●上海馬券王のページ


上海馬券王がJRAのレースに寄せる「情熱と冷静の言葉」

2004年 春のG1レース論考






6月27日(日)

PCを新調し、転居も済ませ、物入りでしょうがない馬券王先生。勝って来るぞと板橋区、ぜひ大きく当てていただきたい。(かんべえ)

えー、先週はひどい目にあいました。セキュリティ対策でウインドウズのアップデートを実行したところ、PCが起動しなくなってしまったのです。

色々復旧の手立てを尽くしたのですが結局フルリカバリーするしかないと言う結論になってしまい、フルリカバリー前にデータをバックアップしようと、秋葉原のPCクリニックに持ち込んだら復旧に1週間かかるといわれ、そんなに預けると公私共に差しさわりありまくりで、どうしようかと思っていると隣のニッシンパルにIBMの最新型がナイスな値段で売られており、悪魔に魅入られたようについつい買いこんでしまったのです。結局データ復旧のほかにPC新調の出費までが発生してしまったわけで。。。。。

それにしても、ウイルスだのワームだのPCの機能に障害を与える因子を排除するのが目的のアップデートでなぜPCに障害が発生するのでしょう。これではアップデートデータ自体がウイルスということになるではないか。こんな欠陥ソフトを出して世界有数の独占的利益を計上できるんだからマイクロソフトというのはいい会社といえましょう。これが家電品なら全数対策だし、車なら世間中から後ろ指差される三菱自動車的惨劇となるのですが、PCの世界じゃお咎めなしとは、憎い、憎いぞビル・ゲーツ!

と言う訳で、新しいPCはなかなかよいのですが、それでも心と財布にぽっかり開いた穴は埋まりようがありません。予期せぬ出費をこうむった私は今、この出費を早急に埋める必要があるのです。だから宝塚記念なのであります。出でよ万券!


☆宝塚記念

◎タップダンスシチー
○シルクフェイマス
▲ゼンノロブロイ
△ツルマルボーイ
注スティルインラヴ

うううう。。「出でよ万券!」などと力んだはいいけど、見れば見るほど荒れそうにはない組み合わせです。

サクラプレジデントとネオユニヴァースとキングカメハメハがいないのグランプリの看板には少々偽りありなのですが、それでも例年並みに高水準なメンバーがそろいました。

穴を狙う身としてはブルーイレヴンが出ていないのがつらい。3歳時、クラシック候補といわれながら、武豊ですらさじを投げる滅茶苦茶な暴走行為を繰り返した挙句、骨折して休養、典型的な非行少年だった彼が、休み明け以後うだつのあがらない成績の連続の後、ようやく前走の金鯱賞でレコード勝ちのタップダンスシチーに頭差までせまる「更正」ぶりを示してくれたわけで、出てくれればこのレース相当面白かったのですが。彼が出るのが前提で特別企画ものを考えていただけに残念です。

人気薄にブルーイレヴンほど魅力的な存在がなく、ここは人気どころで決まりそうな感じ。スケールと経歴からタップダンスシチーは別格として、問題は天皇賞で不甲斐ないというよりは犯罪的という形容がふさわしい惨敗振りを示した4歳勢をどう考えるかです。

ザッツザプレンティ、リンカーンというのは距離が短くなってどうでしょう、天皇賞で長距離適性を買われて人気になったことから、ここは前回以上の買い要因はないと考えます。(ただリンカーンはパドックでちゃかつきがないと、ザッツは馬場が渋れば一考の余地はありますが)

そういう意味では、ゼンノロブロイ。これが天皇賞が宝塚になることで一番「汚名返上」のチャンスあり。去年の神戸新聞杯は本当に強い勝ち方で、彼の本領はやはり2000m前後にあると考えられます。

この他では上り馬、シルクフェイマス。府中向きですが末脚一番ツルマルボーイ、ここまででしょうか。なんかこのボックスを買っとけばあたる気がします。まぁ、これだけじゃ面白くないので、あとは人気がなさすぎる紅一点スティルインラヴも一応抑えておきます。


上海馬券王



○この日の結果

宝塚記念 @タップダンスシチー、Aシルクフェイマス、Bリンカーン





○かんべえのつぶやき

――タップダンスシチーが強かった。すごいですね。そして2位がシルクフェイマスと来れば、馬券王先生の読みどおりなのですが、馬単でも31.9倍とは、配当的にはちょっと不満な宝塚記念だったかもしれません。

――さて、今年上半期の競馬もこれで一段落。なんだかG1は全然当たりませんでしたね。秋はまた頑張りましょう。では。





6月20日(日)

しばらくお休みしておりましたが、また再開したいところです。あいにく上海馬券王先生は、パソコンの不調により予想が届けられない状態です。ウィンドウズのUpdate中のフリーズということで、これはもうビル・ゲイツを恨むしかありません。来週の宝塚記念までには、なんとか復調してほしいものですが。

ちなみに本日のかんべえ、「春天」のショック以来、久々に買い出動したところ、プロキオンステークス(阪神11R)こそ外したものの、ハーデンバーデンカップ(福島11R)はワンダーシアトルEの単勝と複勝、および馬連E―L、五稜郭特別(函館11R)ではセイコーアカデミーHの単勝と複勝を取り、おなかいっぱい状態。滅多にないことゆえ、ここに記録しておきます。(かんべえ)

今日の格言:「休むも競馬」



5月30日(日)

先週のオークスはお休みしましたら、馬券王先生は万馬券ゲットだったようです。さて、今日はダービー。荒れるか?(かんべえ)


