に、
「乗り過ぎではないか」と突っ込まれてしまった馬券王先生です。今日のレッドリヴェールは8キロ減の410キロ。やっぱり移動で体重が減ってしまい、いかにもツラそうな状態。終わってみれば12着でした。もっともステゴ産駒としては、もっと遅咲きで良いかもしれない。「心の闇」があってもいいから、偉大な兄たちの後を追ってほしい。

――不肖かんべえは、なぜか赤い帽子のDとEが並んでゴールするシーンがちらついていて、「トゥザワールドにショウナンラグーンか。これってありそうだし、とっても高い組み合わせじゃないか」と、心は既にドロボー状態。が、トゥザワールドとショウナンラグーンはそれぞれ5位と6位でした。トホホホホ・・・。


――晴れのダービー馬に輝いたのはワンアンドオンリー。こんなエピソードがあったのですね。高校球児たちの甲子園大会のように、今年もダービーが終わりを告げました。





5月25日(日) オークス


◎三年B組馬券王先生 (受験前最終面談編)

上:えー、最難関女子大「樫の木女学院」の受験日がいよいよ明日に迫ってきましたあ。よって今回は皆の準備状況をチェックしておきたいんで、受験 する人は進路指導室まで来て面談を受けるように。じゃあ、早速始めるから、まずはヌーヴォレコルト君入って。

☆:エヘヘ。どうもッス。いやあ、先生、いきなり面談って藪から棒なんすけど、なんか考えてみたら、先週もどこかの会社で採用面談やってたよう な。。。新機軸を導入したのはいいけど、いきなりマンネリに突入ッスかあ?

上:ドキッ!そ、それは多分気のせいだぞ。先週の面談者は私とは全く違う人格なのだ。そこんとこ、誤解のないように。そんなことより、どうなんだ 最近の調子は?

☆:いやあ、ボチボチっすよ。

上:そんなことないだろ。だいぶ調子を上げてるじゃないか。チューリップ模試の時、ハープスター君相手に、あんなについてた差が桜花女子高受験の 時にはだいぶ詰まった感じで、先生実は感心してるんだ。

☆:また、またあ。自分なんてハープちゃんの単なる露払いッスからあ。桜花の時も、あんな大外まわって追い抜かれたんで、こりゃかなわねえなあっ て。いや、ホント彼女凄いッスよお。

上:いや、あのパフォーマンスは確かに圧巻だったんで、俺も最初は彼女が樫の木でもトップでしょうがないと思ってたんだけどさ、でもよく考えると ここ数週間の府中の傾向って例年と違うじゃん。そうなると、それなりに死角もあるんじゃないかって思い直しちゃったりしちゃったわけよ。君にもそ れなりに勝機はあるんじゃないかってね。

☆:。。意味分かんないんすけどぉ。そんなこと考えてるの先生だけっすよ。

上:いや、まずは聞け。ハープ君が大外回って17人抜きと言うマラドーナ的偉業を達成したのは確かだけど、君だって前が壁になる不利を乗り越え て、そのハープ君に0.1秒差まで迫ったわけ。それに地元開催で輸送がない有利さと、遅咲きのハーツクライ系ということでこれからの成長に期待が 出来ることを考えると、誰もがハープ絶対有利と信じて疑わない今が実は一番君を買う好機なんじゃないかとそう思ったりもしたのだ、私は。もしそう なったらどうなると思う?

☆:。。。どうなるんスか?

上:高配当なのだ。万馬券なのだよ、君!わははははは、市場の裏をかいて大もうけなのだ。出でよ、万券!

☆:。。。先生、目つきが怖いッス。いや、期待してくれてるのは嬉しいんで、それなりに頑張ってみるッス。じゃあ、もう帰っていいッスか?

上:う、いかん、つい地が出てどん引きされてしまった。気をつけなくては。じゃあ、次、サングレアル君入って。

☆:。。。。。。

上:サングレアル君はねえ、前回のフローラ模試がトップで、今回の樫の木女学院でも前評判相当高いんだけど、どうだい、調子は。ハープ君相手にや れそうかい?

☆:。。。。ハープスター?強いよね。序盤・中盤・終盤。。。。

上:いや、もうそのネタはいいから!君の場合はね、お母さんが有名人と言うこととフローラ模試で出遅れて勝ったことが高い前評判につながってるん だけどさ、先生、この出遅れって良くないと思うわけ。最近の府中の出題傾向を見ると、これ完璧に前残りなのよ。そう言う状況で出遅れたりしちゃっ たら、ハープ君じゃない限り取り返しが付かないよ。君ももっと、レッドリヴェールちゃん当たりを見習ってスタートから真面目にやってくれないと。

☆:。。。。。。前から言いたかったんだけどさ、先生、レッドリヴェールに甘くね?

上:な、何を言うんだ!先生は誰に対しても公平だぞ。ただ、どんな時でも一生懸命勝利を目指して頑張るリヴェールちゃんの真面目な姿勢には他の生 徒も学ぶべきと。。。

☆:あいつのどこが真面目なのよ。他の子が必死こいて模試受けてるときに、あいつだけサボりまくりだしさ。大体今日だって学校に来てないじゃな い。

上:リヴェールちゃんは虚弱体質で、無理使い出来ないんだよ。今日は来週の優駿大学の受験に備えて休み取ってるだけなんだし、友達のことをそんな 風に言うのは、先生感心しないぞ。

☆:いるんだよね、儚げな感じで男の歓心集める腹黒女と、それに引っかかるバカな男って。大体何よ、「虚弱」って。体の小ささならこっちが上だっ ての!私だって小さい体で東京に通って模試受けて頑張ってるのよ!それをジュベナイルでちやほやされただけで舞い上がってこの依怙贔屓教師!先生 なんか首よ!お母さんに言いつけて首にしてやるんだから!

上:わはははは。かかって来なさい!先生はな、エアグルーヴさんと長年付き合ってきたせいで、モンスターペアレントには強い免疫があるのだ。とに かく、君のその華奢な体も先生の心配のタネなわけ。輸送で体重減らさないように、当日はよく食べて、よく寝るんだよ。それ以上痩せたら先生買えな くなっちゃうからね。じゃあ、次行こうか、真打ちハープスター君、どうぞ。

☆:宜しくお願いします。

上:わあああ、さすがハープ君、風格あるよね。これまで5戦してトップが4回、負けた一回がレッドリヴェール君にしてやられたジュベナイルなんだ けど、これだって勝負に勝って試合に負けたみたいな感じなのはリヴェール贔屓の先生も認めざるを得ない訳で、やっぱジェンティル級だよね。でも ね、最近の府中って上述の通りやたら前残りなんだけど、追い込み一手の君からするとどうなのって不安がどうしてもあるわけ。自信の方はどうなの? なんか最近カラオケハウスに入り浸って一人で中島みゆきばっかり歌ってるって噂を聞いたんだけど、先生心配で、心配で。

☆:教えてください。私、なんで優駿大学を受験できないんですか?

上:はあ、女子は普通、樫の木でしょ?

☆:私、納得できないんです。今年の優駿で前評判高いのはイスラボニータ君とかレッドリヴェールさんとか、皆私が負かした相手ばかりじゃないですか。私が受けたらトップで合格出来るはずなのに、なんで格下の学校しか受けられないんですか。

上:うーん、本当は先生も優駿走る君を見てみたいんだけどねえ。ここは「家の事情」って奴なんだろうねえ。でも、まぁいいじゃん。桜花をトップ合格したんで「牝馬三冠」の権利があるのは君だけなんだしさ。

☆:私、ウオッカ先輩にあこがれてるんです。牝馬三冠になったスティルインラヴ先輩なんて今じゃ覚えてる人殆どいないけど、ウオッカ先輩は未だに スーパースターじゃないですか。何でこれを目指しちゃいけないんですか?

上:だから「家の事情」としか。。。。まぁ、それに君の家庭教師の松田先生が話していたんだけど、君が樫の木に合格したら、ご褒美に秋の仏蘭西凱旋門旅行がプレゼントされるって言うじゃない。そこでいい成績を残せば、ウオッカさん以上の名声が約束されるわけで、まずは、明日の樫の木を頑張 ろうよ。

☆:きいいいいいいいい!ざっけんじゃないわよ!そんなの空証文よ!松田先生はブエナビスタ先輩の時も同じ約束して不履行してる前科者なんだか ら!

上:。。。。。あーあ、やっちゃった。小幡先生から「『きいいいいいい!』なんて言う女はおらん。」と言う突っ込みを受けたばかりなんで、今回は 押さえるつもりだったのに、駄目だ、こりゃ。。。。。


と、言うわけで。。。。。。


2014
525() 2回東京10日目 18頭 [15:40発走]
【11R】 75回優駿牝馬
3歳・オープン・G1(定量)()(国際)(指定) 2400m (B)

馬名

性齢

替 騎手

斤量

単勝

調教師

1

1

 

ベッラレジーナ 3 藤岡康太

55

42.9

()平田修

1

2

 

$ディルガ 3 浜中俊

55

57.5

()矢作芳人

2

3

マイネオーラム 3 松岡正海

55

59.8

()高橋義博

2

4

 

ペイシャフェリス 3 *内田博幸

55

79.4

()高市圭二

3

5

バウンスシャッセ 3 北村宏司

55

17.1

()藤沢和雄

3

6

パシフィックギャル 3 *ウィリア

55

37.6

()手塚貴久

4

7

 

シャイニーガール 3 田中勝春

55

76.0

()湯窪幸雄

4

8

サングレアル 3 *戸崎圭太

55

13.6

()松田博資

5

9

ヌーヴォレコルト 3 岩田康誠

55

11.0

()斎藤誠

5

10

ハープスター 3 川田将雅

55

1.4

()松田博資

6

11

マーブルカテドラル 3 田辺裕信

55

44.8

()上原博之

6

12

 

マイネグレヴィル 3 柴田大知

55

94.4

()和田正道

7

13

 

ニシノアカツキ 3 勝浦正樹

55

121.4

()武藤善則

7

14

 

ブランネージュ 3 秋山真一

55

33.2

()藤岡健一

7

15

 

マジックタイム 3 *横山典弘

55

33.1

()中川公成

8

16

 

クリスマス 3 *三浦皇成

55

67.2

()伊藤大士

8

17

フォーエバーモア 3 蛯名正義

55

20.4

()鹿戸雄一

8

18

 

エリーザベスト 3 川島信二

55

157.8

()高橋亮


わはははは、色々不安もあるのですが、やはりハープスターがなのです。これまで互角と言える勝負をしてきたのはレッドリヴェールだけで、その彼女が直接対決を嫌ってダービーに逃げた(リヴェールフリークの私なんかもそう解釈せざるを得ません)とあっては、これは他馬に対する格の違いが明 確すぎるわけで、内枠・先行有利な今の府中のトレンドも関係ないのではと。

ただ、こうなると違う問題も発生するわけです。今期の馬を飛ばしまくっている私が、こう言うスーパーホースを本命扱いし、尚かつこれが飛んでし まうと、これで私に対する死神認定が確定してしまうのではないかと。しかも、今回、清水成駿、小幡先生までがすべてハープをにしているんです が、これまでこういう「惑星直列」が起こると結果はいつも悲惨の一言ですし、不安だ、ああ、不安だ。

取りあえず「相手探し」という前提で、その相手を考えてみましょう。

対抗はヌーヴォレコルト。上述の通り桜花賞での走りはかなり見所がありました。ハープの強烈なプレゼンスに隠れて目立たないだけで、実は大変強い んじゃないかと言う可能性があります。

単穴は超良血サングレアルでもよいのですが、ここはジュベナイル三着のフォーエバーモアを。ジュベナイルでの上位三頭は相当抜けた感じでしたし、 今年の三歳戦線はこの三頭を中心に回ると思っていたんですが、この馬前走の桜花賞が思いもかけぬ凡走。理由が分からないのですが、あの一戦で見限 るのは早すぎると考えます。府中はホームタウンだし、左回りの実績もこの馬が一番、これで単勝20倍超というのはある意味ヌーヴォレコルトよりお 買い得感があります。

この他は内枠の先行馬を中心に選びました。馬券は◎→○←→他の三連単12点+○→◎→他の三連単少額6点を加えた合計18点。もしくは ◎→○▲→他の三連複フォーメイション11点。

ハープ軸で三連複とは何事かと言われそうですが、皆がハープ1着付けで馬券を買っている現状から、実は配当は遜色なかったりします。これで「府中の呪い」もしくは「惑星直列の呪い」にヘッジをかけることが出来るなら検討の余地はあるでしょう。


上海馬券王




○今日の結果

<オークス> @ヌーヴォレコルト Aハープスター Bバウンスシャッセ




○かんべえのつぶやき

――今日もオバゼキ先生に、
「好きですな、彼も」と評されてしまった馬券王先生です。でも、結果は馬券王先生が大笑いする結果となりました。いや、こんなのは馬連H―I(380円)をとっても何の面白味もなわけで、単勝のH(980円)、もしくは馬単のH→I(1730円)、あるいは3連単HーI―Dを取った人だけが、「取った」と言えるわけでして。

――不肖かんべえはDバウンスシャッセから買ったために、ちょっとショックから立ち直れません。あたたたた。それにしても岩田騎手はすごいですな。恐れ入りました。


――さて、2週連続で面接ネタが続いた馬券王先生ですが、来週のダービーはどういうことになるのでしょうか。レースはもちろんのこと、これまた楽しみが続きます。





5月18日(日) ヴィクトリアマイル


◎上海馬券王の就職面談 (ヴィクトリアコーポレーション編)

上:えー、お待たせしましたあ。それじゃあ面談始めたいと思いますう。枠番順に行いますんで、名前 呼ばれたら面談室に入ってねえ。あ、申し遅れましたけど、私、採用担当の上海馬券王って言いますう。いやあ、面談に先立って皆さ んの履歴書読ませてもらったんですけどお、何か皆さん華々しい経歴の割には過去痛い目に遭わされまくった苦々しい記憶ばかりが蘇ったりしてえ、今日はちょっと辛口の面談になると思うんですけど、そこんとこ宜しくう。じゃあ、早速始めますかあ。1番ストレイトガールさんからどうぞ。

☆:宜しくお願いします。

上:えーっと、ストレイトガールさんはあ、ここ10戦トップかそれに準ずる成績をずっと続けてきているわけでえ、優秀ですねえ。 そんな貴女があ、当社の募集に応募した理由をまずは聞かせてもらえますかあ。

☆:はい、御社は府中の1600と言う、スピードだけでなく、スタミナも要求される厳しい環境下、女性だけでトップクラスの事業を行っておられます。そう言う環境で自分の力を試したいと思い応募しました。先ほどご指摘いただいたとおり、これまでそれなりに 実績を上げてきたつもりです。必ずや御社の事業に貢献できると思いますので宜しくお願いします。

上:うわあ、受け答えまで優等生ですねえ。フジキセキさんの所の生徒さんは若い頃からしっかりした人が多いんですけど、私、感動ですう。うちの会社って意外とやさぐれた人しか応募してこないしねえ。でもね、ストレイトガールさん、府中1600は確かにスタ ミナも要求されるタフな環境なんですけどお、貴女、確か実績は1200m限定じゃないですかあ。それで、本当に当社の業務についてこれますかあ?

☆:出来ます!これまで経験がないと言うだけで体力がないと決めつけられるのは心外です!私、出来るんだからああ!

上:ふーん、まぁ貴女の場合、スタミナ不安で前評判高くなさそうなんで、それが却って見所ありかなあって私も思いますよお。内枠引いたのも先週のタガノブルグさんとかキングズオブザサンとかみたいに買い材料だしい、明日の本試験、頑張ってくださいねえ。 じゃあ、次行きましょうか、3番デニムアンドルビーさんどうぞ。

☆:どうも。

上:うーん、こっちは愛想がないですなあ。でもま、ルビーさん、昨年のJCでのご活躍はお見事でしたあ。あのジェンティルドンナ さん相手にあわや勝ったかと思わせるまでの惜しい二着、いやあ、しびれましたよ。

☆:べ、別に、あんたのために頑張ったんじゃないからね。か、勘違いしないでよね。

上:ツンデレ展開、マタキタコレ。でもね、ルビーさん、あのドバイは一体何だったんですう?追い込み一手の貴女がいきなり逃げる なんて、私頭抱えちゃいましたあ。あれじゃジェンティルさんのいい露払いというかあ。

☆:う、うるさいわね!初めての海外で舞い上がっちゃったのよ!ほっといてくんないかしら!

上:それにね、どうも解せないんですけどお、超一流のJCであれだけの実績残した貴女があ、なんだってうちの会社に応募なんかし たんですう?そりゃあ、当社も一流と言えば一流なんですけど、それでもJCとかは格が違うしい。うち(1600m)の路線目指すってんなら、三週間後に安田商事の面接あるでしょ、それを蹴ってうちを選んだ理由がわかんないんだなあ。

☆:だからそれは、女性の地位向上を目指して。。。

上:ああーっ!そうかあ、安田商事には現在向かうところ敵なしのジャスタウエイさんが登録してるもんねえ。それじゃ勝ち目がな いってんでえ、女性相手のここを選んだと、そう言うわけですかああ。なーるほど、それなら理解が及びますう。わははははは。でも ねえ、貴女実績の割に前評判低いですよお。きっとストレイトガールさんとは反対に距離が短いと思われてるんですな。これまで 2400主体でやってきた貴女じゃ、エンジン掛かったときには既にレースが終わっちゃってる懸念が確かにあるわけですしい。

☆:きいいいいいい!何よ!その底意地の悪い質問は!あんた池上彰?見てなさいよ、明日の本試験は他の女ぎったぎたにして、あん たなんか見返してやるんだから!

上:あのう、まだ終わってないんですけどお。。。小柄な貴女がこれまでにない斤量背負ってどうなのよってのも聞きたかったんだけ ど、って、あーあ、帰っちゃった。しょうがないな、じゃあ次、4番メイショウマンボさんどうぞ。

☆:。。。。

上:。。こっちは愛想ないなんてもんじゃないな。えーっと、マンボさんね、去年二冠の実績がものを言って今回も内定確実って下馬 評なんですけど、自信のほどはどうなんでしょうかあ。

☆:。。。。。。。

上:まあ、貴女の場合、ルビーさんと同じでどうも当社の路線1600mと言うのが忙しすぎる懸念が、やはりあるわけですう。今年 はスマートレイアーさんとか距離適性のありそうな末の鋭いディープ系が沢山面接に集まってるわけですけど、ここら辺はどう考えて ますかあ?

☆:。。。。。スマートレイアー?強いよね。序盤・中盤・終盤、隙がないよね。でもね、あたしも結構やるよ。明日はどんな展開で も差し込んでくるあたしの切れ味をよく見て欲しいな。

上:。。。。。。初めて口をきいたと思ったら、そのネタですかあ。いやあ、滑った、ハッシーなみに滑った!佐藤神哉なみに転んだ!いや、あなた、雪解けの気配と言われながら未だ就職氷河期の採用面談でよくそんな千駄ヶ谷の一角でしか受けない寒いネタを飛ばしますなあ、やっぱ、大物つうか、バカっつうか、って、痛い、やめろ、噛むな、蹴るな!暴れるな!どうして君はいつもそう。。。とにかく次だ、次!次、ホエールキャプチャさんどうぞ!

上:いやあ、ホエールさん、貴女、いつも私が買えば来ない、買わなきゃ来るという繰り返しで、本当に疫病神みたいな存在なんですが、二年連続で本競争に穴を開けた実績と、春先の滑り出しが順調という要因が相まって現在相当高い前評判、こうなると今回抜けそうと考えるのは、これ私だけなんでしょうかあ?

☆:鯨を捕るのの何がいけないんですか?

上:いや、でもね、今度のパートナーが二年連続でフェノーメノを天春戴冠させた蛯名さんでしょう、そうなるとやはり無視も出来な いかなって。。。ハアアアア?「鯨」ですとう?

☆:捕鯨は日本古来の文化なんです!

上:。。い、いや、ここは捕鯨の是非を論じる場所ではなくてですな。

☆:大体、生き物を散々殺しておきながら鯨だけを神聖視する欧米人のご都合主義、上から目線には虫ずが走るんです!「捕鯨反対」 絶対反対!

上:。。。。。駄目だ、こりゃ。。。。


と、言うわけで。。。。


2014年 518() 2回東京8日目 18頭 [15:40発走]
【11R】 9回ヴィクトリアマイル
4歳以上・オープン・G1(定量)()(国際)(指定) 1600m (B)

馬名

性齢

替 騎手

斤量

単勝

調教師

1

1

ストレイトガール 5 岩田康誠

55

13.5

()藤原英昭

1

2

クロフネサプライズ 4 柴山雄一

55

26.9

()田所秀孝

2

3

デニムアンドルビー 4 浜中俊

55

11.9

()角居勝彦

2

4

メイショウマンボ 4 武幸四郎

55

4.9

()飯田祐史

3

5

 

プリンセスメモリー 7 *北村宏司

55

151.9

()高橋義博

3

6

△ 

ラキシス 4 川田将雅

55

16.9

()角居勝彦

4

7

 

レイカーラ 5 石橋脩

55

121.0

()堀宣行

4

8

スマートレイアー 4 武豊

55

5.6

()大久保龍

5

9

ホエールキャプチャ 6 蛯名正義

55

3.5

()田中清隆

5

10

 

キャトルフィーユ 5 *ウィリア

55

57.8

()角居勝彦

B6

11

 

エバーブロッサム 4 *田中勝春

55

145.2

()堀宣行

6

12

 

ゴールデンナンバー 5 *三浦皇成

55

19.5

()鈴木康弘

B7

13

 

ケイアイエレガント 5 吉田豊

55

38.0

()尾形充弘

7

14

 

ヴィルシーナ 5 内田博幸

55

25.7

()友道康夫

7

15

エクセラントカーヴ 5 戸崎圭太

55

23.5

()堀宣行

8

16

 

ローブティサージュ 4 *横山典弘

55

145.2

()須貝尚介

8

17

フーラブライド 5 酒井学

55

16.2

()木原一良

8

18

  