えー、先週のオークスでようやく長かった「GTおけらロード」に終止符を打つことが出来ました。圧倒的一番人気のダンスインザムードが大幅な馬体増の上、パドックでの入れ込みがきつかったので、こりゃやばいと急遽買い足したスイープトウショウの馬券がなんとか引っかかってくれたわけなのであります。今年初めての万馬券ゲットでもあり、本来はとてもめでたいのでありますが。。。

なんか嬉しくないんです。穴党の私がこういうことを言うのもなんなのですが、やはり強いと思われてる馬にはそれなりのレースをして欲しいのであります。この前の天皇賞といい、GTで人気馬がこんなに不甲斐ないレースしかしないようだと、そのうち競馬自体がろくでもないものになってしまいそうな気がするのであります。


☆東京優駿

◎キングカメハメハ
○コスモバルク
▲ハイアーゲーム
△ダイワメジャー
注アドマイヤビッグ
注フォーカルポイント
注マイネルデュプレ


「競馬の祭典」、東京優駿日本ダービーがいよいよ開幕します。今回は、皐月賞の覇者ダイワメジャー、地方競馬の希望の星コスモバルク、ようやく花開いた高額馬ハイアーゲーム、そしてNHKマイルを圧勝したキングカメハメハという「4強」がひしめき合う実に興味深く楽しみな一戦となっておりますが。。。。

伝え聞くところに寄れば、関西のトップトレーナーである伊藤雄二先生が「『3強』までなら理解もできるが、『4強』まで行くと要はどれもたいしたことが無いってこと。」という趣旨の発言をなさったのだとか。まぁ、今回の伊藤先生の出走馬ヴンダーは現在ぶっちぎりの最下位人気であるゆえ、負け惜しみとも取れるんですが、それでもやはり「4強」と騒がれた先日の天皇賞があのような悪魔も落涙する結果になったことを考えれば、あながち無視も出来ないところであるのが悲しい。

しかし、メジャー・バルクの皐月賞、ハイアーゲームの青葉賞、カメハメハのNHKマイルの勝ちタイムは、タイムが出やすい馬場の助けがあるとは言え、いずれも極めて優秀なものでやはり今年の3歳牡馬は相当レベルが高いと信じたいわけであり、今
回中心はやはりこの4頭ということで予想を進めたいと思います。頼むぜ、君達!

「4強」の買い要因、売り要因を見てみましょう。

@ダイワメジャー
買い要因:やはり皐月賞の1分58秒6というタイムは凄いの一言。マイネルマクロス次第ですが今回ペースがそれほど速くならないと思われることも先行馬のこの馬には有利。
売り要因:皐月賞の好走はここしかないと言うところでしかけた騎手デムーロの功績大。気難しい馬だし、今回も「はまる」かは疑問。

Aコスモバルク
買い要因:前回は「負けて尚強し」。とにかく最後まで勝負を投げないあの勝負根性には脱帽。展開不問で連軸にはうってつけ。
売り要因:地方馬ということで長距離輸送の連続、負けず嫌いであるゆえ顔には出さないけど相当消耗してるはずだぞ。

Bハイアーゲーム
買い要因;ダービーと同じコースで行われる青葉賞の勝ちっぷりが凄い。発馬時に不利を受けながら直線だけで凄い脚で追い込んできたところなぞ、ダービー適性はナンバーワンと言えましょう。
売り要因:とにかく馬が幼い。出遅れ癖はあるし、まだまだ発展途上。

Cキングカメハメハ
買い要因:NHKマイルは異次元の強さ。日本の競馬の枠を越えた化け物である可能性が。
売り要因:マイルの勝ち方が強すぎるということは、桜花賞を圧勝したダンスインザムードのオークスにおける忌まわしい記憶が甦り極めて不吉である。皐月賞無視してNHK→ダービーという掟破りのローテも気になるし。


うーん、一長一短ですな。悩ましい。

最終的には好みで選ぶしかないということであれば、迷わずバルクです。サンデー産駒が猛威を振るっている現状の競馬界で400万円の安馬(ハイアーゲームの売却額の消費税にも満たない!)がダービーを獲るなんて考えただけでも痛快だし、なによりあの勝負根性と一生懸命なところがダイレクトに伝わる走りぶりには、「好感」という生易しい感情を越え、畏敬の念すら呼び起こさせられるのであります。彼こそは、エリート・サンデー軍団に立ち向かう、まさに現代のシービスケットなのではありますまいか。ここは是非是非頑張ってもらいたい。

しかし、しかし、そのような感情のうねりを敢えて押し殺し、今回私が軸で考えるのはキングカメハメハ。それくらいこの前のNHKはすごかった。なんたって、あんな猛時計で走って、終わった後息一つ乱してなんだもん。

距離・ローテの問題は確かにありますが、彼はそういう問題すら大変瑣末なものに思わせるくらい規格外の能力を持っている可能性が、第二のエルコンドルパサーである可能性があります。やはりキングマンボ産駒であるエルコンドルはダート馬かと思われれば、あっさりNHKを勝ち、マイラーかと思われれば3歳でJCを勝ち、いくらなんでも海外では難しいだろうと思われればヨーロッパのGTをなで斬りにしと常にこちらの期待や思い込みの規格をはるかに上回る結果を残しつづけたとんでもない能力の持ち主でありましたが、カメハメハにはそれ以上の何かを感じるのです。

「才能の無い人が努力しているのを見るのは辛い。」というとんでもない発言をした天才バレリーナがかつていましたが、彼の前ではバルクの根性や執念さえも完全無効化される可能性があるのではないか。そんな気がしてならないと言うか、そういう馬が是非出現して欲しいという願いも込めて、ここは彼を軸にしたいと思います。許せバルクよ!

彼以外の「4強」では思い入れでバルクを優位と見ますが、客観的には横一線。これ以外で面白いのは、馬っ気出しまくりでちっとも真面目に走る気が無いアドマイヤビッグ。「パドックじゃなくてターフで『ビッグ』なものを見せてくれ!」という突っ込みを入れたくなりますが、本気になれば一発あるかも。あと、ダービーで大穴あくときは人気薄の追い込み馬(98年のボールドエンペラー参照)ということで、フォーカルポイントとマイネルデュプレが魅力的。両者とも府中で良績があり、中山続きで人気を落としているゆえおいしそうです。(特にキングカメハメハに唯一土をつけてるのはフォーカルポイントなんだよね。カメハメハへの評価が過大であった時の夢馬券として彼からも小額買っておこう。出でよ万券!)



上海馬券王




○この日の結果

東京優駿 @キングカメハメハ、Aハーツクライ、Bハイヤーゲーム





○かんべえのつぶやき

――キングカメハメハ強し!マイルの覇者は2400でも強かった。レコードを2秒も縮めるものすごい勝ち方です。強いものが勝つ、というのはいいですね。「春天」のショックから少し回復しました。

――気がつけばアンカツは、中央競馬に転向してからわずか2年目でダービージョッキーになってしまった。武でさえも、これだけはなかなか勝てなかったレースを、こんなに簡単に勝ってしまうとは。人間の運というものは不思議なものです。

――それから、勝てなかったバルクと五十嵐冬樹よ。北海道住まいの君たちには、今日の30度の東京競馬場は暑すぎて不利だったかもしれない。でも、ファンは君らを忘れない。冬の有馬記念ならばハンディはないぞ。中山競馬場で待ってるぞ。

――さて、かんべえは来週日曜から出張に出かけますので、この欄は2週ほどお休みさせていただきます。馬券王先生と、ファンの皆さまのご健闘をお祈り申し上げます。来週は、ううっ、安田記念か。気になるのう。





5月16日(日)

本来、荒れそうなこのレースのオッズの低さはどうなってるんでしょうか。サニングデールとテレグノシスの目もあると思うんですが。(かんべえ)


うううう、今日は出勤。印だけ送付します。

★京王杯スプリングC

◎ギャラントアロー
○アタゴタイショウ
▲マチカネアカツキ
△ウインラディウス
△エースインザレース
注リキアイタイカン


★新潟大賞典

◎アサカデフィート
○マイネルアムンゼン
▲ヤマノブリザード
△ブルーイレブン
△スーパージーン
注ハレルヤサンデー


★おまけ 〜ギャラントアロー応援歌〜 
 さぁ、みんなで「仮面ライダー」のメロディーで歌おう!

 ♪
 せまるぅ〜アカツキ 藤沢軍団
 穴党泣かせの 大本命 
 僕らの 財布を守るため
 GO! GO! LETS GO!
 かがやく 馬体
 ギャラント〜 (ダッシュ!)
 ギャラント〜 (ちぎれ!)
 ギャラントアロー! ギャラントアロー!
 逃馬アロー! ♪



上海馬券王


○この日の結果

京王杯スプリングカップ @ウィンラディウス、Aテレグノシス、Bフィートソーファス


新潟大賞典 @マイネルアムンゼン、Aハレルヤサンデー、Bスーパージーン



○かんべえのつぶやき

――ほれ見ろ、マチカネアカツキは来ないじゃないか。レースはついたじゃないか。しかもテレグノシスを無視しちゃいかんじゃないか。でも今日のレースは取れないなあ。難しいレースでした。

――来週のかんべえは温泉旅行に出かける予定なので、オークスはお休みしますぴょん。皆さん、頑張ってね。





5月9日(日)

先週は私もショックでした。もうダメ、今週はお休みします。今週も頑張る人は、以下の馬券王先生の意見をご参照ください。(かんべえ)


うううううう。。。。。。

なんかやる気がしないのです。先週のイングランディーレショックから未だ立ち直っていないのです。。。

一体あれは何だったのか。リンカーン、ザッツザプレンティ、ネオユニヴァース、ゼンノロブロイという現役最強と皆が信じて疑わなかった4頭が、イングランディーレなぞという格下も格下の馬にあそこまでの大差をつけられるとは。イングランディーレの勝ちタイムは極めて平凡だし、これは「展開」と言うよりは、負けた馬たちがあまりにも不甲斐なさ過ぎる結果ではないでしょうか。

特にリンカーン・ザッツという阪神大賞典の1・2着コンビは勝ち馬に2秒以上離される不甲斐なさ。貴様らぁ!貴様達のせいで「何を信じていいか分からない」という人間不信じゃないや、競走馬不信が日本中に蔓延したことは疑いないぞ。その罪は厚生大臣在任時に年金未払いと言うお茶目をやらかした管直人同様万死に値するものである!宝塚ではもう貴様らは買わんからな。

実は私を更に落ち込ませることに、私の家内が6番イングランディーレの馬券を買っていたのです。それも6月8日が誕生日であるという、実につまらない理由で。。。

馬連E−Gは1着3着になって結局当たらなかったんだけど、日頃競馬に全く興味の無い家内による、このようにふざけた馬券が、競馬歴15年の私が全身全霊をかけた予想よりはるかに核心を突いていたわけで、レゾンデールを根本から脅かされた私は一体どうしたらいいのでしょうと、また人生相談モードに突入してしまいたくなるのです。

ワイドでも万馬券になったことを知った家内は悔しさのあまり2着ゼンノロブロイを「わけの分からない馬に高額配当を無効化された」と罵ったのでありますが、「わけのわからん馬」扱いされたゼンノロブロイ君もそれを軸にした私も浮かばれないことこの上ありません。ああ、家内の誕生日がやってくるのが恐ろしい。。。