ウリウリ 4 福永祐一

55

15.0

()藤原英昭


土日所用があるので今回は前倒しの予想となります。上記オッズは金曜夜12時のものである故、当日には相当変動すると思うんです が、それでも皆それなりに実績積み上げてきたメンバーの一戦であり、圧倒的軸というのが見いだしにくいということで、この割れまくったオッズ状況は変わらないんじゃないでしょうか。

上位人気にいずれも死角があるのは上述の通りで、オッズとの兼ね合いでは食指が動きません。論述しなかったスマートレイアー(新聞等の印を見ると当日一番人気の可能性高し)にしても、実績の割には買われすぎ。調教がいいというのはありますけど。

これなら府中実績を考えデニムアンドルビーを軸に考えてみたい。上述の通り距離が短い懸念あるもJCで国際級の馬をぶっこ抜き、 ジェンティルに肉薄した存在ですからね。当日はもっとオッズが上がるとは思うんですが、それでも一番人気と言うのもなさそうで、 配当の期待値がそれなりに担保されそうです。

相手としては、上位人気当然ありなんですが、ここは穴っぽいところを考えてみたいと言うことでクロフネサプライズ。メンバーの殆どが差しタイプと言う中で数少ない逃げ馬の彼女が内を引いたというのが買い材料です。先週のNHK杯の論述と矛盾するようです が、今回同じ1600mでもコースがBコースに変更され、逃げ馬の台頭が期待できる状況となっており、ここは文字通りのサプライ ズを期待ですな。

単穴として外枠ではありますが、レッドリヴェールと双璧をなす我が心の友フーラブライド。ゴールドアリュール産駒ということで今 回もえらく安く見られてますが、芝で大ブレークした侮りがたい一頭です。

割れに割れたオッズ状況を前提に馬券は手広く行きましょう。具体的には軸の三連複28点。現状では最低でも60倍はつきます。 そろそろ当たりそうな予感がするのですが、さて。



上海馬券王



○今日の結果

<ヴィクトリアマイル> @ヴィルシーナ Aメイショウマンボ Bストレイトガール




○かんべえのつぶやき

――今日のレースは「東洋経済オンライン」で、
「いざメイショウマンボで勝負!」と宣言していたのであります。で、Cの単勝と、後は馬連で流したのでありますが、運よくMに引っかかってくれました。パチパチパチ。いえね、ワシはディープ産駒はあんまり買わないんですが、このヴィルシーナは例外なんです。ジェンティルドンナに負け続けていたのが何か不憫で・・・。

――それにしてもこの春の府中は、とにかく先行が有利でありますね。これは来週のオークス、再来週のダービー、そのまた次の安田記念でも、注意しなければなりますまい。追い込み馬は不利であります。うーん、しかしこれだけ府中のG1が続くというのは、ちょっと問題があるような・・・・。


――今日の久々の面接ネタはとっても受けました。馬券王先生、また来週もよろしくお願いします。





5月10日(日) NHKマイル

ううううううう、キズナが。。。

直線全然伸びきらずの4着と、やはりこいつはガンダムじゃなくてジムなのかと思ったのですが、なんとレース中に骨折していたと言うことで、それは それでやりきれないことこの上ないのであります。負けたエクスキューズのあるキズナとしては面目を保ったと言うことでそれでいいのかもしれません が、再度「天春一番人気の呪い」と言うのを味あわされるこちらとしてはたまったものではない。いや、こういう事態に備えて馬券の購入金額は少なめ に抑えてはいたんですが、それでもやはり鬱な感情が立ち上ってくるのを禁じ得ないではないか。もうこんなレースはG1競争とは認定しません。二度 と馬券なんか買うものか。

嗚呼駄目です。もう愚痴しか出ません。よって今週は投げやりな気分がほとばしる予想となることをお許しいただきたく。

2014年 5月11日(日) 2回東京6日目 18頭 [15:40発走]
【11R】  第19回NHKマイルカップ
3歳・オープン・G1(定量)(牡・牝)(国際)(指定) 芝1600m (A)

馬名 性齢 替 騎手 斤量 単勝 調教師
1 1   キングズオブザサン 牡3 *蛯名正義 57 49.2 (栗)荒川義之
1 2 タガノブルグ 牡3 *三浦皇成 57 74.6 (栗)鮫島一歩
2 3   ダンツキャンサー 牝3 藤田伸二 55 127.9 (栗)谷潔
2 4 ロサギガンティア 牡3 柴田善臣 57 8.1 (美)藤沢和雄
3 5 ショウナンアチーヴ 牡3 *戸崎圭太 57 9.7 (美)国枝栄
3 6   ベルルミエール 牝3 川島信二 55 39.3 (栗)高橋亮
4 7   ホウライアキコ 牝3 和田竜二 55 15.6 (栗)南井克巳
4 8 サトノルパン 牡3 *武豊 57 9.6 (栗)村山明
5 9 アトム 牡3 *川田将雅 57 14.5 (栗)池江泰寿
5 10 ミッキーアイル 牡3 浜中俊 57 2.1 (栗)音無秀孝
6 11 カラダレジェンド 牡3 田辺裕信 57 43.2 (美)尾形和幸
6 12 ショウナンワダチ 牡3 北村宏司 57 17.1 (美)大竹正博
7 13   アルマエルナト 牡3 *吉田豊 57 44.1 (美)伊藤大士
7 14 ウインフェニックス 牡3 石橋脩 57 40.8 (美)奥平雅士
7 15   アドマイヤビジン 牝3 四位洋文 55 56.7 (栗)梅田智之
8 16 $エイシンブルズアイ 牡3 *福永祐一 57 15.9 (栗)野中賢二
8 17   マイネルディアベル 牡3 *ウィリア 57 63.1 (美)大和田成
8 18   ピークトラム 牡3 横山典弘 57 67.7 (栗)橋口弘次


抜けた実績の持ち主が一番人気の逃げ馬ミッキーアイルのみで、後はドングリの背比べみたいなメンバー構成での一戦。必然的に彼に軸の資格ありや否 やというのが最大のポイントとなります。

5戦してデビューが二着、それ以降4連勝と実績面では申し分ないのですが、問題は今回のメンバーとの対戦が驚くほど少なく力関係の把握が難しいと 言うことで、ここは先週に引き続きこのレースの過去10年のトレンドを参考にしたいと思います。

年度
馬名 騎手 馬番 人気 着順 馬場 タイム 通過順 上り3F 単勝配当 馬連 3連単
13年 マイネルホウオウ 柴田大知 8 10 1327    16-14 33.7 3430 21890 1235600

インパルスヒーロー 田中勝春 17 6 1327    12-10 33.9 (14.2)


フラムドグロワール 横山典弘 12 8 1328    03-04 34.6 (29.6)  
12年 カレンブラックヒル 秋山真一 5 1 1345    01-01 34.6 370 1480 262580

アルフレード ウィリア 17 3 1351    05-04 34.9 (7.4)


クラレント 小牧太 12 15 1351    11-10 34.4 (64.7)  
11年 グランプリボス ウィリア 13 1 1322    06-05 34.0 460 1170 7920

コティリオン 小牧太 17 2 1324    18-16 33.4 (4.8)


リアルインパクト 内田博幸 1 4 1325    09-09 34.2 (6.1)  
10年 ダノンシャンティ 安藤勝己 13 1 1314    16-16 33.5 260 2040 17180

ダイワバーバリアン 蛯名正義 1 5 1316    07-05 34.5 (20.1)


リルダヴァル 福永祐一 3 3 1318    07-08 34.4 (6.0)  
09年 ジョーカプチーノ 藤岡康太 3 10 1324    02-02 34.7 3980 14180 2381660

レッドスパーダ 横山典弘 13 5 1327    04-04 33.7 (9.7)


グランプリエンゼル 内田博幸 10 13 1330    03-03 34.1 (68.9)  
08年 ディープスカイ 四位洋文 9 1 1342    16-11 33.9 430 1980 116880

ブラックシェル 後藤浩輝 5 3 1345    12-05 34.6 (9.2)


$ダノンゴーゴー 藤岡佑介 14 14 1348    18-16 34.2 (32.0)  
07年 ピンクカメオ 内田博幸 14 17 1343    13-14 34.9 7600 30800 9739870

ローレルゲレイロ 藤田伸二 10 1 1344    04-03 35.6 (5.5)


ムラマサノヨートー 小林淳一 18 18 1345    13-14 35.1 (136.6)  
06年 ロジック 武豊 6 3 1332    11-10 35.0 870 6110 201600

ファイングレイン 横山典弘 2 9 1332    03-04 35.5 (25.9)


$キンシャサノキセキ 安藤勝己 15 6 1334    09-08 35.3 (14.8)  
05年 ラインクラフト 福永祐一 12 2 1336    04-04 33.6 390 4890 63150

デアリングハート 後藤浩輝 13 10 1339    06-04 33.8 (36.6)


アイルラヴァゲイン 横山典弘 4 4 1340    07-07 33.7 (7.7)  
04年 キングカメハメハ 安藤勝己 13 1 1325    09-09 34.0 360 1340  

コスモサンビーム 四位洋文 1 4 1333    09-09 34.7 (6.8)
 

メイショウボーラー 福永祐一 6 3 1336    03-03 35.4 (5.0)    

集計期間:2004. 5. 9 〜 2013. 5. 5

ここから言えるのは、

@通算成績が5−1−0−4と1番人気の信頼度はかなり高い。少なくとも天皇賞春よりは、よっぽど買える。

A但し、二桁人気の超人気薄も頻繁に穴を開け、結果三連単で7桁の高配当馬券多し。

B脚質は差し・追い込み優位

Cこれに反し逃げ馬は12年のカレンブラックヒルを除けば壊滅状態でリスクは極めて高い。

D枠順は最内、もしくは外目が優位。真ん中は不利。

以上から逃げ馬で、どまん中の枠を引いたミッキーアイルは、一番人気とはいえ過信禁物と考え、評価を下げてみたいです。ここまでの実績から彼がカ レンブラックヒル級である可能性も高いのですが、それでも単勝2.1倍の圧倒的人気に見合うかというと、これは大変危険なわけですな。

と、言うわけで軸は末の鋭いところから考えてみたい。今回のメンバーで上がり3F33秒台の末脚をコンスタントに繰りだしてるのは、ショウナンワダチとタガノブルグのみなのですが、後者は1400m以下で実績を積み上げてきたリスクがあるため、ここはショウナンワダチ一点となるわけです。 府中の1600mで2勝もしているコース適性がありながら現在8番人気の単勝17倍はお買い得です。何でこんなに人気がないのでありましょうか。

馬券は◎→○▲☆注→その他の三連複フォーメイション30点。こんなに買っても殆どが万馬券でガミはなし。狙う価値は十分です。



上海馬券王



○今日の結果

<NHKマイル> @ミッキーアイル Aタガノブルグ Bキングズオブザサン




○かんべえのつぶやき

――本日は残念ながら上海にて、レース結果を確認したところであります。先頭から6頭目までが「クビ差、ハナ差」で並ぶという激戦。でも、勝ったのは先行した本命馬、ミッキーアイルでありました。単勝190円の堂々の勝利でありました。

――ところが2着と3着は17番人気と12番人気が来て、3連単は大きくつきました。今日、競馬場に行っていたら、きっとロサギガンティアやショウナンアチーヴから買って、玉砕していただろうなあ。ということで、休むも競馬の一日であります。


――来週は同じ府中、同じマイル戦。ヴィクトリアマイルです。昔から相性のいいレースでありますから、これは出張などしないで迎え撃ちたいと思います。馬券王先生、がんばりましょう。





5月4日(日)春の天皇賞

えー、今回枕を省略してこれを見てもらいたい訳なのであります。

天皇賞(春)慟哭の系譜

年度

馬名

性齢

騎手

人気

着順

馬場

走破タイム

通過順

上り3F

単勝配当

馬連

3連複

3連単

13 フェノーメノ 4 蛯名正義

2

3142

 07-03-02

36.2

620

3190

21880

111830

  トーセンラー 5 武豊

3

3144

 09-06-02

36.4

(13.6)

     
  $レッドカドー 7 モッセ

6

3147

 11-10-04

36.5

(29.4)

     
12 ビートブラック 5 石橋脩

14

3138

 02-01-01

36.5

15960

61570

97140

1452520

  トーセンジョーダン 6 岩田康誠

3

3145

 07-07-05

34.0

(10.2)

     
  ウインバリアシオン 4 武豊

2

3148

 12-12-12

33.5

(9.8)

     
11 ヒルノダムール 4 藤田伸二

7

3206

 08-07-06

35.3

1690

6810

25530

189840

  エイシンフラッシュ 4 内田博幸

3

3207

 10-10-08

35.2

(7.1)

6810

   
  ナムラクレセント 6 和田竜二

5

3209

 10-01-01

36.3

(11.3)

     
10 ジャガーメイル 6 ウィリア

2

3157

 08-07-05

33.7

590

2320

208890

911660

  マイネルキッツ 7 松岡正海

4

3158

 02-02-01

34.2

(8.5)

2320

   
  メイショウドンタク 4 武幸四郎

16

3166

 06-03-02

34.9

(113.8)

     
09 マイネルキッツ 6 松岡正海

12

3144

 10-04-04

34.9

4650

10200

32390

221080

  アルナスライン 5 蛯名正義

4

3144

 06-07-04

34.8

(7.5)

10200

   
  ドリームジャーニー 5 池添謙一

5

3147

 12-11-07

34.9

(8.6)

     
08 アドマイヤジュピタ 5 岩田康誠

3

3151

 11-10-05

34.7

580

2000

1880

13500

  メイショウサムソン 5 武豊

2

3151

 09-06-03

34.9

(4.8)

     
  アサクサキングス 4 四位洋文

1

3155

 04-02-02

35.5

(3.6)

     
07 メイショウサムソン 4 石橋守

2

3141

 09-06-02

34.7

450

20750

44540

306390

  エリモエクスパイア 4 福永祐一

11

3141

 07-06-04

34.6

(49.3)

     
  トウカイトリック 5 池添謙一

4

3141

 06-06-10

34.4

(9.2)

     
06 ディープインパクト 4 武豊

1

3134

 14-04-01

33.5

110

380

2840

4320

  リンカーン 6 横山典弘

2

3140

 05-04-02

33.7

(14.4)

     
  ストラタジェム 5 ボス

8

3148

 15-10-05

34.3

(58.3)

     
05 スズカマンボ 4 安藤勝己

13

3165

 11-10-08

34.1

3510

85020

225950

1939420

  ビッグゴールド 7 和田竜二

14

3167

 02-02-01

34.9

(45.5)

     
  アイポッパー 5 藤田伸二

4

3167

 10-09-06

34.5

(7.9)

     
04 イングランディーレ 5 横山典弘

10

3184

 01-01-01

36.1

7100

36680

211160

 
  ゼンノロブロイ 4 オリヴァ

4

3195

 05-04-04

35.1

(7.7)

     
  シルクフェイマス 5 四位洋文

5

3198

 03-02-02

35.6

(14.1)

     

集計期間:2004. 5. 2 2013. 4.28


うううう、一体何なのでしょう、このカオスな結末の数々は。単勝4桁配当は当たり前、三連単に至っては導入後9年の歴史で6桁配当以上が7回、内2回が阿鼻叫喚の7桁配当と、これではまるで宝くじではないですか。これに比べれば最近世界を騒がすウクライナなんて平和そのものに見えてしまう 荒みきった風景に私は涙が止まらないのであります。

思い起こせばこの十年、本レースを以て鬱が発症している気がします。だってそうでしょう、普通の人が家族サービスや恋愛を謳歌するために遠出をし ているゴールデンウイークのど真ん中に、あろう事か自宅に引きこもり、馬券を買うという人間失格な行為に及んだ結果が上記結末な訳です。こんな仕打ちを受けて心身健やかに過ごせる人間などいるわけないではないですか。はっきり言ってトラウマなのです。廃人同様の状態で秋口まで過ごすことになるのです。五月病とはこのことなのです。

ああ、今見返しても鬱がぶり返す。大体なんですか、ビートブラックとか、ヒルノダムールとか、マイネルキッツとかスズカマンボとかイングランディーレとか。こんな二桁人気の箸にも棒にも引っかからない馬が馬券に絡むだけならまだしも勝つまであるなんて、後付で考えても未だに勝因が分か りません。こういった馬に台頭を許すのは、これひとえに一番人気馬が不甲斐ないからなのです。過去10年、のべ30頭の馬が馬券に絡みながら、そ のうち一番人気の馬が入っているのはわずか2頭、しかも成績が1−0−1−8と悪魔も落涙する悲惨な状況とは、これは一体どういう事なのでしょ う。

そりゃ距離3200mと言う現在のレース体系の中で浮きに浮いたこのレース、エース級が出走回避する中で押し出される様に一番人気となった馬が勝手にこけるという事例も沢山あります(11年のトゥザグローリーとか10年のフォゲッタブルとか07年のアイボッパーとか04・05年のリンカーンとか)。でもね、去年のゴールドシップ(涙の5着)とか一昨年のオルフェーヴル(号泣の11着)みたいに誰もがこいつ以外考えられないと鉄板認定した一番人気までが見る影もなく惨敗するのを見ると、これは超自然な力が働いているとしか思えないのだ。

「万事頼むべからず。何も信頼できないこんなレースは買ってはならない。連休なんだから競馬はやめて外へ出よう。」理性の声がこう告げます。おそ らくはそれが正しい選択なのでしょうが、だが断る!いくら換骨奪胎、有名無実化が著しい天皇賞春とはいえ、この私がG1競争を買わないなんて事はあり得ないのだ。人間敗色濃厚な勝負も受けてた立たねばならない時があるのです。これは断じて業深い馬券親父の言い訳などではない。G1の度にこ ういう駄文を書いている者の、人としての責任なのです。と言うわけで、やりますよう、私は!


2014年 5 4() 3回京都4日目 18頭 [15:40発走]
【11R】 149回天皇賞(春)
4歳以上・オープン・G1(定量)(国際)(指定) 3200m・外 (C)

印(表)

印(裏)

馬名

性齢

替 騎手

斤量

単勝

調教師

1

1

 

 

アスカクリチャン 7 *秋山真一

58

152.9

()須貝尚介

1

2

アドマイヤフライト 5 *福永祐一

58

71.1

()橋田満

2

3

 

サトノノブレス 4 浜中俊

58

32.5

()池江泰寿

B2

4

 

 

サイレントメロディ 7 *池添謙一

58

156.1

()国枝栄

3

5

 

$レッドカドー 8 モッセ

58

60.2

[]ダンロッ

3

6

ホッコーブレーヴ 6 田辺裕信

58

89.0

()松永康利

4

7

 

フェノーメノ 5 蛯名正義

58

13.9

()戸田博文

B4

8

ゴールドシップ 5 *ウィリア

58

5.1

()須貝尚介

5

9

 

 

タニノエポレット 7 *和田竜二

58

132.1

()村山明

5

10

 

 

フェイムゲーム 4 北村宏司

58

53.4

()宗像義忠

6

11

 

 

ラストインパクト 4 川田将雅

58

45.6

()松田博資

6

12

ウインバリアシオン 6 *シュタル

58

5.5

()松永昌博

B7

13

 

 

オーシャンブルー 6 *藤田伸二

58

140.9

()池江泰寿

7

14

キズナ 4 武豊

58

1.7

()佐々木晶

7

15

アドマイヤラクティ 6 四位洋文

58

74.6

()梅田智之

B8

16

 

 

ジャガーメイル 10 石橋脩

58

244.8

()堀宣行

8

17

 

 

ヒットザターゲット 6 *北村友一

58

141.9

()加藤敬二

8

18

 

デスペラード 6 横山典弘

58

24.4

()安達昭夫



今年はジャスタウエイ、エピファネイアが回避したものの、中長距離界の有力どころが勢揃いのクオリティ高いメンバー構成となりました。特に上位人気三頭は相当強力で、これだけそろえば今年くらいは堅く収まってくれそうな気もするのですが。。。。

最大のポイントは、三強の中でも圧倒的人気を背負ったキズナにディープインパクト後継者の資格ありや否やと言うことですな。ディープは上述の表を見て分かるように、大荒れ続きの天皇賞で唯一人気を裏切らなかった存在であり、人気を裏切らないどころかレコード決着でここを圧勝した大スターなわけです。偉いですねえ。ヨーロッパの馬場に向かないと言うだけで小幡先生からはえらく毛嫌いされてますし、正直私も好きなタイプではないのです が、それでも人の信託にきちんと答え続けた彼の偉大さは素直に認めたいと思います。で、そんな父ディープに走り方とかプレゼンスがクリソツなキズナが、06年の再現をやってくれるんじゃないかと言う期待が否が応にも高まってしまう訳なんですが、どうなんでしょう。

私はその可能性は高いと思います。京都でのレースはどれも圧勝と圧倒的なコース適性があるのは、やはりディープの子ですな。京都じゃ醜態さらすことが多いゴールドシップや京都で勝ったことがないウインバリアシオンに比べ軸の資格は圧倒的に高いと考えます。堅く収まるという前提付では彼の頭は動かないのではないかと。

で、問題はキズナが量産型ディープであった場合どうなのかと言うこと。ガンダムではなくジムですな。具体的には、上記表の「通過順」を見れば分かるように、このレースはどんなに後ろでレースを進めても直線入り口に入る頃には前方に位置していないと大変つらいレースなのですが、これまで殿一気しかやってこなかった彼にそう言うまくれる器用さがあるかあるかと言う不安があります。同じく殿一気が身上の父ディープだってこのレースの時は 直線入り口でトップに躍り出る器用さを有していたのですが、彼がガンダムではなくジムであった場合、天皇賞春における一番人気の呪いがまた今年も 繰り返されることになりかねません。

そう言うときに対応した馬券として考えたのが、上記出馬表の「印(裏)」であります。(表)が来ないときは何でもありなんで手広い買い方となります。裏本命に抜擢するのはアドマイヤフライト。
@京都巧者(2−2−1−0)、A内枠巧者(0−2−1−0)、B先行馬と過去このレースで穴を開けてきた馬のパターンをすべて備えているのは彼 だけで、それに加え騎手が福永となれば、これは心躍ります。まぁ、勝つには一枚足りない気がしますが、それでも例年のパターンで言えば勝つまで あっても不思議じゃない。こんな馬を指名するのは私だけかと思っていたら、なんと一昨年ビートブラックでWIN5を1000万円的中させた須田鷹 雄がご推薦というのも心強いですな。

馬券は表馬券として◎→○▲←→その他の三連単14点に、裏馬券として◎→○▲☆→その他の三連複21点を加えた35点。

まぁ、人の責任として馬券は買いますが、基本見るレースだと思うし、五月病対策として金額は少額ですな。


月曜以降博物館巡り企画中 上海馬券王



○今日の結果

<春の天皇賞> @フェノーメノ Aウィンバリアシオン Bホッコーブレーヴ




○かんべえのつぶやき

――フェノーメノの馬体重10キロ増を確認した瞬間、「やった!」と思いましたね。あの子のベスト体重は500キロをちょっと切るくらい。でも、久々だった前走の日経賞は488キロで、ちょっと足りなかった。ここへきて10キロ増ということは、ちょうどひと叩きした後でベストの状態になっているということ。自信を持って単勝を、えいやっと勝負!その結果は・・・・わははは、昨日届いた自動車税なぞ、笑って払ってやるぞよ!