☆NHKマイルカップ

◎タイキバカラ
○エイシンマルカム
▲シーキングザダイヤ
△コスモサンビーム
△メイショウボーラー
△キングカメハメハ
注ムーンシャイン

皐月賞もそうでしたが、このレースも重賞馬が6頭も出る等、レベルの高い組み合わせ。今年の3歳戦はなかなかに楽しめます。ただ、同じようなオールスターキャストだった天皇賞がああいう結末になったので、実績馬を軸にするのも、ためらわれる所なのであります。そういう意味ではクラシックにも色目を使っている馬は割引にしたい気持ち。ここはこのレースに焦点を合わせて来た馬を中心に考えます。

タイキバカラはこれまで短距離専門で、1600mは長いのではというのがもっぱらの評判。でもスピードならぴか一だし、距離は未経験と言うだけでやってみなけりゃ分からない。中枠を引いたのも吉で上りの競馬になれば無気味なことこの上なく今回はこれと心中。

シーキングザダイヤは正直血統がもてはやされ過ぎている気がしますが、母親ほどのインパクトはなくとも強いことは間違いなく、粗末には扱えません。ただ、前回のNZトロフィーでこの馬と同じ上がりを使って0.2秒差の4着につけたエイシンマルカムは人気がなさ過ぎると言うことでこちらのほうが魅力的です。

コスモサンビーム、メイショウボーラーはクラシックとの両刀使いでさすがに疲れていそうと言うところが先ほど言ったように評価を下げる理由なんですが、それでも適距離に戻ったということで、完全無視も勇気が要る所。特にメイショウボーラーはこれまでクラシック路線の不得手な距離をしぶとく逃げ粘ってきており、今回競る相手がいなければ天皇賞の再現もありえます。この馬が出るレースは不思議なことに皆この馬向きのスローペースになっちゃうのですが、今回はどうなんでしょう。皆ががちがちに固まって直線だけの競馬を目指すとまた天皇賞の悪夢が蘇る気がするんですが、そんなせこい騎乗ばかりだと競馬がつまらなくなるぞ、ブツブツ。。。。。


上海馬券王



○この日の結果

NHKマイルシップ @キングカメハメハ、Aコスモサンビーム、Bメイショウボーラー



○かんべえのつぶやき

――キングカメハメハ強し!アンカツは苦労せずに勝ったように見えました。このままダービーに挑戦するのかな。ひょっとすると、今年の3歳馬はレベルが高いのかも。

――ところで私見ながら、馬券を買うときにお誕生日は馬鹿にしてはいけません。特にそれが奥様のものであるときは。





5月2日(日)

今日はまた一段と面白い、そして難しい春の天皇賞。上海馬券王先生も苦しみぬいておられる様子。かんべえは昨日のうちに仕込んであって、ズバリ買い目はJ→Mだあ!(かんべえ)


上海馬券王の人生相談

◎横浜在住の会社員 上海おけら王さんからのお便り

Q:当たらないんです。。。。

先生こんにちは。私は横浜に住む競馬ファンです。どれくらいのファンかと言うとですね、海外勤務の4年間を含むこの15年と言うもの、毎週の馬券購入を欠かしたことが殆どない、JRAから最優秀顧客表彰を受けないのが不思議なくらいの競馬漬けの毎日を過してきた筋金入りのファンと言うわけなんです。

海外勤務とか国内でも馬券が買えない場所への出張とか旅行とか、馬券を買う障害が現れるたび、私はPCのモバイル技術を必死に勉強しながらこれを乗り越えてきました。技術の進歩で各種の馬券購入ツールが充実し、今まで勉強してきたことが無駄になったりしてもかまいません。とにかく、競馬こそは我が人生のオアシス、仕事でどんなに疲れても、馬券が当たればそんなものはすぐ吹き飛んでしまうのです。それなのに。。。。

最近、当たらないんです。特にGTが全然当たらない。今、数えてみると去年のJCダート以来、GTはなんと9連敗中であることが分かりました。ううううう、ここまで当たってないとは。。。。長い馬券生活で、こんなことは初めてです。

今年のフェブラリーでは、アドマイヤドンを軸にした5頭ボックスの3連複を購入しました。しかし、3着にサウスヴィグラスなどと言う変な馬が突っ込んできてはずれ。おい、おまえは1400までしか実績が無い馬じゃないか、何故ここで来る!高松宮ではギャラントアローから馬単総流しを購入したらこれが最後へたれて4着になる始末。てめぇ、しぶとさが身上の筈なのに何故ここで来ない!気を取り直して桜花賞、皐月賞でスイープトウショウ・フォーカルポイントを軸にしたら、これが5着・9着と期待を裏切る不甲斐なさ。あ、こいつらそろいも揃ってエンドスイープ産駒じゃないか。くそう、安馬じゃGTは取れないって言うことなのか。。

先生、このように軸が当たれば変な馬が突っ込んで来る。穴を押さえれば軸が来ないの繰り返し、挙句の果てにこの惨状が妻の知るところとなり、「能無し亭主」と罵られる始末で、私は今精神的にも経済的にも追い込まれているのです。

今日の天皇杯、例年になく多くの実力馬が参戦し、レベルの高いこのレースですが、客観的にはリンカーン、ザッツザプレンティ、ネオユニヴァース、ゼンノロブロイのいわゆる「4強」がそろって連をはずすとは思えません。でも、私のゴーストが囁くのです。「ウインジェネラーレ」と。ウィンジェネラーレとシルクフェイマスならこれまでの負けをチャラにするおいしい馬券になると。