――他方、ゴールドシップはパドックを見た瞬間、「今日は来ないな」。あの子はねえ、キリキリしているくらいでちょうど良くって、堂々と歩いているときはやる気がないことが多いんですよ。案の定、ゲートでごたついてしまって今日は後方から。結果として、キズナをマークする形になったので、武豊騎手はさぞかし困ったことでしょう。最後がどうなったのか、ステゴ産駒を買い続けているワシとしては、ちょっと気になります。

――ウィンバリアシオンは、シュタルケ騎手が落馬のために武幸四郎騎手に乗り替わり。どうもここ一番でツキがないですね。でも、2位は立派でした。宝塚記念で勝負ですね。

――さて、馬券王先生、5月病になっている暇はありませんぞ。来週のNHKマイルは大変な難問であります。よろしくお願いいたしまする。






4月19日(日)皐月賞

えー、現在非常に黄昏れているのであります。

「いきなり何だよ」とご不審のあなた、是非聞いていただきたい。私、本日超絶特大の万馬券を鼻差取り逃がしてしまったのであります。

本日の重賞アンタレスS、2番人気ナムラビクターと5番人気トウショウフリーク二頭軸の三連単馬券を28点購入したらこれが見事にワンツーフィ ニッシュと、ここまでは良かったのですが三着に12番人気のグレイスフルリープが逃げ残ったかと思った瞬間、圧倒的一番人気のニホンピロアワーズが最後鼻差差し込んでしまうと言う迷惑この上ない蛮行に及び、一挙に馬券が安くなってしまったのであります。トウショウフリークが残っていれば 3600倍の爆弾が炸裂していたし、1・2着が逆なら5600倍の波動砲だったのです。ああそれなのに、それなのに。

そりゃ競馬で「タラレバ」を言ってもみっともない限りだというのはよく分かっているし、安くなったと言っても配当は万馬券で、ここは素直に喜ぶべ きだというのも重々承知してもいるのですが、それにしても何なのだろう、このぬぐいがたい敗北感というのは。勝って負けを感じるなんて経験は生まれて初めてなのですが、73万円の配当に一瞬心ときめいたのに結果は3万ちょっとですからねえ。ああ、逃がした魚の大きさに愚痴が止まらない。 はっきり言って鬱です。明日はかんべえ師匠に誘われて急遽中山遠征となったのですが、こんなんじゃ先が思いやられるねえ。。。


2014年 420() 3回中山8日目 18頭 [15:40発走]
【11R】 74回皐月賞
3歳・オープン・G1(定量)(牡・牝)(国際)(指定) 2000m (B)

馬名

性齢

替 騎手

斤量

単勝

調教師

1

1

ワンアンドオンリー 3 横山典弘

57

7.4

()橋口弘次

1

2

イスラボニータ 3 蛯名正義

57

4.9

()栗田博憲

2

3

クラリティシチー 3 内田博幸

57

36.2

()上原博之

2

4

 

クリノカンパニー 3 *江田照男

57

187.0

()荒川義之

3

5

 

アデイインザライフ 3 *田辺裕信

57

39.4

()鈴木康弘

3

6

アドマイヤデウス 3 岩田康誠

57

20.3

()橋田満

4

7

トーセンスターダム 3 武豊

57

5.5

()池江泰寿

4

8

 

ステファノス 3 *後藤浩輝

57

79.8

()藤原英昭

5

9

 

スズカデヴィアス 3 *シュタル

57

62.7

()橋田満

5

10

 

ベルキャニオン 3 福永祐一

57

50.3

()堀宣行

6

11

ロサギガンティア 3 *柴田善臣

57

9.1

()藤沢和雄

6

12

 

タガノグランパ 3 *石橋脩

57

102.8

()松田博資

7

13

 

キングズオブザサン 3 *浜中俊

57

47.8

()荒川義之

7

14

バウンスシャッセ 3 北村宏司

55

46.0

()藤沢和雄

7

15

 

コウエイワンマン 3 *松岡正海

57

268.4

()川村禎彦

8

16

$アジアエクスプレス 3 戸崎圭太

57

6.4

()手塚貴久

8

17

トゥザワールド 3 川田将雅

57

4.5

()池江泰寿

8

18

ウインフルブルーム 3 柴田大知

57

27.7

()宮本博


牡馬クラシック第一弾であるところの皐月賞なんですが、牝馬の力関係が明確すぎるくらい明確なのに反しこちらはカオスであります。なにせ、星の回 し合いをやったんじゃないかってくらいステップレース、トライアルレースの実績が分散してまして力関係もよくわからないメンバーの大集合、出走馬 全部にチャンスありで、どんな低人気が馬券に絡んでも大きな驚きはない難解なレースとなってしまいました。せめて「こいつと心中」と決めていたバ ンドワゴンが出てくれていたらもう少しメリハリのある予想になったのですが、彼は脚部不安で回避になっちゃったし、ううううう、二重に鬱です。

と言うわけで正直自信がない、自信がないなら好きな馬から買うしかないのにこれも回避と踏んだり蹴ったりの状況なんですが、結局コース適性を手が かりに馬券を考えてみたいと思います。もともと中山コースは相当特殊な形状で、この適性は大変重要なポイントであったのですが、これが最近の改修工事でますます拍車がかかった感じ。ま、ここら辺の詳細は現人神の小幡先生が久しぶりに力の入った解説を書いていてくれてますので、突発性鬱を発症した私の与太話何かよりはこちらを見て欲しいんですが、要約する と京都・府中の高速馬場を得意とする馬には勝てないコースとなっているわけだ。

かくして中山、特に年明け以降の中山の実績を重視すると上記の印となるわけです。え、印が多いって?まぁ、先述したとおりカオスなメンバー構成で すからな。人気も割れに割れているわけで、上位人気が絡んでも結構配当つきます。はっきり言って「当たれば必ず儲かる」レースですので手広く行く べきでしょう。

◎はアジアエクスプレス。小幡先生とかぶるだろうなと思っていたら、やっぱりかぶってしまいました。去年の二歳チャンピオンが4番人気とは随分低 く見られた物ですが、これは大外引いたことと前走のスプリングSで二着に敗れたこと、そして何より「所詮はダート馬」と言うある種の差別感情が背景にあるのではないかと思います。でもねえ、ダートでも芝でも走るというのは今の中山じゃこれはむしろ買い材料なんじゃないでしょうか。負けたとは言えスプリングSの内容は結構見所がありましたし、休み明けであれくらいやれれば今回は期待十分です。問題は追い出してからトップスピードに乗るまで時間のかかるこの馬が大外引いたことで、勝つには騎手の技量も要求されるところ。まぁ、◎は三着以内有望という意味での印であります。

○はエリートレースであるラジオNIKKEI賞の覇者にして弥生賞の二着馬ワンアンドオンリー。坂のあるコースで実績を上げた馬が最内引いたことが買い材料ですな。

最も権威のあるトライアルレース弥生賞を勝ち中山適性を証明したトゥザワールドも当然有力ですが、大外引いて一番人気と言うのが、お買い得感の観 点からワンアンドオンリーに劣ると考えこちらは▲です。

府中でしか実績がないのに二番人気しているイスラボニータ、京都でしか実績がないのに三番人気しているトーセンスターダムは危険な人気馬の典型であり評価を落とします。但し中山が未経験であること=適性がないと断ずることも現時点ではかなり乱暴な話で小幡先生のように無印にする勇気は私にはありません。先ほど言ったように手広く買っても儲かるオッズ構成になっているので連下には残したいですな。

この他ではヒモ荒れ期待で低人気馬からセレクト。以下に挙げるのは人気はないけど勝つまであり得る存在と考えます。

・重賞勝ちがないと言うだけで低人気だけど坂のあるコースの適性が相当高そうなアドマイヤデウス。
・スプリングSでアジアエクスプレスを破ったロサギガンティア。
・牝馬戦とはいえ中山での重賞勝ちあるバウンスシャッセ。二番人気イスラボニータが新潟二歳Sでハープスターにボコボコにされている事を考えると 今年の牝馬は侮りがたいのであります。
・これまで馬券の対象を外したことが一度もないという抜群の安定度を誇りながら、ぜっんぜん人気のないクラリティーシチーとウインフルブルーム。 こういう乱戦模様になると、やって来るのは得てしてこういうタイプであることが多いので要注目。ま、さすがにこの二頭は勝つにはちょっと遠いだろうけど、3着は有力だと思いますぞ。

馬券は◎→○▲☆→△注の三連複フォーメイション21点。見栄張って買い目を絞ると外れるレースじゃないかと思いますんで、これくらいは必要かと。先ほど申し上げたとおり、どの組み合わせも結構つきます。


上海愚痴たらたら王



○今日の結果

<皐月賞> @イスラボニータ Aトゥザワールド Bウィンフルブルーム




○かんべえのつぶやき

――皐月賞を中山の現場で最後に見たのはいつのことだったか。毎年、町内会の総会と重なるので、めったに見られないんですよね。今年は久しぶりにG1レースの熱気を体験することができました。ごく自然にレースとともに歓声が上がります。あれはいいものですなあ。


――でも馬券の方は散々でした。なにしろイスラボニータとトーセンスターダムを最初に切っちゃいましたから。アジアエクスプレスは、やっぱりマイル路線に行くべきでしょうねえ。一方で、3位に逃げ残ったウィンフルブルームはなかなかの強さですな。ダービーでは人気になるかもしれません。

――今日で中山開催はしばしのお別れであります。今宵は上海馬券王先生とともに惨敗し、それからいつもの焼肉「くらちゃん」でたらふく肉を食いました。勝って不幸もあれば、負けて幸せもある。いざさらば、中山開催よ。