先生、ここで負けたら10連敗なのです。ウインジェネラーレなどという、いかがわしい穴馬に目をくれていてはいる暇はないはずなのです。それなのに、今私はゴーストの囁きに抗いようの無い魅力を感じてしまうのです。妻に呆れられ、経済的にも満身創痍の私はどうしたら言いのでしょう。


A:お答え

お気持ちお察しします。(涙)

それにしても、ホンとにあたりませんねぇ。最近、イラクにボランティアに出かけて拉致られた挙句、「イラクの人が嫌いになれない」という名言(?)を吐いた人がいましたが、こんなにひどい目にあいながらまだ続けているあなたの場合は「競馬が嫌いになれない」というところでしょうか。まぁ、私の経験から申しましても、競馬で成功談を語っても皆冷ややかなのですが、失敗談を語れば結構受けると言うのがありまして、イラクの人質さんと違い、それが救いと言えば救いです。

さて、連敗阻止に向けた本日のレースなんですが、例年になく強いと思われている現役馬がヒシミラクルを除き全員集合していることから、やはりこれは盛り上がること必定、相当ハイレベルな一戦と申せましょう。特に去年のクラシック戦線を活躍した4歳馬4頭は皆相当強いわけで、このような長距離戦になりますと、やはり実績、「格」が上位の馬で結局決まっちゃうケースが圧倒的に多いことからすんなりこの4強で落ち着いて穴の出る幕は無いと言う可能性が濃厚と申せましょう。

では、4強のうちどれが一番強いのかと言うことですが、これはどれも素晴らしい資質の持ち主達で、特別に抜けた存在が無いくらいレベルが高いところで横並びであり、結局は自分の好きな馬から入ると言うのがよいみたい。そういう意味からも今回のレースは「勝てそうな馬」ではなく、「自分の好きな馬」を心置きなく応援できるレースとして、まさに素晴らしい「夢の競演」と言うことが出来ます。

ですから、ここから先はあくまで好みの問題ということで聞いて欲しいのですが、今まで展開の不利を受け結果には恵まれないゼンノロブロイ君に今回花をもたせてやりたいと言うのと、鞍上が信頼できるリンカーン君に期待したい。特にいろいろな展開を考えてもリンカーン君が3着をはずすと言うケースは想定できないわけで、彼を軸にした3連複というのがよろしいのではないかと思います。

貴方に取り憑いた競馬の悪霊(どうでもいいけど「ゴーストが囁く」なんて分かる人にしか分からない言い方はやめたほうがいいと思います)ご推奨のウインジェネラーレとシルクフェイマスなんですが、これは血統・経歴ともに確かに面白く、期待したい気持ちもわかりますが、このようなレースでは、2・3着に飛び込んでくることはあっても勝つには運異常の何かが必要と言う気もします。よって3連複のひもが相当ではないかと。

と、いうわけで。。。。。。


☆天皇賞(春)

◎ゼンノロブロイ
○リンカーン
▲ネオユニヴァース
△ザッツザプレンティ
△ウインジェネラーレ
△シルクフェイマス
注ファストタテヤマ


皆様の相談お待ちします。


人生相談士  上海馬券王



○この日の結果

天皇賞(春) @イングランディーレ、Aゼンノロブロイ、Bシルクフェイマス



○かんべえのつぶやき

――あっと驚く万馬券。まさかリンカーン、ネオユニヴァース、ザッツザプレンティの4歳3強が揃って5位以内に入らないとは。春のG1戦線は泥沼が続きます。あぼ〜ん。





4月25日(日)

またまた上海馬券王先生の人生相談です。どうもセンセイには昔から女性恐怖症があったような気が。競馬ファンというものは、女性に託せない何かを馬に託しているようなところがあるのかも。(かんべえ)

上海馬券王の人生相談

◎お受験ママ、エアグルーヴさん再び

Q:カスだと言って

先生お久しゅう。まさか、私をお忘れじゃありませんわよね?去年、先生に長女をカス扱いされたエアグルーヴでございます。え、忘れたって?きぃいいい!これだから3流馬券士は!

よろしいこと?わたくしの祖父はJRAの大立者ノーザンテースト公爵、母は樫の木の女王ダイナカール、父は凱旋門の英雄トニービン子爵という、まさに名門中の名門、華族の中の華族、本来ならあなたのような、なけなしのお金をどぶに捨てまくってるヘタレ馬券士なんか口も利けないような高貴な一族でございますのよ、我が一族は。その血を引く私の長女をカス扱いしたりして、この禁治産者、恥をお知りになるがいいわ。

でもねぇ、あの時、あなたの神をも恐れぬ大逆に、私、怒髪天を突いたりいたしましたけど、今じゃ少しは感謝もしてますの。私の長女はあの時、名家の自覚に欠けるというか、正直物足りない成績が続いておりましたけど、先生に「カス」扱いされてから、急に発奮したらしく、名門秋華女子大を次席で合格、その後、社交界への登竜門、エリザベスアソシエイツでクイーンに選ばれる等、ようやく家名に恥じぬ働きを示すようになりましたの。3流馬券士も少しは世の中のお役に立つってことかしら。

というわけで、先生、今回は次女のことで相談がございますの。次女は長女に輪をかけて、勉強ができないと言うか、3歳のこの時期になってまだ中学(500万クラス)も卒業できないような体たらく。そりゃ、体が弱くて、他の家の子供より小学校(新馬)にあがるのが遅れたと言うのはあるにせよ、私立(特別戦)でもない、平場の500万中学もろくに卒業できないなんて、きぃいいいいいい!名門グルーヴ一族の恥さらし!おまえなんか産むんじゃなかったわ!

先生、世の中見渡すと、ダンスインザムードみたいな平民娘とか、スイープトウショウみたいな登校(ゲート)拒否症のヤンキー娘なんかが桜花女子高でちやほやされてて、今度の樫の木女学院の有力候補扱い、それに引き換え、名門の血を引く娘が、平場の500万も不合格なんて、あたし、悔しくて、悔しくて、悔しくて。きぃいいいい!!

明日は樫の木女学院への受験票をかけてフローラ模試が行われますの。これに落ちると受験資格はおろか、下手すりゃ、夏場にどさまわりの生活が待ってますの。名家の娘が、夏の暑い時期に小倉とか新潟でどさまわりなんて、きぃいいいい!あたし考えただけでもショック死してしまうわ。だから、先生、去年のようにカス扱いでも何でもいいから、娘を奮い立たせて欲しいんですの。鬼と言われようと、なんと言われようと、名家の娘がこんなところで足踏みするわけには行きませんの。頼みましたわよ。



A:お答え

いや、その、だからですねぇ、あの「カス」発言につきましては、去年のうちに謝って、懺悔までしているではないですか。もう言いませんから、勘弁してください。

それにしても、翻ってみるに、今年の3歳牝馬路線と言うのは、随分タレント豊富と言うか、なかなか見ていて飽きませんねぇ。特に藤沢先生の所の、ダンスインザムード嬢は、まだまだ底を見せていないと言うことで、このまま行けば樫の木女学院の首席合格は間違いのないところ。貴方の血脈ほどの良血ではないにせよ、それでも裕福な家でよい親、よい先生に恵まれ、存分に才能を開花させているところや、嫌味なほど絵に描いたような優等生的パブリックイメージをばら撒いているところなぞ、まさに最年少で芥川賞を受賞した綿矢りさを彷彿とさせます。(そういう意味では、ゲート拒否症で、ラチにぶつかりまくりの自傷癖の持ち主、ナイーヴにして深い業を抱えたスイープトウショウ嬢は金原ひとみ、更に言えば貴方の娘さんは江国香織ですかねぇ。え、最後のほうは比喩としてぴんと来ない?うーん、一応良血だし、吉本バナナよりはまだいいじゃん)

さて、そのような、豊富なタレント陣に、貴方の娘さんが食い込めるかなんですが、どうなんでしょう。けなせと言われれば誉めたくなるのが人情と言うもの、ちょっとよいところを探してみましょう。

彼女の場合、これまでの2戦ともタイム自体は平凡なものの、それでも常に上り34秒台の切れる脚を使っている等、端々に貴方の血脈を感じる大物感を持っていることは、否定できません。特に500万では4着に敗れはしたものの、出遅れてずっと後方まま、阪神の短い直線だけで7頭をごぼう抜きしてのもので、いくらレベルの低いメンツとは言え、これは「カス」にはできないことだと思います。本来、このように着差以上に強い内容を見せている馬と言うのは、私が最も馬券の対象とするところであり、この場合「軸」もありなんですが。。。。

いくら能力の片鱗があるとは言え、このように、気性・能力ともまだ発展途上にあり、経験も全然足りない貴方の娘さんに対し、単勝2.4倍の一番人気とは一体いかなることなのか、正直首を傾げざるを得ません。この倍率から、貴方の血脈と家庭教師の武先生に対する「ブランド料」を差し引いた、娘さんに対する正味の現在価値は一体いくらなのでしょう。馬券の対象としてみた場合、こんなにお買い得ではない存在は無いわけで、私は現在娘さんを完全無視にするかどうかで非常に悩んでいるのです。

少なくともこれまでの2戦を見る限り、あなたのお嬢さんの能力が完全開花するのにはまだ時間がかかりそう。今年の秋くらいまで待たされそうな気もします。それでも今回のフローラ模試は、超ハイレベルになった桜花女子高の反動でしょうか、なんか出し殻みたいな面子が集まりましたので、絶対来ないとも言い切れないのですが、ここで受験票を手に入れたところで、本番の樫の木ではおそらく綿矢りさじゃないや、ダンスインザムードちゃんの完成度にははるかに及ばない。どちらが強いかではなくて、家庭教師の武先生がどちらを選ぶのかという意地悪な興味のほうが話題を集めそうで、そうなれば貴方にはやはり「きぃいいいい」な状況でしょうし。。

ああ、結局けなしちゃった。。。でも、娘さんが才能があるのは疑いありませんので、ここは一つ長い目で見守ってあげましょうね。


と、いうわけで。。。。。


☆フローラS

◎ヴァルパライソ
○メイショウオスカル
▲セカンドノホシ
△ピュアブラウン
△レイナシンフォニー
△グローリアスデイズ
注イントゥザグルーヴ


☆福島牝馬

◎スナークスズラン
○メイショウバトラー
▲エリモピクシー
△オースミコスモ
△チューニー
注マイネヌーヴェル


☆アンタレスS

◎サイレンスボーイ
○ヒシアトラス
▲タイムパラドクス
△イーグルカフェ
注クラクエンリーグ


皆様の相談お待ちします。


人生相談士  上海馬券王



○この日の結果

フローラS @メイショウオスカル、Aグローリアスデイズ、Bムーンフェイズ



福島牝馬 @オースミコスモ、Aマイネヌーヴェル、Bエリモピクシー、メモリーキアヌ



アンタレスS @タイムパラドックス、Aサイレンスボーイ、Bヒシアトラス



○かんべえのつぶやき

――イントゥザグルーヴは四角を回ったところで反応なし。これは期待薄ですかねえ。秋になったら、あらためて考え直すことにした方が良さそうです。

――ところで来週の天皇賞は何とも豪華なメンバー。こんな面白い「春天」は久しぶりではありますまいか。ステイヤーが好きな者としては堪えられないレースです。先生、よろしくお願いします!