4月12日(日)桜花賞

えー、先週ジェフ・ベックのコンサートに行ってきまして、その時の感動の余韻が未だ収まらない状態なのであります。

え、「ジェフ・ベックって誰だ」ですって?きいいいいいいっ、これだからパンピーは!よろしいですか、ジェフ・ベック先生というのはですな、人類 史上最強・最高のロックギタリストなのでありますよ。この人がどれ位凄いかというのを例えばフィギュアスケートに例えるとですな、5回転ジャンプ を飛べる世界で唯一のスケーターということになるのです。実際のフィギュアの世界では5回転はおろか4回転半ジャンプも成功させた人はいないのですが、それでもこの人だけは飛ぶのです。しかも軽々と。ナンバー2に圧倒的差をつける唯一無比にして孤高の存在。それがベック先生なのです。

え、「エリック・クラプトンという人がいるのにジェフベックをナンバーワン認定するのは容認できない!」ですって?きいいいいいいっ!そういうク レームも一切却下です。確かにクラプトンも超凄腕のギタリストですし、それに加えて歌は上手い、顔はイケメン、着こなしのセンスは抜群と、羨まし くもけしからんオプションを沢山持っているので、世間一般の知名度は圧倒的にこちらが上なのですが、ことエレキギターという領域に限定するとベック先生が圧倒的上位にあることは疑いようのない事実なのであります。

もちろん流儀の違いというのはあります。クラプトンは5回転を跳ぼうと思ったら跳べそうなんだけど、そういうのを跳ぶ必然性を感じていない節があ る。「名工は少し鈍き刀を使ふ」と言うか、青筋立てて難度の高いジャンプに挑むよりも80%の力で完全無欠な美しい4回転を跳ぶ方に美学を感じて いるみたいなんですな。若い頃から年寄りじみたところのある人だったけど、まぁ、要は「大人」なんです。これに引き替えベック先生は中島敦「名人 伝」の主人公・紀昌、黒澤明「七人の侍」の久蔵もしくは「椿三十郎」の室戸半兵衛をそのまま実体化させたような人な訳で、求道者にして武芸者、己を高めること以外全く興味がない「抜き身の刀」なのであります。

黒澤明の世界では、「抜き身の刀」より「鞘に収まった刀」が偉いと言うことになるんですが、ベック先生に限ってはこの限りではありません。なにせ、この人は芸歴50年を超える超ベテランであるにもかかわらず、未だに血気盛んというか、抜き身であることを通しているのです。「名人伝」の主 人公も最後は仙人化しちゃったし、どんなにとんがった人でも長くやってるうちに円熟と言う名の老化現象が始まるものですが、この人にはそれが一切 ない。今年70歳だというのに、その音は丸くなるどころかますます尖っているのです。室戸半兵衛を50年も続けるなんて普通出来ますか。こんな人は他にはいないのです。

この人のギターを聞き続けて40年。ようやく直にその音を聞くことが出来ました。あのような高難度のフレーズの数々をステージでいとも容易に弾き こなしてしまう、やっぱり凄い人ですベック先生は。人間が神の領域にここまで迫れるのだと言うことをまざまざと見させていただきました。かつてこ ういう領域に到達した人としてジミ・ヘンドリクスと言う大天才がいたのですが、彼はあまりに巨大な才能に喰い殺される形で早世してしまった(小林秀雄における「モオツアルト」的展開ですな)。ジミヘンが神もしくは悪魔としてこれを成し遂げたのに対しベック先生は、人として50年の研鑽と修練の果てこれを成し遂げた。そういう人と同じスペースを共有することが出来て私は大感動なのであります。嬉しい!生きてて良かった。

と、言うわけで、その感動をベック先生を知らない人にも共有してもらいたい。いや、コンサートは素晴らしかったし、お客さんも追加公演が決まるく らい集まったしで、それはそれで大変結構なんですが、なんと客の90%が40代半ば過ぎという、後期高齢者大集合の養老院状態だったわけで、若い 人は本当に皆無。こんなロックコンサートは初めて見たわい。そりゃ演ってる本人が70歳だし、他ならぬ私が50過ぎだしで、とやかく言うのも気が引けるのだが、先生の音楽は爺どもの専有物とするには、あまりにももったいないと思うぞ。とにかく聞きなさい、ジェフベックを。CDとして 「BLOW BY BLOW」以降の作品はどれも素晴らしいのだけれど、やはりそのすごさを実感できると言う意味ではライヴ映像でしょうと言うことで、お勧めはこれ。

Performing This Week: Live at Ronnie Scott's Jazz [Blu-ray] [Import] (2009)
http://www.amazon.co.jp/Performing-This-Week-Ronnie-Blu-ray/dp/B001NP8PRG/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1397309517&sr=8-1&keywords=performing+this+week+live+at+ronnie+scott%27s+jazz

日本盤は高いけどアマゾンのインポートだと通常のDVDが1000円、ブルーレイなら1800円で買えます。この手の音源としては目茶苦茶音質が良いという意味でブルーレイ推奨。アンコールでクラプトンが飛び入り参加するという嬉しいおまけまでついてお買い得感は異常に高いので興味のある方は是非!以上宣教師モードでお伝えしました。



2014年 413() 2回阪神6日目 18頭 [15:40発走]
【11R】 74回桜花賞
3歳・オープン・G1(定量)()(国際)(指定) 1600m・外 (B)

馬名

性齢

替 騎手

斤量

単勝

調教師

1

1

カウニスクッカ 3 *松田大作

55

155.4

()尾形和幸

1

2

 

ニシノミチシルベ 3 *シュタル

55

95.4

()手塚貴久

2

3

 

コーリンベリー 3 *藤田伸二

55

124.6

()柴田政見

2

4

 

ペイシャフェリス 3 川島信二

55

100.1

()高市圭二

3

5

 

モズハツコイ 3 *浜中俊

55

173.9

()牧田和弥

3

6

 

レーヴデトワール 3 *福永祐一

55

46.2

()松田博資

4

7

 

ニホンピロアンバー 3 秋山真一

55

132.3

()田所秀孝

4

8

 

シャイニーガール 3 幸英明

55

145.1

()湯窪幸雄

5

9

フォーエバーモア 3 蛯名正義

55

12.8

()鹿戸雄一

5

10

ヌーヴォレコルト 3 岩田康誠

55

32.4

()斎藤誠

6

11

 

フクノドリーム 3 *横山和生

55

205.3

()杉浦宏昭

6

12

レッドリヴェール 3 戸崎圭太

55

7.4

()須貝尚介

7

13

 

アドマイヤビジン 3 四位洋文

55

59.6

()梅田智之

7

14

 

マーブルカテドラル 3 田辺裕信

55

64.0

()上原博之

7

15

 

ホウライアキコ 3 和田竜二

55

32.9

()南井克巳

8

16

 

リラヴァティ 3 松山弘平

55

91.5

()石坂正

8

17

 

ベルカント 3 武豊

55

19.3

()角田晃一

8

18

ハープスター 3 川田将雅

55

1.3

()松田博資


と、言うわけで早いものでクラシック第一弾桜花賞なのであります。

ジェフベックという本物中の本物を見た後だと、舌が肥えるというか競馬の方もやたら物の見方が厳しくなるのですが、今回の出走メンバーにも本物認定が相当なのが三頭います。具体的にはハープスター、レッドリヴェール、フォーエバーモアというジュベナイルの上位三頭ですな。

ジュベナイルでは、この三頭とその他というののレベル差は相当な開きがあり、年あけて開催されたトライアルレースを見てもこの差が縮まるどころか拡大している感じだし、新興勢力の台頭というのも全く認められないしで、大人しくこの三頭だけを買っていれば間違いない気がします。問題はこの優先順位ですな。

まずは圧倒的一番人気のハープスター。トライアルとして最も権威のあるチューリップ賞を本調子ではないと言われながら圧勝。他の馬を子供扱いしたことからこの人気も仕方のないところです。18頭だての大外というのは吉とも凶ともなり得るのですが、まぁこのくらいの馬になると関係ないでしょ う。但し問題は「三強」の他の二頭との比較では力差はそれほどないと思われるのにオッズにやたら差が付いていること。言葉を換えて言えばお買い得感に目茶苦茶乏しいわけで、強いのは承知でここは評価をに下げます。

次、二番人気にしてジュベナイルの覇者レッドリヴェール。ジュベナイルでは私に大万馬券をもたらしてくれた恩人にして、マイネサマンサ以来久しぶ りの心の友なわけで、今回も期待しているのですが、実は三強中一番リスクがあるのがこの馬でもあります。小さな馬格が示唆するように無理使いが出来ないと言うことなのでしょう、今年はこれがぶっつけ本番。まぁジュベナイルもそうだったんですが、成長期の一冬超えて馬体重が全然変わらないというのは成長余力がないと言うことなのか気になります。好きな馬だということと、血統脚質からオークス・秋華賞よりはここが一番有力という期待も 込めてとしますが、うーん、不安だ。それにしても彼女は小さな体と言い、狂おしいほどの愛着を抱かせる所と言い、一抹以上の不安を投げかけると ころと言い、オルフェやゴールドシップ以上にステイゴールドを感じさせる存在ですな。

最後三番人気のフォーエバーモア。いくら三番人気とは言っても上位二頭とはえらく差がある感じでお買い得感ではこれが一番。これまで4戦して3 勝、唯一負けたジュベナイルでハープスター、レッドリヴェールに先着されているとは言ってもタイム差は全然ないし勝つ可能性はそれなり以上にある と思います。ああ、それなのに彼女頭の三連単はHQKで70倍、HKQだとなんと万馬券と、起こりうる可能性に比べあまりの高配当。随分低く見られたものでこれなら彼女頭の馬券も買うべきでしょう。

と、言うわけで取りあえずの順位付けはしましたが、結論は大きな差はなし、どれにも勝機ありとなります。

馬券は上位三頭の三連単ボックス6点を厚めに買いたいと思うのですが、18頭立ての競争故、三強中1頭が脱落するケースも想定し三強以外から三着候補を二頭セレクトした馬券を12点少額で追加してみたい。としては最初フィリーズレビューの勝ち馬ベルカントを三強と勝負付けすんでいないと言う理由から考えていたんですが、よく考えたらこの馬1600mでは相当リスクあるので、代わりにチューリップ賞二着のヌーヴォレコルトを。ハープに子供扱いされたことからえらく人気を落としていますが、三強中一頭が脱落した前提の三着ならありでしょう。もう一頭注目馬認定は、ブービー人気の超人気薄カウニスクッカを。未勝利、500万と同じ坂のある中山で逃げて圧勝している馬が最内引いたことが買い材料。ここまで人気を落として いるのは前走アネモネSで大敗していることが理由でしょうが、これは発走直後に落鉄したというきちんとした言い訳があるわけで、いくらなんでもこれは人気なさ過ぎです。


上海馬券王



○今日の結果

<桜花賞> @ハープスター Aレッドリヴェール Bヌーヴェレコルト




○かんべえのつぶやき

――絵に描いたようなレースでありましたな。2歳女王のレッドリヴェールが抜けて、ハープスターがそれを差し切る。単勝1.2倍は伊達じゃありませんでした。それにしても、フクノドリームが目いっぱい逃げて、あの距離を追いついてしまうのですから、これは精神力も相当なものですな。アッパレであります。


――馬券王先生の予測もアッパレでありました。フォーエバーモアを落として、代わりにヌーヴェレコルトを入れればまんまですものね。あっ、でもこの3連単は安いなあ・・・って当然か。