4月18日(日)

やっぱり皐月賞を忘れる馬券王先生ではなかった。久々の人生相談をお楽しみください。(かんべえ)


上海馬券王の人生相談

◎良血?受験生グレートジャーニーさんからのお便り

Q:なんで人気がないの?

馬券王先生、こんにちは。実は納得がいかないことがあり、お便りしました。僕は、名門皐月高校を目指す受験生です。秀才達が火花を散らしてトップ合格を目指すこの高校、兄ノーリーズンがここを首席で合格したこともあって、家族や世間一般の僕に寄せる期待も大きく僕は努力しました。それなのに。。。。

明日の受験を控え、内申書の結果が発表されました。僕もこれまで頑張ってきたからそれなりの評価をもらえると思ってたんですが、なんと、僕は18人の受験生中、14番目の評価(人気)しかもらえなかったのです。

何故だぁあ!何故コスモバルクなんてダサい田舎者に1番の評価が与えられるんだ!しかも2番人気がブラックタイドだって?こいつ、この前のスプリング模試でぎりぎり受験票を手に入れた劣等生じゃないか。あ、よく見るとこいつ、僕の長年の家庭教師の武先生を横取りしてる。くそう、なんて腹黒い奴なんだ。こいつの名前の意味は「黒潮」じゃなくて「腹黒態度」と言うことだったのか!

先生、こんな田舎者や腹黒野郎に大きく内申書で差をつけられて僕は納得いきません。僕だってシンザン模試トップの実績があるし、兄は皐月高校の覇者なんですよ!それなのにこの低評価はどうしたことだ。受験を明日に控え、僕の心は乱れるばかりです。先生僕は本番でどうしたらいいのでしょう。


A:お答え

そうですねぇ。貴方の現在の評価というのは、確かに実績に比べるとあまりに低評価ですよねぇ。

ただ、シンザン模試というのはそれなりにグレードは高いのですが、皐月高校・優駿大学・菊花法学院というエリートコースを目指す人はあまり受験しない模試ですし、今回田舎から出てきて連戦連勝のバルクさんはやはり強いとしかいいようがないし、腹黒態度さんにしても前回のスプリングSでやっと本気を出したら結構強かったという直近の印象が強烈だし、貴方が人気で彼らに後手を引くのもしょうがないところではあります。なにより貴方の前回の弥生模試の成績はこれまで貴方を支持してきた人たちの心を引かせてしまうひどいものですし。

しかし、それを考えても貴方の現在の評価は低すぎる。わたしのゴーストが囁くのです。「これはおいしい馬券になるかもしれない」と。

貴方の兄、ノーリーズンさんの成績が妙に貴方とシンクロするのも何か心を騒がせます。お兄さんも皐月高校の時の内申書は15番評価とすさまじい低評価だし、長年のパートナーだった武先生に見捨てられ、中央以外の家庭教師をパートナーに本番を臨んでいるし、本番前の模試でそろって7着と大敗しているし。これはひょっとすると、一昨年の再現になるのではないか。そうなると現在単勝70倍の貴方ゆえ、配当は凄まじい高配当になることは必定。私のこれまでの赤字がすべて解消されるかもしれないと。

まぁ、それでも、前回の負け方がひどすぎるので、私も貴方を軸で評価するまでの勇気はもてません。でも上記のとおり心は騒ぎますので、是非押さえようとは思います。頑張ってくださいね。


と、いうわけで。。。。。。


☆皐月賞

◎フォーカルポイント (京成杯の走りが忘れられません)
○コスモバルク    (頑張って欲しいけど、大外と、今回中央勢から相当な嫌がらせを受けそうなのが気になります。これで勝てば化け物)
▲マイネルブルック  (差し足注意。展開的にはFポイントとのワンツーも。。。)
△グレートジャーニー (上記参照)
△ブラックタイド    (前回は展開が向きました。危険な人気馬と言う気もいたします)
△ハーツクライ    (鞍上注意)


皆様の相談お待ちします。


人生相談士   上海馬券王



○この日の結果

皐月賞 @ダイワメジャー、Aコスモバルク、Bメイショウボーラー



○かんべえの悲鳴

――ミルコ・デムーロは今年も皐月賞の舞台で美味しいところを持っていきました。ダイワメジャー、昨日から気になってたんだよね。コスモサンビーム、ブラックタイド、メイショウボーラーと馬連4点のボックス買い。ああっ、これでコスモバルクさえ来なければ、G―Mってナンボついていたんだろう?――えっ?206倍?惜しいっ、惜し過ぎるっ!ぎゃあああ!





4月18日(日)

今日は皐月賞だというのに、なぜか馬券王先生からは予想が届きません。代わりといっては何ですが、「ハルウララ」に関する先生のつぶやきをお届けいたします。

えー、私の大好きな映画に「SLAP SHOT」と言う作品があります。監督のジョージ・ロイ・ヒルは「スティング」とか「明日に向かって撃て」なんかが有名なんですが、そんな「名作」よりもそれほどヒットしなかったこの作品が百倍好きなわけなのであります。

お話はアメリカの田舎町にあるアイスホッケーチームの物語。2部リーグのお荷物チームを率いる監督兼選手の主人公(ポールニューマン)は潰れかかったチームを建て直そうと奔走しますが、スタジアムには閑古鳥が鳴く声が絶えません。チーム解散の瀬戸際に立たされた彼は万策尽きてついに最後の賭けに打って出ます。チームを場内乱闘が売りの色物チームに再編し、悪逆非道のプロレス的パフォーマンスを展開するに至ったのです。