――本日は町内会の総会と重なったので、競馬は「見」であります。通常の年は皐月賞と重なるのですが、今年は久々にライブで見られますなあ。来週が楽しみであります。





3月30日(日)高松宮杯

え−、前回のフェブラリーSの時に小幡先生にそそのかされて真空管アンプを発注したと書いたのでありますが、いや、これが大当たりだったのであり ます。前にお店で試聴したときはヘッドフォンでの試聴でそれで結構良かったからヘッドフォンアンプとして使おうと思ってたんですが、これがとんで もない。これまで使っていたアンプ(値段倍以上)など足元にも及ばない凄い音でスピーカーをドライヴしよったわけなのであります。いや、のけぞり ました。実売価格7万円、手のひらに乗っかる超小型のアンプがここまでやりますか。

私が使ってきたアンプも決してやくざな代物ではない。G3級の力はあると思っていましたが、今度の奴はG1級であります。そりゃ、オルフェやディープみたいな超一流に比べると足元にも及ばないけど、トウカイトリックとかトゥザグローリーとかみたいなG1常連組くらいの力はあるんじゃな いかと、そんな感じなのです。(本当は小さい体にとんでもないパワーを秘めているという意味でステイゴールドに例えたいのですが、そこまで言うと 異論も出るかもしれません)高級オーディオの市場というのは嗜好品市場の典型で、値段は青天井。高額で売るために物がどんどん大型化・重量化する 傾向があるんですが、これは強烈に痛快なアンチテーゼであります。

しかし。。。。こうなると考えてしまうのです。プリ真空管、パワーデジタルでここまで凄いとなると、パワーも真空管にしたらどんな音がするんだろ う。ああ、買いたい。真空管のパワーアンプが買いたい。

いや、実はこういう妄想を小幡先生に語ったら「そのアンプがそんなに良いのだとしたら、それは真空管とデジタルのバランスを実現した設計者の勝利 なのであり、パワーを真空管に代えて良くなるもんでもないよ。そっちに行くならハイレゾとかネットオーディオの世界を探ったら?」というありがた い忠告をいただいたのですが、これは「てめえ、オーディオなめてんじゃねえ!」というお叱りでもありましょう。

でもねえ、考えてみたらもうちょっとで消費増税じゃないですか。高めの物を買うなら今しかないじゃないですか。宮杯で一発当てたら何か買いたい じゃないですか。消費税率というのは発送基準なんで、3月に発注しても出荷が4月だと8%の税率が適用されるわけで、あきらめかけてたんだけど、 なんと高級オーディオで豊富な品揃えを誇るヨドバシとかビックは3月中の注文はすべて5%で扱うと歌っているではないですか。要は増税分は店が負担すると言っているわけで、こういう商売がまかり通っているというのは日本経済がデフレを払拭していない証左であるのだけれど、一消費者としてこ れはありがたいではないですか。

。。。まぁ、何はともあれすべては宮杯を当ててからでありますな。当たらんことには何も始まらんのです。と、言うわけで今回も物欲まみれで取り組みたいと思うわけなのであります。出でよ、万券!


2014
330() 2回中京6日目 18頭 [15:40発走]
【11R】 44回高松宮記念
4歳以上・オープン・G1(定量)(国際)(指定) 1200m (A)

馬名

性齢

替 騎手

斤量

単勝

調教師

1

1

マジンプロスパー 7 *内田博幸

57

31.4

()中尾秀正

1

2

 

サクラゴスペル 6 *松山弘平

57

66.2

()尾関知人

2

3

サンカルロ 8 吉田豊

57

15.2

()大久保洋

2

4

レッドオーヴァル 4 川田将雅

55

19.2

()安田隆行

3

5

コパノリチャード 4 *M.デム

57

7.6

()宮徹

3

6

 

リアルインパクト 6 戸崎圭太

57

13.6

()堀宣行

B4

7

 

レッドスパーダ 8 *四位洋文

57

63.8

()藤沢和雄

4

8

ガルボ 7 石橋脩

57

50.5

()清水英克

5

9

ストレイトガール 5 岩田康誠

55

2.9

()藤原英昭

5

10

 

シルクフォーチュン 8 *藤岡康太

57

63.6

()藤沢則雄

6

11

 

インプレスウィナー 7 丸田恭介

57

35.5

()宗像義忠

6

12

ハクサンムーン 5 酒井学

57

6.2

()西園正都

7

13

 

アースソニック 5 三浦皇成

57

76.8

()中竹和也

7

14

 

*レディオブオペラ 4 藤田伸二

55

8.1

()白井寿昭

7

15

スマートオリオン 4 横山典弘

57

11.6

()鹿戸雄一

8

16

 

$エーシントップ 4 *武幸四郎

57

46.5

()西園正都

8

17

スノードラゴン 6 大野拓弥

57

23.8

()高木登

8

18

 

マヤノリュウジン 7 *池添謙一

57

42.9

()庄野靖志



巨星ロードカナロアの引退により一挙に戦国モードに突入した観のある日本の短距離路線なわけですが、それを反映して出走も18頭の多頭数、非常に 難解な一戦となっています。

軸として考えるのは8歳の老雄サンカルロ。これを扱いするのは私と辻三蔵くらいかと思ってたんですが、わ、小幡先生ともかぶっちゃった。この限 りでは心強いのですが、なんと清水成駿までがかよ。うーん、この三人が見解一致の時はろくな事が起こらんからなあ、これは不吉じゃ。ああ、真空 管パワーアンプの夢が。。。

とは言え、このサンカルロ、メンバー中、人気と来る可能性との対比で最もお買い得感にあふれた存在です。

@中京1200mは阪神1400mと合わせ最も彼に適したコース。逆に言えばここ以外は箸にも棒にも引っかからないわけで、ここで買わなきゃいつ 買うの、今でしょ!
A今回上位人気、有力どころが逃げ・先行に偏りハイペース必至で差し追い込みの台頭余地十分。その上当日雨予想で馬場が渋ると尚良し。
B走りが年を全く感じさせないくらい若々しい。ラスト200mまで前が壁になってた昨年末の阪神カップ、勝ち馬の作戦ずっぽりはまった前走の阪急杯と展開不向きな状況の中、それぞれ4着、2着と健闘。まぶしいぜ。
Cこれだけ敗因に言い訳が効く状況なのに人気は単勝15倍の7番人気。ああ、おいしい、これはおいしい。

どうです、これだけ買い材料にあふれていたら買わないわけに行かないじゃないですか。ただし、この馬にも死角というか大きな不安材料があります。 それは内枠引いたときの成績が1−0−0−8と全くふるわないこと。唯一の勝ちが6年前の新馬戦の物であることを考えると、これは構造的な問題と 言えましょう。まぁ追い込み一手の馬に包まれるリスクの高い内が良いわけもないのですが、一つには騎手の吉田がへたくそというのもあるんでしょう な。但し今回救いなのは、先述の通りハイペース必至なこのレース、馬群は縦長にばらけそうで、これをさばく難易度が大幅に低くなりそうなこと。勝つには運も必要ですが、馬券に絡む可能性はやはり高いと考えます。

対抗は阪急杯でサンカルロを破ったコパノリチャード、もともとテンの速さには非凡な物があったんですが、展開はまったとは言え阪急杯の強さは本物 で、これは本格化なのかもしれません。フェブラリーに続きドクターコパの馬が勝つなんて事も大いにありなんですが、問題は浜中がドバイに行って乗 り代わりがデムーロというのは格的に申し分ないのですが、乗り代わりが死亡フラグ化しているこの競争で、これがどう出るか。

1番人気ストレイトガール、2番人気ハクサンムーンを差し置いて三番手指名するのは9番人気のスノードラゴン。上位人気二頭が強いのは疑いようも ないのですが、外枠引いた差し追い込み馬、しかもダートからの転向組で市場が半信半疑(より正確には二信八疑)な低人気と言うのがミソ。サンカル ロに期待する事項を実現するのは実はこの馬なのかもしれません。

この他では中京のこのコースでレコード実績のあるマジンプロスパー、桜花賞二着以降試行錯誤の果てにようやくこの路線に定まったレッドオーヴァル には未知の魅力が、八戦連続連対の安定感があり調教も良いスマートオリオン。そして注目馬としてサンカルロが来るときにはつるむことの多いガルボ を。前回3番人気の馬が今回14番人気なんて、いくら何でも人気なさ過ぎでいやでも期待します。

馬券は軸の三連複28点。絞ろうかと思ったけど、多士済々のメンバーで絞りづらいし、そもそも前回最下位人気の馬を注目馬認定して三着付けの三 連単馬券を買ったらなんとこれが勝ってしまうと言う罰当たりの行為に及んでしまったわけで、これはこういう買い方しかないです。え、買い目が多 いって?いやいや、これで一番安いのはBHKの51倍な訳で、後は殆どが万馬券、しかも相当高額の万馬券なわけです。サンカルロ人気なさすぎ だろ!


上海馬券王


追伸:実はドバイの中継を見ながらこれを書いていたのですが、DDFでジャスタウエイがやりました!ぶっちぎりのレコード圧勝です。いや、つえー なあ。 これはひょっとしたらオルフェを超える日本最強、いや、世界最強の馬なんじゃないでしょうか。本日でハーツクライの種牡馬価値が急騰しましたな。 4歳秋からの急覚醒、晩成タイプのスーパースターなんて久々に見た気がします。それにしても、こんな勝ち方してこの馬今後どうするんでしょう。陣営は2000m超のレースを頑なに避けていますが、この馬クラシックディスタンスもこなせる気がするんですが。。。。

この後行われたシーマクラシックもジェンティルドンナの優勝。ラフでタフでハードな展開を力尽くでもぎ取っての勝ちで、ジャスタウエイとは違う意味で凄いレースでした。いやあ、おっかない女だな、ジェンティルは。この殺気あふれる勝負根性がオルフェにあったら凱旋門も違った結果にブツブツ。。。



○今日の結果

<高松宮杯> @コパノリチャード Aスノードラゴン Bストレイトガール




○かんべえのつぶやき

――今日はストレイトガールを余裕で切って、ハクサンムーンも明らかに元気がなかったので、3番人気のコパノリチャードの全力投球でありました。単勝で7.7倍はかなりおいしかったですな。わはははは。馬連ではサンカルロとレディオブオペラとスマートオリオンに流し、あと1頭を少し迷ってマジンプロスパーにしたんですが、同じアドマイヤコジーン産駒のスノードラゴンが正解でした。馬連1万400円でしたか。惜しい。


――ところで、ドバイにおける日本勢は凄かったですな。デューティフリーではジャスタウェイが怒涛のゴール。いつの間にあんなに強くなったのか。ジェンティルドンナも、シーマクラシックでついに待望の海外G1勝利。今年の秋の天皇賞では、またまた両者の激突が見られるんでしょうね。オルフェーヴルとロードカナロアが去っても、まだまだJRAはキラ星のごとしであります。

――それにしても、ドバイって1日にG1レースを3つもやっちゃうんですね。日本もジャパンカップの日に他のG1をくっつけて、もう少し海外から来てもらえるようにするといいのに。中途半端な安田記念とか、ちょうどいいと思うけどなあ。

――さて、雨も降ったけど桜はこれからが本番。次なるG1は桜花賞ですぞ。待て、しかして期待せよ!






2月23日(日)フェブラリーステークス


えー、お久しぶりです。本当に早いもので、もうフェブラリーSの季節となってしまいました。本年もよろしくお願いします。

実はですね、私、このフェブラリーには相当期するものがありまして、現在入れ込みまくりな訳です。何故かというとですな、やっちまった、やっち まったのでありますよ。ルビコン川を渡ってしまったのであります。具体的には本日真空管アンプというものを発注してしまったのであります。

オーディオの世界というのも様々でありますが、この「真空管アンプ」こそ事象の地平線、超えてはならない一線なわけでして、ここを過ぎたらフォー スの暗黒面にまっしぐら、最終的にアナログLPなんぞに到達し、シスの暗黒卿ダースベイダーの完成となるわけです。ああ、恐ろしい。なんて恐ろし いんだ。いや、エクスキューズはそれなりにあります。真空管と言ってもプリ部だけで、パワーはトランジスタだし、そもそも物はマニアが聞いたらせ せら笑うような超コンパクトな低価格品だし、消費増税でまとまった買い物するなら今のうちだし、ヨドバシのポイントが結構たまっていたし。。。嗚 呼、でも、やっぱ言い訳にならんのです。だって「球」なんだもん、「真空管」なんだもん。「事象の地平線」なんだもん。

こと、こういう事態に至ったのは、現人神小幡先生の責任が過半であると、私は責任転嫁したい。先生のブログで取り留めのないオーディオ談義をして いる過程で「買いたいアンプがあるけど迷ってるんですよね。」なんて書いたら「YOU、買っちゃいなYO」と言うジャニー喜多川もまっつぁおな扇 動の言葉が返ってきて、それで私は背中を押されてしまったのだ。遙か昔にルビコン川を渡り、最近広大なリスニングルームを手中に収めた事でダースベイダー化が著しい先生の言葉には大変甘い香りがしたのであります。「Luke,Dark side of the Force is beautiful!

嗚呼、今後の自分を考えると恐ろしい。安物とはいえハイレゾ対応のDACが付いているからNETオーディオの世界に突き進むことはこれはもう必然であり、そうなると今後更なる追加投資が発生することもまた不可避な状況なのだ。

と、言うわけで、現在私は手元資金の流動性を高めるべくフェブラリーで一発当てることを画策中な訳であります。「そんなよこしまな動機で馬券を当 てた奴など見たことない」なんて突っ込みは一切受け付けません。当たるのです。当たると信じることからすべては始まるのです。出でよ、万券!


2014年 2月23日(日) 1回東京8日目 16頭 [15:40発走]
【11R】  第31回フェブラリーS
4歳以上・オープン・G1(定量)(国際)(指定) ダート1600m

馬名

性齢

替 騎手

斤量

単勝

調教師

1

1

 

ゴールスキー 7 ベリー

57

12.1

()池江泰寿

1

2

$ベストウォーリア 4 浜中俊

57

6.9

()石坂正

2

3

 

ソロル 4 ブノワ

57

47.3

()中竹和也

2

4

ワンダーアキュート 8 武豊

57

9.5

()佐藤正雄

3

5

 

$エーシントップ 4 *内田博幸

57

51.9

()西園正都

3

6

 

ノーザンリバー 6 *戸崎圭太

57

53.1

()浅見秀一

4

7

ニホンピロアワーズ 7 酒井学

57

7.6

()大橋勇樹

B4

8

グランドシチー 7 *リスポリ

57

80.5

()相沢郁

5

9

アドマイヤロイヤル 7 四位洋文

57

29.5

()橋田満

5

10

 

ドリームバレンチノ 7 *岩田康誠

57

72.7

()加用正

6

11

ベルシャザール 6 *C.デム

57

3.2

()松田国英

6

12

 

ブライトライン 5 *福永祐一

57

16.6

()鮫島一歩

7

13

コパノリッキー 4 *田辺裕信

57

196.1

()村山明

7

14

 

ダノンカモン 8 三浦皇成

57

144.0

()池江泰寿

8

15

ホッコータルマエ 5 幸英明

57

4.0

()西浦勝一

8

16

 

シルクフォーチュン 8 横山典弘

57

29.1

()藤沢則雄


出走馬の半数が7歳以上という後期高齢者大集合の一戦。まぁ、ダート馬と言うのは芝に比べて故障が少なく、こういう上のレベルになればなるほど高齢者の比率が上がってゆくのも仕方がありません。それだけに出走馬のどれもが一癖もふた癖もある連中で、これは大変面白く予想のしがいのあるレー スと言えましょう。

とにかく各馬の実績を見るに殆どの馬が三着以内なら十分あり得る状況の中、何を以てフィルターにかけるかと言うことになるんですが、今回府中1600mの以下の特性に注目してみました。

@ダート1600mを名乗りながら実はスタートしてからしばらくは芝を走るコースである。その距離内枠で150m、外枠だと180m。
 外枠有利。
 馬に芝の適性があると尚有利。

A直線が日本一長く(500m)、時計勝負になりやすい。上級条件でペースがゆるむことはまずなく、大変タフなコース。
 スピードに加えスタミナも必要。よって1400m以下の実績よりは1700m以上の実績重視。
 先行馬より差し追い込み重視。

これだけで結構絞れるもんです。まずは上位人気から見てみましょう。

まずは二番人気ホッコータルマエ。重賞に出走して馬券の対象を外したのは初戦のダートダービーだけという抜群の安定性はまさに日本ダート界の横綱格なんですが、よく見ると勝ち鞍が地方開催に偏っており、JRA開催では2・3着が驚くほど多いのが気がかり。地方競馬場はダートが重く代わりに坂がない、一方中央の競馬場は軽い砂と坂があると、傾向は真逆なんでここら辺が影響している可能性は相当高いのではないかと考えます。そういう観 点で考えると、芝の適性にも不安ありと言うことで外枠を引いたことは却ってマイナスなのではないでしょうか。よって評価は三番手。

次に三番人気ベストウオーリア。G1実績皆無のこの馬がここまで高く評価されるのは、爺いだらけのメンバーの中その若さが評価されたことと、何よりレコード勝ちした前走のすばるSの内容が圧巻だったことによりますが、いきなりこのメンバーでどうなんでしょう。内枠引いたこと、1600mま での経験しかないことも上記のフィルターの基準で考えると割引ですが、何より強い勝ち方をした時って決まって馬場が重だったことが、良馬場確定の 明日はどうなのよと言う不安が。まぁ強いことには何の疑問もないので完全無視も難しく△評価が妥当じゃないかと。

最後一番人気ベルシャザール。タルマエと並んでキンカメ産駒のダート適性を世に知らしめた、かんべえ・小幡両先生が愛してやまないキンカメ丼の片割れなんですが、うん、これには死角がないですな。外枠は吉だし、ダービー三着が示すとおり芝もばっちり。1600m〜2100mまであまねく勝ち鞍があるのも好ましいし、タルマエと違って地方巡業の経験がなく実績はすべてJRAで積み上げてきたというのも、明日に限って言えば結構なこと であります。一番人気だけど軸はこれでしょうがない。勝てないことがあっても二着は堅いと考えます。唯一の死角は清水成駿がグリグリの鉄板扱いし ていることか。

一番人気を軸にせざるを得ない、だけど上述のように万券希望と言うことで、タルマエを差し置いて二番手評価するのは八歳馬ワンダーアキュート。爺 い中の爺いなんですが、成績は若々しいの一言で、君を競馬界の葛西君と名付けよう。G1は川崎記念の1勝だけと実績ではタルマエに大きく見劣りますが、JRA開催レースでの実績だけに限定すると全然遜色ない、それなのに現在5番人気は大変お買い得感が高いと言うのが選出の理屈となります。 府中の重賞が初めてというタルマエ君に比べてアキュート君はこのレース二回連続三着の実績があるのも大変よろしい。


この他では、一昨年のJCDを圧勝したニホンピロアワーズがやはり強くこれが△一番手。これだけ長いキャリアがありながら驚くべき事に府中は今回初めてであること、実績が2000m超に偏っており1600mと言うのがいくらスタミナ重視といいながら短か過ぎる懸念があることから評価を若干下げたんですが、調教がとてもよく○認定まで一時は考えた一頭です。

そしてキンカメ丼ということなら外しちゃいけない△アドマイヤロイヤル、注グランドシチー。キンカメのダートというのは最近急激に認知されだして馬券上のうま味も相当減衰しているんですが、さすがにここまで来れば跳ねるでしょう。跳ねるはずです、跳ねて欲しい、と言うかとにかく跳ねろ!

で、最後飛びきりの爆弾として期待しているのが、圧倒的殿人気のコパノリッキー。近二走に目をつぶれば結構見れる成績だし、その近二走だって休み明けとか中山開催とか言い訳のネタはちゃんとあるし、それでここまで人気を落とすなら三着付け限定で狙う価値はあるでしょう。

馬券は◎←→○▲←→○▲△の三連単22点に、◎←→○▲→注の8点を加えた合計30点。

え、上位人気からそんなに買って大丈夫かって?うん、驚くべき事にこれでガミは一件もないし、殆どが万馬券。4−11−13で決まった日には1万倍の夢馬券だし、買い方として悪くはないのではないかと。


オーディオ生活の興亡この一戦にあり    上海馬券王





○今日の結果

<フェブラリーステークス> @コパノリッキー Aホッコータルマエ Bベルシャザール




○かんべえのつぶやき

――目が点であります。コパノリッキーは16番人気でありますよ。それがテン乗りの田辺騎手でトップに来てしまった。その後にホッコータルマエ、ベルシャザールが並ぶ。これでは何を信じたらいいのか。わが「キンカメBOX買い」作戦はもちろん通用しません。ああ、信じられなーい。


――つくづくコパノリッキーに注目していた馬券王先生の眼力にひれ伏すほかはありません。ああ、こんなことならせめて複勝くらい押さえておけばよかった。ちなみにL番複勝は3310円もついている。ただし馬券王先生は3着付けで買っていたらしく、「リッキー頑張り過ぎ」と涙目モードでありました。

――ところが馬券王先生は、本日のその他のレースで「万馬券3個」の大当たりモードで、着々とアンプの帝国を築きつつあるようです。いやはや、あやかりたいものです。当方は年初から絶不調が続いておりまして、次回からは素直にお説に従います。次は高松宮杯でよろしくご指導をお願い申し上げます。













2013年上半期のレース  2013年下半期のレース


2012年上半期のレース   2012年下半期のレース


2011年上半期のレース  2011年下半期のレース 


2010年上半期のレース  2010年下半期のレース


2009年上半期のレース  2009年下半期のレース


2008年上半期のレース  2008年下半期のレース


2007年上半期のレース  2007年下半期のレース


2006年上半期のレース  2006年下半期のレース


2005年秋のG1シリーズ  2005年春のG1シリーズ 2005年冬〜春のレース


2004年秋のG1シリーズ 2004年春のG1シリーズ 2004年冬〜春のレース


2003年秋のG1シリーズ 2003年春のG1シリーズ 2003年冬〜春のレース


2002年有馬記念論考 2002年秋のレース




溜池通信トップページへ


by Tatsuhiko Yoshizaki