これが当たった。乱闘を勝敗に優先する彼らのプレーは、良識派の非難を浴びながらも、瞬く間に人気を集め、遠くから彼らのラフプレーを見に観衆が殺到、チームは一躍マスコミの寵児となるわ、地元じゃ関連ビジネスが当たってにわか景気は巻き起こるわ、とにかくとてつもないブレークスルーが訪れます。

放送禁止用語が飛び交う粗野で猥雑な世界。その中で展開する、抱腹絶倒のギャグ、そして売れないスポーツ選手の悲哀と屈折。そして最後に訪れるカタルシス。「ガープの世界」とか「スローターハウス5」なんかもそうですが、こういう「ひねくれたヒューマンドラマ」をやらせればジョージロイヒルの右に出る人はなく、これはやはり大傑作と言わねばなりません。

で。。。。。

何でこういうことを書くかと言うとですね。あのハルウララが映画になると聞いたからなんですよ。

競馬とは本来「淘汰」のゲームであり、負けが続くと言うことが即、食肉処分を意味することはこの世界の常識であります。しかるに負ければ負けるほどその価値を高めていく存在がハルウララなわけでして、この業界に身を置く人はもちろんのこと、馬券を購入することでこの世界にコミットしている私なんかにしてみても、これは「アイロニー」などと言う生易しい言葉ですまされるものではなく、まさに「冒涜」と言う宗教的言葉を使いたくなるふざけた現象な訳なのであります。

しかし、「倒産寸前の高知競馬」という側面からこれを見ると違う光景が見えてくる。閑古鳥鳴きまくりで、ほっとくと潰れてしまうという高知の状況は「SLAP SHOT」におけるホッケーチームそのものではないか。万策尽きた主催者が最後の賭けに打って出たのが、乱闘チームならぬハルウララであったというのであれば、それはそれで納得だし、その成功にも拍手を送りたい。(この成功、いつまで持つかは分からないけど)

ハルウララブームは日頃競馬には縁もゆかりも無い人が中心になって盛り上がっている現象であるゆえ、そういう人を観客に想定した映画は、恐らくとてつもなく愚劣な「動物愛護」映画になるものと思われます。でもね、この現象はそういう動物愛護物として描かれるよりは、スラップショットみたいに「ほっとくと潰れてしまう」状況を引き受けた企業人達の物語として描かれるほうがはるかに面白くなると思うんです。誰かそういう視点で映画化してくれないかなあ。

因みにジョージロイヒルが監督は、一昨年に亡くなっていることが分かりました。がーん、中国にいたので知らなんだ。合掌。



上海馬券王





4月11日(日)

うううう、この時期はいつにもまして忙しいのです。昨日も出勤、今日もこれから出社なのです。よって今回は簡単に。。。

☆桜花賞

◎スイープトウショウ
○ダンスインザムード
▲ムーヴオブサンデー
△マルターズヒート
△ギミーシェルター
△ヤマニンシュクル
△ウエディングバレー

例年に無くタレントが揃った今年の桜花賞なんですが、その中でも上位人気3頭が抜けています。

平凡な家庭に生まれた天才少女スイープトウショウは、切れ味ならナンバーワン。阪神の18頭立てでは展開向いていると言うわけではありませんが、そういう不利を不利と考えさせないくらい鋭い末脚の持ち主で、似た脚質のデュランダルをあれだけ上手に乗りこなしている池添が鞍上というのも吉。馬場がよほどひどくならない限り、3着以内をはずすことはまず無いと思います。

超良血ダンスインザムードはこれまで3勝無敗なんですが、その3勝いずれも本気を出しておらず、まだまだ底を見せていません。鞍上が武ということで現在一番人気なんですが、こういうパターンは去年の桜花賞の忌まわしい記憶が蘇るというのが今回スイープより評価を落とす理由。まぁ、去年のアドマイヤグルーヴよりははるかに気性はよさそうなんで、これは理由になってませんか。。

ムーヴオブサンデーはここまで年齢に似合わず非常にセンスのよいレースをしております。上位3頭の中では能力・センスで一番バランスが取れており完成度ではナンバーワン。本来なら一推しなんですが今回大外を引いたのはそのセンスを相殺する怖れが高くこれが▲評価の理由です。

一点だけといわれたら迷わずこの3頭の3連複なんですが、ムーヴオブサンデーの大外が気がかりなんで、上位2頭を軸に3連複でもう少し選択を広げてみたい。

というわけで、切れ味劣らぬマルターズヒート、名前がナイスなギミーシェルター(鞍上魅力)、ジュベナイルの勝者な割に人気のないヤマニンシュクル、そして爆弾として黒松賞の勝ち方が異常に強かったウエディンバレーを大穴指名。


上海馬券王



○この日の結果

桜花賞 @ダンスインザムード、Aアズマサンダース、Bヤマニンシュクル



○かんべえのつぶやき

――サンデーサイレンス産駒、藤沢厩舎、武豊騎乗。こんなのに逆らってはいけません。唯一の死角は関東から阪神競馬場への移送でしたが、当日は体重2キロ増ということでこの問題もクリア。ということで、ダンスインザムードが思い切り強さを見せ付けたレースでした。スイープトウショウはゲート入りで神経質なところを見せていたし、ムーヴオブサンデーは最初の飛ばし方が危なっかしかった。アンカツ、ちょっと焦っていなかったか?

――思えば桜花賞でいい目を見た記憶がない。今日もムーヴオブサンデーから買って玉砕してしまった。でもエイプリルステークスで、ヤマノブリザードの単勝と、アサカディフィートへの馬連を取ったから今日は勝ちなのだ。そんなの大本命じゃないかって?いいの、浮いたんだから。







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by Tatsuhiko Yoshizaki